1. 企業概要

日本ラッドは、システム開発を主力とする独立系SIer(システムインテグレーター)です。主に企業向けにITソリューションを提供しており、エンタープライズソリューション事業とIoTインテグレーション事業の二つの柱で展開しています。AI自動生成技術やビッグデータ、FPGAなどの先端技術にも注力し、流通や車載といった分野でハードウェアとソフトウェアを組み合わせたソリューションに強みを持っています。
主力製品・サービスには、IoTプラットフォーム、IoTリアルタイム可視化、設備保全管理システムなど、IoT関連の幅広いソリューションがあります。また、ディープフェイク検出ツール「SeekFak」や、ビジネスアプリ開発プラットフォームkintoneと連携する「kinterp」シリーズ、倉庫管理システム、POS連携顧客管理システムなども提供しています。医療ソリューションやBI/セキュリティソリューションも展開し、多様な顧客ニーズに対応しています。
収益モデルは、顧客からのプロジェクト受託や、システム開発に伴うエンジニアの派遣・常駐によるフロー型が中心と考えられます。一部の自社プラットフォーム(Derevaなど)においては、サービス利用料によるストック型収益の創出も目指しています。顧客はB2B(企業・官公庁向け)が主です。技術的独自性としては、特にIoT分野におけるハードウェアとソフトウェアのインテグレーション技術、ビッグデータ処理、FPGA活用などが挙げられます。これらの技術は業界での参入障壁となり得る一方、競合も多いため常に差別化が求められます。

2. 業界ポジション

日本ラッドは、国内の「情報・通信業」に属する多数のシステムインテグレーターやITサービスプロバイダーの中で事業を展開しています。情報通信業界はDX推進やAI活用、クラウドシフトなどの需要増により成長が続いていますが、同時に人手不足や技術革新のスピードといった課題も抱えています。
同社は独立系SIerとして、特定のベンダーに縛られず幅広いソリューションを提供できる強みがあります。特にIoTインテグレーションにおいて、インダストリアルIoT、組込み、映像情報システムといった分野での実績を持つこと、さらにAIや生成AI技術を取り入れようとしている点は、市場動向への対応として評価できます。一方で、システム開発業界は競争が激しく、同社の規模は業界大手と比較すると小さいです。

競合に対する相対的な強み・弱み:

  • 強み:
    • 独立系SIerとしての柔軟なソリューション提供能力。
    • IoT、ビッグデータ、FPGAなど先端技術への注力。
    • 公共向け大型案件の実績。
    • 自社プラットフォーム「Dereva」などプロダクトアセットベースへの転換を目指す戦略。
  • 弱み:
    • 業界大手と比較して事業規模が小さく、資金力やブランド力で劣る可能性。
    • 営業利益率が業界平均と比較して低めである点(後述)。
    • 受注のタイミングにより業績が変動しやすい。

【定量比較】業界平均との財務指標比較:

指標 日本ラッド(会社予想/実績) 業界平均(情報・通信業) 評価
PER(2026年3月期予想) 24.68倍 17.6倍 やや割高
PBR(実績) 0.98倍 1.6倍 割安
ROE(2025年3月期実績) 13.21% データなし 高い
営業利益率(2025年3月期実績) 7.30% データなし 普通

【同一業種区分企業比較】

提供された同一業種区分企業「ミラティブ (472A)」はライブ配信アプリ事業であり、日本ラッドのシステム開発・IoT事業とは事業内容が大きく異なります。そのため、PER、PBR、ROEの単純比較は企業の実態を表さない可能性が高いです。参考情報として提示しますが、実質的な比較対象とはみなさない方が適切です。

企業名 コード PER(倍) PBR(倍) ROE(%)
日本ラッド 4736 24.68 0.98 13.21
ミラティブ 472A 20.35 5.73 -12.89

3. 経営戦略

経営陣は、第1フェーズの「人からプロダクトアセットベースへの収益構造転換」を引き続き重点戦略としています。これは、従来の派遣常駐型や受託型システム開発に加え、自社開発のプロダクトやサービスを軸とした収益モデルへの転換を目指すものです。

重点投資分野と成長戦略:

  • IoTインテグレーション事業の強化: インダストリアルIoT、映像情報システム、メディカル分野への注力。
  • 自社プラットフォーム「Dereva」の拡充: IoT/データ活用領域での競争力強化。
  • 先端技術への投資: AI自動生成技術、ビッグデータ、FPGAなどの活用推進。
  • M&Aによる事業拡大: 2025年7月の株式会社One’s Houseの子会社化はその一環。これにより、エンタープライズソリューション事業の強化を図ります。

最近の適時開示情報(2026年3月期 第2四半期決算短信より):

  • 2025年7月24日:株式会社One’s Houseを子会社化(連結化)。これにより、当期より連結決算へ移行。のれん129.1百万円を計上し、子会社取得による投資支出は231.0百万円。
  • 営業外収益に受取配当金58.7百万円、受取利息3.8百万円が計上され、経常利益を押し上げています。

これらが今後の業績に与える影響:

  • One’s Houseの子会社化: エンタープライズソリューション事業の規模拡大と、新たな事業機会の創出が期待されます。のれんの償却費用が発生する可能性や、統合効果の実現が今後の収益に影響します。当中間期は貸借対照表のみ連結されており、損益への直接寄与は今後の四半期からとなります。
  • プロダクトアセットベースへの転換: 自社プラットフォーム「Dereva」等の成長により、より安定した収益源と高収益体質への転換を目指しますが、プロダクト開発・マーケティングへの先行投資が必要です。
  • 営業外収益の寄与: 今回の中間決算では受取配当金が経常利益に大きく貢献しています。これが一時的なものか継続的なものかによって、今後の経常利益水準が変わる可能性があります。
  • メディカル案件の遅延: IoTインテグレーション事業でメディカル分野の受注決定時期の遅れが報告されており、短期的な売上成長への下振れリスクとなります。

4. 財務分析

【収益性】

  • ROE(2025年3月期単独実績): 13.21%
    • ベンチマーク10%と比較して良好な水準です。
  • ROA(2025年3月期単独実績概算): 営業利益率5.85% (318/4356、約7.3%)、総資産回転率1.1回転と仮定した場合、5%程度の見込み。提供データでは過去12ヶ月で2.07%と低い値もあるが、最新データとして日経のROEを考慮すると向上していると予想。
  • 営業利益率(2025年3月期単独実績): 7.30%
    • 2026年3月期中間連結実績では2.51%と大幅に低下しており、通期予想に対する進捗も34.5%と低いです。これはセグメント調整額(主に一般管理費)が大きいことが要因として短信にて指摘されており、営業利益率の改善が課題です。

【財務健全性】

  • 自己資本比率(2025年3月期単独実績): 68.61%
    • 2026年3月期中間連結実績でも70.5%と非常に高く、極めて健全な財務基盤を築いています。
  • 流動比率(2026年3月期中間連結実績): 454%
    • 200%以上が良好とされる中で非常に高く、短期的な支払い能力は極めて良好です。
  • D/Eレシオ(債務資本比率): 総負債約1,430百万円に対し、純資産3,415百万円(中間連結)。有利子負債は少なく(約24.0百万円)、自己資本が厚いため、非常に低い水準であり、ほとんど負債リスクがないと言えます。

【成長性】

  • 売上高成長率の推移(単独決算期間):
    • 2022年3月期: 3,314百万円 (+10.2% YoY)
    • 2023年3月期: 3,555百万円 (+7.3% YoY)
    • 2024年3月期: 3,984百万円 (+12.1% YoY)
    • 2025年3月期: 4,356百万円 (+9.3% YoY)
    • 過去数年間は安定的な売上高成長を継続しています。
  • 利益成長率の推移(単独決算期間):
    • 営業利益は2023年3月期まで低水準でしたが、2024年3月期以降は大きく改善しています。
    • 純利益も同様に2024年3月期、2025年3月期と大幅に成長しています。
    • ただし、2026年3月期の通期予想では売上高が前期比減の4,138百万円、営業利益も145百万円と大幅減益を見込んでおり、成長性には不確実性が生じています。

【キャッシュフロー(2026年3月期中間連結)】

  • 営業キャッシュフロー (営業CF): 200.9百万円
    • 事業活動から安定的に現金を創出できています。
  • 投資キャッシュフロー (投資CF): △277.5百万円
    • 主に子会社株式取得支出(231.0百万円)と無形固定資産取得(34.4百万円)によるもので、積極的な投資が行われています。
  • 財務キャッシュフロー (財務CF): △53.9百万円
    • 主に配当支払(53.4百万円)によるものです。
  • フリーキャッシュフロー (FCF): △76.6百万円 (営業CF 200.9百万円 – 投資CF 277.5百万円)
    • マイナスですが、子会社取得という一時的な戦略的投資によるものです。継続的な事業活動でのFCF創出力はプラスと評価できます。
  • 営業CF/純利益比率: 200.9百万円 / 69.7百万円 ≒ 2.88倍
    • 目安の1.0以上を大きく上回り、利益の質は非常に良好です。会計上の利益以上にキャッシュを生み出せています。
  • 配当カバレッジ比率(営業CF/配当支払額): 200.9百万円 / 53.4百万円 ≒ 3.76倍
    • 営業キャッシュフローで配当支払いを十分にカバーできており、配当の支払い能力は高いです。

【セグメント別分析(2026年3月期中間連結)】

  • 売上構成比と成長率:
    • エンタープライズソリューション事業: 1,161.5百万円(構成比 58.3%)
    • IoTインテグレーション事業: 831.6百万円(構成比 41.7%)
    • 前年同中間期の連結比較データがないため、成長率は不明です。
  • セグメント別利益率の比較:
    • エンタープライズソリューション事業利益率: 142.3百万円 / 1,161.5百万円 ≒ 12.25%
    • IoTインテグレーション事業利益率: 137.0百万円 / 831.6百万円 ≒ 16.47%
    • IoTインテグレーション事業の方が高い利益率を達成しています。
  • 成長ドライバーと課題セグメントの特定:
    • 成長ドライバー: IoTインテグレーション事業は、その高い利益率と製造業向けDX、WEBマーケティング強化による引合い増から、今後も成長ドライバーとなる可能性があります。自社ブランドや映像関連、組込みのロイヤリティ収入も順調です。株式会社One’s Houseの子会社化により強化されるエンタープライズソリューション事業も潜在的な成長ドライバーです。
    • 課題セグメント: エンタープライズソリューション事業は公共向け大型案件の完納があったものの、一部納期遅延が報告されています。また、IoTインテグレーション事業ではメディカル分野の受注決定遅延が課題として挙げられています。セグメント利益合計から営業利益への調整が大きく、管理費用の効率化が課題と言えます。

【四半期進捗(2026年3月期中間連結)】

  • 通期予想に対する進捗率:
    • 売上高: 48.2% (1,993百万円 / 4,138百万円) – 概ね想定範囲内
    • 営業利益: 34.5% (50百万円 / 145百万円) – 進捗がやや低め
    • 親会社株主に帰属する当期純利益: 51.3% (69.7百万円 / 136百万円) – 順調
  • 過年度比較: 連結開始初年度のため、前年同中間期との比較はできません。営業利益の進捗率が低い点は、下期での利益改善が不可欠となります。営業外収益の寄与により、純利益は順調な進捗を示しています。

5. 株価分析

【現在の水準】

  • PER(会社予想): 24.68倍
    • 業界平均PER 17.6倍と比較すると、やや割高な水準です。
  • PBR(実績): 0.98倍
    • 業界平均PBR 1.6倍と比較すると、割安な水準です。株価が1株当たり純資産価値を下回っています。
  • EPS(会社予想): 25.73円
  • BPS(実績): 646.18円
  • EPS/BPSベースの理論株価レンジ:
    • 業種平均PER基準目標株価: 25.73円 × 17.6 = 452.85円
    • 業種平均PBR基準目標株価: 646.18円 × 1.6 = 1,033.89円
    • 提供されたバリュエーション分析の目標株価: 業種平均PER基準1,205円、業種平均PBR基準1,034円。この差異は、算出に使用したPER/PBRやEPS/BPSの値が異なっている可能性を示唆します。提供された情報ではPER基準で割高、PBR基準で割安と見方が分かれます。

【テクニカル】

  • 52週高値・安値との位置関係:
    • 52週高値: 1,255円
    • 52週安値: 534円
    • 現在株価 635.0円は、52週高値から大きく下落しており、52週レンジ内位置は14.0%(安値圏)にあります。
  • 移動平均線との位置関係:
    • 5日移動平均線 (MA): 631.40円(現在株価は上回り 0.57%)
    • 25日移動平均線 (MA): 644.84円(現在株価は下回り 1.53%)
    • 75日移動平均線 (MA): 681.87円(現在株価は下回り 6.87%)
    • 200日移動平均線 (MA): 720.36円(現在株価は下回り 11.85%)
    • 短期(5日MA)では上回っていますが、中期・長期(25日、75日、200日MA)では下回っており、下降トレンドが継続していると見られます。
  • トレンドシグナル: 現状では短期MA(5日)のみ上回っている状況であり、移動平均線は下向きにパーフェクトオーダーを示しています。ゴールデンクロスは確認されず、デッドクロスが継続していると考えられます。

【市場との比較】

  • 日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス:
    • 過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年いずれの期間においても、日経平均およびTOPIXといった市場指数を大幅に下回るパフォーマンスとなっています。これは同社株が市場全体と比較して下落基調にあることを示しています。

6. リスク評価

  • ベータ値: -0.03(5年月次)
    • ベータ値がほぼ0、かつマイナスであることは、市場全体の動き(日経平均等)とはほとんど連動せず、むしろ逆方向に動く可能性がわずかにあることを示唆します。ただし、データ期間(5年)が古すぎるか、非常にボラティリティが高いまたは流動性が低い場合に異常値が出ることがあります。一般的には、ベータ値が低いと市場リスクは低いと判断されますが、この値の信頼性には注意が必要です。年間ボラティリティ68.60%という高水準は、株価の変動リスクが大きいことを示しています。
  • 決算短信記載のリスク要因:
    • 連結初年度のリスク: 連結決算に移行したばかりであり、今後の連結子会社とのシナジー効果の実現、会計処理の安定性には注視が必要です。
    • 営業利益の進捗遅延: 2026年3月期通期予想に対する営業利益の進捗が低い点は、今後の業績の下振れリスクとなり得ます。
    • 個別案件の変動リスク: 特定の大型案件(公共向け案件、メディカル案件など)の受注タイミングや納期遅延が、短期的な業績に影響を与える可能性があります。
  • 事業特有のリスク:
    • 競合の激化: システムインテグレーションおよびIoTソリューション市場は参入企業が多く、価格競争や技術革新競争が激しいです。
    • 技術陳腐化リスク: AIやIoTといった領域は技術の進化が速く、常に最新技術を取り入れ、サービスを更新する努力が必要です。
    • 人材確保のリスク: IT業界全体で人材不足が深刻化しており、優秀なエンジニアや開発者の確保・育成が事業継続において重要なリスクとなります。
    • M&Aの統合リスク: 子会社化したOne’s Houseとの統合(PMI)が計画通りに進まず、期待したシナジー効果が得られないリスク。
    • 円安等による影響: 為替変動は海外からの部品調達やソフトウェアライセンス費用に影響を与える可能性があります。
  • 52週レンジにおける現在位置:
    • 現在株価は635.0円であり、52週安値(534円)から14.0%の地点に位置しています。これは、株価が直近1年間で安値圏にあり、市場からの評価が厳しい状況を示唆します。

7. 市場センチメント

  • 信用取引の状況:
    • 信用買残: 268,900株
    • 信用売残: 0株
    • 信用倍率: 0.00倍 (信用売残が0のため)
    • 信用買残は一定程度存在しますが、信用売残がゼロであるため、踏み上げなどの短期的なイベントは期待しにくい状況です。買残が多いことは、株価下落時に将来の売り圧力となる可能性があります。出来高も少ない日が多く、流動性は高くないため、需給バランスには注意が必要です。
  • 株主構成と大株主の動向:
    • 大株主には、筆頭株主のアドバンテック(シンガポール)(15.87%)、代表者である大塚隆之氏(14.1%)が上位に名を連ねています。
    • SBI証券(8.39%)も大株主の一角であり、機関投資家の保有も一定程度あります。
    • アドバンテックは自動化・組込みシステムの世界的な企業であり、同社との資本提携は事業連携の可能性を示唆します。
    • 大株主上位には安定株主と考えられる企業や個人が複数おり、株主構成は比較的安定していると言えます。
  • 経営陣の持株比率と安定株主の状況:
    • 代表取締役の大塚隆之氏が14.1%を保有しており、経営陣が株主として一定の責任を負っていると言えます。
    • アドバンテックグループを含め、上位株主が特定の事業会社や役員、資産管理会社で占められていることから、安定株主が多く、敵対的買収リスクは低いと考えられます。

8. 株主還元

  • 配当利回り(会社予想): 1.57% (1株配当10.00円 / 株価635.0円)
    • 目標とする利回り水準は投資家によって異なりますが、現在の市場金利と比較すると、魅力的な水準とは言えない可能性があります。
  • 配当性向(会社予想ベース):
    • 2026年3月期通期予想の配当金は20.00円(中間10円+期末10円)、予想純利益は136百万円。発行済株式数約5,355,390株。
    • 総配当額 = 20円 × 5,355,390株 ≒ 107.1百万円。
    • 配当性向 = 107.1百万円 / 136百万円 ≒ 78.7%
    • Yahoo Japanの配当性向12.7%と乖離がありますが、これはYahoo Japanが2025年3月期実績(EPS 79.08円、配当10円)を基に算出しているためと考えられます(10/79.08 ≒ 12.6%)。2026年3月期予想に基づく配当性向は、予想利益の減少により大幅に高くなります。これは予想利益に対する配当額の負担が大きいことを示しており、今後の利益水準によっては減配リスクも考慮する必要があります。
  • 配当の継続性・増配傾向:
    • 過去の配当履歴を見ると、2022年3月期の5円から2023年3月期も5円、2024年3月期、2025年3月期は10円に増配しています。
    • 2026年3月期も10円(中間10円、期末10円の合計20円と仮定した場合)を維持する予想ですが、予想利益に対する配当性向の高さを考慮すると、今後の利益成長が伴わないと増配余地は限られます。
  • 自社株買いの実績と方針:
    • 2026年3月期中間で自己株式取得が38千円と小額ですが実績があり、株主還元策の一つとして認識はされています。大規模な自社株買いの方針は開示されていません。

9. 総合評価

【投資ポイント】

  • 高い財務健全性: 自己資本比率70%超、流動比率450%超、有利子負債も少なく、極めて安定した財務基盤は安心感があります。
  • IoT分野と先端技術への注力: DX需要の高まりを受け、IoTインテグレーション事業は高利益率であり、今後の成長ドライバーとなる可能性があります。
  • 利益の質の高さ: 営業CFが純利益を大幅に上回っており、キャッシュ創出力が非常に良好です。

【強み】

  • 豊富な現金及び預金(約20.5億円、中間連結)と堅固な財務体質。
  • IoTインテグレーション事業の高利益率と成長性。
  • 特定ベンダーに依存しない独立系SIerとしての柔軟な提案力。

【弱み】

  • 2026年3月期通期予想における営業利益の大幅減益見込みと、中間期の営業利益進捗の遅れ。
  • 競合が激しい市場環境での差別化と収益性改善(営業利益率)が課題。
  • 株価が日経平均やTOPIXを大幅にアンダーパフォームしており、市場からの評価が低い現状。

【機会】

  • DX、生成AI、ビッグデータ活用などの市場ニーズの高まり。
  • 5G普及に伴うIoTデバイスや関連サービス需要の拡大。
  • M&Aによる事業拡大とシナジー創出の可能性。

【脅威】

  • IT人材不足の深刻化と人件費の高騰。
  • 経済状況の不確実性や設備投資抑制による顧客企業のIT投資削減。
  • 自社プロダクト・サービスの開発競争と技術陳腐化リスク。

【注目すべき指標】

  • 2026年3月期通期会社予想に対する営業利益の達成度。
  • IoTインテグレーション事業の売上高成長率と利益率の推移。
  • 子会社化したOne’s Houseとのシナジー効果の進捗と、のれんの健全性。

10. 企業スコア

成長性: C

  • 売上高成長率は過去安定していましたが、2026年3月期通期予想では売上高が前期比でマイナス成長の見通しです(4,356百万円 → 4,138百万円)。

収益性: B

  • ROE(2025年3月期実績)は13.21%とA評価の閾値内ですが、2026年3月期中間連結の営業利益率が2.51%と低く、通期予想の営業利益率も前期実績から大幅に低下する見込みです(2025年3月期実績7.30% → 2026年3月期予想3.50%)。総合的に判断し、B評価とします。

財務健全性: S

  • 自己資本比率(中間連結)が70.5%と60%以上であり、流動比率(中間連結)が454%と200%以上であるため、極めて良好です。

株価バリュエーション: B

  • PER(会社予想)は24.68倍であり業界平均17.6倍の140%程度で割高です(D評価)。
  • PBR(実績)は0.98倍であり業界平均1.6倍の約61%で大幅に割安です(S評価)。
  • PERとPBRで評価が大きく異なるため、中間値としてB評価とします。現状の株価水準は52週安値圏にあり、PBRが1倍を下回っていることから、割安感はあります。

企業情報

銘柄コード 4736
企業名 日本ラッド
URL http://www.nippon-rad.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 635円
EPS(1株利益) 25.73円
年間配当 1.57円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 21.7% 27.2倍 1,863円 24.2%
標準 16.7% 23.6倍 1,313円 15.9%
悲観 10.0% 20.1倍 832円 5.8%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 635円

目標年率 理論株価 判定
15% 659円 ○ 4%割安
10% 823円 ○ 23%割安
5% 1,039円 ○ 39%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.10)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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