企業の一言説明
株式会社ユーグレナは、微細藻ミドリムシを活用した健康食品や化粧品を主力事業とし、次世代バイオ燃料の開発にも注力する他に類を見ないユニークなテクノロジーベンチャーです。
投資判断のための3つのキーポイント
- ヘルスケア事業の収益構造改善: 主力であるヘルスケア事業で主力製品のリニューアル、値上げ、広告戦略の最適化、M&Aによるグループ拡大などが奏功し、調整後EBITDAが大幅に改善。事業の筋肉質化が進み着実に黒字化路線を歩んでいます。
- バイオ燃料事業の長期成長ポテンシャルと戦略的投資: 脱炭素化の流れの中でバイオジェット燃料(SAF)やバイオディーゼル燃料(HVO)への期待が高まる中、同社はマレーシアでの商業プラント案件への追加資金コミットメントなど、将来への大規模な戦略的投資を継続しています。これにより長期的な成長ドライバーとなり得る可能性を秘めています。
- 親会社株主に帰属する純利益の赤字継続と大型投資に伴う財務リスク: 収益性は大きく改善しているものの、M&Aに伴う無形固定資産償却費や法人税負担、そしてバイオ燃料事業への大型投資コミットメントが影響し、親会社株主に帰属する純利益は依然として赤字状態です。PERも算出不能であり、足元の財務リスクと将来の収益化までのギャップへの理解が必要です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | A | 順調に成長 |
| 収益性 | D | 課題あり |
| 財務健全性 | B | まずまず |
| バリュエーション | D | 割高感強い |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 415.0円 | – |
| PER | — | 算出不可 |
| PBR | 1.83倍 | 業界平均1.3倍(割高) |
| 配当利回り | 0.00% | – |
| ROE | -2.50% | – |
1. 企業概要
株式会社ユーグレナ(証券コード:2931)は、微細藻類「ミドリムシ(学名:ユーグレナ)」の独創的な研究開発を基幹とするテクノロジーベンチャーです。その事業は、ミドリムシを活用した健康食品や化粧品の製造・販売を行う「ヘルスケア事業」が収益の柱であり、近年では売上高の約93%を占めています。さらに、ミドリムシから抽出される油脂を原料としたバイオディーゼル燃料(HVO)やバイオジェット燃料(SAF)の開発・商業化を目指す「バイオ燃料事業」を戦略的成長領域として位置づけています。同社の技術的独自性は、大量培養が難しいとされてきたミドリムシの屋外大量培養技術を確立した点にあり、これが健康食品分野でのパイオニアとしての地位と、バイオ燃料研究における競争優位性を築く強固な参入障壁となっています。
2. 業界ポジション
ユーグレナは東京証券取引所プライム市場の「食品」セクターに属していますが、その事業内容は一般的な食品メーカーとは一線を画します。微細藻類を活用した健康食品・化粧品市場においては先駆者としてのブランドを確立しており、競合とは異なる独自のニッチ市場を開拓しています。特にバイオ燃料事業は、環境規制強化や脱炭素社会への移行を背景に成長が期待される分野であり、同社は最先端の技術開発で存在感を示しています。
財務指標を業界平均と比較すると、PBR(株価純資産倍率)は同社の実績1.83倍に対し、業界平均は1.3倍です。これは、同社の株価が業界平均と比較して純資産に対して割高であることを示しています。PER(株価収益率)は赤字のため算出不能であり、収益性において課題があることがうかがえますが、これは研究開発型企業としての成長期待が織り込まれている可能性もあります。
3. 経営戦略
ユーグレナの中期経営計画では、「収益構造の筋肉質化」と「持続的な成長に向けた投資」が重要な軸となっています。直近の決算短信からは、その戦略が着実に進捗していることが確認できます。
成長戦略の要点:
- ヘルスケア事業の強化と収益性向上: 主力であるヘルスケア事業では、直販体制の強化、主力製品のリニューアルと値上げ、広告投下の最適化が図られました。また、サティス製薬グループ等のM&Aによる連結化も貢献し、セグメント利益は前年同期比で95.4%増と大幅な改善を見せています。これは、収益性の低い事業やコスト構造の見直し、そして成長領域への集中が功を奏した結果と言えるでしょう。
- バイオ燃料事業への戦略的投資: 脱炭素化の流れを捉え、バイオ燃料事業の商業化に向けた投資を加速しています。特に、マレーシアでのSAF/HVO商業プラント案件において、合弁会社への出資比率を15%に引き上げ、総額約6,750万米ドルの資金コミットメントを行っています。これは、将来の収益の柱としてバイオ燃料事業を育成するという強い意欲の表れです。
- 事業構造改革によるコスト最適化: 研究開発費の縮小(実証プラント停止による減少)や、希望退職募集による人件費削減など、一時的な費用を伴いつつも、持続的な高収益体質への転換を図っています。
最近の重要な適時開示:
2025年11月13日に公表された第3四半期決算短信では、通期連結業績予想の修正が発表されており、売上高、調整後EBITDA、営業利益において上方修正がなされています。これは、上記ヘルスケア事業の改善とコスト効率化が、当初の計画以上に進んだことを示唆しています。特にバイオ燃料事業における大規模な資金コミットメントは、今後の財務状況や資本政策に大きな影響を与える可能性があります。
4. 財務分析
ユーグレナの財務状況を、事業の収益性、財務健全性、および利益の質という観点から分析します。
【財務品質スコア】Piotroski F-Score(総合スコア: 1/9 (C: やや懸念))
Piotroski F-Scoreは、企業の財務健全性と収益性の傾向を評価する指標で、9点満点で採点されます。7点以上は財務優良、5-6点は普通、4点以下は要注意と解釈されます。ユーグレナの総合スコアは1点であり、「C:やや懸念」と評価されます。これは、主に収益性(ROAがマイナス、営業利益率が低い)と効率性(売上高の伸び率と資産効率の低さ)の項目で点数が伸び悩んだ結果です。ただし、流動比率は良好であるなど、必ずしも全ての財務側面が危機的状況にあるわけではありませんが、全体としては財務体質の安定化・改善が継続的な課題であることを示唆しています。
【収益性】営業利益率、ROE、ROA
- 営業利益率: 過去12か月実績で7.84%。これは、本業での稼ぐ力を見る指標です。直近の2025年12月期第3四半期累計では7.06%に達しており、前年同期の160百万円から2,618百万円へと大幅な改善を見せています。これは、ヘルスケア事業の収益力向上が大きく貢献した結果であり、事業構造改革の効果が現れていると言えます。
- ROE(株主資本利益率): 過去12か月実績で4.09%、直近年次実績で-2.50%。これは、株主から預かったお金(自己資本)をどれだけ効率良く使って利益を上げられたかを示す指標です。一般的な目安として10%以上が良好とされますが、ユーグレナは依然として低く、直近実績ではマイナスです。これは、親会社株主に帰属する純利益が赤字であることを反映しており、資本効率の改善が今後の課題です。
- ROA(総資産利益率): 過去12か月実績で2.44%。直近年次実績で-0.55%。これは、会社が保有する全ての資産をどれだけ効率良く使って利益を上げられたかを示す指標です。一般的な目安として5%以上が良好とされますが、こちらも目安を下回っており、純利益がマイナスであることで評価が押し下げられています。
これらの収益性指標は改善傾向にあるものの、ベンチマークには達しておらず、さらなる収益力の向上が求められます。特に純利益の黒字化が重要です。
【財務健全性】自己資本比率、流動比率
- 自己資本比率: 実績で43.3%、直近四半期で44.4%。これは、総資産のうち返済不要な自己資本が占める割合を示し、企業の安定性を見る指標です。40%以上が一般的に健全とされ、同社はこの基準を満たしており、一定の財務安定性を有していると言えます。
- 流動比率: 直近四半期実績で2.49倍(249%)。これは、短期的な債務返済能力を示す指標で、200%以上が安全とされます。同社はこれを大きく上回っており、短期的な資金繰りには問題がない良好な状態です。
自己資本比率及び流動比率の観点からは、同社の財務健全性は比較的良好であると評価できます。
【キャッシュフロー】営業CF、FCFの状況
決算短信では四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておらず、営業キャッシュフロー(営業CF)およびフリーキャッシュフロー(FCF)の具体的な金額は確認できません。
しかし、直近四半期の現金及び預金は19,066百万円あり、短期的なキャッシュポジションは確保されています。バイオ燃料事業への大型投資が計画されているため、今後のキャッシュフローの動向、特に投資キャッシュフローと財務キャッシュフローの状況を注視する必要があります。
【利益の質】営業CF/純利益比率
営業キャッシュフローのデータが非開示のため、営業CF/純利益比率(企業が発表する純利益が現金として伴っているかを確認する指標)は算出できません。
【四半期進捗】通期予想に対する進捗率
2025年12月期第3四半期累計の通期会社予想に対する進捗率は以下の通りです。
- 売上高: 74.2%(通期予想500億円に対し370.86億円)
- 調整後EBITDA: 78.0%(通期予想70億円に対し54.57億円)
- 営業利益: 81.8%(通期予想32億円に対し26.18億円)
これらの進捗率は高く、特に収益性を示す調整後EBITDAと営業利益の進捗が良好です。これは、通期での会社修正予想達成の可能性が十分にあることを示唆しています。ただし、親会社株主に帰属する純利益は第3四半期累計で△380百万円と赤字が続いている点には注意が必要です。
【バリュエーション】PER/PBR
- PER(株価収益率): 赤字であるため算出不能です(「—」)。PERは「株価が1株当たり利益の何年分か」を示し、一般的に低ければ割安とされます。算出できない状況は、投資家が将来的な収益改善を強く期待しているか、あるいは赤字企業の評価の難しさを示しています。
- PBR(株価純資産倍率): 1.83倍(実績)。これは「株価が純資産の何倍か」を示し、1倍を下回ると解散価値を下回るとされます。業界平均の1.3倍と比較すると、ユーグレナのPBRは高めであり、業界平均と比べて約40%割高と評価できます。これは、同社の持つミドリムシ技術やバイオ燃料事業の将来性といった無形資産が、純資産以上に評価されている可能性を示唆しています。
現在のバリュエーションは、足元の赤字と企業規模に照らして割高感があり、成長期待が株価に織り込まれている状態と言えるでしょう。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 解釈 |
|---|---|---|
| MACD | 中立 | 短期トレンドの明確な方向性は見られない |
| RSI | 中立 | 買われすぎでも売られすぎでもない、均衡状態 |
現在はMACD、RSIともに「中立」状態であり、短期的な株価トレンドにおいて明確な上昇または下降シグナルは出ていません。
【テクニカル】52週高値・安値との位置、移動平均線との関係
- 52週高値: 541円
- 52週安値: 381円
- 現在の株価415円は、52週レンジの21.2%の位置にあり、年間レンジの下限に近い水準で推移していることがわかります。
- 移動平均線との関係:
- 現在株価(415.00円)は5日移動平均線(412.40円)を0.63%上回り、短期的な上昇傾向を示唆しています。
- 25日移動平均線(404.20円)も2.67%上回っており、短期・中期的な買い勢力が優勢であることが伺えます。
- しかし、75日移動平均線(418.68円)を0.88%下回り、200日移動平均線(437.26円)を5.09%下回っています。これは、長期的なトレンドは依然として弱気であり、中長期的な抵抗線に直面している状態を示しています。
短期的な上昇傾向が見られるものの、過去の株価推移から長期的な下落トレンドは継続しており、回復には長期的な移動平均線を明確に上抜けする必要があります。
【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス
ユーグレナの株価パフォーマンスは、主要市場指数(日経平均、TOPIX)と比較して、すべての期間でアンダーパフォームしています。
- 1ヶ月: 日経平均を5.02%ポイント、TOPIXを3.52%ポイント下回る。
- 3ヶ月: 日経平均を15.59%ポイント、TOPIXを10.87%ポイント下回る。
- 6ヶ月: 日経平均を33.04%ポイント、TOPIXを29.83%ポイント下回る。
- 1年: 日経平均を33.65%ポイント、TOPIXを30.90%ポイント下回る。
これは、市場全体の強い上昇トレンドの中で、同社の株価が相対的に出遅れていることを示しています。バイオ燃料事業への期待はあるものの、現状の赤字や商業化までの不確実性、大規模投資による財務リスクなどが、市場の総合的な評価に影響していると考えられます。
【定量リスク】ベータ値、ボラティリティ、最大ドローダウン
- ベータ値(5Y Monthly): -0.10。ベータ値は市場全体の動きに対する個別銘柄の感応度を示す指標で、1.0より高ければ市場より値動きが荒く(ハイリスク・ハイリターン)、1.0より低ければ市場より値動きが穏やかであることを示します。-0.10という値は、市場全体の動きとはほとんど連動せず、むしろ逆の動きをすることがある、非常に低い市場連動性を示しています。これは、同社の株価が独自の事業要因や個別ニュースによって左右されやすい特性を持っていることを意味します。
- 年間ボラティリティ: 40.49%。ボラティリティは株価の変動の激しさを示す指標です。仮に100万円投資した場合、年間で±40.49万円程度の変動が想定されるということであり、一般的な株式と比較して株価変動リスクが高い銘柄と言えます。
- 最大ドローダウン: -27.09%。これは、過去のある期間において、株価が最も高値からどれだけ下落したかを示す数値です。この最大ドローダウンを考慮すると、同じような下落が今後発生する可能性も考慮しておく必要があります。
これらの定量リスク指標から、ユーグレナは市場連動性が低く、ボラティリティの高い特性を持つ、比較的リスクの高い銘柄であると評価できます。投資にあたっては、株価の大きな変動に耐えうる覚悟と、事業に対する確固たる信念が求められます。
【事業リスク】主要なリスク要因
- バイオ燃料事業の商業化に係る不確実性: マレーシアでの商業プラント案件への大型投資を含むバイオ燃料事業は、同社の将来の成長ドライバーとして期待されますが、一方で、多額の資金コミットメントを伴い、商業化までの技術的な課題、原料調達の安定性、国際的な規制や補助金政策の変動、そして競合他社の動向など、多くの不確実性を抱えています。計画通りに進まない場合、回収期間の長期化や追加投資が必要となる可能性があります。
- ヘルスケア事業における競争激化とブランド力維持: 主力であるヘルスケア事業は収益が改善傾向にありますが、健康食品・化粧品市場は常に新規参入や競合製品との競争が激しく、消費者のニーズも変化しやすい特徴があります。ミドリムシというユニークな素材によるブランド優位性を維持し、価格競争に巻き込まれずに収益力を保つことが重要です。
- 親会社株主に帰属する純利益の赤字継続と大型投資による財務負担: 営業利益や調整後EBITDAは改善しているものの、M&Aに伴う多額の無形固定資産償却費や税負担、バイオ燃料事業への先行投資が影響し、親会社株主に帰属する純利益は依然として赤字です。今後、バイオ燃料事業の投資が本格化する中で、資金調達の必要性が高まり、財務レバレッジが悪化するリスクや、将来の資本政策に影響を与える可能性があります。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況:
- 信用買残: 2,942,100株
- 信用売残: 1,851,200株
- 信用倍率: 1.59倍
信用倍率1.59倍は、買い残が売り残の約1.6倍であることを示します。一般的に信用倍率が2倍を超えると「買われすぎ」や将来の売り圧力を懸念する声が出ることがありますが、同社の現状は比較的低く、信用取引による過度な需給の歪みは小さいと判断できます。短期的には、買い残の減少傾向が見られることから、将来の売り圧力がやや緩和される可能性もあります。
- 主要株主構成:
上位の主要株主には、代表者である出雲充氏(9.08%)が筆頭株主として名を連ねています。その他、綺麗創造ホールディングス(8.96%)、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)(8.64%)といった信託銀行や、JP・JPMSE・LUXノムラInt1EC(1.58%)などの機関投資家が名を連ねています。企業の創業者が出資の多くを保有していることは、経営に対するコミットメントが高いことを示唆します。機関投資家の保有も一定数あり、プロの投資家も同社の将来性に関心を寄せていることがうかがえます。
8. 株主還元
ユーグレナは、現在のところ株主還元として配当を行っていません。
- 配当利回り(会社予想): 0.00%
- 1株配当(会社予想): 0.00円
- 配当性向: 0.00%(当期純利益が赤字であるため算出もゼロ)
これは、同社が事業の成長段階にあり、得られた利益を再投資して企業価値の最大化を目指すという経営方針を明確にしているためと考えられます。特にバイオ燃料事業のような大規模な投資を必要とする分野では、先行投資が優先される傾向が強く、当面の間は配当が期待できない可能性があります。自社株買いについても、資料に記載はありません。
SWOT分析
強み
- ミドリムシに関する研究開発の世界的先駆者であり、培養技術や応用技術における確固たる優位性を持つ。
- 主力であるヘルスケア事業の収益構造が改善され、安定したキャッシュフローを生み出す基盤が強化されている。
弱み
- 親会社株主に帰属する純利益が継続して赤字であり、PERが算出不能な状態。
- バイオ燃料事業への大規模な先行投資が進行しており、将来的な財務負担や資金調達リスクを抱えている。
機会
- 脱炭素化、GX(グリーントランスフォーメーション)への世界的な潮流を背景に、バイオジェット燃料(SAF)やバイオディーゼル燃料(HVO)市場の急速な拡大が見込まれる。
- 健康志向の高まりにより、機能性食品やサプリメント市場は堅調であり、ミドリムシの多角的な健康効果が引き続き需要を喚起する可能性。
脅威
- バイオ燃料開発は世界的な競争が激化しており、技術開発競争や商用化に向けた他社との競争、原料調達における競合リスクが存在する。
- 各国の環境規制や補助金制度の変更が、バイオ燃料事業の収益性や事業展開に影響を及ぼす可能性。
この銘柄が向いている投資家
- ミドリムシ技術やバイオ燃料の将来性に期待する長期成長投資家: 赤字やPBR割高といった短期的指標に惑わされず、脱炭素社会の実現に向けた同社の技術と事業の長期的なポテンシャルを信じ、成長を応援する視点を持つ投資家。
- ESG投資に関心のある投資家: 環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)を重視する投資家にとって、環境負荷の低い次世代燃料開発は魅力的な投資対象となります。
この銘柄を検討する際の注意点
- バイオ燃料事業の進捗と収益化までの期間: マレーシアでの商業プラントへのコミットメントは大きい一方で、実際に収益貢献するまでの期間は長く、計画通りの収益化が実現できるかには不確実性があります。
- 親会社株主に帰属する純利益の黒字化: 営業利益は改善しているものの、純利益の黒字化がいつになるのか、その道筋がより明確になるまでには時間がかかる可能性があります。M&Aによる償却負担や税金の影響も注視が必要です。
今後ウォッチすべき指標
- 調整後EBITDAの継続的改善: 事業の収益性を測る上で重要な指標であり、中期経営計画における「筋肉質な収益構造」への転換が進んでいるかを確認します。目標として、売上高成長率以上のEBITDA成長率を維持できるか。
- バイオ燃料事業の具体的な進捗と資金調達状況: マレーシア案件の詳細な進捗報告、新たな提携や資金調達の動向、そしてそれが財務に与える影響を注視します。
- 親会社株主に帰属する純利益の黒字化: これが実現されれば、将来的な配当再開の可能性も視野に入り、投資家の安心感を高めます。
10. 企業スコア(詳細)
評価基準:
- 成長性: S(15%以上) / A(10-15%) / B(5-10%) / C(0-5%) / D(マイナス)
- 収益性: S(ROE15%以上かつ営業利益率15%以上) / A(ROE10-15%または営業利益率10-15%) / B(ROE8-10%または営業利益率5-10%) / C(ROE5-8%または営業利益率3-5%) / D(ROE5%未満かつ営業利益率3%未満)
- 財務健全性: S(自己資本比率60%以上・流動比率200%以上・F-Score7点以上) / A(自己資本比率40-60%・流動比率150%以上、またはF-Score5-6点) / B(自己資本比率30-40%、またはF-Score4点) / C(自己資本比率20-30%、またはF-Score2-3点) / D(自己資本比率20%未満、またはF-Score0-1点)
- 株価バリュエーション: S(PER/PBR業界平均の70%以下) / A(80-90%) / B(90-110%) / C(110-130%) / D(130%以上)
成長性:A (順調に成長)
根拠: 直近四半期売上高成長率(前年比)は7.80%と堅調に推移しており、年間のRevenueも増加傾向にあります。特に、2025年12月期第3四半期累計の営業利益は2,618百万円(前年同期160百万円)と大きく改善しており、ヘルスケア事業の収益力強化が売上だけでなく利益面の成長にも寄与しています。この利益面の改善を加味し、基準のB(5-10%)を上回るA評価としました。
収益性:D (課題あり)
根拠: ROE(実績)が-2.50%、過去12か月実績でも4.09%と、ベンチマークの10%を大きく下回っています。また、営業利益率(過去12か月)は7.84%と一定水準にはあるものの、ROEの低さが際立っています。純利益が赤字であるためEPSもマイナスであり、収益性の評価基準においてD(ROE5%未満かつ営業利益率3%未満)に該当すると判断しました。営業利益率が3%以上であるものの、ROEの大きな課題を重く見て厳しく評価しています。
財務健全性:B (まずまず)
根拠: 自己資本比率は43.3%(直近四半期で44.4%)と、A評価基準(40-60%)を満たしており、安定水準にあります。流動比率も249%と非常に良好で、S評価基準(200%以上)を大きく超えています。しかし、Piotroski F-Scoreが1点(D評価相当)と非常に低く、特に収益性や効率性の側面で懸念が示されています。このF-Scoreの低さを考慮し、自己資本比率と流動比率の安定性を加味した上で、総合的にB評価としました。
バリュエーション:D (割高感強い)
根拠: PERは赤字のため算出不能です。PBRは1.83倍と、業界平均PBR 1.3倍と比較して約40%割高であり、評価基準D(130%以上)に該当します。将来の成長性や技術を評価して株価が形成されている側面がありますが、足元の財務状況や利益水準から見ると、割安感は非常に乏しいと判断されます。
企業情報
| 銘柄コード | 2931 |
| 企業名 | ユーグレナ |
| URL | http://www.euglena.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.17)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。