以下、証券コード7769 リズムの企業分析レポートです。

1. 企業概要

リズムは、シチズン系の総合精密機器メーカーであり、時計を中心とした「生活用品事業」と、産業機械、車載、光学・空調向け部品などを製造する「精密部品事業」を二本の柱としています。近年は、モバイルファンなどの快適品にも注力し、事業領域を拡大しています。
主力製品は壁掛け時計、置時計、目覚まし時計などのクロック製品に加え、産業機械向けのコネクターや車載部品、金型・樹脂成形品などの精密部品です。これらの製品は、品質の高さと精密加工技術が特徴です。
収益モデルとしては、精密部品事業がB2B(企業間取引)主体、生活用品事業がB2C(消費者向け取引)主体となっています。精密部品は産業需要に、生活用品は消費者トレンドにそれぞれ左右される特性を持ちます。
技術的独自性としては、長年培ってきた精密加工技術、小型化技術、およびシチズン系列としての長年のブランド信頼性が挙げられます。これらの技術とブランドは、新規参入企業にとって一定の参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

リズムは「電機・精密」に分類される精密機器業界に属し、特にクロック分野ではシチズン系の大手として一定の市場ポジションを確立しています。精密部品事業は多岐にわたる産業向けの部品供給であるため、特定の市場シェアを推定することは難しいですが、精密加工技術を基盤としたニッチな分野で強みを持っています。
市場動向としては、クロック市場の成熟化が進む一方で、モバイルファンなどの快適品市場が拡大傾向にあります。精密部品市場では、自動車関連の需要が地域によって変動し、特に海外のEV向け需要の変化や、工作機械・空調などの産業機械向け需要の動向が重要です。同社は、生活用品事業での快適品強化や、精密部品事業における国内工作機械・空調向けなどの分野転換で市場変化に対応しています。
競合に対する相対的な強みとしては、シチズン系の品質と信頼性、長年にわたる精密加工技術の蓄積、および生活用品事業での強力なブランドと販売チャネルが挙げられます。一方、弱みとしては、特定の海外自動車関連市場の動向に左右されやすい点や、成熟市場であるクロック事業の成長鈍化が挙げられます。

【定量比較】業界平均との財務指標比較(「精密機器」業種区分)

指標項目 リズム(実績/予想) 業界平均 評価(リズム基準)
PER(会社予想) 16.36倍 21.1倍 割安傾向
PBR(実績) 1.02倍 1.8倍 割安傾向

【同一業種区分企業比較】

同一業種区分企業データが提供されていないため、比較は「データなし」とします。

3. 経営戦略

経営陣は、子会社吸収合併による経営効率化や事業ポートフォリオの見直しを進めています。中期経営計画の具体的な内容は提供データにはありませんが、決算短信からは精密部品事業の非自動車分野での拡大(工作機械、空調など)と、生活用品事業における快適品(モバイルファン等)の成長を重点投資分野としていることが示唆されます。中国での生産効率化による利益改善も進められています。
最近の適時開示情報(2026年3月期第2四半期決算短信)では、固定資産売却益(584百万円)と子会社清算益(191百万円)といった特別利益の計上が報告されており、これが中間純利益の大幅増に寄与しました。また、自己株式取得(999百万円)も実施し、株主還元の姿勢を示しています。
これらの戦略や適時開示情報は、今後の業績に多岐にわたる影響を与えます。営業面では、生活用品事業の快適品による増収と黒字化への転換、精密部品事業における国内堅調分野での収益確保が期待されます。一方で、純利益は特別利益の一時的な計上による影響が大きく、今後の継続性は注視が必要です。自己株式取得は1株当たり利益(EPS)の向上に貢献します。

4. 財務分析

  • 【収益性】
    • 営業利益率(過去12か月):5.72% (ベンチマーク: 5-10%で良好)
    • ROE(実績、過去12か月):7.22% (ベンチマーク: 10%で優良、やや下回る)
    • ROA(実績、過去12か月):2.03% (ベンチマーク: 5%で良好、下回る)
    • 直近中間期(2026年3月期第2四半期)のROE(年率換算)は約11.5%と一時的に改善が見られますが、特別利益の寄与が大きい点に留意が必要です。ROA(年率換算)は約7.8%です。
  • 【財務健全性】
    • 自己資本比率(実績):69.4% (優良な水準であり、直近四半期も67.9%と高水準を維持)
    • 流動比率(直近四半期):4.21倍 (非常に高く、短期的な支払い能力に優れる)
    • D/Eレシオ(直近四半期):26.56% (低水準であり、有利子負債に対する自己資本の余裕度が高い)
  • 【成長性】
    • 売上高は過去5年間で緩やかな増加傾向にあります(2021年3月期27,304百万円から2025年3月期32,666百万円)。
    • 営業利益は近年変動が大きいものの、2026年3月期予想では1,550百万円と大幅な増益を見込んでいます。親会社株主に帰属する純利益も、2026年3月期予想は2,000百万円と、特別利益の寄与もあり大きく増加する見込みです。
    • Quarterly Revenue Growth(前年比):4.80%
    • Quarterly Earnings Growth(前年比):221.50%
  • 【キャッシュフロー】
    • 営業活動によるキャッシュフロー(中間期):2,154百万円 (前年同期1,419百万円から増加)
    • 投資活動によるキャッシュフロー(中間期):△996百万円 (主に有形固定資産取得支出699百万円、投資有価証券取得768百万円によるものだが、有形資産売却収入588百万円で一部相殺)
    • 財務活動によるキャッシュフロー(中間期):△704百万円 (主に自己株式取得1,002百万円、配当支払602百万円によるもの)
    • フリーキャッシュフロー(FCF、中間期):1,158百万円 (営業CF 2,154百万円 – 投資CF 996百万円)となり、プラスで健全な水準です。
    • 営業CF/純利益比率(中間期):1.19倍 (1.0以上であり、利益の質は健全と言えます)
    • 配当カバレッジ比率(中間期、実績ベース):2,154百万円(営業CF) / 602百万円(配当支払額) = 3.58倍。配当の支払余力は十分です。
  • 【セグメント別分析】
    • 精密部品事業: 売上高12,076百万円(構成比約76%)、前年同期比+0.4%の微増。セグメント利益989百万円で前年同期比+9.4%増益。国内は工作機械・空調向けが堅調でしたが、海外では東南アジア・中国の自動車(特にBEV向け)受注停滞の影響がありました。しかし、他分野での補完により利益は伸長しています。
    • 生活用品事業: 売上高4,260百万円(構成比約23%)、前年同期比+12.7%と大きく増加。セグメント利益は269百万円(前年同期は△312百万円の損失)と黒字転換に近づく大幅な改善を見せました。モバイルファンなどの快適品の拡大が寄与し、中国での生産効率化も利益貢献しました。
    • その他: 売上高247百万円、前年同期比+40.0%増。セグメント利益36百万円、前年同期比+182.6%増。物流子会社の新倉庫稼働が寄与しています。
    • 成長ドライバーは生活用品事業の快適品と、精密部品事業の国内堅調分野(工作機械・空調等)へのシフト。課題セグメントは依然として海外売上比率の高い自動車関連精密部品の変動性です。
  • 【四半期進捗】
    • 2026年3月期第2四半期(中間期)の通期連結業績予想に対する進捗率は以下の通りです。
    • 売上高: 16,584百万円 / 33,500百万円 = 49.5% (ほぼ計画通り)
    • 営業利益: 1,018百万円 / 1,550百万円 = 65.7% (進捗良好、上振れ寄り)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益: 1,810百万円 / 2,000百万円 = 90.5% (大幅な高進捗ですが、固定資産売却益や子会社清算益といった特別利益の寄与が大きい)
    • 過年度と比較しても営業利益の進捗は良いですが、純利益の高進捗は一時的な要因によるものです。

5. 株価分析

  • 【現在の水準】
    • PER(会社予想):16.36倍
    • PBR(実績):1.02倍
    • 業界平均PER(精密機器):21.1倍、業界平均PBR(精密機器):1.8倍
    • 業界平均と比較すると、現在のPERおよびPBRは割安な水準にあると判断できます。
    • EPS(会社予想)247.31円、BPS(実績)3,964.83円に基づくと、
    • 予想EPS基準の理論株価レンジ: PER16.36倍~PER21.1倍(業界平均)から、約4,045円~5,220円。
    • 実績BPS基準の理論株価レンジ: PBR1.02倍~PBR1.8倍(業界平均)から、約4,044円~7,137円。
    • 現在株価4,045円はこれらのレンジの下限に近い水準です。
  • 【テクニカル】
    • 52週高値4,440円、安値2,995円に対して、現在株価4,045円は52週レンジの72.7%の位置にあり、高値圏に位置しています。
    • 移動平均線との位置関係:
    • 5日移動平均線(4,027.00円)を上回っています。
    • 25日移動平均線(3,767.40円)を上回っています。
    • 75日移動平均線(3,506.27円)を上回っています。
    • 200日移動平均線(3,446.95円)を上回っています。
    • 短期から長期の全ての移動平均線を上回っており、株価は明確な上昇トレンドにあるものと見られます。過去のデータからはゴールデンクロスやデッドクロスの具体的な発生は確認できませんが、現状は強い上昇を示唆しています。
  • 【市場との比較】
    • 日経平均比: 1ヶ月 (+7.53%ポイント)、3ヶ月 (+13.14%ポイント) で市場を上回るパフォーマンス。しかし、6ヶ月 (-1.73%ポイント)、1年 (-25.76%ポイント) では下回っています。
    • TOPIX比: 1ヶ月 (+6.38%ポイント) で市場を上回るパフォーマンスです。
    • 短期では市場をアウトパフォームしていますが、中長期では日経平均には劣るパフォーマンスとなっています。

6. リスク評価

  • ベータ値:0.37 (市場全体が大きく変動しても、株価の変動は相対的に小さい傾向にあり、市場感応度が低いことを示します)
  • 決算短信記載のリスク要因:
    • 為替レートの変動(特に円安は海外生産コスト増につながる可能性)。
    • 原材料・エネルギー価格の高騰(製造原価に影響)。
    • 海外経済、特に自動車市場の動向(東南アジア、中国市場におけるBEV/HEV需要の変化)。
    • 特定の子会社の解散や固定資産売却益などの一時利益の有無が、通期の純利益に影響を与える可能性があります。
  • 事業特有のリスク:
    • クロック市場の成熟・縮小トレンド。
    • 精密部品分野における技術革新と競争激化。
    • 海外での事業展開に伴う地政学的リスクやサプライチェーンの変動リスク。
  • 52週レンジにおける現在位置:72.7%(高値圏)にあるため、株価には短期的な調整リスクが存在する可能性があります。

7. 市場センチメント

  • 信用買残:818,400株 (前週比 -22,600株)
  • 信用売残:11,300株 (前週比 +4,500株)
  • 信用倍率:72.42倍 (信用買残が信用売残を大幅に上回っており、将来的な売り圧力となる可能性をはらんでいます)
  • 株主構成と大株主の動向:
    • 日本証券金融 (8.54%)、シチズン時計 (7.12%)、日本生命保険 (5.62%) など、安定した機関投資家や事業会社が大株主に名を連ねています。特にシチズン時計が主要株主であることは、事業連携や経営の安定性を示唆します。
  • 経営陣の持株比率と安定株主の状況:
    • 経営陣による株式保有比率(% Held by Insiders)は26.57%と比較的高く、経営陣と株主の利益が一致するインセンティブがあると考えられます。大株主の顔ぶれから見ても、比較的安定した株主構成と言えます。

8. 株主還元

  • 配当利回り(会社予想):3.75% (高水準な利回り)
  • 1株配当(会社予想):151.75円 (2026年3月期予想、中間配当0円、期末配当151.75円)
  • 配当性向(会社予想):79.41% (高配当性向であり、利益の大部分を株主還元に回す方針が見られます)
  • 配当の継続性・増配傾向:過去の年間配当は変動があるものの、継続して配当を実施しています。2026年3月期予想では前期比で大幅な増配を予定しています。
  • 自社株買いの実績と方針:2026年3月期中間期に291,500株、約999百万円の自己株式取得を実施しており、配当以外の株主還元にも積極的な姿勢が見られます。

9. 総合評価

  • 【投資ポイント】
    • 2026年3月期は営業利益の大幅な回復と生活用品事業の黒字化に転換する見込み。
    • 業界平均と比較してPER、PBRともに割安水準にあり、高水準な配当利回りも魅力。
    • 盤石な財務体質と積極的な自己株式取得を含む株主還元策。
  • 【強み】
    • 高い自己資本比率と流動比率に裏付けられた強固な財務健全性。
    • クロックと精密部品の二本の柱による事業の多角化。
    • シチズン系としてのブランド力と精密加工技術による高い技術力。
    • フリーキャッシュフローの創出力が安定している。
  • 【弱み】
    • 純利益が固定資産売却益などの一時的要因に大きく依存しており、持続的な利益成長性には不透明な部分がある。
    • 海外の自動車関連市場(特に東南アジア、中国)の需要変動リスク。
    • 経営陣のビジョンや中期経営計画の詳細が提供データからは不透明。
    • 信用倍率が非常に高く、将来的な需給悪化リスクを抱える。
  • 【機会】
    • モバイルファンなどの快適品市場の拡大と、これによる生活用品事業の更なる成長。
    • 精密部品事業における非自動車分野(工作機械、空調など)での事業拡大と収益性改善。
    • 中国における生産効率化の継続による利益率向上。
  • 【脅威】
    • 為替変動(特に円安による原材料コスト増)や原材料・エネルギー価格の高騰。
    • 世界経済の減速や地政学的リスクによる産業機械需要の停滞。
    • EV市場の変遷やHEV/ICE車の需要変化による自動車関連部品事業への影響。
    • 競争激化による価格競争。
  • 【注目すべき指標】
    • 2026年3月期下期における営業利益率の進捗状況。
    • 生活用品事業の営業利益の継続的な改善と黒字幅拡大。
    • 精密部品事業における海外自動車関連用途以外の売上成長率。
    • 自己資本比率65%以上、流動比率300%以上の維持。

10. 企業スコア

  • 成長性: C
    • 2026年3月期連結売上高成長率予想は+2.55%であり、基準値(0-5%)に該当するため。
  • 収益性: B
    • ROE(過去12か月)7.22%(8-10%に僅かに届かないが近い)、営業利益率(過去12か月)5.72%(5-10%の範囲)であるため。
  • 財務健全性: S
    • 自己資本比率69.4%(60%以上)かつ流動比率4.21倍(200%以上)と非常に高く、極めて健全な財務状況にあるため。
  • 株価バリュエーション: A
    • PER(会社予想)16.36倍は業界平均21.1倍の約77.5%、PBR(実績)1.02倍は業界平均1.8倍の約56.7%であり、PERは基準Sに達しないものの、PBRが大幅に割安なため全体として割安と評価できるため。

企業情報

銘柄コード 7769
企業名 リズム
URL https://www.rhythm.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 精密機器

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 4,045円
EPS(1株利益) 247.31円
年間配当 3.75円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 1.5% 19.6倍 5,233円 5.4%
標準 1.2% 17.1倍 4,473円 2.1%
悲観 1.0% 14.5倍 3,772円 -1.3%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 4,045円

目標年率 理論株価 判定
15% 2,234円 △ 81%割高
10% 2,789円 △ 45%割高
5% 3,520円 △ 15%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.10)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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