企業の一言説明
新日本建設は建設工事請負と分譲マンション等の不動産開発・販売を両輪とする、首都圏を中心に事業を展開する老舗総合建設・不動産企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 高水準の財務健全性: 自己資本比率70%超、流動比率350%超と非常に強固な財務基盤を持ち、安定した企業経営が期待されます。
- 割安なバリュエーション: PERは業界平均を大きく下回り、PBRも1倍を下回る水準で推移しており、株価の割安感が目立ちます。
- 建設事業の回復と開発事業の変動: 建設事業(特に非住宅案件)の受注増が業績を牽引しているものの、開発事業は物件の引渡し時期により業績が変動しやすい性質があります。直近四半期の成長鈍化には注意が必要です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | C | やや伸び悩み |
| 収益性 | A | 良好 |
| 財務健全性 | B | 堅実 |
| バリュエーション | S | 非常に割安 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 2,141.0円 | – |
| PER | 9.56倍 | 業界平均14.0倍 |
| PBR | 0.99倍 | 業界平均1.1倍 |
| 配当利回り | 2.71% | – |
| ROE | 10.89% | – |
1. 企業概要(200字以内)
新日本建設は1923年創業、1969年設立の千葉県に本社を置く総合建設会社です。建設事業(土木・建築工事の請負)と開発事業等(分譲マンション等の不動産開発・販売、不動産賃貸等)を主要な事業としています。特に、開発から設計・施工・管理まで一貫して手掛ける「一括受注体制」が強みであり、首都圏を中心に事業を深耕しつつ、近年は建設事業における非住宅工事の受注を強化しています。
2. 業界ポジション(200字以内)
新日本建設は「建設業」に属し、同業他社と比較して堅実な財務体質と安定した収益基盤を持つ中堅ゼネコンとして位置づけられます。独自の「建設と不動産開発」の両輪ビジネスモデルは、市況変動リスクの分散に寄与しています。株価バリュエーションでは、PERが9.56倍と業界平均14.0倍に対し約68%の水準、PBRも0.99倍と業界平均1.1倍に対し約90%の水準であり、業界と比べて割安な評価を受けています。
3. 経営戦略(200字以内)
中期経営計画に関する具体的な詳細は本決算短信には記載されていませんが、最近の決算では建設事業(特に非住宅工事)の受注を深耕し、安定的な収益確保を目指す方向性が示されています。直近では非住宅受注が前年同期比約3倍と大幅に増加し、収益を牽引しています。今後のイベントとしては、2026年3月30日に配当権利落ち日を予定しています。
4. 財務分析
以下の表は、新日本建設の財務状況を主要な指標でまとめたものです。
| 項目 | 指標 | 値 | ベンチマーク/解釈 |
|---|---|---|---|
| 財務品質スコア | Piotroski F-Score | 4/9 | B (普通)。7点以上で財務優良、5-6点なら普通、4点以下は要注意。新日本建設は4点であり、改善の余地があるものの、営業CFがプラス、売上総利益率と営業費用対売上高比率が改善傾向にある点は評価できます。 |
| 収益性 | 営業利益率(過去12か月) | 11.65% | 建設業としては高い水準。 |
| ROE(実績) | 10.89% | 一般的な目安である10%を上回っており、株主資本を効率的に活用して利益を生み出していると言えます。 | |
| ROA(過去12か月) | 7.16% | 一般的な目安である5%を上回っており、総資産に対する収益性も良好です。 | |
| 財務健全性 | 自己資本比率(実績) | 70.7% | 非常に高い水準であり、経営の安定性が高いことを示します。 |
| 流動比率(直近四半期) | 3.57倍 (357%) | 200%以上が望ましいとされる中で極めて高く、短期的な支払能力に優れています。 | |
| キャッシュフロー | 営業CF(過去12か月) | 7,210百万円 | 本業でキャッシュを稼ぎ出しています。 |
| FCF(過去12か月) | 4,920百万円 | 営業CFから投資に必要な資金を差し引いてもキャッシュが残っており、健全な経営状態です。 | |
| 利益の質 | 営業CF/純利益比率 | 0.53 | C (やや懸念)。1.0以上が健全とされますが、0.53はやや低く、利益が現金として十分に入ってきていない可能性があります。これは開発事業の販売用不動産や仕掛品への投資、または税金支払いのタイミングなどの影響が考えられます。 |
| 四半期進捗 | 通期売上高進捗率(中間) | 41.5% | 同社の第4四半期に売上が集中する季節性を考慮すると、通期予想に対する進捗は現時点で中立的と言えます。 |
| 通期営業利益進捗率(中間) | 38.7% | ||
| 通期純利益進捗率(中間) | 39.6% |
バリュエーション
- PER(会社予想): 9.56倍
- 業界平均PER: 14.0倍
- 新日本建設のPERは業界平均より約31.7%低く、相対的に割安と判断できます。「株価が利益の何年分か」を示すPERが業界平均より低いことは、利益に対して株価が過小評価されている可能性を示唆します。
- 業種平均PER基準での目標株価は3,267円と算出されており、現在の株価2,141円に対して上昇余地があることを示唆しています。
- PBR(実績): 0.99倍
- 業界平均PBR: 1.1倍
- 新日本建設のPBRは業界平均より約9.1%低く、こちらも相対的に割安と判断できます。「株価が純資産の何倍か」を示すPBRが1倍を下回ることは、企業の解散価値とされる純資産を下回る評価を受けている状態です。
- 業種平均PBR基準での目標株価は2,367円と算出されており、現在の株価2,141円より高い水準です。
テクニカル
- 52週高値・安値との位置: 現在株価2,141円は年初来高値2,141円と一致しており、52週レンジ内位置は100.0%です。これは過去1年間で最も高い水準に位置していることを示します。
- 移動平均線との関係:
- 現在株価: 2,141.00円
- 5日移動平均線: 2,099.40円(株価がMAを1.98%上回る)
- 25日移動平均線: 2,019.80円(株価がMAを6.00%上回る)
- 75日移動平均線: 1,901.52円(株価がMAを12.59%上回る)
- 200日移動平均線: 1,769.01円(株価がMAを21.03%上回る)
現在の株価が全ての移動平均線を上回っており、短期から長期にわたる強い上昇トレンドを示唆しています。特に、50日および200日移動平均線も上昇傾向にあることから、株価の勢いは持続していると見られます。
- 長期株価トレンド:
- 1ヶ月リターン: +10.08%
- 3ヶ月リターン: +20.01%
- 6ヶ月リターン: +30.63%
- 1年リターン: +39.57%
過去1ヶ月、3ヶ月、1年で市場平均を上回る高いリターンを記録しており、株価は堅調に推移しています。
市場比較
- 日経平均比:
- 1ヶ月: 株式+10.08% vs 日経+6.10% → 3.98%ポイント上回る
- 3ヶ月: 株式+20.01% vs 日経+12.16% → 7.85%ポイント上回る
- 6ヶ月: 株式+30.63% vs 日経+35.45% → 4.82%ポイント下回る
- 1年: 株式+39.57% vs 日経+35.20% → 4.37%ポイント上回る
- TOPIX比:
- 1ヶ月: 株式+10.08% vs TOPIX+6.86% → 3.22%ポイント上回る
過去1ヶ月、3ヶ月、1年では日経平均やTOPIXといった主要市場指数を上回るパフォーマンスを示しており、市場全体のトレンドと比較しても相対的に好調であると言えます。しかし、6ヶ月では市場を下回った期間があることには留意が必要です。
定量リスク
新日本建設のリスク指標は以下の通りです。
- ベータ値: 0.47
- 市場全体の変動に対して、新日本建設の株価が約0.47倍の感応度を持つことを示します。ベータ値1.0未満は、市場全体(日経平均やTOPIXなど)よりも株価変動が小さい、安定性が高い銘柄と見なされます。
- 年間ボラティリティ: 31.08%
- 株価の年間変動率の目安が31.08%であることを示します。仮に100万円投資した場合、年間で±31万円程度の変動が想定される可能性があるため、短期間での値動きには注意が必要です。
- 最大ドローダウン: -40.06%
- 過去のある時点から最も下落したときの損失率が40.06%でした。これは、今後も同程度の株価下落が起こりうる可能性があり、投資家はこうしたリスクを許容できるかを検討する必要があります。
- シャープレシオ: -0.77
- リスクに見合うリターンが得られているかを示す指標です。1.0以上が良好とされますが、新日本建設のシャープレシオはマイナスであり、過去の実績ではリスクに見合ったリターンが得られていない期間があったことを示唆します。
事業リスク
- 建設資材価格・労務費の高騰: 建設事業において、資材価格の高止まりや労務費の上昇は、コスト増加を通じて収益性を圧迫する可能性があります。
- 開発事業の市況変動と引渡し遅延: 不動産開発事業は景気や金利動向、また新築マンション供給戸数の変動など市況の影響を受けやすく、物件の販売状況や引渡しタイミングのずれが業績を大きく左右する可能性があります。
- 法的規制・環境変化: 建築基準法や宅地建物取引業法などの法的規制の変更、または消費増税や環境規制の強化が事業に影響を与える可能性があります。
7. 市場センチメント(簡潔に)
- 信用取引状況: 信用倍率は30.15倍で、信用買残が信用売残を大幅に上回っています。これは、将来の株価上昇を期待する買い方が多いことを示しますが、一方で将来の株価下落時に投げ売りが出やすい潜在的な需給悪化リスクも内包しています。
- 主要株主構成: 上位株主にはシンニホンコム(32.11%)やユニオンサイト(11.02%)といった内部・関連企業の保有が多く、安定した株式保有基盤が特徴です。日本マスタートラスト信託銀行などの機関投資家も一定数保有しています。
8. 株主還元(簡潔に)
- 配当利回り: 2.71%(会社予想)
- 1株配当(会社予想): 58.00円(中間配当30円、期末配当28円)
- 配当性向(通期予想ベース): 25.9%(Yahoo Japanデータでは25.6%)。利益に対する配当の割合は、一般的な目安である30-50%と比較してやや低い水準ですが、安定配当を継続する方針と見られます。
- 自社株買い: 直近の決算短信では自社株買いに関する記載はありません。
SWOT分析
強み
- 自己資本比率70%超、流動比率350%超という極めて強固な財務体質により、景気変動や事業リスクに対する高い耐性を有しています。
- 建設と不動産開発の両輪モデルにより事業セグメントが多角化されており、市況変動リスクを分散し、安定的な収益確保に寄与しています。特に建設事業での非住宅案件の受注増は今後の成長ドライバー。
弱み
- 開発事業の売上・利益が物件の引渡しタイミングに左右されやすく、四半期ごとの業績変動が大きい傾向があります。
- 営業キャッシュフロー/純利益比率が0.53と1.0未満であり、利益の質にやや懸念が見られます。利益が必ずしも現金として手元に残らない状況は、今後の事業投資や株主還元に影響を与える可能性があります。
機会
- 首都圏での設備投資需要の底堅さや、都心部高価格帯マンションの堅調な販売傾向が、建設事業および開発事業の収益拡大に繋がる可能性があります。
- インフレや資材高騰が続く中で、価格転嫁が進んだ場合、売上総利益率の改善余地があります(実際に直近では改善傾向)。
脅威
- 建設業界全体で続く労務不足や資材価格の高止まりは、コストのさらなる上昇を招き、利益率を圧迫する可能性があります。
- 金利上昇局面においては、不動産開発の資金調達コスト増加や、住宅ローン金利の上昇による住宅販売市場への影響が懸念されます。
この銘柄が向いている投資家
- 安定した財務基盤を重視する長期投資家: 高い自己資本比率と潤沢な流動性を持つ企業を評価する投資家。
- バリュエーションを重視する投資家: 業界平均と比較してPER/PBRが割安な銘柄に魅力を感じる投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 開発事業の業績変動性: 今後の四半期決算において、開発事業の販売用不動産在庫の消化状況や引渡し進捗を注意深く確認する必要があります。
- 利益の質とキャッシュフロー動向: 営業CF/純利益比率が低い点が継続するか、または改善されるかをウォッチし、キャッシュフローの状況を把握することが重要です。
今後ウォッチすべき指標
- 開発事業等の進捗率と在庫水準: 特に販売用不動産や開発支支出金が増加傾向にあるため、Q3以降の販売・引渡し状況に注目し、通期計画達成への影響を評価する必要があります。
- 建設事業の新規受注動向: 非住宅案件の受注が好調ですが、このトレンドが継続し、堅調な受注残高を維持できるかを継続的に確認すべきです。
成長性:C (やや伸び悩み)
- 根拠: 2026年3月期の通期予想売上高成長率は前年比+2.53%であり、評価基準の0-5%に該当するためC評価としました。直近四半期では売上高・利益ともに前年比マイナス成長を記録しており、成長の加速には至っていません。
収益性:A (良好)
- 根拠: ROEは10.89%(評価基準の10-15%に該当)、営業利益率は過去12か月で11.65%(評価基準の10-15%に該当)と、いずれも良好な水準を維持しています。これによりA評価としました。
財務健全性:B (堅実)
- 根拠: 自己資本比率70.7%および流動比率357%と非常に良好な水準で、S評価の基準を満たしますが、Piotroski F-Scoreが4/9点と「普通」の範囲であるため、評価基準に照らし合わせてB評価としました。潤沢な自己資本と流動資産は経営の安定性を強く支持しています。
バリュエーション:S (非常に割安)
- 根拠: PER予測値9.56倍は業界平均14.0倍の約68.2%、PBR実績値0.99倍は業界平均1.1倍の約90.0%です。PERが業界平均の70%以下であることから、総合的にS評価としました。株価は利益と純資産に対して割安に評価されていると判断できます。
企業情報
| 銘柄コード | 1879 |
| 企業名 | 新日本建設 |
| URL | http://www.shinnihon-c.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 2,141円 |
| EPS(1株利益) | 223.97円 |
| 年間配当 | 2.71円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 3.6% | 11.0倍 | 2,935円 | 6.6% |
| 標準 | 2.7% | 9.6倍 | 2,452円 | 2.9% |
| 悲観 | 1.6% | 8.1倍 | 1,975円 | -1.5% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 2,141円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,226円 | △ 75%割高 |
| 10% | 1,532円 | △ 40%割高 |
| 5% | 1,933円 | △ 11%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.16)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。