企業の一言説明

タスキホールディングスは、投資用賃貸マンションなどの不動産開発・販売を主力とするLife Platform事業と、不動産融資を行うFinance Consulting事業を展開する成長志向の不動産DX総合企業です。2024年4月にタスキと新日本建物が経営統合し、新たなスタートを切りました。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 高成長と収益性の両立: Life Platform事業が牽引し、売上高は前年比56.8%増、営業利益は同116.8%増と近年高い成長を継続。ROEも18.54%と高水準で、収益性にも優れます。
  • 不動産DXへの注力と事業多角化: IoTレジデンス、SaaS(ZISEDAI LAND)、クラウドファンディングなど、テクノロジーを活用した不動産事業の多角化を進めており、今後の成長ドライバーとして期待されます。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 S 極めて優良
収益性 S 極めて優良
財務健全性 C やや注意
バリュエーション S 非常に割安

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 881.0円
PER 9.32倍 業界平均14.8倍(約63%)
PBR 1.69倍 業界平均2.0倍(約85%)
配当利回り 4.56%
ROE 18.54%

1. 企業概要

タスキホールディングスは、2024年4月にタスキと新日本建物(旧証券コード:8893)が経営統合して設立された持株会社です。主力は、IoTレジデンスやリファイニング(再生)物件、物流施設などの企画・開発・販売を手掛けるLife Platform事業です。この事業では、不動産投資型クラウドファンディングの運営や、不動産DXプロダクト(SaaS「ZISEDAI LAND」など)の開発・提供も行い、収益モデルの多角化を進めています。その他、中小企業向け不動産融資サービスを行うFinance Consulting事業も展開しています。独自の技術性としては、IoTを活用した物件開発やSaaSによる不動産テックの推進に強みがあり、これにより市場の変化に対応し、新たな収益源を創造する参入障壁を構築しています。

2. 業界ポジション

タスキホールディングスは、不動産業界の中でも特に投資用マンション開発と不動産DX(デジタルトランスフォーメーション)を融合させたユニークなビジネスモデルを展開しています。2024年4月の経営統合により事業規模を拡大し、特定のニッチ市場で存在感を高めています。
競合に対する強みは、IoT対応物件の開発力や自社SaaSの導入による不動産運用の効率化提案にあり、これにより単なる物件販売に留まらない付加価値を提供しています。一方、大手の総合不動産デベロッパーと比較すると、事業規模や資金調達力では劣る点が弱みと言えます。
各種指標を業界平均と比較すると、PER(株価収益率)は9.32倍と業界平均14.8倍に対して割安、PBR(株価純資産倍率)は1.69倍と業界平均2.0倍に対して割安な水準にあり、市場からは企業価値が過小評価されている可能性があります。

3. 経営戦略

タスキホールディングスは、2024年11月に発表した中期経営計画において、2033年9月期に売上高2,000億円、SaaS導入企業数1,500社を目指すという長期ビジョンを掲げています。このビジョン達成のため、Life Platform事業におけるIoTレジデンスを含む開発型不動産事業の拡大、不動産投資型クラウドファンディングや開発型ファンドの組成による事業多角化、そして不動産DXプロダクト(SaaS)の導入促進を成長戦略の柱としています。
2024年4月のタスキと新日本建物との経営統合は、事業基盤の強化とシナジー創出を目的とした重要な戦略的動きであり、この統合がLife Platform事業の拡大に大きく寄与しています。また、今後の重要なイベントとして、2026年3月30日には配当の権利落ち日(Ex-Dividend Date)が予定されています。

【財務品質スコア】Piotroski F-Score

Piotroski F-Score: 3/9点
判定: C (要注意)
投資家向け解釈: Piotroski F-Scoreは企業の財務品質を評価する指標で、9点満点で7点以上が財務優良、5-6点が普通、4点以下が要注意とされます。タスキホールディングスのスコアは3点であり、財務に懸念があることを示唆しています。特に収益性スコアが0/3点、財務健全性スコアが1/3点と低く、営業キャッシュフローの赤字や貸借対照表の健全性において改善の余地があると言えます。

【収益性】

指標 ベンチマーク 評価
営業利益率 11.85% 業種平均 –% 良好
ROE 18.54% 10%以上で優良 優良
ROA 7.72% 5%以上で優良 良好

解説: 営業利益率は11.85%と堅調で、効率的な事業運営を示しています。ROE(株主資本利益率)は18.54%と、株主から預かった資本を非常に効率的に活用して利益を生み出している優良企業であると評価できます。ROA(総資産利益率)も7.72%と、総資産に対する利益貢献度も高く、総合的な収益力は非常に優れていると言えます。

【財務健全性】

指標 目安 評価
自己資本比率 38.35% 40%以上が安定 やや注意
流動比率 383% 200%以上が安全 非常に優良

解説: 自己資本比率は38.35%と改善傾向にはあるものの、一般的に安定とされる40%を下回っており、やや注意が必要です。負債(特に借入金)の増加が顕著であるため、自己資本の強化が望まれます。一方、流動比率は383%と非常に高く、短期的な支払い能力は極めて良好であり、短期的な資金繰りの懸念は小さいと言えます。

【キャッシュフロー】

指標 値(百万円) 内容
営業CF △5,770 本業によるキャッシュの流出
FCF △7,760 営業CFから投資CFを差し引いた額の流出

解説: 営業キャッシュフロー(営業CF)は2期連続でマイナスとなっており、本業で現金を稼ぎ出せていない状況です。これは主に、今後の販売に備えた「仕掛販売用不動産」(棚卸資産)が大幅に増加していることに起因します。フリーキャッシュフロー(FCF)も営業CFのマイナスと投資活動による支出により大きくマイナスとなっており、事業拡大のための投資が先行している段階と言えます。

【利益の質】

指標 目安 評価
営業CF/純利益比率 △1.17 1.0以上が健全 要確認 (マイナス)

解説: 営業キャッシュフローを純利益で割った比率がマイナス1.17となっています。この比率は1.0以上が健全とされ、利益がしっかりと現金として手元に残っているかを示す指標です。タスキホールディングスの場合、純利益はプラスであるにも関わらず営業CFが大幅なマイナスであるため、利益の質に懸念があります。これは会計上の利益が先行し、実態のキャッシュフローが追い付いていない状況を示しており、特に不動産業の特性上、棚卸資産の増加(物件の仕入れや開発投資)が大きな要因となっています。

【四半期進捗】

タスキホールディングスは2025年9月期に通期で大幅な増収増益を達成しました。
2026年9月期予想と比較すると、2025年9月期実績は以下の進捗率となります(通期予想に対する直近通期実績の割合で、あくまで参考値です)。

  • 売上高進捗率: 74,412百万円 / 100,450百万円 = 約74.1%
  • 営業利益進捗率: 8,815百万円 / 11,000百万円 = 約80.1%
  • 親会社株主に帰属する当期純利益進捗率: 4,933百万円 / 5,800百万円 = 約85.1%

例年の事業特性にもよりますが、昨年度の実績が高い水準で着地していることから、次期予想に対しては堅実な進捗が見込まれます。

【バリュエーション】

指標 業界平均 割安/適正/割高
PER 9.32倍 14.80倍 割安
PBR 1.69倍 2.00倍 割安

解説: PER(株価収益率)は9.32倍と業界平均の14.8倍を大きく下回っており、利益面から見て割安な水準にあります。PBR(株価純資産倍率)も1.69倍と業界平均2.0倍より低く、企業の純資産価値と比較しても割安感があります。これは経営統合後の成長期待がまだ株価に十分に織り込まれていない可能性を示唆しています。

【テクニカル】

  • 現在株価: 881.0円
  • 52週高値・安値との位置: 52週レンジ(543円~905円)の93.4%地点に位置しており、高値圏で推移しています。これは最近の株価上昇トレンドを示しています。
  • 移動平均線との関係:
    • 5日移動平均線: 880.60円(上回り 0.05%)
    • 25日移動平均線: 810.32円(上回り 8.72%)
    • 75日移動平均線: 746.43円(上回り 18.03%)
    • 200日移動平均線: 711.90円(上回り 23.75%)

株価はすべての主要移動平均線を上回っており、特に短期・中期では強い上昇トレンドにあることを示唆しています。

【市場比較】

最近の株価パフォーマンスを見ると、タスキホールディングスは短期的に市場平均を上回る動きを見せています。

  • 日経平均比:
    • 1ヶ月リターン: 株式+16.38% vs 日経+7.31% → 9.07%ポイント上回る
    • 3ヶ月リターン: 株式+30.91% vs 日経+11.16% → 19.75%ポイント上回る
    • 6ヶ月リターン: 株式+32.08% vs 日経+33.92% → 1.83%ポイント下回る
    • 1年リターン: 株式+7.57% vs 日経+32.20% → 24.63%ポイント下回る
  • TOPIX比:
    • 1ヶ月リターン: 株式+16.38% vs TOPIX+7.57% → 8.81%ポイント上回る

解説: 短期的には日経平均やTOPIXを大きく上回るパフォーマンスを見せ、投資家の関心が高まっていることが分かります。しかし、6ヶ月や1年といった中長期で見ると市場をアンダーパフォームしており、経営統合後の本格的な評価はこれからという段階かもしれません。

【定量リスク】

  • 年間ボラティリティ: 41.73%
    • 株価の変動が大きく、日経平均の年間ボラティリティが約20%程度であることを考慮すると、相対的にリスクが高い銘柄と言えます。
  • シャープレシオ: -0.12
    • リスクに対して得られるリターンが不足していることを示唆しており、リスクに見合った超過リターンは得られていません。
  • 最大ドローダウン: -43.05%
    • 過去に経験した最も大きな下落率は43.05%です。仮に100万円投資した場合、年間で±41.7万円程度の変動が想定され、過去には最大で43.05万円程度の損失を経験する可能性があったことを意味します。この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。
  • ベータ値: データなし

【事業リスク】

  • 不動産市況変動リスク: 主力であるLife Platform事業は不動産開発が中心であり、金利上昇、建築資材・人件費の高騰、地価変動など、不動産市況の動向に業績が大きく左右される可能性があります。特に、仕掛販売用不動産の増加は、市場環境の悪化時に減損リスクを抱えることになります。
  • 財務体質に関するリスク: 事業拡大に伴う棚卸資産の増加により、営業キャッシュフローは2期連続でマイナスです。また、有利子負債も増加傾向にあり、総資産に占める負債の割合が高い水準にあります。市場環境の変化や金利上昇局面においては、資金調達コストの上昇や財務負担の増加が懸念されます。
  • M&A・事業統合に関するリスク: 2024年4月に経営統合が実施されたばかりであり、統合によるシナジー効果の不発、組織文化の融合の難しさ、事業運営上の予期せぬ問題発生など、M&Aに伴う固有のリスクが存在します。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況: 信用買残が2,532,100株、信用売残が25,600株であり、信用倍率は98.91倍と非常に高い水準です。これは買い残が売り残と比較して圧倒的に多い状態を示し、将来的に株価下落局面で信用買いの反対売買(需給悪化)につながる可能性があるため、注意が必要です。
  • 主要株主構成: 上位株主には、村上三郎氏(16.22%)や東京ウエルズ(5.21%)といった特定の個人や企業が多く含まれています。機関投資家の保有割合は3.70%とまだ低く、個別株としての成長性やテーマ性が評価され、個人投資家の注目度が高いと推測されます。

8. 株主還元

タスキホールディングスは、株主還元への意識を高めています。

  • 配当利回り: 会社予想で4.56%と高水準です。
  • 配当性向: 会社予想で39.56%であり、利益の約4割を配当に回す方針を示しており、比較的安定した配当が期待できます。
  • 配当方針: 2026年9月期より、累進配当を基本とし、配当性向の目標を「1株当たり当期純利益の40%以上」と変更しました。これにより、株主還元へのコミットメントを明確にしています。
  • 自社株買いの状況: 直近の決算短信やデータからは、大規模な自社株買いの情報は確認できません。期末において自己株口が14,600株存在します。

SWOT分析

強み

  • 高い成長率と収益性を兼ね備えた事業モデル(ROE 18.54%、売上高成長率56.8%)
  • IoTレジデンス、不動産DXプロダクト(SaaS)などによる事業の独自性と多角化

弱み

  • 営業キャッシュフローの2期連続マイナスと、事業拡大に伴う有利子負債の増加
  • Piotroski F-Scoreが3点と財務品質に懸念がある点

機会

  • 不動産DX市場の拡大と、SaaSサービス「ZISEDAI LAND」の導入加速
  • 投資用不動産ニーズの継続的な需要と、開発型ファンド組成を通じた事業ノウハウの活用

脅威

  • 金利上昇、建築資材・人件費の高騰など、不動産開発事業のコスト増加と採算悪化リスク
  • 不動産市況の変動や法規制・税制変更が業績に与える影響

この銘柄が向いている投資家

  • 成長株投資家: 不動産開発とDXを融合させた独自モデルで高い成長性を追求する企業に魅力を感じる方。
  • 配当利回り重視の投資家: 4%台と高水準の配当利回りと、配当性向40%以上を目標とする株主還元方針を評価する方。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 財務状況の継続的な確認: 営業キャッシュフローの赤字が継続している点、有利子負債が増加している点について、今後の改善状況を注視する必要があります。特に、棚卸資産の滞留や不動産市況の悪化は財務に大きな影響を与える可能性があります。
  • 不動産市況と金利動向: 不動産開発が主軸であるため、国内の不動産価格動向や金融政策(金利上昇)が業績に直結します。これらのマクロ経済環境の変化には常にアンテナを張る必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 営業キャッシュフローの黒字転換: 事業拡大を背景とした棚卸資産の増加が解消され、本業で安定して現金を稼ぎ出せる体質になるか。
  • Total Debt/Equity比率の推移: 有利子負債の増加が許容範囲内に収まり、自己資本比率の改善が見られるか。
  • SaaS「ZISEDAI LAND」導入社数の進捗: 不動産DXの成長戦略のコアとなるSaaS事業のKPI達成状況。

成長性: S (極めて優良)

根拠: 2025年9月期の売上高は前年比56.8%増、営業利益は同116.8%増と非常に高い成長を記録しており、2026年9月期も売上高35.0%増を予想。売上高および利益ともに高い成長率を維持しているため、S評価と判断します。

収益性: S (極めて優良)

根拠: ROEは18.54%と弊社のS評価基準である15%を大きく上回り、営業利益率も11.85%と10%を超えているため、非常に効率的に利益を生み出している優良企業と評価できます。

財務健全性: C (やや注意)

根拠: 自己資本比率が38.35%とA評価基準の40%に届かず、Piotroski F-Scoreも3点と低水準です。さらに、営業キャッシュフローが2期連続でマイナスであり、有利子負債も増加傾向にあることから、財務体質には懸念が認められるためC評価と判断します。流動比率は高いものの、事業構造に起因するキャッシュフローの課題が重要視されます。

バリュエーション: S (非常に割安)

根拠: PER 9.32倍は業界平均14.8倍の約63%であり、PBR 1.69倍も業界平均2.0倍の約85%と、それぞれS評価およびA評価の基準を満たしています。業界平均と比較して、株価は割安な水準にあると評価できます。


企業情報

銘柄コード 166A
企業名 タスキホールディングス
URL https://tasuki-holdings.co.jp/
市場区分 グロース市場
業種 不動産 – 不動産業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 881円
EPS(1株利益) 94.12円
年間配当 4.56円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 18.6% 10.7倍 2,366円 22.2%
標準 14.3% 9.3倍 1,711円 14.7%
悲観 8.6% 7.9倍 1,125円 5.6%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 881円

目標年率 理論株価 判定
15% 868円 △ 1%割高
10% 1,084円 ○ 19%割安
5% 1,368円 ○ 36%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.16)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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