企業の一言説明

カカクコムは価格比較サイト「価格.com」や飲食店情報サイト「食べログ」を運営する国内有数のインターネットメディア企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 強力なプラットフォーム事業: 「価格.com」と「食べログ」という国内有数の利用者数を誇る主要プラットフォームを基盤とし、安定した収益基盤と高い収益性を両立しています。特に「食べログ」の飲食店ネット予約は成長を牽引しています。
  • 成長分野への積極投資: 「求人ボックス」事業は売上収益が前年同期比約7割増と急成長しており、将来的な事業拡大の大きなポテンシャルを秘めています。この分野への集中投資が中長期的な企業価値向上に寄与する可能性があります。
  • 短期的な利益圧迫とバリュエーション: 成長投資に伴う広告宣伝費等の増加が、足元の営業利益を圧迫しています。また、高い成長性や収益性にもかかわらず、PER、PBRともに業界平均を大きく上回る水準にあり、割高感には注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 S 高成長期待
収益性 S 非常に良好
財務健全性 A 優良水準
バリュエーション D 割高感強い

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 2,288円
PER 23.92倍 業界平均17.0倍
PBR 7.55倍 業界平均1.8倍
配当利回り 2.18%
ROE 35.40%

1. 企業概要

株式会社カカクコム(証券コード: 2371)は、インターネットを介した情報提供サービスを主力とする企業です。主要事業は、製品・サービスの価格比較や口コミ情報を提供する「価格.com」と、飲食店情報およびネット予約サービスを提供する「食べログ」の運営です。近年は総合求人情報サイト「求人ボックス」が急成長を牽引しています。収益モデルは主に、掲載店や利用者からの手数料、広告収入、有料会員サービスです。同社は長年にわたるプラットフォーム運営で培ったビッグデータとユーザーコミュニティを強みとし、高いブランド認知度とネットワーク効果により、参入障壁を築いています。

2. 業界ポジション

カカクコムは、インターネットコンテンツ・サービス業界において、複数の分野でリーディングポジションを確立しています。「価格.com」は国内最大級の価格比較サイト、「食べログ」は国内最大級の飲食店情報・予約サイトとしての地位を維持しており、それぞれ圧倒的なトラフィックとブランド力を有しています。新興の「求人ボックス」も急速に市場シェアを拡大中です。競合他社と比較して、多角的なプラットフォーム展開と高い収益性が強みです。業界平均との財務指標を比較すると、同社のPER(23.92倍)は業界平均(17.0倍)を上回り、PBR(7.55倍)も業界平均(1.8倍)を大幅に上回っており、市場からは高い成長期待が織り込まれていると見られます。

3. 経営戦略

カカクコムは、主力事業の堅調な成長に加え、新たな領域への積極的な投資と多角化を推進する中期経営計画を掲げています。特に、急成長中の「求人ボックス」事業において、広告宣伝費などの成長投資を強化し、利用者数と市場シェアの拡大を図っています。これは、オンライン求人市場の成長を取り込むための重要な戦略と位置づけられています。また、直近では、生活関連サービスのマッチングプラットフォームを手掛けるLiPLUSグループの子会社化(2025年4月1日実行)など、M&Aも積極的に活用し、事業領域の拡大と新たな収益柱の育成を目指しています。今後のイベントとしては、2026年2月4日に次期決算発表が予定されています。これは、成長投資の効果や既存事業の進捗を確認する上で重要なタイミングとなるでしょう。

【財務品質スコア】Piotroski F-Score

指標 スコア 判定
Piotroski F-Score 4/9 B: 普通

投資家向け解釈: Piotroski F-Scoreは企業の財務健全性・収益性・効率性を総合的に評価する指標で、9点満点です。カカクコムのスコアは4/9で「B: 普通」と評価されます。一般的に7点以上は財務優良、5-6点は普通、4点以下は要注意とされており、同社のF-Scoreは「要注意」水準に近いことを示唆しています。これは、高い収益性・健全性にもかかわらず、過去12ヶ月間の詳細なF-Score分析では一部の項目で改善が見られない点(例: ROAや売上総利益率の前年比改善)が影響している可能性があります。

【収益性】

指標 ベンチマーク 評価
営業利益率(過去12か月) 28.49% 高水準
ROE(実績) 35.40% 10.0% 優良
ROA(過去12か月) 20.04% 5.0% 優良

解説: カカクコムは非常に高い収益性を維持しています。営業利益率28.49%は、効率的な事業運営と強力なブランド力を背景に、優れた利益創出能力を示しています。ROE35.40%およびROA20.04%も、一般的な優良企業の目安(ROE10%以上、ROA5%以上)を大幅に上回っており、株主資本および総資産を効率的に活用して利益を生み出していることがうかがえます。

【財務健全性】

指標 ベンチマーク 評価
自己資本比率(実績) 66.1% 40.0% 優良
流動比率(直近四半期) 264.0% 200.0% 優良

解説: 財務健全性も非常に良好な水準です。自己資本比率は66.1%と高く、企業の財務基盤が盤石であることを示します。流動比率も264%と200%を大きく上回っており、短期的な支払い能力に全く問題がない健全な財務状況です。これは、積極的な成長投資を行いながらも、安定した経営を維持するための強固な土台となっています。

【キャッシュフロー】

指標 状況
営業キャッシュフロー(過去12か月) 25,610百万円 堅調な創出
フリーキャッシュフロー(過去12か月) 15,920百万円 堅調な創出

解説: 営業活動によるキャッシュフローは256.1億円と非常に大きく、本業で安定して現金を稼ぎ出す力が強いことを示しています。フリーキャッシュフローも159.2億円と潤沢であり、事業に必要な投資や株主還元、借入金の返済などを自己資金で十分に賄える財務体質です。直近中間期では定期預金への預け入れやM&A投資がありましたが、それでもプラスのフリーキャッシュフローを維持しています。

【利益の質】

指標 評価
営業CF/純利益比率 1.29 S (優良)

解説: 営業キャッシュフローを純利益で割った比率は1.29と、1.0を大きく上回っており、「S:優良(キャッシュフローが利益を大幅に上回る)」と評価されます。これは、計上されている利益が実際の現金の流入を伴っており、会計上の操作や一時的な要因に依存しない、質の高い利益であることを示唆しています。

【四半期進捗】

項目 中間進捗率(通期予想比)
売上収益 48.8%
営業利益 49.4%
親会社帰属中間利益 49.3%

解説: 2026年3月期通期予想に対する第2四半期(中間期)の進捗率は、売上収益、営業利益、親会社帰属中間利益のいずれも約49%であり、通期の達成に向けてS字カーブではなくある程度直線的な進捗を想定した場合、概ね妥当なペースと言えます。ただし、第3、第4四半期に成長投資が継続する場合、利益進捗には注視が必要です。売上は大幅増であるものの、成長投資が利益を圧迫している状況は中間期の決算短信から確認できます。

【バリュエーション】

指標 業界平均 業界平均比 判定
PER(会社予想) 23.92倍 17.0倍 140.7% 割高
PBR(実績) 7.55倍 1.8倍 419.4% 大幅に割高

解説: カカクコムの株価バリュエーションは、業界平均と比較して割高感が強い状況です。PER23.92倍は、株価が利益の約24年分に相当することを示し、業界平均の17.0倍を約40%上回っています。PBR7.55倍は、株価が純資産の約7.5倍に評価されていることを意味し、業界平均の1.8倍を4倍以上も上回っています。これは、市場が同社の安定した事業基盤と将来的な成長性を高く評価しているためですが、一方で調整局面での下落リスクも内包していると言えます。

【テクニカル】

指標 52週レンジ内位置
株価 2,288円 27.8% (安値寄り)
52週高値 2,978円
52週安値 2,023円

解説: 現在株価2,288円は、52週高値2,978円から約23%下落した水準であり、52週レンジ内では安値寄り(27.8%)に位置しています。

移動平均線 現在株価との関係
5日移動平均線 2,320.10円 下回り 1.38%
25日移動平均線 2,270.16円 上回り 0.79%
75日移動平均線 2,433.73円 下回り 5.99%
200日移動平均線 2,521.50円 下回り 9.26%

解説: 短期的なトレンドを示す5日移動平均線を下回っていますが、25日移動平均線は上回っています。しかし、中期・長期のトレンドを示す75日移動平均線および200日移動平均線を大きく下回っているため、株価は中長期的な調整局面にあるか、下降トレンドが継続している可能性が示唆されます。短期的に反発の兆しは見られるものの、上値抵抗線となる移動平均線が複数存在するため、本格的な上昇には時間を要するかもしれません。

【市場比較】

期間 カカクコム (%変化) 日経平均 (%変化) TOPIX (%変化) 日経平均比(ポイント) TOPIX比(ポイント)
1ヶ月 +2.99% +7.90% +9.29% -4.91% -6.29%
3ヶ月 -10.20% +11.38% -21.59%
6ヶ月 -14.36% +36.34% -50.69%
1年 -4.07% +34.33% -38.40%

解説: カカクコムの株価の相対パフォーマンスは、日経平均株価やTOPIXといった主要市場指数と比較して、過去1年間を通じて大幅に劣後しています。特に直近6ヶ月および1年では、主要指数が堅調に上昇したのに対し、カカクコムの株価はマイナスで推移しており、市場全体の上昇トレンドに乗れていない状況です。これは、成長投資による利益圧迫や、相対的なバリュエーションの高さが投資家心理に影響を与えている可能性が考えられます。

【定量リスク】

指標
ベータ値(5年月次) 0.91
年間ボラティリティ 36.70%
シャープレシオ -0.13
最大ドローダウン -44.88%

解説: カカクコムのベータ値は0.91であり、市場全体(日経平均やTOPIXなど)と比べて株価の変動がやや小さい傾向にあります。これは、市場全体の動きに対して比較的安定していることを意味しますが、高成長株としてはやや意外な値とも言えます。年間ボラティリティは36.70%と高水準であり、株価が大きく変動するリスクがあることを示唆しています。仮に100万円投資した場合、年間で±36.7万円程度の変動が想定され、過去最悪では-44.88万円の下落を経験しています。 シャープレシオが-0.13とマイナスであることは、過去のリターンがリスクに見合っていない状態であったことを示しており、投資効率の課題が浮き彫りになっています。

【事業リスク】

  • 成長事業への投資と短期的な利益圧迫: 「求人ボックス」をはじめとする成長事業への積極的な先行投資(特に広告宣伝費)が続き、短中期的に営業利益が圧迫される可能性があります。これらの投資が期待通りのリターンを生み出さなかった場合、収益性の回復が遅れるリスクがあります。
  • 主力プラットフォームでの競争激化と規制リスク: 「価格.com」や「食べログ」は業界の主要プレイヤーですが、競合他社の新規参入やサービス強化、スマートフォンの検索エンジン/アプリストアのアルゴリズム変更、さらにはプラットフォーム事業者に対する政府・業界団体からの規制強化(特に価格表示、口コミの公正性、独占禁止法関連など)が事業運営に影響を与える可能性があります。
  • M&A・新規事業の不確実性: LiPLUSグループの子会社化を含め、インキュベーション事業におけるM&Aや新規事業への投資が、必ずしも期待通りの収益貢献やシナジー効果をもたらさない可能性があります。のれんの減損リスクなど、投資が企業価値を毀損するリスクも存在します。

7. 市場センチメント

指標
信用買残 261,600株
信用売残 14,900株
信用倍率 17.56倍

解説: 信用倍率が17.56倍と非常に高い水準にあり、信用買い残が信用売り残を大幅に上回っています。これは、将来的な売り圧力となる可能性を秘めており、株価の上値が重くなる要因となることがあります。

主要株主構成

株主名 保有割合 保有株式数
デジタルガレージ 20.64% 40,917,000株
KDDI 17.67% 35,016,000株
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 13.14% 26,038,000株

解説: 大株主にはテクノロジー企業であるデジタルガレージと通信大手KDDIが名を連ねており、戦略的な提携関係に基づく安定した株主構成であることがうかがえます。投資信託銀行も大口株主として上位に位置しています。

8. 株主還元

指標
配当利回り(会社予想) 2.18%
配当性向(2026年3月期予想) 52.05%

解説: カカクコムは、2026年3月期の年間配当を50.00円(会社予想)としており、現在の株価に対する配当利回りは2.18%です。これは、東証プライム市場の平均と比較して標準的な水準と言えます。配当性向は、2026年3月期の予想EPS96.06円に基づくと約52.05%となり、利益の半分程度を配当に回す方針は、成長投資と株主還元のバランスを考慮した妥当な水準と評価できます。自社株買いについては、直近の決算短信に具体的な記載はありませんでした。

SWOT分析

強み

  • 国内最大級の利用者数を誇る「価格.com」と「食べログ」という強力なプラットフォーム事業基盤。
  • 安定した高収益性(ROE 35.40%, 営業利益率 28.49%)と堅調なキャッシュフロー創出力。

弱み

  • 「求人ボックス」等の成長分野への積極的な先行投資により、足元の営業利益が一時的に圧迫されている点。
  • 業界平均と比較して、PER、PBRともに割高感が目立ち、株価の調整リスクを内包している点。

機会

  • オンライン情報提供、予約、求人市場における継続的なデジタル化と市場拡大トレンド。
  • M&Aやインキュベーション事業を通じて、新たな事業領域への展開や多角化による成長ドライバーの獲得。

脅威

  • 主要プラットフォーム事業における、既存競合や新規参入者との競争激化、および規制強化リスク。
  • 広告市場の変動や景気後退による広告費の減少が、収益に悪影響を及ぼす可能性。

この銘柄が向いている投資家

  • 中長期的な視点で、積極的な事業投資による将来の成長性と企業価値向上に期待する投資家。
  • 国内有数のインターネットプラットフォーム企業が持つ安定した事業基盤と、高いキャッシュ創出能力を評価する投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 「求人ボックス」など成長分野への投資が、いつ、どれくらいの規模で利益として結実するのか、その効果と期間を慎重に見極める必要があります。
  • 現在の割高なバリュエーションを正当化するだけの、持続的な売上・利益成長が実現し、かつ市場から評価され続けるかを定期的に評価・確認することが重要です。

今後ウォッチすべき指標

  • 求人ボックス事業のセグメント利益推移: 成長投資が続くなか、投資効率が改善し、セグメント利益が黒字化または大きく伸長するかどうか(目標:利益転換と成長加速)。
  • 月間利用者数(MAU)の成長率: 「価格.com」や「食べログ」、「求人ボックス」における月間利用者数の堅調な増加が持続し、プラットフォームとしての優位性を維持できるか(目標:各事業で前年比二桁増の維持)。

成長性:S

根拠: 2026年3月期予想売上高の対前年比成長率は約17%と非常に高く、過去の安定した成長トレンドも考慮すると、引き続き高い成長期待が持てます。特に「求人ボックス」事業の急速な伸長が全体の成長を牽引しています。

収益性:S

根拠: ROE(35.40%)および営業利益率(28.49%)ともに非常に高い水準にあり、株主資本および売上から効率的に利益を創出する能力に優れていると評価できます。強力なプラットフォームが低コスト構造と相まって高収益に貢献しています。

財務健全性:A

根拠: 自己資本比率66.1%、流動比率264%と、極めて健全な財務状況を維持しており、安定性は非常に高いです。ただし、Piotroski F-Scoreが4点と「普通」評価の一部基準を満たさないため、最高評価のSには届きませんが、資金繰りや財務基盤には問題ありません。

株価バリュエーション:D

根拠: PER(23.92倍)は業界平均(17.0倍)の約1.4倍、PBR(7.55倍)は業界平均(1.8倍)の約4.2倍と、いずれも業界平均を大幅に上回っており、株価には強い割高感が見られます。市場からの高い成長期待やブランド力が織り込まれているものの、株価の調整リスクには注意が必要です。


企業情報

銘柄コード 2371
企業名 カカクコム
URL http://kakaku.com/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 2,288円
EPS(1株利益) 96.06円
年間配当 2.18円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 8.9% 26.3倍 3,880円 11.2%
標準 6.9% 22.9倍 3,066円 6.1%
悲観 4.1% 19.4倍 2,287円 0.1%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 2,288円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,531円 △ 49%割高
10% 1,912円 △ 20%割高
5% 2,413円 ○ 5%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.15)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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