企業の一言説明
免疫生物研究所は、抗体関連事業(診断試薬・検査サービス)を主力とし、細胞培養足場材や化粧品事業も手掛ける研究用試薬・診断薬のニッチ領域に特化した企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 高い収益性と堅固な財務基盤: 営業利益率30%超、ROE20%超と高水準を維持しており、自己資本比率80%超、流動比率500%超と極めて健全な財務状況を誇ります。
- 抗体関連事業の安定成長: ELISAキットの海外販売や抗体販売が好調を維持し、コスト削減と相まって利益を大きく伸ばしており、直近の中間期決算でも増収増益を達成しています。
- 高バリュエーションと事業集中リスク: PER54倍、PBR8.7倍と業界平均と比較して大幅に割高感があり、検査サービスの受注変動や化粧品事業の縮小など、事業ポートフォリオの集中によるリスクが存在します。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | B | 着実な成長 |
| 収益性 | S | 極めて優良 |
| 財務健全性 | A | 非常に安定 |
| バリュエーション | D | 割高感強い |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1546.0円 | – |
| PER | 54.34倍 | 業界平均約25倍より高 |
| PBR | 8.70倍 | 業界平均約2.5倍より高 |
| 配当利回り | 0.39% | – |
| ROE | 17.92% | – |
1. 企業概要
免疫生物研究所は、体外診断薬や研究用抗体の製造販売および受託サービスを手掛ける企業です。主力製品・サービスは定量分析キット「ELISA」などの診断試薬サービス、脂質プロファイリング・分析サービス「LipoSEARCH」、細胞培養足場材「iMatrix」などのTGカイコサービスです。収益モデルはこれらの製品販売や検査受託、開発受託から成り立っています。遺伝子組み換えカイコの活用は独自の技術的独自性であり、化粧品や医療分野への応用可能性を秘めています。
2. 業界ポジション
同社は医薬品(バイオテクノロジー)セクターに属し、特に抗体や研究用試薬のニッチ市場で独自の地位を築いています。特定の競合他社との直接比較データは提供されていませんが、高品質な抗体製品と受託サービスに強みを持つ一方で、事業規模や研究開発投資の面では大手製薬企業に劣る可能性があります。医薬品業界全体のPERは一般的に20〜30倍、PBRは1.5〜3倍程度ですが、同社のPER54.34倍、PBR8.70倍は業界平均と比較して大幅に高い水準にあります。
3. 経営戦略
中期経営計画に関する具体的なデータは提供されていませんが、直近の決算短信からは抗体関連事業の強化とコスト効率化を推進していることが伺えます。特に、診断試薬(ELISA等)の海外販売拡大やまとまった抗体販売の増加、受託サービスの伸長が成長を牽引しています。また、秋田解析センターの閉鎖によるコスト削減も利益率向上に貢献しています。化粧品事業は縮小傾向にありますが、引き続き通信販売を中心に展開されています。今後のイベントとしては、2026年3月30日に配当権利落ち日を控えています。
4. 財務分析
| 項目 | 指標 | 値 | 投資家向け解釈 |
|---|---|---|---|
| Piotroski F-Score | 4/9 | B (普通) | 財務優良とは言えないが、一部健全性を維持しています。 |
| 収益性指標 | 値 | ベンチマーク | 評価 |
| —————– | ——– | ————– | —— |
| 営業利益率 | 32.12% | – | 優良 |
| ROE | 21.33% | 10%以上 | 優良 |
| ROA | 9.80% | 5%以上 | 優良 |
| 財務健全性指標 | 値 | ベンチマーク | 評価 |
| ——————- | ——– | ————– | —— |
| 自己資本比率 | 82.1% | 40%以上 | 優良 |
| 流動比率 | 557% | 200%以上 | 優良 |
| キャッシュフロー状況 | 値 | 投資家向け解釈 | |
| ———————- | ————— | ——————————————————————————– | |
| 営業キャッシュフロー | 280百万円 | 企業が本業で稼ぐ現金で、プラスであることは本業が順調であることを示します。 | |
| フリーキャッシュフロー | 120.25百万円 | 企業が自由に使える現金で、プラスであることは事業の成長投資や株主還元に充てられる余裕があることを示します。 | |
| 利益の質指標 | 値 | 投資家向け解釈 | |
| ———————- | —— | ———————————————————- | |
| 営業CF/純利益比率 | 0.88 | 企業の純利益がどれだけ現金として裏付けられているかを示します。1.0未満のため、利益計上に伴う現金の流入を今後確認する必要があります。 | |
| 四半期進捗(26年3月期中間期) | 進捗率 | 投資家向け解釈 | |
| —————————— | ——– | ———————————————————————- | |
| 売上高 | 47.4% | 通期予想に対して中間期で約50%の進捗は、季節性を考慮すると概ね順調です。 | |
| 営業利益 | 59.2% | 通期予想に対して大幅に前倒しで進捗しており、利益面は好調です。 | |
| 親会社株主帰属純利益 | 53.4% | 営業利益と同様に、利益面は通期予想に対し良好なペースで推移しています。 |
5. 株価分析
| バリュエーション指標 | 値 | 業界平均(参考) | 判定 | 投資家向け解釈 |
|---|---|---|---|---|
| PER | 54.34倍 | 約25倍 | 割高 | 株価が利益の何年分に相当するか。業界平均より高く、割高感があります。 |
| PBR | 8.70倍 | 約2.5倍 | 割高 | 株価が純資産の何倍か。業界平均よりかなり高く、割高感があります。 |
テクニカル
現在の株価1,546.0円は、
- 52週高値3,820円に対して約34.4%の位置にあり、高値からは大きく下落しています。年初来安値356円からは大きく上昇しています。
- 5日移動平均線(1,636.40円)および25日移動平均線(1,643.36円)を下回っており、短期的な下落トレンドを示唆しています。
- 一方で、75日移動平均線(1,220.39円)および200日移動平均線(761.21円)を大きく上回っており、中長期的な上昇トレンドは継続していると見られます。
市場比較
直近1ヶ月では日経平均およびTOPIXのパフォーマンスをわずかに下回っていますが、3ヶ月、6ヶ月、1年といった中長期の期間では、日経平均およびTOPIXを大幅に上回るパフォーマンスを記録しています。これは、同社の株価が市場全体に比べて高騰してきたことを示しています。
定量リスク
- ベータ値: -0.16 (マイナスベータは市場全体の動きと逆の動きをすることが示唆されますが、個別株でマイナスとなることは稀であり、解釈には注意が必要です。)
- 年間ボラティリティ: 84.37% (過去のデータに基づくと、仮に100万円投資した場合、年間で±84.37万円程度の変動が想定され、価格変動リスクが非常に高いことを示します。)
- 最大ドローダウン: -90.63% (過去に最も株価が大きく下落した局面では、最大で90.63%の下落を経験しています。これだけの下落が今後も起こりうるリスクがあることを意味します。)
- シャープレシオ: -0.30 (リスクに見合うリターンが得られているかの指標で、マイナスであるためリスクに見合うリターンが得られていない状況を示します。)
事業リスク (3点)
- 検査サービス受注の変動性: 主力事業の一部であるLipoSEARCH®などの検査サービスは、特定のまとまった受注の有無が売上・利益に大きく影響します。これにより、四半期ごとの業績が変動するリスクがあります。
- 事業ポートフォリオの集中: 現在、抗体関連事業が売上の99%を占め、化粧品事業は縮小傾向にあります。これにより、抗体関連事業の市場環境や競争激化、主要製品の需要変動などが生じた場合、会社全体の業績に与える影響が大きくなります。
- 為替変動リスク: 海外売上比率が39%と高く、為替レートの変動が海外販売の収益に影響を及ぼす可能性があります。円高に推移した場合、海外での売上が円換算で目減りするリスクがあります。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況: 信用買残が1,412,700株であるのに対し、信用売残は0株となっており、信用倍率は0.00倍と計算不能です(データ上の「-倍」と合致)。これは、市場では買いが圧倒的に多く、現在の水準を高く評価して売りを出す投資家がほとんどいないことを示唆していますが、信用買残が多いことは、将来の売り圧力につながる可能性も孕んでいます。
- 主要株主構成: 大株主には代表者である清藤勉氏(12.06%)が名を連ねています。金融機関としてはSBI証券、楽天証券、松井証券、東和銀行などが名を連ねています。安定株主として社長が筆頭株主である点は経営の安定性につながります。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想): 0.39%と低水準です。
- 1株配当(会社予想): 6.00円。
- 配当性向(予想): 21.1% (会社予想EPS28.45円に対する予想配当金6.00円)。利益の約2割を配当に回す方針であり、一般的な水準と比較してやや低いものの、今後の利益成長によっては増配余地があります。
- 自社株買い: データ上、過去の実績や今後の計画に関する情報は提供されていません。
SWOT分析
強み
- 営業利益率30%超、ROE20%超という極めて高い収益性を有しています。
- 自己資本比率80%超、流動比率500%超という非常に強固な財務健全性を誇ります。
弱み
- PER54倍、PBR8.7倍と、医薬品業界平均と比較して著しく高水準であり、バリュエーションに割高感があります。
- 事業の中心が抗体関連事業に集中しており、特定の検査サービス受注の変動などにより業績が左右されるリスクがあります。
機会
- 診断薬および研究用試薬市場は、ライフサイエンス研究の進展や医療技術の高度化に伴い、今後も着実な拡大が見込まれます。
- 遺伝子組み換えカイコ技術を活用した細胞培養足場材や化粧品などの新規応用分野で、将来的に新たな成長ドライバーを創出する可能性があります。
脅威
- 特定の検査サービス(LipoSEARCH®など)の受注に不確実性があり、これが業績変動の主要因となる可能性があります。
- バイオテクノロジー分野は競争が激しく、技術革新のスピードも速いため、常に新たな競合の出現や技術陳腐化のリスクに晒されています。
この銘柄が向いている投資家
- バイオテクノロジー分野の成長性と高い収益性を重視する投資家: 研究用試薬や診断薬のニッチ市場における同社の専門性と高い利益率に魅力を感じる方。
- 長期的な財務安定性を求める投資家: 極めて健全な財務体質に基づき、事業の持続可能性を重視する方。
この銘柄を検討する際の注意点
- 現在の株価水準の割高感: PER/PBRともに業界平均を大きく上回っており、成長期待がかなり織り込まれているため、今後の市場環境の変化や期待を裏切る業績となった場合、株価に大きな調整が入る可能性があります。
- 事業ポートフォリオの集中と変動性: 抗体関連事業に収益が集中しており、特定の高額受注の有無などで業績が大きく変動するリスクがあるため、四半期ごとの業績推移を慎重に確認する必要があります。
今後ウォッチすべき指標
- 抗体関連事業の売上高成長率と営業利益率: 主力事業の持続的な成長と効率性を確認するため、通期予想に対する進捗率と利益率の推移を注視する。特に、海外販売の動向と受託サービスの増加ペース。
- LipoSEARCH®などの検査サービス受注動向: 不確実性の高い事業のため、期中の受注状況や今後の見通しに関する会社からの情報開示を継続的にチェックする。
成長性: B (着実な成長)
根拠: 2026年3月期の通期売上高予想成長率が5.7%であり、着実な成長を見込める水準にあると判断しました。
収益性: S (極めて優良)
根拠: 過去12ヶ月のROEが21.33%であり、営業利益率も32.12%と、いずれも基準値である15%を大きく上回る極めて高い水準にあるため、S評価としました。
財務健全性: A (非常に安定)
根拠: 自己資本比率が82.1%と非常に高く、流動比率も557%と極めて優良な水準にある一方で、Piotroski F-Scoreが4点と「普通」の評価であるため、総合的に「非常に安定」のA評価としました。
バリュエーション: D (割高感強い)
根拠: PER54.34倍、PBR8.70倍は、医薬品業界の一般的な平均(PER25倍程度、PBR2.5倍程度と仮定)を大幅に上回っており、株価にかなりの成長期待が織り込まれているため、D評価としました。
企業情報
| 銘柄コード | 4570 |
| 企業名 | 免疫生物研究所 |
| URL | http://www.ibl-japan.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,546円 |
| EPS(1株利益) | 28.45円 |
| 年間配当 | 0.39円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 23.8% | 39.9倍 | 3,297円 | 16.4% |
| 標準 | 18.3% | 34.7倍 | 2,285円 | 8.2% |
| 悲観 | 11.0% | 29.5倍 | 1,411円 | -1.8% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,546円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,138円 | △ 36%割高 |
| 10% | 1,421円 | △ 9%割高 |
| 5% | 1,793円 | ○ 14%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.16)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。