1. 企業概要

ウェルディッシュは、旧社名「石垣食品株式会社」として1951年に設立され、2024年6月に現社名に変更しました。主に健康飲料や保存食などの食品・飲料事業を展開しています。主力製品は麦茶やビーフジャーキーといった健康飲料や珍味です。近年は医療・福祉・介護機関向けの食品サービス、医療用化粧品、介護用品の卸売事業も手掛けています。
2024年6月の社名変更以降、M&Aを通じた事業構造改革を進めており、特に医療機関向けの食品サービスやメディカルコスメ事業の強化を図っています。収益モデルは製品販売が中心のフロー型であり、B2B(医療・介護機関向け)とB2C(消費者向け健康飲料・化粧品)の両方を展開しています。技術的な独自性に関する具体的な情報は少ないものの、長年の食品製造販売で培ったブランド力と、M&Aにより獲得した医療・介護分野への販路が参入障壁となり得ます。

2. 業界ポジション

ウェルディッシュが属する「食品」業界は、原材料価格の高騰や人件費の上昇、消費者の節約志向といった厳しい市場環境に直面しています。一方で、長寿化や健康志向の高まりを背景に、健康食品や医療・介護向け食品サービスといった分野では成長余地が存在します。同社はM&Aを通じてこれら成長分野への参入・強化を図ることで、市場の変化に対応しようとしています。
競合企業に関する具体的なデータは提供されていませんが、決算短信の分析からは、同社の営業利益率やROEは現状低い水準にあり、相対的な収益性の改善が課題であることが示唆されます。

業界平均との財務指標比較(2026年1月12日時点)

  • PER(会社予想): データなし (業界平均: 16.8倍)
  • PBR(実績): 3.05倍 (業界平均: 1.2倍)

上記比較より、同社のPBRは業界平均と比較して約2.5倍と割高な水準にあります。PERは会社予想が非開示のため比較できません。

同一業種区分企業比較

同一業種区分企業データは提供されていません。

3. 経営戦略

ウェルディッシュは、「コーポレートガバナンス強化」「M&Aを含む構造改革の継続」を経営戦略の柱としています。重点投資分野としてはM&Aを通じて事業を再編・拡大することであり、特にウェルネス事業における医療機関向け食品サービスやメディカルコスメ事業の強化を進めています。
最近の適時開示情報としては、2025年12月1日に公表された「2025年8月期決算短信」の訂正、および2025年10月14日付でのIMGホールディングスの株式交換による完全子会社化契約締結が挙げられます。決算訂正は監査過程での指摘によるものであり、投資家からの信頼性維持には注意が必要です。IMGホールディングスの完全子会社化は、2026年8月期の売上高8,600百万円という大幅な増収予想の重要な要因となっています。これらのM&Aや構造改革は、一時的な費用発生を伴うものの、中長期的には企業規模の拡大と収益基盤の強化に寄与すると期待されます。

損益分析(連結)

Breakdown 2025年3月期 (通期) 2025年8月期 (5ヶ月決算)
売上高 1,974百万円 1,305百万円
営業利益 200百万円 32百万円
経常利益 48百万円 38百万円
親会社株主に帰属する当期純利益 431百万円 47百万円

2025年8月期は決算期変更に伴う5ヶ月決算であり、前期(2025年3月期)実績との単純比較はできません。しかし、この5ヶ月決算期において売上高1,305百万円、営業利益32百万円を計上しました。のれん償却費100百万円が営業利益に含まれています。

収益性

  • 営業利益率(過去12ヶ月実績): 6.19%
  • 営業利益率(2025年8月期 5ヶ月決算): 2.48% (2025年3月期通期は10.16%)
  • ROE(実績): 2025年8月期 3.8% (2025年3月期は33.22%)
  • ROA(概算、平均総資産ベース): 約1.14% (2025年8月期)

ベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%)と比較して、直近の収益性指標は低い水準にあります。特に5ヶ月決算期の営業利益率・ROEは低く、収益力の不安定さが見られます。

財務健全性 (2025年8月期 末時点)

  • 自己資本比率(連結): 85.4% (前連結会計年度末 58.4%)
  • 流動比率(直近四半期): 2.22倍 (222%)
  • 総負債/自己資本当期(Total Debt/Equity): 1.40%

自己資本比率は大幅に改善し、非常に高い水準にあります。流動比率も健全な水準を維持しており、財務健全性は非常に良好と言えます。これは主に、転換社債の行使や連結範囲の変更による負債の減少、純資産の増加が寄与しています。

成長性

  • 売上高成長率(Quarterly Revenue Growth、前年比): 39.90%

これは単一期間の成長率であり、過去数期の売上高は減少傾向にありました。2023年3月期から2025年3月期にかけては売上高が減少基調でしたが、2026年8月期にはM&Aによる事業拡大で売上高8,600百万円の予想が公表されており、大幅な成長が見込まれています。

キャッシュフロー (2025年8月期 5ヶ月決算)

  • 営業活動によるキャッシュフロー(営業CF): △201,512千円 (前期 +24,283千円)
    • 売掛金の増加(185,950千円)が主な悪化要因です。
  • 投資活動によるキャッシュフロー(投資CF): △333,825千円 (前期 +35,654千円)
    • 投資有価証券の取得や子会社株式売却関連支出が主な内容です。
  • 財務活動によるキャッシュフロー(財務CF): △174,629千円 (前期 +789,235千円)
    • 長期借入金の返済や配当支払いなどが主な内容です。
  • フリーキャッシュフロー(FCF = 営業CF + 投資CF): △535,337千円
    • 大幅なマイナスであり、事業で創出するキャッシュで投資を賄えていない状況です。
  • 営業CF/親会社株主に帰属する当期純利益比率(2025年8月期): △4.22
    • この比率が1.0以上が健全とされる中、大幅なマイナスであり、利益の質に懸念があります。
  • 配当カバレッジ比率(営業CF/配当支払額): 営業CFがマイナスであるため、比率は計算不可能であり、キャッシュフローによる配当の裏付けが弱い状態です。

セグメント別分析 (2025年8月期 5ヶ月決算)

  • ウェルネス事業:
    • 売上高: 1,111,544千円 (連結売上高の約85.2%)
    • セグメント利益: 75,108千円
    • 成長ドライバー: 保存食・医療機関向けサービスが伸長。グランドルーフ社の子会社化により医療機関向け販売が拡大し黒字化が定着しました。生産キャパシティ超過による国内向け輸入販売の減少が課題です。
  • メディカルコスメ事業:
    • 売上高: 193,394千円 (連結売上高の約14.8%)
    • セグメント利益: 43,890千円
    • 成長ドライバーと課題: 受注は好調ですが、生産能力増強の遅延により事業寄与が遅れています。メディアートの吸収合併で意思決定の迅速化を図っています。
  • インターネット通信販売事業: 当期中に事業譲渡により廃止されました。

主力はウェルネス事業であり、メディカルコスメ事業も収益貢献していますが、生産能力の制約が課題となっています。

四半期進捗 (2025年8月期実績と2026年8月期通期予想)

  • 2026年8月期通期売上高予想: 8,600百万円
  • 2026年8月期通期営業利益予想: 244百万円

2025年8月期(5ヶ月決算)は特殊な期間であるため、通期予想に対する単純な進捗率で評価することは困難ですが、参考として以下を示します。

  • 売上高進捗率: 約15.2% (1,305百万円 / 8,600百万円)
  • 営業利益進捗率: 約13.3% (32百万円 / 244百万円)

年間5ヶ月を単純に進捗期間とすれば、進捗率は低いですが、M&Aによる事業拡大が主な要因であるため、後半に業績が集中する可能性があります。ただし、経常利益および当期純利益は非開示であり、M&Aに伴う一時費用によっては変動リスクがあります。

現在の水準 (2026年1月12日時点)

  • 株価: 458.0円
  • PER(会社予想): データなし (算出不能)
  • PBR(実績): (連)3.05倍
  • EPS(2025年8月期 5ヶ月決算): 2.24円
  • BPS(実績): (連)150.00円
  • 目標株価(業種平均PBR基準): 205円

PBRは業界平均の1.2倍に対して3.05倍と高い水準にあり、割高と判断されます。PERは会社予想が非開示のため評価困難です。

テクニカル分析

  • 52週高値・安値: 高値 836円、安値 357円
  • 現在の株価(458.0円)の52週レンジ内位置: 21.1% (安値圏に近い位置)
  • 移動平均線との位置関係:
    • 5日移動平均線 (455.00円) を上回っており、短期的な上昇基調を示唆します。
    • 25日移動平均線 (433.36円) を上回っており、短期的に好転しています。
    • 75日移動平均線 (573.61円) を下回っており、中期的な下落トレンドが継続しています。
    • 200日移動平均線 (619.88円) を下回っており、長期的な下落トレンドが継続しています。
  • トレンドシグナル: 短期的な移動平均線は回復傾向ですが、75日線および200日線を大幅に下回っており、依然として長期的な下落トレンドの中にあります。ゴールデンクロスやデッドクロスに関する明確なデータはありませんが、長期移動平均線が株価より上位にあるため、長期的な下降トレンドが示唆されます。

市場との比較

  • 日経平均株価との相対パフォーマンス:
    • 1ヶ月リターン: 株式 +20.21% vs 日経平均 +2.68% → 17.53%ポイント上回る(好調)
    • 3ヶ月リターン: 株式 -34.10% vs 日経平均 +8.33% → 42.43%ポイント下回る
    • 6ヶ月リターン: 株式 -26.48% vs 日経平均 +30.55% → 57.03%ポイント下回る
    • 1年リターン: 株式 -35.94% vs 日経平均 +33.05% → 69.00%ポイント下回る
  • TOPIXとの相対パフォーマンス:
    • 1ヶ月リターン: 株式 +20.21% vs TOPIX +3.84% → 16.37%ポイント上回る(好調)

足元1ヶ月は市場をアウトパフォームしていますが、中長期では日経平均およびTOPIXを大幅に下回るパフォーマンスとなっています。

6. リスク評価

  • ベータ値: -0.64 (マイナスのベータ値は市場全体が上昇する際に株価が下落する傾向、またはその逆を示すという意味で、市場との連動性が低いことを示唆します。ただし、データ算出機関による定義や観測期間に依存します。)
  • 年間ボラティリティ: 58.79% (株価変動リスクは高い)
  • 決算短信記載のリスク要因:
    • 為替変動および原材料価格の高騰リスク
    • 生産能力の制約
    • M&A関連コストの増加およびシナジー実現の不確実性
    • 売掛金増加による資金繰りの悪化リスク
    • 規制変更や市場環境の変化
  • 事業特有のリスク:
    • 監査指摘による決算短信の訂正があったという事実が、企業統治や情報開示の信頼性に影響を与える可能性があります。
    • M&Aに伴う一時的な費用が発生し、短期的には利益を圧迫する可能性があります。
    • 営業活動によるキャッシュフローが大幅にマイナスであり、事業活動自体でキャッシュを創出できていない状況が継続すると、資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
    • のれん償却費が継続的に発生し、利益を圧出する要因となります。
  • 52週レンジにおける現在位置: 21.1%(株価は52週安値に近い位置で推移しており、下値リスクは限定的かもしれませんが、再度下落する可能性も考慮する必要があります。)

7. 市場センチメント

  • 信用取引の状況:
    • 信用買残: 1,199,100株
    • 信用売残: 0株
    • 信用倍率: 0.00倍 (信用売残が0のため、買残が高水準であり、需給悪化要因となる可能性があります。)
  • 株主構成と大株主の動向:
    • 上位10位の株主には投資事業有限責任組合やシティバンク、個人投資家などが含まれています。
    • SKFUND投資事業有限責任組合が9.18%、(株)ITが8.13%、シティバンク(香港)PBGクライアント香港が7.54%を保有しています。
    • インサイダー保有比率が56.33%と高く、経営陣による安定的な経営基盤を形成している可能性があります。
  • 経営陣の持株比率と安定株主の状況:
    • 代表取締役社長の小松周平氏の持株比率は開示されていませんが、上位株主には個人名も見られます。インサイダー比率の高さは経営の安定性を示す一方、流動性が低い可能性も示唆します。

8. 株主還元

  • 配当利回り(会社予想): 0.87%
  • 1株配当(会社予想): 4.00円 (2026年8月期)
  • 配当性向(2025年8月期 5ヶ月決算): 68.4%
  • 配当の継続性・増配傾向: 2023年3月期、2024年3月期は配当がありませんでしたが、2025年8月期から配当を開始し、2026年8月期には増配を予想しています。利益実績が変動する中で、配当性向が高止まりする懸念もあります。
  • 自社株買いの実績と方針: 決算短信には自社株買いに関する明確な実績や方針の記載はありません。

投資ポイント

  • M&Aによる事業構造改革と、それに伴う2026年8月期の大幅な売上・営業利益予想は、今後の成長期待を高める可能性があります。
  • 自己資本比率が85.4%と非常に高く、財務健全性は特筆すべき水準に改善しました。
  • ウェルネス事業、メディカルコスメ事業が黒字化を定着させており、本業における収益性が安定化しつつあります。

強み

  • 自己資本比率が非常に高く、財務基盤が強固である。
  • 健康志向の高まりや医療・介護分野の成長といった市場機会を捉えようとしている。
  • M&Aを通じて事業領域を拡大し、企業規模の迅速な成長を図っている。

弱み

  • 営業活動によるキャッシュフローが大幅なマイナスであり、事業によるキャッシュ創出力に課題がある。
  • 過去数期の利益が不安定であり、直近5ヶ月決算期の収益性も低い水準にある。
  • 監査指摘による決算訂正は、企業の情報開示に対する信頼性に影響を及ぼす可能性がある。

機会

  • M&A戦略により、新たな成長分野への迅速な参入や既存事業の強化が可能。
  • 医療・介護機関向け食品サービスといったニッチ市場での需要拡大。
  • 生産能力増強が実現すれば、受注増に対応し更なる売上拡大が見込める。

脅威

  • M&Aに伴う一時費用が大きく、中長期的な利益見通しを不確実にする。
  • 原材料価格や人件費の高騰、消費者の節約志向により、利益率が圧迫されるリスク。
  • 売掛金の増加が継続すると、資金繰りをさらに悪化させる可能性がある。
  • のれん償却費が継続的に利益を圧迫する。

注目すべき指標

  • 2026年8月期通期売上高8,600百万円、営業利益244百万円の達成状況。
  • 営業活動によるキャッシュフローの改善状況。
  • M&A関連費用の具体的な見込みと、それに伴う事業シナジーの実現度。

10. 企業スコア

  • 成長性: S
    • (理由: Quarterly Revenue Growth (前年比) が39.90%と高く、2026年8月期にはM&Aによる事業構造変革で売上高が8,600百万円と大幅な増加を予想していることからS評価とします。)
  • 収益性: D
    • (理由: 2025年8月期5ヶ月決算のROEが3.8%、営業利益率が2.48%と、いずれも評価基準の最低レベルを下回っているためD評価とします。)
  • 財務健全性: S
    • (理由: 自己資本比率85.4%と流動比率222%はいずれもS評価基準(60%以上、200%以上)を満たしており、財務基盤が非常に強固であるためS評価とします。)
  • 株価バリュエーション: D
    • (理由: PERが算出不能であるものの、PBR 3.05倍は業界平均1.2倍の250%以上と大幅に割高な水準にあるためD評価とします。)

企業情報

銘柄コード 2901
企業名 ウェルディッシュ
URL https://ishigakifoods.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 食品 – 食料品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 458円
EPS(1株利益) 21.76円
年間配当 0.87円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 3.9% 19.3倍 509円 2.3%
標準 3.0% 16.8倍 424円 -1.3%
悲観 1.8% 14.3倍 340円 -5.5%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 458円

目標年率 理論株価 判定
15% 213円 △ 115%割高
10% 266円 △ 72%割高
5% 336円 △ 36%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.10)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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