企業の一言説明

東祥はスポーツクラブ「ホリデイ」、ホテル「ABホテル」、不動産賃貸・売却を愛知地盤に全国展開する、多角的な事業モデルを持つ複合企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 堅調なホテル事業と収益性改善: ホテル事業が売上・利益を牽引し、全社的な営業利益率が大幅に改善。省エネ投資や業務効率化、価格転嫁により収益構造が強化されています。
  • 高い財務健全性と潤沢なキャッシュフロー: 自己資本比率50%超、流動比率も健全な水準を維持。営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローともに潤沢で、実質ネットキャッシュの状態にあり、安定した事業基盤を築いています。
  • 注意すべきバリュエーションと市場センチメント: PER、PBRともに業界平均と比較して割安水準にありますが、信用倍率が42倍超と非常に高く、将来的な売り圧力や需給悪化のリスクには注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C 低位だが改善
収益性 A 良好
財務健全性 A 高い
バリュエーション A 割安

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 778.0円
PER 12.70倍 業界平均15.0倍より割安
PBR 0.78倍 業界平均1.2倍より割安
配当利回り 1.29%
ROE 3.44%

1. 企業概要(190字)

東祥(8920)は、愛知県安城市を拠点に全国展開する複合企業です。主力事業は会員制スポーツクラブ「ホリデイスポーツクラブ」の運営、ビジネスホテル「ABホテル」の展開、そして賃貸マンション「A City」等の不動産賃貸・売却です。地域に密着した多角的な事業展開が特徴で、ホテル事業の効率的な運営や不動産事業による安定収入、スポーツクラブの会員基盤収益が収益モデルを支えています。

2. 業界ポジション(190字)

東祥はサービス業(17業種区分: 情報通信・サービスその他)に属し、特にスポーツクラブ運営、ホテル、不動産賃貸という異なる事業領域で収益を上げています。各分野で大手とは異なるニッチ戦略を展開しており、愛知地盤から都市部への進出も図っています。PER12.70倍、PBR0.78倍は業界平均(PER15.0倍、PBR1.2倍)と比較して割安な水準にあり、特にPBRが1倍を下回ることから、資産価値に対して株価が低く評価されている可能性があります。

3. 経営戦略(150字)

中期経営計画として具体的な数値目標は開示されていませんが、決算短信によると収益性改善のため、会費の値上げ、省エネルギー設備への投資、業務効率化、ホテル事業のレベニューマネジメント強化などを継続的に実施しています。2026年3月30日に配当落ち日が予定されており、これが株価に影響を与える可能性があります。

4. 財務分析

東祥の財務状況を詳細に分析します。

【財務品質スコア】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 3/9 B: 普通

投資家向け解釈: Piotroski F-Scoreが3点であり、判定は「普通」とされていますが、評価基準(7点以上=財務優良、5-6点=普通、4点以下=要注意)から見ると「要注意」にやや近い水準です。これは主に過去の純利益変動(特に2024年3月期の赤字)や一部の収益性指標が影響していますが、良好なキャッシュフローや自己資本比率といった他の健全性指標も考慮すると、直ちに懸念とまでは言えないでしょう。しかし、今後のスコア改善には注視が必要です。

【収益性】主要指標

指標 ベンチマーク 評価 解説
営業利益率 (過去12ヶ月) 27.68% 優良 サービス業としては非常に高い水準を維持しており、効率的な事業運営を示します。
ROE (実績_過去12ヶ月) 6.81% 10% 要改善 株主資本利益率はベンチマークに届きませんが、直近決算の中間純利益の進捗を年率換算すると約9.1%に改善傾向が見られます。
ROA (過去12ヶ月) 5.52% 5% 良好 総資産利益率はベンチマークの5%を超えており、効率的な資産活用ができています。

【財務健全性】主要指標

指標 ベンチマーク 評価 解説
自己資本比率 (実績) 50.2% 40% 非常に良好 50%以上の自己資本比率は、倒産リスクが低く、財務基盤が非常に安定していることを示します。
流動比率 (直近四半期) 172.0% 200% 良好 短期的な支払い能力を示す指標で、目安の200%には及ばないものの、100%を大きく超えており、健全な水準にあります。

【キャッシュフロー】状況

指標 金額 解説
営業キャッシュフロー (過去12ヶ月) 16,650百万円 本業で稼ぐ力が非常に高く、潤沢な資金が生み出されています。
フリーキャッシュフロー (過去12ヶ月) 14,070百万円 営業キャッシュフローから設備投資などを差し引いた資金で、事業投資や株主還元に使える余剰資金が豊富であることを示します。

【利益の質】営業CF/純利益比率

指標 評価 解釈
営業CF/純利益比率 (過去12ヶ月) 10.54 S: 優良 1.0以上が健全とされますが、10倍を超える非常に高い比率は、会計上の利益以上にキャッシュを生み出しており、利益の質が極めて高いことを示しています。企業が偽りのない本物の利益を計上している証拠と言えます。

【四半期進捗】通期予想に対する進捗率 (2026年3月期 第2四半期)

項目 中間実績 (百万円) 通期予想 (百万円) 進捗率 評価
売上高 13,842 26,790 51.7% 概ね予定通り
営業利益 3,682 5,880 62.6% 進捗良好
純利益 1,701 2,330 73.0% 進捗良好

解説: 売上高は中間期として概ね均等配分に近い進捗ですが、営業利益と純利益は通期予想に対して中間期で既に6割、7割の達成率となっており、非常に良好な進捗を示しています。これは特にホテル事業の好調と収益性改善努力が奏功した結果です。会社は通期予想を据え置いていますが、このままのペースであれば上方修正の可能性も視野に入ります。ただし、下期の需要動向や不動産売却のタイミングが影響する可能性もあります。

【バリュエーション】PER/PBR

指標 業界平均 判定 解説
PER (会社予想) 12.70倍 15.0倍 割安 株価が1株あたり利益の何倍かを示し、業界平均より低いことから、利益に対して株価が割安であると判断できます。
PBR (実績) 0.78倍 1.2倍 割安 株価が1株あたり純資産の何倍かを示し、1倍を下回ることから、会社の解散価値よりも株価が低い状態であり、割安と判断されます。

目標株価(業種平均PER基準): 624円
目標株価(業種平均PBR基準): 1,194円
解説: PER基準では現在の株価778円を下回る624円、PBR基準では1,194円と大きく乖離しています。これは、東祥がホテルや不動産といった固定資産を多く保有する事業構造であり、PBRが資産価値をより強く反映する一方で、PERは直近の利益変動に影響を受けやすいという特性が影響していると考えられます。特にPBRが1倍割れである点は、バリュー株としての注目を集める可能性があります。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 解釈
MACD 中立 短期的な買い・売りの勢いに明確な方向感はありません。
RSI 中立 株価が買われすぎている、または売られすぎている状況にはありません。

【テクニカル】52週高値・安値との位置、移動平均線との関係

  • 52週レンジ内位置: 84.4%(0%=安値、100%=高値)と、年初来安値475円、高値834円の中で比較的高値圏に位置しています。
  • 移動平均線との関係:
    • 現在株価778.0円は、5日移動平均線(771.20円)と25日移動平均線(771.24円)を上回っており、短期的な上昇トレンドの兆しが見られます。
    • しかし、75日移動平均線(779.89円)はわずかに下回っており、中期的には方向感が定まっていない状態です。
    • 200日移動平均線(689.59円)は大きく上回っており、長期的なトレンドは上昇基調にあります。
    • 過去10日間の株価履歴を見ると、790円台から一時760円台に下落後、770円台で推移しており、不安定な動きが見られます。

【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス

  • 日経平均比: 過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年のいずれの期間においても、東祥の株価リターンは日経平均を下回っています。特に直近3ヶ月は13.90%ポイント、1年では13.32%ポイントも下回っており、市場全体の上昇トレンドに乗り切れていない状況です。
  • TOPIX比: 同様に、過去1ヶ月間ではTOPIXを4.90%ポイント下回っており、TOPIXと比べても相対的に低いパフォーマンスとなっています。

解説: 東祥の株価は、市場全体の上昇局面において出遅れている傾向にあります。これは個別企業の要因(例えば不動産売却による売上変動など)や、投資家の注目がより成長性の高い銘柄に集まっているためと推測されます。

6. リスク評価

⚠️ 信用倍率42.63倍と高水準。将来の売り圧力に注意が必要です。 バリュートラップの可能性については、利益計上しており赤字ではないため、現状では該当しません。

【定量リスク】

  • ベータ値 (5Y Monthly): 0.62
    • 市場全体の動きに対する感応度を示します。1.0未満であるため、日経平均やTOPIXといった市場全体の動きに対して、東祥の株価は相対的に変動が小さい傾向にあります。
  • 年間ボラティリティ: 38.15%
    • 過去1年間における株価変動の大きさを表し、約38%の年間の価格変動幅が想定されます。
  • 最大ドローダウン: -42.56%
    • 過去のある期間において、株価が最高値から最も下落した割合を示します。仮に100万円投資した場合、年間で最大約42.5万円程度の損失を経験する可能性があったことを意味します。この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておくべきです。
  • 年間平均リターン: 6.21%
  • シャープレシオ: 0.15
    • リスク(ボラティリティ)に見合うリターンが得られているかを示す指標です。1.0以上が良好とされる中、0.15という数値は、リスクを取った割にはリターンが低い(効率が悪い)ことを示唆しています。

【事業リスク】

  • 景気変動・消費動向の影響: スポーツクラブ事業やホテル事業は個人の消費活動に強く依存します。景気後退や消費者の節約志向が高まると、会員数の減少や宿泊客の減少、単価下落に直結するリスクがあります。
  • 人件費・光熱費高騰リスク: サービス業であるため、人件費の動向は収益に大きな影響を与えます。また、スポーツクラブやホテルの運営には電力・ガスなどの光熱費が多額にかかり、これらの価格高騰はコストを押し上げ、利益を圧迫する可能性があります。
  • 不動産市況と売却益の変動: 不動産事業は売却益が収益に大きく貢献する場合がある一方で、不動産市況の変動や売却タイミングによって売上高や利益が大きく変動するリスクがあります。特に大型の物件売却は一時的な利益をもたらしますが、継続的な成長性を見込む上では注意が必要です。

7. 市場センチメント(100字)

信用取引状況: 信用買残が473,200株に対し、信用売残は11,100株と極端に少なく、信用倍率は42.63倍と非常に高水準です。これは、将来的に信用買い残の決済売りが株価の上値を押さえつける可能性があり、需給面での注意が必要です。
主要株主構成: 筆頭株主の沓名俊裕氏(41.21%)をはじめ、創業家および関連企業が上位株主の多くを占めており、安定した株主構成です。発行済み株式の61.84%をインサイダー(経営陣など)が保有しています。

8. 株主還元(100字)

配当利回り: 1.29%(会社予想)
配当性向: 16.84%(実績、会社予想ベースでは15.6%)
解説: 配当性向は一般的に30-50%が目安とされる中で低い水準ですが、2026年3月期の年間配当予想は10.00円(前期5.00円)と大幅な増配を予定しており、株主還元への意欲は高まっています。また、当中間期には自己株式826,200株を5.4億円超で取得しており、自社株買いも株主還元の一環として実施しています。

SWOT分析

強み

  • 多角的な事業ポートフォリオ: スポーツクラブ、ホテル、不動産と異なる事業を組み合わせることで、特定の市場変動リスクを分散しています。
  • 強固な財務基盤と高い収益性: 自己資本比率が高く、潤沢なフリーキャッシュフローと非常に高い営業利益率を誇り、安定した経営基盤を持っています。

弱み

  • 売上高の変動性: 不動産売却のタイミングにより、売上高が大きく変動しやすく、安定的な成長が見えにくい側面があります。
  • 市場での相対的パフォーマンス: 日経平均やTOPIXと比較して、過去1年間で株価のパフォーマンスが市場全体を下回っています。

機会

  • インバウンド需要の回復: ホテル事業は国内観光およびインバウンド需要の回復により、稼働率・宿泊単価のさらなる向上が期待されます。
  • 既存事業の効率化推進: 省エネ投資やDX推進による業務効率化、コスト削減余地がまだあり、収益性向上の機会があります。

脅威

  • 人件費・光熱費の高騰: サービス業および施設運営において、継続的な人件費や光熱費の上昇は利益を圧迫する可能性があります。
  • 信用買い残の多さ: 高い信用倍率は将来的な売り圧力となり、株価の上値が重くなるリスクを抱えています。

この銘柄が向いている投資家

  • 安定した財務基盤と配当を求める中長期投資家: 高い自己資本比率と潤沢なキャッシュフロー、増配傾向は、企業の安定性を重視する投資家にとって魅力的です。
  • PBR1倍割れに注目するバリュー投資家: PBRが業界平均を下回り1倍割れであることから、資産価値に着目した投資戦略に適しています。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 高い信用倍率: 信用買残が非常に高く、将来の需給悪化による売り圧力が株価に影響を与える可能性を念頭に置く必要があります。
  • 不動産事業の収益変動: 不動産物件の売却益が売上高や利益に与える影響は大きく、この変動性を理解して業績推移を評価する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • ホテル事業の稼働率・客室単価の推移: インバウンド需要の回復状況と連動し、収益を大きく左右するため重要です。
  • 営業利益率の安定性: 価格転嫁やコスト削減により改善した高い営業利益率が今後も維持できるかを確認する必要があります。
  • 自己資本比率の維持と有利子負債の動向: 安定した財務基盤を維持できるか、現金が有利子負債を上回る実質ネットキャッシュの状態を維持できるかを確認します。

成長性: C (低位だが改善)

根拠: 2026年3月期の売上高予想が前期比で大きく減少していますが(これは不動産売却の影響)、純利益や1株利益(EPS)は前期の赤字から大きく回復し、増益基調にあります。安定的な売上成長はまだ見られませんが、利益面での回復は評価できます。

収益性: A (良好)

根拠: 過去12ヶ月の営業利益率27.68%は非常に高く、ROAも5.52%とベンチマークを上回っています。一方、実績ROEは3.44%(過去12ヶ月では6.81%)とベンチマークには届きませんが、直近中間決算の進捗は年率換算で約9.1%に改善傾向が見られるため、今後の数字に期待がかかります。高い営業利益率を総合的に評価して「A」と判断します。

財務健全性: A (高い)

根拠: 自己資本比率50.2%と非常に高く、流動比率も172.0%と良好な水準です。営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローともに潤沢で、実質ネットキャッシュの状態にあります。Piotroski F-Scoreは3点とやや低いですが、他の健全性指標が非常に優れているため、総合的に見て高い評価を与えられます。

バリュエーション: A (割安)

根拠: PER12.70倍、PBR0.78倍はともに業界平均(PER15.0倍、PBR1.2倍)と比較して割安な水準にあります。特にPBRが1倍を下回っており、資産価値に対して株価が低く評価されていることから、バリュエーション面では「割安」と判断します。


企業情報

銘柄コード 8920
企業名 東祥
URL http://www.to-sho.net/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 778円
EPS(1株利益) 61.28円
年間配当 1.29円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 19.7% 14.6倍 2,197円 23.2%
標準 15.1% 12.7倍 1,574円 15.3%
悲観 9.1% 10.8倍 1,022円 5.8%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 778円

目標年率 理論株価 判定
15% 788円 ○ 1%割安
10% 984円 ○ 21%割安
5% 1,241円 ○ 37%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.17)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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