企業の一言説明

伏木海陸運送は、富山県高岡市を拠点に港湾運送事業を主力とする地域密着型の総合物流企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 割安なバリュエーション: PER、PBRともに業界平均と比較して割安であり、東証スタンダード市場における低PBR銘柄として注目を集める可能性があります。
  • 強固な地域基盤と多角化: 伏木港・富山新港を拠点に港運事業を軸としつつ、不動産、繊維製品製造、旅行など多角的な事業展開で収益の安定化を図っています。
  • 注意すべき財務健全性: 自己資本比率は堅固な水準を維持する一方、Piotroski F-Scoreが「要注意」と算出されており、利益の質やキャッシュ創出力には懸念が残ります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C 緩やかな成長
収益性 B まずまずの水準
財務健全性 D 注意が必要
バリュエーション S 非常に割安

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 2,050.0円
PER 8.85倍 業界平均11.8倍
PBR 0.44倍 業界平均0.5倍
配当利回り 2.44%
ROE 6.00%

1. 企業概要

伏木海陸運送は1944年に設立された富山県高岡市に本社を置く企業です。伏木港、富山新港を拠点に港湾運送(港運)事業を主力とし、紙製品やコンテナの港湾作業、陸運を全国展開しています。その他、不動産事業、自動車内装材や衣料向け繊維製品製造事業、旅行業を含む多角的な事業を展開しており、特に港運事業が連結売上高の約69%を占める中核事業です。長年の経験と実績に裏打ちされた地域密着型のサービス提供が強みで、ロシア・中国への定期船運航も行っています。

2. 業界ポジション

同社は「運輸・物流」セクターの「倉庫・運輸関連業」に属し、伏木港、富山新港における港湾運送サービスに強みを持つ地域特化型の企業です。特定の地域における港湾インフラとその運営ノウハウが参入障壁となり、安定した事業基盤を築いています。競合に対する具体的な市場シェアデータはありませんが、地域内では主要な港湾運送事業者の一つと考えられます。直近のバリュエーション指標を見ると、PERは8.85倍と業界平均11.8倍を下回り、PBRも0.44倍と業界平均の0.5倍を下回っており、業界平均と比較して割安な水準にあります。

3. 経営戦略

中期経営計画に関する具体的な情報開示はありませんが、直近の決算短信からは、主力である港運事業の安定化を図りつつ、不動産や繊維製品製造、旅行など多角的な事業展開により収益源の多様化を進める姿勢が見受けられます。特に、旅行需要の回復を背景に「その他事業」の売上が大幅に増加しており、これが全体の増収に貢献しています。2026年6月期第1四半期の業績は期首予想に沿った推移であり、通期予想は据え置きの見込みです。今後のイベントとして、2026年6月29日に配当の権利落ち日が予定されています。

4. 財務分析

項目 解釈
Piotroski F-Score 0/9 D (要注意): 財務品質は低く、投資検討時には詳細な確認が必要です。
営業利益率 (過去12か月) 9.54% まずまずの水準です。本業での稼ぎを示すこの比率は、競争力やコスト管理能力の目安となります。
ROE (実績) 6.00% (ベンチマーク: 10%以上): 株主資本に対して効率的な利益創出には改善の余地があります。
ROA (過去12か月) 3.44% (ベンチマーク: 5%以上): 総資産を有効活用して利益を上げているかという点では、やや改善が期待されます。
自己資本比率 (実績) 49.6% 良好な水準です。負債が少なく、財務基盤が安定していることを示します。直近四半期では51.3%とさらに向上しています。
流動比率 (直近Q1) 137% 短期的な支払い能力は一定水準を確保していますが、さらなる余裕があるとより安心です(目安: 200%以上)。
キャッシュフロー データなし 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、詳細な数値は不明です。ただし、貸借対照表上の現金及び預金は直近四半期で減少しています。
利益の質 (営業CF/純利益比率) データなし キャッシュフロー計算書が作成されていないため不明です。
通期業績進捗率 (Q1実績/通期予想) 売上高: 26.3%<br>営業利益: 33.8%<br>純利益: 43.3% 売上高は概ね順調な推移ですが、営業利益・純利益は通期目標に対して上期偏重の進捗となっています。

バリュエーション

伏木海陸運送のPER(会社予想)は8.85倍で、業界平均の11.8倍と比較して約25%低い水準にあります。PBR(実績)は0.44倍で、これも業界平均0.5倍を下回っています。これは、市場から見て同社の株価が利益や純資産に対して割安に評価されている可能性を示唆しており、現時点では「割安」と判断できます。業種平均PER基準の目標株価は3,113円、業種平均PBR基準の目標株価は2,327円と算出されており、現在の株価2,050円はこれらの目標株価を下回っています。

テクニカル

現在の株価2,050円は、52週高値2,274円から約9.7%下、52週安値1,441円から約42.3%上の位置(52週レンジ内位置: 73.1%)にあり、高値圏にあります。移動平均線を見ると、5日移動平均線(2,100.20円)を下回っていますが、25日移動平均線(2,049.52円)とはほぼ同水準、75日移動平均線(1,848.20円)と200日移動平均線(1,727.05円)は大きく上回っており、中長期的には上昇トレンドが継続していると見られます。

市場比較

過去1ヶ月、3ヶ月、1年では日経平均およびTOPIXといった市場主要指数を上回る相対パフォーマンスを示しており、市場全体の動きに対して良好な推移を見せています。特に1ヶ月では日経平均を7.48%ポイント、TOPIXを7.21%ポイント上回っています。一方、6ヶ月では日経平均を9.98%ポイント下回っており、一時的に市場に後れを取る局面もありました。

定量リスク

  • 年間の株価変動を示す年間ボラティリティは23.97%です。仮に100万円投資した場合、年間で±24万円程度の変動が想定されます。
  • 過去の最大下落率を示す最大ドローダウンは-36.56%であり、この程度の下落は今後も起こりうる可能性があります。
  • ベータ値は0.07と非常に低く、市場全体の変動と比較して株価が安定している傾向を示唆しています。ただし、シャープレシオは-0.45で、リスクに見合う良好なリターンが得られていないことを示唆しています。

事業リスク

  • 港湾取扱貨物量の変動: マクロ経済、国際貿易情勢、為替レートの変動は、主力の港運事業における取扱貨物量に直接影響を与え、業績の不安定要因となる可能性があります。また、ロシア・中国に強みを持つことから、地政学リスクの影響も考慮する必要があります。
  • 原価の上昇: 不動産事業における原材料費や工賃の上昇、また港運事業における燃料費や人件費の高騰は、コスト増加を通じて利益率を圧迫する可能性があります。
  • 多角化事業の収益性: 不動産事業の利益減少や、旅行業を含むその他事業の需要変動は、全体の収益安定性に影響を与える可能性があります。特に、特定のセグメントに過度に依存しないよう、事業間のバランスと各収益源の強化が継続的に求められます。

7. 市場センチメント

信用買残は10,400株ある一方で、信用売残は0株となっており、信用倍率は0.00倍です。これは、株価が上昇すると利益確定売りが出る可能性はありますが、空売りの圧力は現状ほとんどない状態を示しています。売買が出来高が少ない日は流動性が低い点に注意が必要です。
主要株主は、(株)橘海運 (7.91%)、明治安田生命保険 (7.30%)、北陸銀行 (4.89%) といった事業会社や金融機関が上位を占めています。機関投資家による保有割合は24.54%であり、安定株主が比較的多い構造です。

8. 株主還元

同社の配当利回りは2.44%(会社予想の年間50円に基づくと2.44%、実績では2.89%)であり、配当性向は22.74%(2025年6月期予想、発表時点データで22.7%)と、利益の約2割を配当に回している計算になります。2026年6月期の年間配当は50円の予想で、直近の2025年6月期の年間配当60円から減配予想となっていますが、配当性向は過去の推移を見ても安定しており、無理のない範囲での配当を維持する方針と見られます。自社株買いに関する具体的な記載は現在のところありません。

SWOT分析

強み

  • 富山県の主要港(伏木港、富山新港)に根差した地域密着型の事業基盤と豊富なノウハウ。
  • 港運を主軸としつつ、不動産、繊維製品製造、旅行など多角的な事業展開による収益源の分散。

弱み

  • Piotroski F-Scoreが低く、財務品質に懸念がある点。
  • 港運事業が国際情勢や景気変動に大きく左右される景気敏感セクターであること。

機会

  • 北陸地域の経済活性化や、公共投資による港湾インフラ整備の恩恵を受ける可能性。
  • 旅行需要の回復など、多角化事業における市場回復や成長機会の取り込み。

脅威

  • 国際的な貿易摩擦や地政学リスク(特にロシア・中国との関係)による港湾取扱貨物量の減少。
  • 燃料費や原材料費、人件費などのコスト上昇圧力と収益性への影響。

この銘柄が向いている投資家

  • バリュエーションを重視する投資家: 業界平均と比較してPER・PBRが割安であり、低PBR銘柄に注目する投資家にとっては魅力的な選択肢となる可能性があります。
  • 地域経済への関心が高い投資家: 富山県を中心とした北陸地域の経済発展やインフラ整備に関心を持つ投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 出来高と流動性: 日々の出来高が少ないことがあるため、売買のタイミングや希望価格での約定が難しい場合があります。
  • 利益の質とキャッシュ創出力: Piotroski F-Scoreの低さから、表面的な利益数値だけでなく、キャッシュフローの状況など利益の質について、より詳細な分析が推奨されます。

今後ウォッチすべき指標

  • 港湾取扱貨物量と国際情勢: 主力事業の業績に直結するため、国内・国際経済動向、特にロシア・中国方面の動きに注視が必要です。
  • 各セグメントの利益率: 不動産事業における原価変動や、その他事業の成長が全体収益にどう寄与するか、動向を継続して確認すべきです。

成長性: C (緩やかな成長)

根拠: 直近12ヶ月の売上高成長率は約4%と緩やかであり、通期予想の売上高成長率も0.35%と微増に留まります。ただし、直近四半期の売上高成長率は11.2%、純利益成長率は19.0%と一時的な改善は見られますが、2026年6月期の通期純利益予想は前年度に比して減少する見込みであり、継続的な高成長は見込みにくい状況です。

収益性: B (まずまずの水準)

根拠: 過去12ヶ月の営業利益率は9.54%であり、評価基準の「営業利益率5-10%」に該当しB評価です。ROE(実績)は6.00%で「ROE5-8%」に該当しますが、営業利益率が単独でBの基準を満たすため、総合的に「B」と判断します。

財務健全性: D (注意が必要)

根拠: 自己資本比率は49.6%と「40-60%」のA水準にありますが、流動比率は137%で基準の200%以上には届きません。最も重要な点として、Piotroski F-Scoreが0/9点で「D(要注意)」と評価されており、財務の質において深刻な懸念があるため、総合評価を「D」としました。

バリュエーション: S (非常に割安)

根拠: PERは8.85倍で業界平均11.8倍の約75%の水準、PBRは0.44倍で業界平均0.5倍の約88%の水準であり、両指標ともに業界平均を下回っています。評価基準の「PER/PBR業界平均の70%以下」にPERが近く、PBRも業界平均を下回って1倍割れであることから、市場からは非常に割安に評価されていると判断し「S」と評価しました。


企業情報

銘柄コード 9361
企業名 伏木海陸運送
URL http://www.fkk-toyama.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 運輸・物流 – 倉庫・運輸関連業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 2,050円
EPS(1株利益) 231.75円
年間配当 2.44円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 13.0% 10.2倍 4,343円 16.3%
標準 10.0% 8.8倍 3,301円 10.1%
悲観 6.0% 7.5倍 2,332円 2.7%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 2,050円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,649円 △ 24%割高
10% 2,060円 ○ 0%割安
5% 2,600円 ○ 21%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.16)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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