企業の一言説明

いちよし証券は、個人営業主体で中・小型株に特化し、首都圏の富裕層を主なターゲットとする独立系証券会社です。伝統的な委託売買手数料に加え、資産運用領域(投資信託やファンドラップ)のストック型収益の拡大に注力しています。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 富裕層への強みとストック型収益の成長: 富裕層を主要顧客とし、ファンドラップ「ドリコレ」の残高を大きく伸ばすなど、ストック型収益(継続的に発生する手数料収入)へのビジネスモデル転換が順調に進展しています。これにより、市場変動に左右されにくい安定した収益基盤の構築を目指しています。
  • 中小型株に定評ある調査力: 大手証券会社とは異なり、中小型株への深い調査力と専門性を有しており、これが個人投資家や富裕層に対する付加価値の高い情報提供につながっています。独自のポジショニングを強みとしています。
  • 市場変動への高依存度とバリュエーションの割高感: 証券ビジネスの特性上、株式市場の動向に業績が大きく左右されるリスクは依然として存在します。また、PBRが業界平均と比較して割高水準にあり、PERも不明であることから、バリュエーション面での慎重な検討が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 A 良好な成長
収益性 A 高い収益性
財務健全性 B 安定的な財務
バリュエーション D 割高な水準

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,148.0円
PER 業界平均13.3倍
PBR 1.30倍 業界平均1.0倍
配当利回り 3.48%
ROE 6.26%

1. 企業概要(178字)

いちよし証券は1944年設立の独立系証券会社で、金融商品取引業を主軸に展開しています。特に、個人富裕層を対象とした資産運用サービスに強みを持ち、中小型株に特化した調査力に定評があります。収益モデルは、株式の委託売買手数料に加え、投資信託やファンドラップなどストック型フィーの積み上げを重視しています。長年の経験と富裕層との関係構築が参入障壁となっています。

2. 業界ポジション(196字)

金融業界の証券・商品先物取引業に属し、大手証券会社が手薄な中小型株の開拓と富裕層向けのきめ細やかなサービスに特化したニッチ戦略を展開しています。これにより、大手との差別化を図っています。競合に対する強みは、独立系ならではの豊富な情報網と中小型株の発掘力です。実績PBRは1.30倍と業界平均1.0倍を上回っており、市場からは業態特性や富裕層へのブランドが一定評価されているものの、割高感も指摘できます。

3. 経営戦略(197字)

いちよし証券は、中期経営計画「3・D」のもと、預り資産3兆円を目標に掲げています。特にファンドラップ「ドリコレ」のようなストック型収益の積み上げに注力しており、2026年3月期中間期では預り資産が2兆4,850億円(前期末比+12.7%)と順調に進捗しています。最近の適時開示である中間決算では、ストック型収益の増加によりコストカバー率が改善したことが注目されます。今後のイベントとして、2026年3月30日に配当落ち日が予定されています。

4. 財務分析

項目 指標 ベンチマーク/解釈
財務品質スコア Piotroski F-Score 3/9 B: 普通(投資家向け解釈: 要注意) 財務健全性や収益性、効率性の観点から中程度の評価です。一部項目に改善の余地があるため、詳細な分析が必要です。
収益性 営業利益率 24.53% 非常に高水準(業界平均比で優位)
ROE 6.26% 普通(ベンチマーク10%未満)株主資本の利用効率は改善傾向ですが、一層の向上が望まれます。
ROA 3.43% 普通(ベンチマーク5%未満)総資産の収益貢献度は標準的ですが、改善の余地があります。
財務健全性 自己資本比率 53.8% 非常に健全(中間期実績)資本基盤が非常に安定しており、外部環境の変化に強い体質です。
流動比率 194% 健全(直近四半期実績)短期的な支払い能力に問題はありません。
キャッシュフロー 営業CF 2,470百万円 プラスで健全 事業活動で安定的にキャッシュを生み出せています。
FCF データなし
利益の質 営業CF/純利益比率 1.36 S: 優良 営業活動によるキャッシュフローが純利益を大きく上回っており、利益の質は非常に高いと言えます。
四半期進捗 中間純利益 1,286百万円 会社は通期予想を開示していませんが、中間期は前年同期比+23.5%と好調に推移しています。

5. 株価分析

  • バリュエーション
    • PER:データなし
    • PBR:1.30倍 (実績)
    • 業界平均PBR:1.0倍
    • 判定:PBRは業界平均と比較して割高です。これは、同社の特異なビジネスモデル(富裕層向け、中小型株特化)やブランド力が評価されている可能性もありますが、一般的な評価基準では割高感があると言えます。
  • テクニカル
    • 現在の株価1,148.0円は、52週高値1,158円に非常に近く、52週レンジ内位置で98.6%と高値圏にあります。
    • 移動平均線は、5日移動平均線1,127.60円、25日移動平均線1,068.88円、75日移動平均線949.03円、200日移動平均線843.39円の全てを上回って推移しており、強い上昇トレンドを示しています。
  • 市場比較
    • いちよし証券の株価は、直近1ヶ月および3ヶ月、6ヶ月では日経平均とTOPIXを上回るパフォーマンスを見せており、市場全体をアウトパフォームしています。これは、足元の業績好調や市場からの期待の高まりを反映している可能性があります。
    • しかし、1年間では日経平均を13.41%ポイント、TOPIXを1.18%ポイント下回っており、中長期では市場全体の後塵を拝している状況です。これは、特定の期間での成長が市場全体の上昇ペースには追いついていないことを示唆します。

6. リスク評価

  • 定量リスク
    • ベータ値(5年月次):0.09(市場全体の動きとの連動性が非常に低いことを示します。)
    • 年間ボラティリティ:34.59%
    • 最大ドローダウン:-47.00%
    • 仮に100万円投資した場合、年間で±34.59万円程度の変動が想定される高いボラティリティの銘柄です。過去には最大で47万円程度の下落を経験しています。
    • シャープレシオ:-0.33(リスクに見合うリターンが得られていないことを示します。)
    • 年間平均リターン:-10.94%(過去のデータではマイナスのリターンを示しています。)
  • 事業リスク
    • 市場環境変動への収益依存: 株式市場の動向が、委託手数料収入やトレーディング損益、預り資産の評価額に直接影響を与えるため、市場の低迷は業績に大きな打撃を与える可能性があります。
    • 金利・為替変動リスク: 金融商品取引業として、金利や為替の変動は、保有資産の評価損益や顧客の投資行動に影響を及ぼし、収益に不確実性をもたらします。
    • 規制環境の変化と競争激化: 金融業界は規制業種であり、自己資本規制の強化や投資家保護の新ルール導入などが事業コスト増につながる可能性があります。また、オンライン証券の台頭など競争環境の変化による手数料引き下げ圧力もリスク要因です。

7. 市場センチメント(簡潔に)

信用買残は172,300株に対し、信用売残は72,000株で、信用倍率は2.39倍です。信用買い残が売り残を上回っており、短期的には株価上昇を期待する投資家が多いことを示唆しています。
主要株主構成を見ると、自社(自己株口)が15.5%、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が12.24%、BNYメロンAsAGTクライアント・ノントリーティ(ジャスデック)が8.71%と、安定株主や機関投資家の保有比率が高い構造です。

8. 株主還元(簡潔に)

いちよし証券の配当利回りは、会社予想ベースで3.48%(実績ベースでは3.22%)と、比較的高い水準です。配当性向は65.50%と、利益に対する配当の比率が高めであり、株主還元に積極的な姿勢がうかがえます。また、自社(自己株口)が発行済株式の15.5%を保有していることから、過去に自社株買いを積極的に実施してきたことが示唆され、今後も柔軟な株主還元策を期待できます。

SWOT分析

強み

  • 富裕層向けビジネスと中小型株に特化した明確なポジショニング
  • ファンドラップ等ストック型収益の着実な成長による収益安定化努力

弱み

  • 株式市場全体の動向に依然として業績が大きく左右されるリスク
  • PBRが業界平均と比較して割高水準にあるバリュエーション

機会

  • 「貯蓄から投資へ」の流れによる個人投資家層、特に富裕層の資産運用ニーズの高まり
  • 中小型企業のM&Aや資金調達ニーズ増加に伴うビジネス機会の拡大

脅威

  • 国内外の経済情勢悪化や株式市場の長期的な低迷
  • 金融規制の強化や手数料競争の激化による収益性悪化

この銘柄が向いている投資家

  • 中長期視点で富裕層向け資産運用の成長を期待する投資家: ストック型収益の積み上げによるビジネスモデル変革を評価し、時間をかけてその成果を待てる投資家。
  • 配当利回りと株主還元を重視する投資家: 比較的高い配当利回りと積極的な株主還元姿勢に魅力を感じる投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 市場トレンドへの依存度の確認: ストック型収益が増加しているものの、業績が株式市場全体の動向に大きく左右される点は注意が必要です。投資判断時には、市場全体のトレンドも考慮すべきです。
  • バリュエーションの割高感と株価変動リスク: PBRが業界平均より割高であり、ベータ値は低いものの年間ボラティリティが高い銘柄です。株価が高値圏にあるため、短期間での大きな変動や下落リスクに注意が必要です。

今後ウォッチすべき指標

  • 預かり資産残高の推移: 特にファンドラップを含むストック型ビジネスの成長を示す重要な指標として、中期経営計画の目標達成度と合わせて監視すべきです。目標値は3兆円。
  • 自己資本規制比率: 金融機関としての健全性を示す重要な指標であり、常に高い水準を維持できているかを確認することが重要です。

10. 企業スコア(詳細)

  • 成長性: A
    • 過去12ヶ月の純利益は前年比で15%超の成長を見せており、直近四半期の売上高および利益成長率もそれぞれ26.40%、135.00%と高い伸びを記録しています。これは、市場の好調とストック型収益の積み上げが寄与していると評価できます。
  • 収益性: A
    • 営業利益率は24.53%と非常に高く、業界内でも際立った収益力を示しています。一方、ROEは6.26%(中間期年率換算約8.9%)とベンチマーク10%には届かないものの、改善傾向にあり、総合的に良好な収益体質と評価します。
  • 財務健全性: B
    • 自己資本比率は53.8%(中間期)と高く、流動比率も194%と安定した短期支払能力を示します。しかし、Piotroski F-Scoreが3点と比較的低い評価であり、一部財務の質に改善の余地があるため、総合的に「B」と評価します。
  • バリュエーション: D
    • PBRは1.30倍であり、業界平均の1.0倍と比較して割高な水準にあります。PERは会社予想が開示されておらず判断できませんが、PBRを見る限り、現状の株価には割高感が強く、「D」と評価します。

企業情報

銘柄コード 8624
企業名 いちよし証券
URL http://www.ichiyoshi.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,148円
EPS(1株利益) 56.53円
年間配当 40.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 28.3% 15.3倍 3,006円 24.7%
標準 21.8% 13.3倍 2,013円 15.8%
悲観 13.1% 11.3倍 1,181円 5.1%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,148円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,187円 ○ 3%割安
10% 1,483円 ○ 23%割安
5% 1,871円 ○ 39%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.15)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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