企業の一言説明
しまむらは低価格帯のファッション衣料品を中心に、ベビー・子供服、寝具、インテリア雑貨などを全国に展開する衣料品小売業界のリーディングカンパニーです。
投資判断のための3つのキーポイント
- 堅実な収益成長と高水準の財務健全性: 消費者の節約志向に対応した低価格戦略と少量多品種の販売手法は、国内市場において安定した売上と利益成長を支えています。自己資本比率88.3%、流動比率469%と非常に強固な財務基盤を誇り、不測の事態にも対応できる安定性があります。
- 独自の仕入れ・販売戦略と多角的なブランド展開: PB/JB商品の強化、キャラクター企画、オンライン店舗受取サービスの拡大など、顧客ニーズを捉えた商品戦略と販促活動が強みです。「しまむら」に加え、「アベイル」「バースデイ」など多様なブランドを展開し、幅広い顧客層を獲得していることは、国内衣料品市場での競争優位性を確立しています。
- 運転資本の拡大と投資キャッシュアウトの増加: 決算短信において、在庫および売掛金が増加し、運転資本が拡大傾向にあります。また、投資有価証券の取得などにより投資キャッシュフローが大幅なマイナスとなっており、短期的な資金繰りや資金配分については継続的な注視が必要です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | B | 堅実な成長 |
| 収益性 | A | 高水準 |
| 財務健全性 | S | 極めて優良 |
| バリュエーション | A | 割安感あり |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 10,760円 | – |
| PER | 18.45倍 | 業界平均21.3倍 |
| PBR | 1.51倍 | 業界平均1.8倍 |
| 配当利回り | 1.91% | – |
| ROE | 8.61% | – |
1. 企業概要
しまむらは、ファッション衣料品を低価格で提供する全国チェーンを展開。主力は「しまむら」、若年層向け「アベイル」、ベビー・子供用品「バースデイ」など多ブランド戦略を採っています。多品種少量生産と効率的なサプライチェーンにより、トレンドを捉えながら在庫リスクを抑えるビジネスモデルが特徴です。海外では台湾にも展開しています。
2. 業界ポジション
国内の低価格ファッション衣料市場において、しまむらはユニクロやGUなどと並ぶ主要プレイヤーの一つです。広範な店舗ネットワークと多様な商品ラインナップで、特にファミリー層からの支持が厚いのが特徴です。競合との違いは、トレンド商品を少量多品種で展開し、宝探しのような購買体験を提供している点にあります。PER 18.45倍は業界平均21.3倍より低く、PBR 1.51倍も業界平均1.8倍を下回っており、バリュエーション面で比較的割安感があります。
3. 経営戦略
しまむらは「中期経営計画2027」を推進し、グループ統一テーマ「ネクスト・チャレンジ2nd」のもと、PB/JB(プライベートブランド/ジョイントブランド)商品の強化と販売力の向上に注力しています。デジタル化推進やオンライン店舗受取サービスの拡大によるオムニチャネル戦略も強化。今後、2026年2月19日には期末配当の権利落ち、同月21日には1株を3株とする株式分割が予定されており、これにより投資単位が引き下げられ、より投資しやすくなる見込みです。また、2025年12月22日には第3四半期決算説明会を実施済みです。
4. 財務分析
| 指標 | 値 | ベンチマーク/解釈 | 評価 | 投資家向け解釈 |
|---|---|---|---|---|
| Piotroski F-Score | 2/9 | 7点以上=財務優良、5-6点=普通、4点以下=要注意 | C: やや懸念 | 総合スコアは低いものの、後述の個別指標は優良であり、F-Scoreが全ての財務健全性を反映しきれていない可能性を考慮する必要がある。 |
| 営業利益率 | 9.22% (過去12ヶ月) | 小売業として高水準、10%以上で非常に良好 | A | 売上高からどれだけ効率的に本業の利益を上げているかを示す。高いほど収益性が高い。 |
| ROE(実績) | 8.61% | 10%以上が一般的目安 | B | 株主のお金(自己資本)でどれだけ効率的に利益を上げているかを示す。 |
| ROA(実績) | 6.37% (過去12ヶ月) | 5%以上が概ね良好 | A | 会社全体の資産をどれだけ効率的に利益につなげているかを示す。 |
| 自己資本比率(実績) | 88.3% | 40%以上が健全 | S | 会社の財務健全性を示す最も重要な指標。高いほど返済義務のない自己資金で事業を行っており、倒産しにくい。 |
| 流動比率(直近四半期) | 4.69倍 (469%) | 200%以上が安全圏 | S | 短期的な支払い能力を示す。高いほど安全性が高い。 |
| 営業CF | 548.9億円 (過去12ヶ月) | プラスが健全、成長への投資余力 | B | 本業で稼いだキャッシュの量。プラスであれば健全な事業活動を示唆。 |
| FCF | 300.5億円 (過去12ヶ月) | プラスが健全、自社株買いや配当の原資 | B | 企業が自由に使えるキャッシュ。プラスであれば投資や株主還元に充てる余裕がある。 |
| 営業CF/純利益比率 | 1.27 | 1.0以上=健全、1.0未満=要確認 | S: 優良(キャッシュフローが利益を大幅に上回る) | 利益の質を示す。1.0以上なら利益がキャッシュを伴っていることを示し、利益計上方法の健全性が高い。 |
| 通期予想に対する進捗率(第3四半期累計) | 売上高: 75.9% 営業利益: 79.4% 純利益: 82.0% |
第3四半期で75%程度が順調 | A | 通期予想に対する現在の達成度合い。進捗率が高いほど、通期目標達成の可能性が高い。 |
財務品質スコア(Piotroski F-Score)の補足:
Piotroski F-Scoreは2/9と「やや懸念」と評価されていますが、これはF-Scoreが過去の財務状況からの「改善度」を重視する傾向があるためです。しまむらの場合、自己資本比率88.3%や流動比率469%、営業利益率9.22%など、個々の財務指標は極めて優良であり、安定した高レベルにあるため、F-Scoreで「改善」の余地が小さいと判断された可能性があります。したがって、表面的なスコアだけでなく、詳細な財務指標を確認することが重要です。
5. 株価分析
- バリュエーション
- PER(会社予想): 18.45倍
- PBR(実績): 1.51倍
- 業界平均PER: 21.3倍、業界平均PBR: 1.8倍
- 判定: しまむらのPERは業界平均の約86.6%、PBRは業界平均の約83.9%であり、業界平均と比較して割安水準にあると判断できます。「株価が利益の何年分か」「株価が純資産の何倍か」という点において、同業他社と比較して割安感があり、投資妙味がある可能性を示唆しています。
- テクニカルシグナル
| 指標 | 状態 | 解釈 |
|---|---|---|
| MACD | 中立 | 短期的なトレンドに明確な方向感は見られない。 |
| RSI | 中立 | 株価が買われすぎでも売られすぎでもない、均衡状態にあることを示唆。 |
- テクニカル
- 現在の株価10,760円は、52週高値11,575円(75.6%の位置)と比較してやや下回る水準にありますが、52週安値8,240円からは大きく上昇しています。
- 移動平均線については、5日移動平均線10,709.00円、25日移動平均線10,457.20円、75日移動平均線10,381.79円、200日移動平均線10,324.80円を全て上回っており、短期、中期、長期のいずれにおいても上昇トレンドが継続していることを示しています。これは株価が堅調に推移している良好なサインです。
- 市場比較
- 日経平均比
- 1ヶ月リターン: 株式+0.37% vs 日経+8.77% → 8.39%ポイント下回る
- 3ヶ月リターン: 株式+15.43% vs 日経+9.48% → 5.95%ポイント上回る
- 6ヶ月リターン: 株式+0.42% vs 日経+35.76% → 35.34%ポイント下回る
- 1年リターン: 株式+25.94% vs 日経+37.40% → 11.46%ポイント下回る
- TOPIX比
- 1ヶ月リターン: 株式+0.37% vs TOPIX+7.27% → 6.90%ポイント下回る
- 直近1ヶ月間は日経平均やTOPIXの急上昇に追随できずアンダーパフォームしていますが、3ヶ月間では日経平均を上回るパフォーマンスを見せています。ただし、6ヶ月や1年といった中長期スパンでは市場平均に劣後しており、市場全体の上昇モメンタムには乗り切れていない傾向が見られます。これは、堅実な業績は評価されるものの、市場のテーマ株としての注目度が相対的に低い可能性や、大型株特有の緩やかな値動きによるものです。
6. リスク評価
- 信用倍率が高い場合: ⚠️ 信用倍率3.87倍、将来の売り圧力に注意
- Quantitative Risks (定量リスク)
- ベータ値: -0.13
- ベータ値がマイナスということは、市場全体(S&P 500)が上昇する時に株価が下落し、下落する時に株価が上昇する、という市場と逆の動きをする傾向があることを示します。ただし、値が小さい(絶対値が0に近い)ため、市場全体の動きに対する感応度は低い、つまり市場の変動に左右されにくい「ディフェンシブ」な特性を持つことを示唆しています。
- 年間ボラティリティ: 26.31%
- 株価の年間変動率の目安。仮に100万円投資した場合、年間で±26.31万円程度の変動が想定されます。
- 最大ドローダウン: -42.62%
- 過去の期間における株価の最大下落率。100万円投資した場合に、最高値から最安値までで最大42.62万円下落した時期があったことを意味します。この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。
- シャープレシオ: -0.29
- リスク(ボラティリティ)に見合うリターンが得られているかを示す指標。一般的に1.0以上が良好とされる中、マイナスのシャープレシオは、過去のリターンがリスクに見合わない、あるいはリスクをとってまで投資する魅力が低いことを示唆しますが、年間平均リターンがマイナスであることも影響しています。しかし、これは過去の特定のデータ期間に限定される評価であり、今後の成長性や安定性とは別の観点に注意が必要です。
- 年間平均リターン: -7.21%
- 過去の特定の期間における年間の平均リターン。過去の平均リターンがマイナスであることは、投資検討において注意が必要であることを示します。
- 事業リスク
- 消費環境の変動と競争激化: 低価格帯衣料品市場は、景気変動や消費者の節約志向、トレンドの変化に大きく影響を受けます。また、国内外のファストファッションブランドやEC専業事業者との競争が激化しており、価格だけでなくデザインや機能性、サービスでの差別化が求められています。
- サプライチェーンのリスクと原材料価格の変動: 商品の仕入れを主体としているため、海外生産が多いアパレル業界において、為替変動、国際情勢、輸送コスト、原材料価格の高騰などが仕入れコストに直接影響を与え、利益率を圧迫する可能性があります。
- 運転資本の拡大と投資有価証券の評価変動: 第3四半期決算で棚卸資産と売掛金が増加し、運転資本が拡大しています。また、投資有価証券の取得による投資キャッシュアウトが大幅に増加しており、これらの有価証券の評価額が低下した場合、業績に損失を計上するリスクがあります。
7. 市場センチメント(簡潔に)
- 信用取引状況: 信用買残84,700株、信用売残21,900株により、信用倍率は3.87倍です。信用買い残が信用売り残を大きく上回っており、将来的な売り圧力が存在する可能性があります。
- 主要株主構成: 上位は島村企画(15.61%)、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)(10.13%)、島村興産(9.13%)と、創業家や安定株主が多い構造です。これにより、経営の安定性が高い一方で、市場での流通量が比較的少ない可能性があります。
8. 株主還元(簡潔に)
配当利回りは1.91%(会社予想205円)、配当性向は35.30%(前期実績ベース)と、利益の約3分の1を配当として株主に還元する方針です。これは一般的な企業の水準であり、安定的な配当維持への意欲が伺えます。また、今後予定されている1株を3株とする株式分割は、投資単位の引き下げを通じて個人投資家への魅力を高め、流動性の向上に貢献すると考えられます。自社株買いは少額ながら継続的に実施(自己株口:0.43%)しており、株主還元への意識が高い企業と言えます。
SWOT分析(各2項目以内で簡潔に)
強み
- 強固な財務基盤と安定したキャッシュフロー創出力
- 低価格かつ多品種少量販売による幅広い顧客層への対応力
弱み
- 市場全体の成長率鈍化に対し、特定の成長ドライバーが未確立
- F-Scoreが示すように、一部の財務健全化指標で改善の余地があること
機会
- 株式分割による投資家層の拡大と流動性向上
- PB/JB商品強化やDX推進によるさらなる顧客基盤の拡大
脅威
- 消費者の節約志向の固定化と他社との価格競争激化
- 投資有価証券の評価変動リスクや地政学リスクによるサプライチェーンへの影響
この銘柄が向いている投資家
- 安定成長と手堅い財務を重視する長期投資家: 高い自己資本比率と安定した利益成長、配当を背景に、企業の基盤の強さを重視する投資家に向いています。
- 割安感のあるディフェンシブ銘柄を探す投資家: 業界平均と比較して割安なバリュエーションと、市場変動に左右されにくい特性(低いベータ値)を持つため、市場リスクを抑えたい投資家にも適しています。
この銘柄を検討する際の注意点
- 株式分割後の株価変動と流動性の変化には注意し、分割後の実質PERやPBRを再確認する必要があります。
- 決算短信で示された運転資本の拡大(在庫・売掛金増)と投資有価証券の大口取得によるキャッシュアウトの動向は、今後の資金状況に影響を与える可能性があるため、継続的な監視が必要です。
今後ウォッチすべき指標
- 四半期ごとの売上高成長率と既存店売上高: 国内市場での競争力維持と成長を測る重要な指標であり、特にPB/JB戦略や販促施策の効果を判断する上で不可欠です。目標は前年同期比5%以上の成長を維持できるか。
- フリーキャッシュフローの推移と投資キャッシュフローの内訳: 運転資本の拡大や投資有価証券取得後のフリーキャッシュフローの回復状況や、将来の投資計画の具体性が、企業の成長戦略と資金配分の健全性を測る上で注目されます。目標はフリーキャッシュフローの黒字転換と安定化。
10. 企業スコア(詳細)
- 成長性: B (堅実な成長)
- 根拠: 過去の売上高は着実に増加しており、直近四半期の売上高前年同期比成長率は+5.6%と5-10%の範囲にあります。堅実な成長は続くものの、爆発的な成長は見込みにくいと判断されます。
- 収益性: A (高水準)
- 根拠: ROE実績8.61%は10%にわずかに届かないものの、営業利益率9.22%は小売業として非常に高水準です。効率的な事業運営により高い収益性を確保していると評価できます。
- 財務健全性: S (極めて優良)
- 根拠: 自己資本比率88.3%、流動比率469%と、いずれの指標もベンチマークを大幅に上回る極めて優良な水準です。また、営業CF/純利益比率も1.27と高く、財務基盤は非常に強固であると判断されます。Piotroski F-Scoreは2点ですが、個別の詳細指標が示す健全性を重視し、「S」と評価します。
- バリュエーション: A (割安感あり)
- 根拠: PER18.45倍は業界平均21.3倍の約86.6%、PBR1.51倍も業界平均1.8倍の約83.9%であり、業界平均と比較して割安な水準にあります。堅実な業績に比して、株価には割安感があると評価できます。
企業情報
| 銘柄コード | 8227 |
| 企業名 | しまむら |
| URL | http://www.shimamura.gr.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 10,760円 |
| EPS(1株利益) | 583.05円 |
| 年間配当 | 1.91円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 5.4% | 21.7倍 | 16,494円 | 8.9% |
| 標準 | 4.2% | 18.9倍 | 13,509円 | 4.7% |
| 悲観 | 2.5% | 16.0倍 | 10,590円 | -0.3% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 10,760円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 6,722円 | △ 60%割高 |
| 10% | 8,395円 | △ 28%割高 |
| 5% | 10,593円 | △ 2%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.17)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。