1. 企業概要
SDSホールディングスは、国内のESCO(エネルギー削減保証)事業の草分けとして、再生可能エネルギーおよび省エネルギー関連事業を展開しています。具体的には、風力、太陽光、地熱、水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの開発・施工、および食品工場や病院、商業施設など多岐にわたる施設の省エネ設備の設計・施工・保守を手掛けています。
主力製品・サービスは、省エネルギー課題に対する設備導入・ソリューション提供を行う「省エネルギー関連事業」と、リノベーション工事、物件販売、資産運用コンサルティングなどを行う「リノベーション事業」です。同社は、太陽光発電事業を大型案件から自家消費型施工販売へ転換するなど、事業環境の変化に対応しています。
収益モデルは、省エネルギー関連事業がB2B主体でフロー型(プロジェクト単位の設計・施工)が中心ですが、ESCOサービスやメンテナンスにはストック型要素も含まれます。リノベーション事業は主にB2CおよびB2Bで、リノベーション工事や物件販売によるフロー型収益が主体です。
技術的独自性としては、長年のESCO事業における実績とノウハウが挙げられます。これにより、多様な施設に合わせた最適な省エネソリューションを提供できる点が参入障壁となり得ます。
2. 業界ポジション
同社は「国内ESCO事業の草分け」とされていますが、市場シェアの具体的なデータは提供されていません。建設業界全体では、従業員数20人と小規模であり、業界全体から見るとニッチな分野に特化した企業と言えます。
市場動向としては、再生可能エネルギーへの転換、省エネ意識の高まり、既存建物のリノベーション需要の増加といった追い風があります。同社は太陽光発電事業のモデル転換やリノベーション事業の強化でこれらの需要に対応しています。
競合に対する相対的な強みとしては、ESCO事業における長年の経験と実績、多様な再生可能エネルギーへの対応力が考えられます。一方で、事業規模が小さく、財務基盤が脆弱である点は弱みとなり得ます。
【定量比較】
| 指標 | SDSホールディングス(実績/予想) | 業界平均(建設・資材) | 評価 |
|---|---|---|---|
| PER(会社予想) | — | 11.3倍 | 予測不能 |
| PBR(実績) | 4.46倍 | 0.7倍 | 割高 |
| ROE(実績) | -23.69% | データなし | 低い |
| 営業利益率(過去12か月) | 4.63% | データなし | データなし |
- 当社のPBRは業界平均と比較して約6.37倍と大幅に割高な水準にあります。
- PERは最終損益が赤字予想であるため算出できません。
- ROEは大幅なマイナスであり、収益性に課題があります。
【同一業種区分企業比較】
データなし
3. 経営戦略
経営陣は、2025年5月に策定された中期事業計画に基づき、省エネルギー事業とリノベーション事業における安定収益の創出に注力しています。
重点投資分野は、リノベーション事業における物件販売を伴う工事案件の獲得と、省エネルギー関連事業における高収益案件の獲得と考えられます。直近の決算短信では、有形固定資産取得による支出が428.6百万円(前年同期295.8百万円)増加しており、主に建物・土地・販売用不動産等の増加によるものです。
最近の適時開示情報(2026年3月期第2四半期決算短信)によると、リノベーション事業が売上・セグメント利益を牽引し、前年同期比で売上24.2%増、セグメント利益53.3%増を達成しています。省エネ関連事業も売上は減少したものの、採算が改善しセグメント利益が大幅に増加しました。
これらの戦略は、中間期での営業利益の黒字化(前年同期0百万円から65.7百万円へ)に貢献しており、事業ベースでの改善傾向が見られます。しかし、支払利息の増加や全社費用により、親会社株主に帰属する中間純損失は△44.9百万円となり、連結最終利益の黒字化には至っていません。今後の業績には、リノベーション事業の販売用不動産在庫の消化状況、金利負担の管理、および全社コストの抑制が大きく影響すると考えられます。
4. 財務分析
【収益性】
- 営業利益率(過去12か月):4.63%
- ROE(過去12か月):-16.09%
- ROA(過去12か月):0.71%
- 中間期営業利益率(2026年3月期第2四半期):2.76%(65.7百万円 / 2,385百万円)
- 中間期ROE(2026年3月期第2四半期概算):△7.7%
- 中間期ROA(2026年3月期第2四半期概算):△0.9%
過去12か月および中間期の実績から、ROEとROAは大幅なマイナスであり、企業の収益性には大きな課題があります。営業利益率はプラスですが、事業規模に対して利益水準はまだ低い状態です。
【財務健全性】
- 自己資本比率(直近四半期):10.8%
- 流動比率(直近四半期):1.08倍(108%)
- D/Eレシオ(直近四半期、Total Debt/Equity):576.55%
自己資本比率は極めて低く、流動比率も100%を僅かに上回る水準で財務に余裕がありません。高いD/Eレシオは有利子負債への依存度が高く、財務健全性は非常に脆弱な状態にあります。
【成長性】
- Quarterly Revenue Growth (前年比、直近四半期): 42.80%
- 売上高(年度推移、対前年比):
- 2023/3期: 3,402百万円 (+228.9%)
- 2024/3期: 4,135百万円 (+21.6%)
- 2025/3期(予想): 4,035百万円 (△2.4%)
- 2026/3期(予想): 4,300百万円 (+6.6%)
直近四半期での売上高成長率は高いですが、年間の売上高成長率は2025年3月期に減少が見込まれ、2026年3月期も一桁台の成長率に留まる予想です。過去数年間は大幅な成長を見せていますが、最近はやや鈍化傾向にあります。利益は依然として最終赤字が続いており、利益成長はまだ安定していません。
【キャッシュフロー】
- 営業活動によるキャッシュフロー(2026年3月期第2四半期累計):▲353.3百万円(前年同期 +112.2百万円)
- 主因は棚卸資産(販売用不動産など)の増加(▲390.7百万円)や利息支払増。
- 投資活動によるキャッシュフロー(2026年3月期第2四半期累計):▲406.4百万円(前年同期 ▲292.9百万円)
- 主に有形固定資産取得による支出(428.6百万円)。
- 財務活動によるキャッシュフロー(2026年3月期第2四半期累計):+567.4百万円(前年同期 +26.8百万円)
- 短期借入れ等による資金調達が増加。
- フリーキャッシュフロー(2026年3月期第2四半期累計):▲759.7百万円(営業CF ▲353.3百万円 − 投資CF 406.4百万円)
- 営業CF・投資CFともにマイナスであり、フリーキャッシュフローは大幅なマイナスで資金流出が続いています。
- 営業CF/純利益比率:両者がマイナスであるため、通常の健全性判断は困難です。
- 配当カバレッジ比率:無配のため該当しません。
【セグメント別分析】
- 省エネルギー関連事業
- 売上高(2026年3月期第2四半期):253.9百万円(構成比10.6%)
- 前年同期比:△24.2%減
- セグメント利益:46.6百万円
- 前年同期比:+129.4%増
- セグメント利益率:18.35%
- 売上は減少したものの、高採算案件の獲得や効率化により利益率は大幅に改善しています。
- リノベーション事業
- 売上高(2026年3月期第2四半期):2,131.4百万円(構成比89.4%)
- 前年同期比:+24.2%増
- セグメント利益:141.2百万円
- 前年同期比:+53.3%増
- セグメント利益率:6.62%
- 売上・利益ともに同社の主力事業であり、連結業績を牽引する成長ドライバーとなっています。販売用不動産の増加が営業CF悪化の一因である点は課題です。
成長ドライバーはリノベーション事業であり、省エネルギー関連事業は売上が減少傾向にあるものの採算改善が見られます。課題は、リノベーション事業における在庫の増加とそれに伴うキャッシュフローの悪化です。
【四半期進捗】
2026年3月期の通期予想に対する進捗率は以下の通りです。
- 売上高:2,385百万円(通期予想4,300百万円に対し約55.5%)→やや順調
- 営業利益:65.7百万円(通期予想37百万円に対し約177%)→中間時点で通期予想を上回る
- 親会社株主帰属純損失:△44.9百万円(通期予想△90百万円に対し約49.9%)
営業利益は中間時点で既に通期予想を大幅に上回っていますが、支払利息や管理費などの全社費用により最終損失の見込みは継続しています。
5. 株価分析
【現在の水準】
- 株価: 245.0円
- PER(会社予想): —(赤字予想のため算出不可)
- PBR(実績): (連)4.46倍
- 業界平均PBR 0.7倍と比較して、PBRは著しく割高な水準にあります。
- EPS(会社予想): (連)-8.80円
- BPS(実績): (連)54.92円
- 業種平均PBR基準目標株価: 38円
EPSがマイナスであるため、PERを用いた理論株価の算出はできません。PBR基準でも、現在の株価は純資産価値と比較して大幅に高い位置にあります。
【テクニカル】
- 52週高値: 390円、52週安値: 180円
- 現在株価245.0円は52週レンジの31.0%の位置にあり、年間安値に近い水準です。
- 5日移動平均線: 239.00円(株価が上回り、短期的にはやや強気)
- 25日移動平均線: 253.28円(株価が下回り、中期的には弱気)
- 75日移動平均線: 268.53円(株価が下回り、中期的には弱気)
- 200日移動平均線: 259.52円(株価が下回り、長期的には弱気)
現在の株価は短期移動平均線を上回っていますが、中期・長期移動平均線を下回っており、現在のトレンドは下降傾向にあると言えます。明確なゴールデンクロスやデッドクロスは見られません。
【市場との比較】
- 日経平均比(1ヶ月):株式 -11.23% vs 日経平均 +2.68% → 13.92%ポイント下回る
- 日経平均比(1年):株式 -9.26% vs 日経平均 +33.05% → 42.31%ポイント下回る
- TOPIX比(1ヶ月):株式 -11.23% vs TOPIX +3.84% → 15.07%ポイント下回る
同社の株価は、どの期間においても日経平均やTOPIXのパフォーマンスを大幅に下回っています。
6. リスク評価
- ベータ値(5Y Monthly):0.19
- 市場全体の変動に対する株価感応度は非常に低いことを示しており、市場の影響を受けにくい特性があります。
- 決算短信記載のリスク要因:
- 財務リスク: 金利上昇や借入条件の悪化による支払利息の増大。販売用不動産在庫の処分遅延によるキャッシュフローの悪化。
- 継続企業の前提に関する重要事象: 継続的な営業損失とフリーキャッシュフローのマイナスにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在していました。しかし、取締役との間で極度額3億円のコミットメントライン契約を締結したことで、現時点では「重要な不確実性は解消された」と会社は判断しています。
- 管理コスト: 全社的な管理コスト(親会社側コスト)が連結最終損益に大きな負担を与えています。
- 市場景況: 不動産市況の悪化や顧客の設備投資意欲の低下は、リノベーション事業および省エネルギー関連事業の業績に影響を与える可能性があります。
- 事業特有のリスク:
- 規制リスク: 再生可能エネルギーや省エネルギーに関する政策・規制変更は、事業に影響を与える可能性があります。
- 技術陳腐化リスク: 省エネルギー技術や再生可能エネルギー技術の進歩は速く、適切な技術導入が追いつかない場合、競争力を失う可能性があります。
- 部材価格高騰リスク: 建設資材やエネルギー関連機器の価格上昇は、原価を圧迫する可能性があります。
- 52週レンジにおける現在位置:31.0%(安値寄り)
7. 市場センチメント
- 信用買残: 922,100株
- 信用売残: 0株
- 信用倍率: 0.00倍
信用売残がゼロのため信用倍率は0.00倍となっています。信用買残が多い状況は潜在的な売り圧力となる可能性があります。
- 株主構成と大株主の動向:
- 大株主上位10名中、吉野勝秀氏(14.65%)、佐々木和博氏(9.77%)などの個人株主が上位を占めています。
- 経営陣の持株比率と安定株主の状況:
- Insidersの保有比率は33.26%であり、経営陣が一定の株式を保有しています。機関投資家の保有比率は0.00%です。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想): 0.00%
- 1株配当(会社予想): 0.00円
- 配当性向: 0.00%
同社は継続的に無配であり、現在のところ株主還元策として配当は行っていません。
- 自社株買いの実績と方針: データなし
9. 総合評価
【投資ポイント】
- リノベーション事業が売上・セグメント利益の成長を牽引しており、中間期で大幅増益を達成。
- 中間期で営業利益が通期予想を大きく上回る水準で黒字化。
- 継続企業の前提に関する注記が、コミットメントラインの確保により現時点では解消している。
【強み】
- 国内ESCO事業における長年の経験とノウハウ。
- リノベーション市場での成長実績。
- 再生可能エネルギー開発・施工まで手掛ける事業多角性。
【弱み】
- 継続的な連結最終赤字と低い収益性。
- 自己資本比率が低く、有利子負債依存度が高い脆弱な財務基盤。
- 営業活動によるキャッシュフローがマイナスであり、フリーキャッシュフローも大幅なマイナス。
【機会】
- 省エネルギー・再生可能エネルギー関連の社会全体の需要増。
- 既存建物ストックに対するリノベーション需要の継続的な拡大。
- 資金調達経路の確保による事業継続性の維持。
【脅威】
- 金利上昇による支払利息増加と財務負担の悪化。
- 販売用不動産在庫の消化遅延による資金繰りへの影響。
- 不動産市況の悪化や建設コストの上昇。
【注目すべき指標】
- 自己資本比率の継続的な改善(目標:20%以上)。
- フリーキャッシュフローの黒字化に向けた改善。
- 連結最終利益の黒字化とそれに伴うEPSのプラス転換。
10. 企業スコア
- 成長性: B
- 売上高成長は、直近四半期で42.80%と高いものの、通期予想の成長率は6.6%(2026年3月期予測)であり、5%~10%に該当するためB評価とします。
- 収益性: D
- ROE(過去12か月)が-16.09%、営業利益率(過去12か月)が4.63%です。ROE 5%未満かつ営業利益率3%未満がD評価の基準ですが、ROEが大幅なマイナスであるためD評価とします。
- 財務健全性: D
- 自己資本比率が12.9%であり、20%未満であるためD評価とします。流動比率1.08倍も余裕が小さいです。
- 株価バリュエーション: D
- PERは赤字のため算出不能ですが、PBR4.46倍は業界平均0.7倍と比較して大幅に割高であり、業界平均の130%以上であるためD評価とします。
企業情報
| 銘柄コード | 1711 |
| 企業名 | SDSホールディングス |
| URL | https://shodensya.com/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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