企業の一言説明
FPGは、船舶や海上コンテナ、航空機などのオペレーティングリースファンドを主力事業とする金融サービス企業です。税繰り延べメリットを享受できる金融商品を提供する独自のビジネスモデルにより、国内および海外の不動産ファンド、保険、証券など多角的に事業を展開しています。
投資判断のための3つのキーポイント
- 高い収益性と成長性: オペレーティングリース事業を主軸に、ROE30%超、営業利益率15%超と高水準の収益性を誇ります。直近では一時的な減益があるものの、売上高・利益ともに力強い成長を継続しており、2026年9月期も増収増益を見込んでいます。
- 堅実な財務基盤と高水準のキャッシュフロー: 自己資本比率45%、流動比率291%と財務健全性は良好です。営業キャッシュフローは純利益を大幅に上回る水準で、非常に質の高い利益計上をしています。
- 業界平均と異なるバリュエーション特性: 株価はPERで見ると業界平均を大きく下回り割安感がありますが、PBRは業界平均を大幅に上回ります。これは高いROEを評価されている側面もありますが、投資家はPBRから見た割高感も考慮する必要があります。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | S | 高成長継続 |
| 収益性 | S | 極めて優良 |
| 財務健全性 | B | まずまず良好 |
| バリュエーション | C | 割安感に欠ける |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 2074.0円 | – |
| PER | 8.27倍 | 業界平均13.3倍(割安) |
| PBR | 3.04倍 | 業界平均1.0倍(割高) |
| 配当利回り | 6.05% | – |
| ROE | 32.93% | – |
2. 業界ポジション
FPGが属する33業種区分は「証券、商品先物取引業」です。同社の主要事業であるリースファンドはニッチな市場であり、税繰り延べニーズを持つ企業向けに特化した金融ソリューションを提供する点で、一般的な証券会社や銀行とは異なる独自のポジションを確立しています。
競合他社と比較して、FPGは特に税務ストラクチャーを活用した商品開発力に強みがあります。一方で、特定の税制優遇措置への依存や、景気変動による資産価値の変動リスクは潜在的な弱みとなりえます。
業界平均との財務指標比較では、FPGのPERは8.27倍と業界平均13.3倍に対して割安ですが、「株価が利益の何年分か」を示し、業界平均より低い水準にあるため、収益力に対して株価は評価されにくい状況にあると解釈できます。PBRは3.04倍と業界平均1.0倍を大きく上回ります。「株価が純資産の何倍か」を示し、純資産に対して株価は高く評価されている状態であり、これは同社の高い収益性(ROE)が要因として考えられます。
3. 経営戦略
FPGは、主力であるオペレーティングリースファンド事業を基盤としつつ、国内・海外不動産ファンド、保険、M&Aなどの事業多角化を進めています。顧客の多様なニーズに応えるワンストップの金融サービス提供を目指しており、高付加価値な金融ソリューションの提供を通じて、持続的な成長を追求する戦略です。
最近の重要な適時開示としては、2025年10月30日に2026年9月期の業績予想が発表されており、引き続き増収増益、高い配当性向を維持する方針が示されています。
今後のイベントとしては、2026年1月29日(UTC)に決算発表が予定されており、2026年3月30日(UTC)が配当落ち日となります。これらのイベントは株価に影響を与える可能性があります。
4. 財務分析
| 項目 | 値 | 投資家向け解釈 |
|---|---|---|
| 【財務品質スコア】Piotroski F-Score | 4/9点 (B: 普通) | 4点以下は要注意とされる水準ですが、個別の財務指標は良好なものも多いため、詳細な分析が必要です。収益性・財務健全性スコアが各1/3と低い点に着目し、過去との比較や背景を確認することが望ましいでしょう。 |
| 【収益性】営業利益率 (過去12ヶ月) | 16.31% | 非常に優良(目安10%以上)。本業で効率的に稼げていることを示します。 |
| 【収益性】ROE (過去12ヶ月) | 32.84% | 極めて優良(目安10%以上)。株主資本を効率的に活用して利益を生み出していることを示します。 |
| 【収益性】ROA (過去12ヶ月) | 8.89% | 極めて優良(目安5%以上)。会社全体の資産を効率的に活用して利益を生み出していることを示します。 |
| 【財務健全性】自己資本比率 (直近四半期) | 45.0% | 良好な水準(目安40%以上)。会社の財務基盤は比較的安定している状態です。 |
| 【財務健全性】流動比率 (直近四半期) | 291% | 極めて優良(目安200%以上)。短期的な支払い能力に問題がないことを示します。 |
| 【キャッシュフロー】営業CF (過去12ヶ月) | 1,082.5億円 | 高水準。本業で多額のキャッシュを生み出しており、事業が健全に回っていることを示します。 |
| 【キャッシュフロー】FCF (過去12ヶ月) | 1,022億円 | 高水準。本業で稼いだキャッシュで自由に使える資金が豊富であることを示します。 |
| 【利益の質】営業CF/純利益比率 | 5.96 | 極めて優良(1.0以上が健全)。純利益が実際のキャッシュフローに裏付けられており、利益の質が非常に高いことを示します。 |
| 【四半期進捗】通期予想に対する進捗率 | (2026年9月期予想に対する直近12ヶ月実績) | 売上高:99.4% (1297.6億円/1305.0億円) 営業利益:83.6% (254.2億円/304.0億円) 純利益:86.5% (181.6億円/210.0億円) EPS:86.2% (216.2円/250.8円) 2026年9月期の会社予想に対して、直近12ヶ月実績は利益面で若干下回っていますが、今後の四半期で挽回できるかが注目されます。 |
5. 株価分析
- 【バリュエーション】
- PER(会社予想)は8.27倍と、業界平均の13.3倍と比較して約62%の水準であり、割安感があります。
- PBR(実績)は3.04倍と、業界平均の1.0倍と比較して約304%の水準であり、純資産に対して割高と評価されます。ただし、ROEが極めて高いことを考慮すると、高PBRが一概に割高とは言えない側面もあります。
- 業種平均PER基準の目標株価は2,874円であり、現在の株価2,074円と比較して上昇余地があると見られます。一方、業種平均PBR基準の目標株価は681円と、現在の株価を大幅に下回っています。
- 【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 解釈 |
|---|---|---|
| MACD | 中立 | 短期的なトレンド転換の兆候は見られません。 |
| RSI | 中立 | 現在の株価が買われすぎている、あるいは売られすぎている状況ではありません。 |
- 【テクニカル】
- 現在の株価2,074.0円は、52週高値2,905円から約28.7%下落した水準であり、52週安値1,672円からは約24.0%上昇した位置(52週レンジ内位置: 34.0%)にあります。
- 日足の移動平均線を見ると、5日移動平均線(2,100.40円)、75日移動平均線(2,181.99円)、200日移動平均線(2,275.57円)のすべてを下回っており、長期的な下降トレンドにあると見られます。ただし、25日移動平均線(2,022.08円)は上回っています。
- 【市場比較】
- 日経平均およびTOPIXとの相対パフォーマンスは、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年すべての期間で市場指数を大幅に下回っています。特に過去1年間では、日経平均が+37.40%上昇する中で、FPGの株価は-25.48%と大きくアンダーパフォームしており、市場全体の勢いに乗り切れていない状況です。
6. リスク評価
- 【定量リスク】
- ベータ値は0.30と、市場全体の動きに対して株価が連動しにくい、比較的低リスクな銘柄と評価されます。
- 年間ボラティリティは45.82%と高く、年間平均リターンは12.23%です。過去のデータでは最大ドローダウン-42.71%を記録しています。仮に100万円投資した場合、年間で±45.82万円程度の変動が想定され、過去には最大で42.71万円程度の損失が発生した可能性があることを示唆しています。シャープレシオは0.26と、リスクに見合うリターンは低い水準にあります。
- 【事業リスク】
- 税制変更リスク: 同社の主力商品であるリースファンドは、税繰り延べメリットを顧客に提供するビジネスモデルに依拠しています。関連する税制や会計基準が変更された場合、商品競争力が低下し、収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 市場変動リスク: リース対象となる航空機、船舶、コンテナ、不動産等の資産価値は、景気変動や国際情勢、為替レートの変動に影響を受けます。これらの市場状況が変動した場合、アセットの売却益やリース収益に影響を与え、収益性が損なわれるリスクがあります。
- 金利変動リスク: 金融関連ビジネスであるため、金利の変動は資金調達コストや金融商品の魅力に影響を及ぼします。金利上昇局面では、資金調達コストが増加し、収益性が圧迫される可能性があります。
7. 市場センチメント
信用買残は1,414,400株、信用売残は817,300株で、信用倍率は1.73倍です。信用倍率が2倍を下回る水準は、将来の売り圧力が比較的低いことを示唆しており、市場センチメントは中立またはやや強気と判断できます。
主要株主構成を見ると、HTホールディングスが29%、日本マスタートラスト信託銀行が11.38%、日本カストディ銀行が3.5%を保有しています。発行済株式の32.42%をインサイダーが保有しており、経営陣と株主の利害が一致しやすい構造であると言えます。機関投資家の保有比率は14.55%です。
8. 株主還元
FPGは高水準の株主還元を重視しています。
- 配当利回り(会社予想)は6.05%と非常に高水準です。
- 1株配当(会社予想)は125.40円であり、配当性向は60.32%と、利益の過半を配当に回す方針を示しています。これは株主を重視する姿勢の表れと言えます。
- 配当性向は過去数年にわたり50%〜60%台で安定しており、今後も安定的な配当が期待されます。
- 自社株買いに関する明確なデータはありませんが、高配当政策が強力な株主還元策となっています。
SWOT分析
強み
- 高い収益性(ROE32.84%、営業利益率16.31%)と、それを生み出す独自の金融ソリューション提供能力。
- 非常に強固なキャッシュフロー(営業CF 1,082.5億円、FCF 1,022億円)と、質の高い利益構造。
弱み
- 特定の税制優遇措置への依存による事業リスク。税制変更が競争力に大きく影響する可能性。
- 52週高値から大きく下落し、長期移動平均線を下回る株価トレンド。市場からの評価が変動しやすい。
機会
- 国内外の法人における税繰り延べニーズの継続と、不動産投資への関心の高まり。
- 多角化された金融サービス(不動産、保険、M&A)による新たな収益源の確立と顧客層の拡大。
脅威
- 金利変動や為替変動、世界経済の景気後退が、リース対象資産の評価額や収益に悪影響を及ぼす可能性。
- 競争激化や新たな規制導入により、主力商品の魅力が低下するリスク。
この銘柄が向いている投資家
- 高配当を重視する長期投資家: 6%を超える高い配当利回りと、安定した配当性向は、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。
- 高成長×高収益企業を求める成長志向の投資家: 直近の若干の収益減速はあったものの、引き続き高い成長性と収益性を維持しており、今後の成長戦略に期待する投資家に向いています。
この銘柄を検討する際の注意点
- バリュエーションの二面性: PERは割安ですが、PBRは業界平均から大きく割高です。高ROEの背景はあるものの、PBRの高さは株価下落時のリスク要因となり得ます。
- 特定事業への依存リスク: 主力事業の収益性が税制に影響されやすいため、税制変更の動向を常に注視する必要があります。
今後ウォッチすべき指標
- 営業利益率の推移: 2025年9月期は一時的に営業利益率が低下(19.59%から16.31%)しており、今後も高水準を維持できるか。目標値:15%以上。
- 主要事業における資産価値の推移と市況: 航空機、船舶、コンテナ、不動産市場の動向がリース資産の価値や売却益に直結するため、これらの市況レポートや業界ニュースを定期的に確認します。
10. 企業スコア(詳細)
- 成長性: S
- 2026年9月期の売上高およびEPS予想は前年比でそれぞれ0.5%増、16.0%増と利益面で高い成長を見込んでおり、特にQuarterly Revenue Growth(前年比)は47.60%と非常に高い水準です。過去数年間も売上高・利益ともに急速な成長を続けています。
- 収益性: S
- ROEは32.84%、営業利益率は16.31%と、いずれも基準の15%を大きく上回る極めて高い水準を維持しています。株主資本と事業活動から効率的に利益を生み出す能力が非常に優れています。
- 財務健全性: B
- 自己資本比率45.0%(基準A評価)、流動比率291%(基準S評価)と個別の指標は良好ですが、Piotroski F-Scoreが4/9点(B評価)であり、このスコアが「要注意」とされる水準にあるため、総合的には「B: まずまず良好」と評価します。F-Scoreの個別の収益性・財務健全性スコアが各1/3と低い点も考慮しました。
- バリュエーション: C
- PERは8.27倍と業界平均13.3倍に対して割安ですが、PBRは3.04倍と業界平均1.0倍に対して大幅に割高です。PERではS評価に相当しますが、PBRの割高感が強く、両者を考慮すると「C: 割安感に欠ける」と判断します。高ROEによるPBRの高さを考慮しても、業界平均との乖離は大きいと言えます。
企業情報
| 銘柄コード | 7148 |
| 企業名 | FPG |
| URL | https://www.fpg.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 2,074円 |
| EPS(1株利益) | 250.80円 |
| 年間配当 | 6.05円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 9.2% | 9.5倍 | 3,707円 | 12.6% |
| 標準 | 7.1% | 8.3倍 | 2,922円 | 7.4% |
| 悲観 | 4.3% | 7.0倍 | 2,172円 | 1.2% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 2,074円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,471円 | △ 41%割高 |
| 10% | 1,837円 | △ 13%割高 |
| 5% | 2,319円 | ○ 11%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.17)」によって自動生成されました。
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