以下は、株式会社デルソーレ(2876)に関する企業分析レポートです。

1. 企業概要

デルソーレは、主に冷凍・冷蔵ピザ、ナン、フォカッチャ、トルティーヤなどのエスニックパン製品の製造販売を手掛ける食品メーカーです。スーパーマーケットや外食産業向けに業務用製品を提供し、自社ブランド「デルソーレ」で家庭用製品も展開しています。また、「おめで鯛焼き本舗」などの外食チェーンも併営しており、テイクアウトやフランチャイズ方式での事業も行っています。
主力製品・サービスは、独自のピザ生地やパン生地製品であり、冷凍技術を活かして幅広いチャネルに供給しています。収益モデルは、食品事業におけるB2B(業務用)およびB2C(家庭用)の製造販売が中心であり、外食事業も展開しています。ドミノピザとの提携も行っており、安定した販路を確立しています。技術的独自性としては、長年の経験に裏打ちされた「生地に強み」を持つことが挙げられ、安定した品質と製品開発力が参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

デルソーレは、冷凍・冷蔵ピザおよびエスニックパン市場において、その「生地に強み」を持つ数少ないメーカーの一つとして一定のポジションを確立しています。詳細な市場シェアは開示されていませんが、業務用・家庭用ともに確実な顧客基盤を持っています。
市場動向としては、消費者の節約志向、原材料・物流・人件費の高騰が見られる一方で、インバウンド需要の回復やテイクアウト・中食需要の継続が追い風となる状況です。同社は、家庭用の低価格志向に対応しつつ、八雲ピザ工房の新設など設備投資を通じて生産能力の強化を図っています。
競合に対する強みとしては、長年のノウハウに基づく製品開発力とドミノピザとの提携が挙げられます。一方、弱みとしては製造拠点が集中していることによる事業継続リスク(直近の工場火災が典型例)、原材料価格高騰への対応力が挙げられます。

【定量比較】業界平均との財務指標比較

指標 デルソーレ(実績/予想) 業界平均(食料品) 判定
PER(予想) 66.62倍 16.8倍 割高
PBR(実績) 0.67倍 1.2倍 割安
ROE(実績) -6.62% データなし 収益性に課題
営業利益率(過去12か月) 5.20% データなし 適正水準(直近は悪化)

※ROEは部門によってはベンチマークを上回る結果が出ている情報もありますが、ここでは株価情報より単体実績を採用しています。

同一業種区分企業比較

同一業種区分企業データが提供されていないため、比較は行いません。

3. 経営戦略

経営陣は「中期経営計画2026(2023年度〜2026年度)」を推進しており、業績向上と財務改善を目標としています。
重点投資分野としては、新規ピザ工房の建設や既存工場の設備増強などの製造拠点整備が挙げられます。直近の中間期では、有形固定資産の取得に559百万円を投じており、特に「八雲ピザ工房」の新設への意欲がうかがえます。
最近の適時開示情報で最も影響が大きいのは、2024年10月に発生した千葉工場の火災です。この火災により、食品事業において出荷減や休売が発生しました。これに伴い、当中間期決算では操業停止関連費用111百万円(営業外費用)および火災損失38百万円(特別損失)が計上されています。
これらの事象が今後の業績に与える影響は大きく、短期的には火災による生産能力低下と費用増が利益を圧迫します。ただし、千葉工場は9月に全ライン稼働を再開しており、下期での生産・出荷回復と、今後の保険金入金による費用の回収が期待されます。中期経営計画の目標達成には、下期の販売回復とコスト抑制、そして新設工場による生産性向上が鍵となります。

4. 財務分析

収益性

  • 営業利益率(過去12か月):5.20%
  • 営業利益率(2026年3月期中間期実績):0.95% (前年同期5.14%から大幅悪化)
  • ROE(実績):-6.62% (ベンチマーク10%に対し低く、赤字転落)
  • ROA(過去12か月):5.49% (ベンチマーク5%に対し良好)

直近の中間期決算では、工場火災の影響により売上高が前年同期比16.7%減の6,783百万円、営業利益が84.6%減の64百万円と大幅に悪化し、中間純損失20百万円を計上しました。ROEもマイナスとなっており、収益性に顕著な課題を抱えています。

財務健全性

  • 自己資本比率(実績):59.7% (2026年3月期中間期末実績:61.2%):ベンチマーク40%以上を大きく上回る高水準で、財務基盤は強固です。
  • 流動比率(直近四半期):168% (決算短信中間概算:約217%):ベンチマーク150%を上回っており、短期的な支払能力に問題はありません。
  • D/Eレシオ(直近四半期):25.80%:有利子負債は比較的少ない水準にあります。

成長性

  • 売上高(年度推移、百万円):
    • 2022年3月期:15,458
    • 2023年3月期:16,893 (+9.3%)
    • 2024年3月期:17,784 (+5.3%)
    • 2025年3月期(予想):15,403 (-13.3%)
    • 2026年3月期(予想):14,500 (-5.9%)
  • 利益の成長性:直近の損益計算書では、過去12ヶ月の純利益が大幅なマイナスとなっており、2025年3月期および2026年3月期は減益・赤字予想となっています。特に2026年3月期予想では、当期純利益60百万円(前年△422百万円から黒字転換予想)と回復を見込むものの、過去と比較して低い水準です。

キャッシュフロー(2026年3月期 第2四半期:中間期)

  • 営業活動によるキャッシュフロー(営業CF):△688,018千円 (前年同期+359,562千円)
    • 主因は火災損失の支払677,466千円であり、操業停止や売上減少の影響も加わり、大幅なマイナスとなりました。
  • 投資活動によるキャッシュフロー(投資CF):△573,749千円 (前年同期△74,206千円)
    • 有形固定資産の取得(559,707千円)が主要因であり、八雲ピザ工房の新設など設備投資を積極的に行っています。
  • 財務活動によるキャッシュフロー(財務CF):△159,317千円 (前年同期△128,683千円)
    • 配当金の支払129,317千円、長期借入金の返済30,000千円が主要因です。
  • FCF(フリーキャッシュフロー):△1,261,767千円 (営業CF – 投資CF)
    • 営業CFがマイナスに加え、積極的な設備投資により、FCFは大きくマイナスとなりました。これは将来への投資と、火災による一時的な現金流出が重なった結果です。
  • 営業CF/純利益比率:提供データでは3.40(過去12か月)とありますが、直近の中間期決算では営業CF、純利益ともにマイナスであり、通常の評価基準を適用することは困難です。通常、1.0以上が利益の質が高いことを示します。
  • 配当カバレッジ比率:当中間期の営業CFがマイナスであるため、配当支払との比率は負となり、キャッシュフローからの配当支払能力は一時的に低下しています。

セグメント別分析(2026年3月期 第2四半期:中間期)

  • 食品事業
    • 売上構成比:約78%
    • 売上高:5,299百万円(前年同期比△20.4%)
    • セグメント利益:227百万円(前年同期比△74.2%)
    • コメント:千葉工場火災による出荷数削減・休売が主因です。業務用は堅調に推移しましたが、家庭用は低価格志向の継続で厳しい状況です。
  • 外食事業
    • 売上構成比:約22%
    • 売上高:1,504百万円(前年同期比+0.5%)
    • セグメント利益:85百万円(前年同期比△45.0%)
    • コメント:「おめで鯛焼き本舗」の出店と閉店があり、売上高はほぼ横ばいでした。原材料・人件費高騰により収益が圧迫されています。

成長ドライバーは食品事業の生産回復と新製品開発、業務用販売の強化です。課題セグメントは依然として食品事業が火災影響からの回復途上にあること、また外食事業におけるコスト上昇による利益率の低下が挙げられます。

四半期進捗

通期予想(売上高14,500百万円、営業利益200百万円、当期純利益60百万円)に対する中間期の進捗率は以下の通りです。

  • 売上高進捗率:46.8% (6,783百万円 / 14,500百万円) ― 半期で50%が目安のため、やや遅れが見られます。
  • 営業利益進捗率:32.2% (64百万円 / 200百万円) ― 通期目標達成に向けて大幅な遅れが生じています。
  • 当期純利益進捗率:中間純損失20百万円 (通期純利益60百万円予想) ― 通期黒字化目標に対し、中間で赤字となっており、達成には下期の急回復が不可欠です。

5. 株価分析

現在の水準

  • PER(会社予想):66.62倍(業界平均16.8倍と比較して大幅に割高)
  • PBR(実績):0.67倍(業界平均1.2倍と比較して割安)

PERが割高に見えるのは、直近の工場火災による一時的な利益の減少(2026年3月期予想EPSが低いこと)が大きく影響していると考えられます。PBRは自己資本価値に対して割安な水準にあります。

  • EPS(会社予想):6.74円
  • BPS(実績):671.98円

理論株価レンジは、提供データでは「目標株価(業種平均PBR基準): 508円」とあり、現在の株価449.0円と比較してやや上振れの可能性を示唆しています。

テクニカル

  • 52週高値:474円、安値:370円。現在の株価449.0円は52週レンジの76.0%に位置しており、比較的高値圏にあります。
  • 移動平均線との位置関係(現在株価449.0円):
    • 5日MA(446.40円)を0.58%上回る
    • 25日MA(448.96円)を0.01%上回る
    • 75日MA(439.63円)を2.13%上回る
    • 200日MA(428.57円)を4.77%上回る

短期・中期・長期すべての移動平均線を上回って推移しており、株価は上昇トレンドにあると見られます。

  • トレンドシグナル:提供データには明確なゴールデンクロス/デッドクロスの記載がありませんが、全ての移動平均線が下から順に短期・中期・長期と並ぶ形状に近い状態であり、上昇基調を示唆しています。

市場との比較

  • 日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス:
    • 1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年すべての期間において、日経平均およびTOPIXのパフォーマンスを大きく下回っています。市場全体の上昇トレンドに対して、同社株価は出遅れている状況です。

6. リスク評価

  • ベータ値(5Y Monthly):0.03
    • 市場全体の変動に対する感応度が非常に低いことを示し、市場リスクは小さいと考えられます。
  • 決算短信記載のリスク要因:
    • 工場復旧の遅れや追加修繕費の発生リスク
    • 火災関連の受取保険金や保険内払金の金額確定および回収の不確実性
    • 原材料価格、物流費、人件費の高騰
    • 消費者の節約志向継続による需要低迷
    • 労働力不足
    • 為替変動(輸出展開があるため)
  • 事業特有のリスク:主要な製造工場における火災など、生産拠点でのトラブルは事業継続に大きな影響を及ぼします。また、食品業界特有の衛生管理や品質管理の強化も常に求められます。
  • 52週レンジにおける現在位置:449.00円(76.0%) – 比較的高値圏に位置しており、短期的な調整リスクには注意が必要です。

7. 市場センチメント

  • 信用取引の状況:
    • 信用買残:47,000株
    • 信用売残:0株
    • 信用倍率:0.00倍
    • 信用売残がないため、買い方の需給が偏る可能性があります。前週比で信用買残が減少しているため、需給改善の兆しもあります。
  • 株主構成と大株主の動向:
    • 大河原愛子氏(24.84%)、大河原毅氏(16.85%)といった創業家と思われる大株主が上位を占めています。
    • % Held by Insiders:64.84% と高く、経営陣や関係者による安定株主が多い構造です。経営陣の持ち株比率が高く、経営の安定性に寄与していると考えられます。
  • 機関投資家の保有割合は4.56%と低く、個人投資家の動向が株価に影響を与えやすい可能性があります。

8. 株主還元

  • 配当利回り(会社予想):2.67%
  • 1株配当(会社予想):12.00円 (期末12円、中間0円)
  • 配当の継続性・増配傾向:2025年3月期は年間15.00円(うち記念配当3円)でしたが、2026年3月期予想は12.00円と減配予想です。しかし、工場火災による一時的な純利益の落ち込み予想(60百万円)に対して、配当を維持する姿勢は評価できます。予想EPS(6.74円)に対し、予想配当(12.00円)は配当性向178%と非常に高く、利益を上回る株主還元を一時的に行う計画です。
  • 自社株買いの実績と方針:データなし。

9. 総合評価

【投資ポイント】

  • 工場火災からの回復と成長戦略: 千葉工場の全ライン稼働再開と八雲ピザ工房新設による生産増強が、今後の業績回復と成長を牽引する可能性。
  • 割安なPBR: 0.67倍と業界平均と比較して割安であり、企業価値向上が進めば株価上昇の余地がある。
  • 強固な財務基盤: 自己資本比率60%超と流動比率200%超を維持しており、経営の安定性が高い。

【強み】

  • ピザ・エスニックパンの製造における独自の技術力と「生地」の強み。
  • 堅調な業務用市場およびドミノピザとの提携による安定した販路。
  • 高い自己資本比率と流動比率に裏付けられた強固な財務健全性。

【弱み】

  • 直近の工場火災による生産能力低下と一時的な業績悪化。
  • 原材料・物流・人件費の高騰が収益性を圧迫。
  • 消費者の低価格志向の継続による家庭用製品販売の厳しさ。

【機会】

  • 外食市場の回復やテイクアウト・中食需要の継続。
  • 新工場稼働による生産効率向上と新製品開発余地の拡大。
  • 食材価格や為替の安定化による収益性改善。

【脅威】

  • 火災関連費用や保険金回収の最終確定に伴う予期せぬ費用発生。
  • 今後の景気後退や消費マインドのさらなる悪化。
  • 競合他社との価格競争の激化。

【注目すべき指標】

  • 2026年3月期の通期業績予想達成度: 特に、通期営業利益200百万円、当期純利益60百万円の達成に向けた下期の進捗率。
  • 食品事業セグメントの利益率: 火災前水準への回復状況。
  • 現金及び現金同等物の推移: 火災関連の支出と保険金収入により変動が大きいため、資金繰りの状況。

10. 企業スコア

成長性: D

  • 売上高成長率が、2025年3月期予想で-13.3%、2026年3月期予想で-5.9%とマイナス成長が継続しているため。

収益性: D

  • ROE(実績)が-6.62%であり、営業利益率(2026年3月期中間期実績)も0.95%と、両指標が閾値を大きく下回るため。

財務健全性: A

  • 自己資本比率が59.7%(中間期末61.2%)と60%近くに達しており、流動比率(中間期概算217%)も200%以上と非常に高く、強固な財務基盤を保持しているため。

株価バリュエーション: D

  • PER(会社予想)が66.62倍と業界平均16.8倍を大幅に上回っており、一時的な利益減少があるとはいえ、現在の水準は割高と判断されるため。

本レポートは、提供された情報に基づいて客観的な分析を行ったものであり、特定の有価証券の購入、売却の推奨、その他一切の投資行動を勧誘するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本レポートの情報の正確性には万全を期していますが、その内容を保証するものではありません。


企業情報

銘柄コード 2876
企業名 デルソーレ
URL https://www.del-sole.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 食品 – 食料品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 449円
EPS(1株利益) 6.74円
年間配当 2.67円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 23.8% 46.0倍 901円 15.6%
標準 18.3% 40.0倍 625円 7.6%
悲観 11.0% 34.0倍 386円 -2.1%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 449円

目標年率 理論株価 判定
15% 322円 △ 39%割高
10% 402円 △ 12%割高
5% 507円 ○ 11%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.10)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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