企業の一言説明

メドレックスは経皮吸収型製剤技術やマイクロニードルアレイ技術に強みを持つ創薬ベンチャーで、主に医薬品の研究開発を展開しています。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 独自技術に基づくパイプライン進展:主力製品MRX-5LBT(Bondlido)が2025年9月に米国FDA承認を取得し、2026年上半期の米国上市を目指しており、商業化への大きな一歩を踏み出しました。
  • 高い財務健全性:自己資本比率92.9%、流動比率31.19倍と極めて高い水準を維持しており、短期的な資金繰りの懸念は小さいです。
  • 継続的な赤字と資金調達リスク:創薬ベンチャー特有の多額な研究開発費先行により営業赤字・最終赤字が慢性的に続いており、追加の資金調達が継続的に必要となる可能性があります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 D 停滞
収益性 D 低水準
財務健全性 A 良好
バリュエーション D 割高

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 122.0円
PER 業界平均データなし
PBR 3.48倍 業界平均データなし
配当利回り 0.00%
ROE -52.62%

1. 企業概要(200字以内)

メドレックスは、経皮吸収型製剤技術(ILTS®、NCTS®)やマイクロニードルアレイ技術を基盤とする創薬ベンチャーです。主力製品として、帯状疱疹後神経痛治療薬「MRX-5LBT(Bondlido)」が米国FDA承認を取得し、2026年上半期に米国での上市を計画。その他、筋弛緩薬や慢性疼痛治療薬などのパイプラインを開発中です。

2. 業界ポジション(200字以内)

医薬品業界の「創薬ベンチャー」セグメントに属し、特に経皮吸収型製剤技術に特化したニッチなポジションを確立しています。一般的な製薬企業とは異なり、研究開発に特化し、その成果をライセンスアウトや販売提携を通じて収益化するビジネスモデルです。現状は継続的な赤字のためPERは算出不能ですが、PBRは3.48倍と純資産と比較して高い水準にあり、将来の成長期待が株価に織り込まれている可能性があります。具体的な業界平均PERやPBRが不明なため絶対的な比較はできませんが、成長期待の高いベンチャー企業はPBRが高くなる傾向があります。

3. 経営戦略(200字以内)

中期経営計画では、基盤技術である経皮吸収型製剤技術を活用し、アンメットニーズ(未だ治療法が確立されていない疾患)の高い領域で新規医薬品の開発を推進しています。特にMRX-5LBT(Bondlido)の米国上市と商業化が最重要課題であり、提携パートナーとの販売体制構築を進めています。また、マイクロニードルアレイ技術による次世代製剤の開発も強化し、長期的な成長を目指します。今後のイベントとしては、Bondlidoの2026年上半期米国上市が挙げられます。

4. 財務分析

項目 投資家向け解釈 ベンチマーク 評価
財務品質スコア(F-Score) 1点/9点 (C) やや懸念 7点以上=優良、5-6点=普通、4点以下=要注意 C
営業利益率(過去12ヶ月) -133.00% 研究開発先行のため大幅な赤字 低い
ROE(実績) -52.62% 株主資本に対する利益が大幅にマイナス 10%以上 低い
ROA(実績) -29.38% 総資産に対する利益が大幅にマイナス 5%以上 低い
自己資本比率(実績) 92.9% 非常に高い水準で、負債が少ない 40%以上 良好
流動比率(直近四半期) 31.19倍 短期的な支払い能力は極めて高い 150%以上 極めて良好
営業CF(過去12ヶ月) データなし 赤字継続によりマイナスと推測される プラス 要確認
FCF(過去12ヶ月) データなし 赤字継続によりマイナスと推測される プラス 要確認
営業CF/純利益比率 データなし CFからの利益創出は確認できない 1.0倍以上 要確認
売上高進捗率(通期予想) 96.9%(第3Q累計) 通期売上目標は達成見込み 達成見込み
損失進捗率(通期予想) 55.6%(第3Q累計) 年末までに更なる損失計上の可能性 損失拡大中

メドレックスの財務分析は、創薬ベンチャーという事業特性を強く反映しています。

【財務品質スコア】Piotroski F-Score

Piotroski F-Scoreは1点/9点と「やや懸念(C)」評価です。これは主に、収益性(ROAがマイナス、営業キャッシュフローがマイナスまたはデータなし、ROAの改善なし)と効率性(売上総利益率・総資産回転率の改善が未確認)の項目で点が取れていないためです。唯一、財務健全性の項目で流動比率の高さがプラス要因となっている可能性がありますが、新株発行(新株予約権行使)があったため、他の健全性指標も低いと推測されます。総合的に見て、財務の品質は現時点では低いと評価されます。

【収益性】

過去12ヶ月の営業利益率は-133.00%、ROEは-52.62%、ROAは-29.38%と、いずれも大幅なマイナスを記録しています。これは、創薬ベンチャーが製品上市前の研究開発段階において、多額の先行投資が必要となるためです。売上高は研究開発収入などが主であり、製品販売による本格的な収益はまだ見られず、ベンチマークであるROE10%やROA5%を大きく下回っています。

【財務健全性】

自己資本比率は92.9%と極めて高く、流動比率も31.19倍と短期的な支払能力は非常に良好です。これは、負債が非常に少なく、大部分の資産が自己資本により賄われていることを示します。このような健全なバランスシートは、研究開発主導の企業にとって、外部環境の変化や予期せぬ開発遅延に対する耐性を示す重要な要素です。しかしながら、新株予約権の行使による資本増加が進行しており、資本構成に変化が生じています。

【キャッシュフロー】

営業キャッシュフローおよびフリーキャッシュフローの具体的な数値は提示されていませんが、決算短信によると「現金及び預金」が前期末比で229百万円減少しています。これは、継続的な研究開発投資や運転資金の支出により、キャッシュが流出していることを示唆しています。純損失が続いていることから、営業キャッシュフローもマイナスであると推定され、外部からの資金調達が継続的に必要となる構造です。

【利益の質】

営業CF/純利益比率は、営業キャッシュフローの具体的な数値がないため算出できません。しかし、継続的な純損失が計上されていることから、キャッシュフローを伴わない会計上の利益が創出されているという意味での「利益の質」の議論は現段階では当てはまりません。むしろ、会計上の損失をキャッシュフロー上の損失も伴って計上している状態と理解できます。

【四半期進捗】

2025年12月期第3四半期累計の売上高は118百万円で、通期会社予想122百万円に対して約96.9%と、すでにほぼ通期目標に到達しています。一方で、営業損失742百万円、純損失769百万円は、通期予想(営業損失△1,335百万円、純損失△1,350百万円)に対してそれぞれ約55.6%、約57.0%の進捗であり、下期に更なる損失が計上される見込みです。売上は順調ですが、損失の拡大ペースから、収益改善には時間がかかることが示唆されます。

5. 株価分析

【バリュエーション】

PERは会社予想EPSがマイナスであるため算出不能です。PBR(実績)は3.48倍です。これは株価が純資産の3.48倍で評価されていることを意味します。赤字の創薬ベンチャーの場合、現在の収益性ではなく、将来のパイプラインの成功による成長性や潜在的な収益力への期待がPBRに反映され、高くなる傾向があります。しかし、現在の事業状況や継続的な赤字を鑑みると、絶対的な水準としては割高と判断せざるを得ません。

【テクニカル】

現在の株価122.0円は、52週高値225円と52週安値55円のレンジ内では約39.4%の位置にあります(安値から約7割上昇、高値から約4割下落)。

  • 5日移動平均線(122.20円)を下回り0.16%の位置にあります。
  • 25日移動平均線(115.00円)を上回り6.09%の位置にあり、短期的な上昇トレンドの可能性を示唆します。
  • 75日移動平均線(125.64円)を下回り2.90%の位置にあります。
  • 200日移動平均線(95.87円)を上回り27.26%の位置にあり、中長期的な上昇トレンドは継続していると言えます。

直近では5日・75日MAを下回っており、短期的な調整局面にある可能性があります。

【市場比較】

  • 日経平均比:
    • 1ヶ月リターンでは、メドレックス(+5.17%)は日経平均(+7.31%)を2.13%ポイント下回っています。
    • 3ヶ月リターンでは、メドレックス(-14.08%)は日経平均(+11.16%)を25.24%ポイント下回っています。
    • 6ヶ月リターンでは、メドレックス(+71.83%)は日経平均(+33.92%)を37.91%ポイント上回っています。
    • 1年リターンでは、メドレックス(+52.50%)は日経平均(+32.20%)を20.30%ポイント上回っています。
  • TOPIX比:
    • 1ヶ月リターンでは、メドレックス(+5.17%)はTOPIX(+7.57%)を2.40%ポイント下回っています。

過去6ヶ月および1年では市場平均を大きくアウトパフォームしていますが、直近1ヶ月および3ヶ月ではアンダーパフォームしており、短期的なモメンタムは弱含んでいる状態です。これはFDA承認発表後の株価上昇が一服し、次の材料待ちの状況にある可能性を示唆します。

6. リスク評価

【定量リスク】

  • ベータ値: 0.75(5年月次)。市場全体の値動きに対する連動性が比較的低いことを意味しますが、医薬品セクター、特に創薬ベンチャーは、個別の開発進捗やニュースによって大きく変動する特性があります。
  • 年間ボラティリティ: 83.32%。株価の年間の変動幅が大きいことを示します。仮に100万円投資した場合、年間で±83.32万円程度の変動が想定され、非常に大きな価格変動リスクが伴います。
  • 最大ドローダウン: -67.43%。過去の株価において、最高値から最安値までで最大67.43%の下落を経験したことを示します。これは100万円を投資した場合、最大67.43万円の損失が出た可能性があるということです。今後も同程度の下落が起こる可能性も考慮する必要があるでしょう。
  • シャープレシオ: 0.49。リスク1単位あたりのリターンが低いことを示します。通常1.0以上が良好とされますが、0.49はリスクに対して得られるリターンが小さいことを意味します。

【事業リスク】

  • 臨床開発の不確実性と製品化リスク: 創薬ベンチャーの宿命として、研究開発には多大な時間と費用がかかり、成功が保証されません。例えばMRX-7MLL(メマンチン貼付剤)はP1aで目標血中濃度に未達となり、製剤改良が必要とされています。これは、パイプラインの遅延や中止に繋がり、業績に大きな影響を与えます。
  • 資金調達リスク: 継続的な大規模な研究開発費が必要となる一方で、収益化が確立されていないため、外部からの資金調達に依存しています。株式市場からの資金調達(新株発行など)は、既存株主の希薄化リスクを伴い、株価に悪影響を与える可能性があります。
  • 特定のパイプラインへの収益依存: 現状、MRX-5LBT(Bondlido)の米国上市とその販売収益が今後の業績を大きく左右します。商業化の成功や販売パートナーとの連携が想定通りに進まない場合、収益計画に影響が生じるリスクがあります。

7. 市場センチメント(簡潔に)

  • 信用取引状況: 信用買残が6,315,200株と多く、信用売残は0株であるため、信用倍率は0.00倍となっています(売残がゼロのため)。信用買残の多さは、将来的な利益確定売りによる需給悪化のリスクを抱えています。
  • 主要株主構成: 上位株主にはBNYメロンGCMクライアントM・ILMFE(4.05%)、江平文茂氏(2.95%)、楽天証券(2.27%)などが名を連ねています。特定の機関投資家や個人大株主の保有割合はありますが、安定株主の比率は比較的低い傾向にあると考えられます。

8. 株主還元(簡潔に)

メドレックスは現在、配当を実施していません。配当利回りは0.00%、配当性向も0.00%です。創薬ベンチャーという事業特性上、現在は研究開発への再投資を優先しており、株主還元よりも事業成長への投資に注力しています。自社株買いの実施も発表されていません。

SWOT分析

強み

  • 独自の経皮吸収型製剤技術(ILTS®、NCTS®)やマイクロニードルアレイ技術という希少性の高い技術力と知的財産。
  • 主要パイプラインであるMRX-5LBT(Bondlido)が米国FDA承認を取得し、商業化に向けた大きなマイルストーンを達成。

弱み

  • 慢性的な営業赤字・最終赤字が継続しており、事業の収益性が確立されていない。
  • 多額の研究開発費が先行するため、継続的な資金調達リスクと株主の希薄化リスクを抱えている。

機会

  • 高齢化社会における慢性疼痛市場や神経疾患市場の拡大は、同社のパイプライン製品にとって大きな潜在市場となる。
  • マイクロニードル技術など、痛みの少ない投与方法への需要が高まっており、研究開発の進展により新たな市場を開拓できる可能性。

脅威

  • 臨床開発の失敗や遅延、規制当局からの承認不許可など、医薬品開発特有の高度な不確実性。
  • 競合他社の同様または代替技術の開発や上市により、市場競争が激化するリスク。

この銘柄が向いている投資家

  • 高いリスクとリターンを許容できる成長株投資家: 創薬ベンチャーとしての大きな成長ポテンシャルと同時に、業績の不確実性や株価の変動リスクを理解し、長期的な視点で投資できる方。
  • 特定の技術革新や医療貢献に期待する投資家: 独自の経皮吸収型製剤技術がもたらす医療への貢献や、将来的な収益化に魅力を感じる方。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 早期の収益化実現性: FDA承認済みのBondlidoの上市が計画通りに進むか、また上市後の販売動向やライセンス収入が早期に黒字化に貢献するかを注視する必要があります。
  • 追加の資金調達動向: 慢性的な赤字が続く限り、資金繰りには常に注意が必要です。資金調達の形式(新株発行、借入金など)とその条件、株主への影響を慎重に評価すべきです。

今後ウォッチすべき指標

  • Bondlidoの米国上市状況と販売実績: 2026年上半期に予定されている上市の進捗、販売パートナーとの連携状況、具体的な売上貢献額。
  • 主要パイプライン(MRX-7MLL等)の臨床開発進捗: 製剤改良の成功可否や、今後の治験フェーズの進展状況。
  • キャッシュ残高と資金調達の状況: 現金及び預金の残高推移、新たな資金調達の必要性とその条件。

成長性: D

売上高は年度によって変動が大きく、直近の過去12ヶ月で254百万円と増収傾向に見えるものの、これは非常に低水準であり、恒常的に営業赤字・最終赤字が続いています。特に過去の業績推移を見ると、継続的な売上成長は認められず、製品販売による本格的な収益もまだ達成されていないため、現時点では「停滞」のD評価としました。

収益性: D

過去12ヶ月の営業利益率は-133.00%、ROEは-52.62%と、いずれも大幅なマイナスです。これは創薬ベンチャー特有の事業構造であり、製品上市前の研究開発費が先行するためですが、企業への投資判断としては「ROE5%未満かつ営業利益率3%未満」に該当するため、収益性は「低水準」のD評価となります。

財務健全性: A

自己資本比率は92.9%と極めて高く、流動比率も31.19倍と短期的な資金繰りに全く問題が無い非常に健全な状態です。F-Scoreは1点と低いですが、これは主に収益性の低さに起因するものであり、純資産の厚みと負債の少なさは高く評価できます。そのため、財務健全性は「良好」のA評価とします。

バリュエーション: D

PERは継続的な赤字のため算出できません。PBRは3.48倍であり、純資産の3倍以上の株価で評価されています。これは創薬ベンチャーの将来性に対する期待が織り込まれている可能性がありますが、現在の業績が大幅な赤字であることを踏まえると、客観的な数値からは「割高」と判断せざるを得ません。


企業情報

銘柄コード 4586
企業名 メドレックス
URL http://www.medrx.co.jp/
市場区分 グロース市場
業種 医薬品 – 医薬品

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.16)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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