企業の一言説明

アップルインターナショナルは、国内で中古車買取り専門店「アップル」をフランチャイズ展開し、東南アジア市場向けに中古車輸出を拡大している商社・卸売業の企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 東南アジア市場の成長ポテンシャル: 特にマレーシア向けの輸出が堅調であり、中古車輸出市場全体の拡大傾向は、中長期的な事業成長の機会を提供します。
  • 割安なバリュエーション: PER、PBRともに業界平均と比較して低い水準にあり、特にPBRは0.47倍と解散価値を下回る水準で、理論上の割安感が際立っています。
  • 収益性と財務の不確実性: 直近の決算では大幅な減収減益となり、貸倒引当金繰入額の急増や金利負担の増加が純利益を圧迫しています。また、複数の借入契約に財務制限条項が付帯しており、今後の動向には注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C やや不安
収益性 C やや不安
財務健全性 A 良好
バリュエーション S 優良

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 355.0円
PER 8.9倍 業界平均10.1倍
PBR 0.47倍 業界平均0.7倍
配当利回り 2.82%
ROE 5.55%

1. 企業概要

アップルインターナショナルは1996年に設立された、三重県四日市市に本社を置く企業です。主な事業は、国内における中古車買取り専門店「アップル」のフランチャイズ(FC)展開と、東南アジア(特にマレーシア・タイ)を主軸とした海外市場向け中古車輸出です。収益の大部分を自動車販売関連事業が占め、その他に時計・貴金属等のブランド品買取販売を行うリユース流通事業も展開しています。このビジネスモデルは、国内で需要が低下した車両を海外市場に流通させることで収益を上げており、特に新興国の経済成長に伴う自動車需要の増加を事業機会としています。技術的独自性というよりは、効率的な中古車調達ネットワークと長年にわたる海外販売チャネルの構築が、同社の参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

同社が属する卸売業(Auto & Truck Dealerships)において、主要な中古車輸出市場である東南アジア市場は全体として拡大傾向にあります。特に中古車輸出台数は前年同期比で10.9%増加しており、市場全体の追い風を受けています。しかし、地域差が大きく、マレーシア向けが堅調に推移する一方で、タイ市場では中国製EV(電気自動車)の台頭により日本車販売が苦戦していることが決算短信から報告されており、特定の市場での競争激化が課題となっています。
バリュエーション面では、同社のPER(株価収益率)は8.9倍であり、業界平均の10.1倍と比較して割安な水準にあります。PBR(株価純資産倍率)は0.47倍と、業界平均0.7倍を大きく下回っており、「解散価値」とされる1倍を割り込んでいるため、理論上は非常に割安と評価できます。これは、企業の純資産価値に対して株価が低く評価されている状態を示唆します。

3. 経営戦略

アップルインターナショナルは、海外多国間ルートの確保と高付加価値化を通じて収益拡大を図る戦略を掲げています。これは、単一市場への依存を減らし、需要特性が異なる各国市場へ柔軟に対応することで、リスクを分散し収益機会を最大化する狙いがあると考えられます。直近の重要イベントとしては、2025年12月29日に配当の権利落ち日(Ex-Dividend Date)が予定されています。中期経営計画については詳細な開示データはありませんが、決算短信において「海外多国間ルート確保と高付加価値化で収益拡大を図る」という方針が示されており、海外事業の多角化と効率化が今後の成長の鍵となるでしょう。

財務品質チェックリスト

項目 スコア 判定
Piotroski F-Score 1/9点 ⚠️ 要注意(財務改善が必要)

解説: Piotroski F-Scoreが1点と非常に低く、「やや懸念」の判定となりました。特に収益性スコアと効率性スコアが0点であり、過去12ヶ月のROE(株主資本利益率)やROA(総資産利益率)が改善傾向にないこと、営業活動によるキャッシュフロー(利益の質)に関する情報不足、売上高や粗利率の向上といった効率性指標が満たされていないことが低い評価の原因です。財務健全性スコアでは、流動比率や自己資本比率が良好である点で1点が付与されています。

収益性

指標 ベンチマーク 評価 解説
営業利益率(過去12か月) 2.28% 業界平均と比較 やや低い 収益力を示す営業利益率が低水準であり、売上原価や販管費が高めである可能性を示唆します。
ROE(過去12か月) 5.55% 10%以上が良好 低い 株主資本を使ってどれだけ利益を上げたかを示す指標で、ベンチマーク10%に対し低く、資本効率に課題があります。
ROA(過去12か月) 1.72% 5%以上が良好 低い 会社全体の資産を使ってどれだけ利益を上げたかを示す指標で、ベンチマーク5%に対し低く、総資産の効率的な活用が求められます。

財務健全性

指標 評価 解説
自己資本比率(直近四半期) 48.5% 良好 総資産に占める自己資本の割合で、40%以上が安定水準とされ、会社の財務基盤は安定しています。
流動比率(直近四半期) 232% 良好 短期的な支払い能力を示す指標で、200%以上が安全とされ、問題ない水準です。
総負債/自己資本比率(直近四半期) 70.47% 良好 自己資本に対する負債の割合で、財務レバレッジの状況を示します。70%台は一般的に健全な範囲とされます。

キャッシュフロー

四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていないため、詳細なキャッシュフロー状況は不明です。ただし、直近四半期の現金及び預金は5,254百万円と前期末から872.6百万円増加しており、資金繰り自体は安定していると考えられます。短期借入金は減少した一方で長期借入金が増加しており、借入構成の変更が見られます。

利益の質

営業キャッシュフローのデータなし。
営業CF/純利益比率 (目安: 1.0以上が健全) は、営業キャッシュフローのデータがないため算出できません。これは、決算書からでは本業で稼いだ現金の量が把握しにくいことを意味します。

四半期進捗(2025年12月期 第3四半期累計)

指標 実績 (百万円) 通期予想 (百万円) 進捗率 前年同期比
売上高 29,527 38,259 77.1% △11.9%
営業利益 527 666 79.1% △57.1%
純利益 341 514 66.4% △66.5%

解説: 売上高と営業利益は通期予想に対してそれぞれ77.1%、79.1%と比較的順調な進捗を示していますが、純利益は66.4%とやや遅れています。これは、貸倒引当金繰入額の急増(前年同期の5,250千円から97,094千円へ)、為替差損、そして支払利息の増加(72,664千円)が経常利益および純利益を大きく圧迫したためです。全体として、前年同期比で大幅な減収減益となっており、収益性の悪化が懸念されます。

バリュエーション

指標 業界平均 判定
PER 8.9倍 10.1倍 やや割安
PBR 0.47倍 0.7倍 割安

解説: PER(株価収益率)は株価が利益の何年分かを示す指標です。同社のPER8.9倍は業界平均10.1倍を下回っており、利益水準から見てやや割安と評価できます。PBR(株価純資産倍率)は株価が純資産の何倍かを示す指標です。同社のPBR0.47倍は業界平均0.7倍を大きく下回るだけでなく、「解散価値」とされる1倍割れの状態であり、理論上は非常に割安と判断されます。

テクニカルシグナル

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 短期トレンド方向は明確なシグナルなし
RSI 中立 買われすぎでも売られすぎでもない

解説: MACDおよびRSIともに中立シグナルを示しており、短期的なトレンドに明確な方向感はありません。

テクニカル

現在の株価355.0円は、52週高値438.0円、安値327.0円のレンジ内で、安値圏から25.2%(安値寄り)の位置にあります。
移動平均線との関係を見ると、株価は5日移動平均線(355.80円)をわずかに下回っていますが、25日移動平均線(343.52円)、75日移動平均線(344.31円)、200日移動平均線(352.95円)はいずれも上回っています。これは、短期的に調整局面にあるものの、中長期的な移動平均線がサポートとして機能していることを示唆します。

移動平均乖離率

  • 5日線乖離率: -0.22%
  • 25日線乖離率: +3.37%
  • 75日線乖離率: +3.14%
  • 200日線乖離率: +0.55%

現状は中立的な推移で、短期的な変動は見られるものの、大きな乖離は発生していません。

市場比較

日経平均株価との比較では、過去1ヶ月間で0.21%ポイント下回り、3ヶ月、6ヶ月、1年ではそれぞれ4.04%、28.74%、50.45%ポイントと大きく下回る相対パフォーマンスを示しています。これは、同社の株価が日経平均全体の動きに比べて劣勢であったことを意味します。
TOPIXとの比較では、過去1ヶ月間では0.39%ポイント上回っていますが、他の期間では同様に劣後している可能性があります。直近1ヶ月はやや持ち直しの動きが見られます。

注意事項

⚠️ 信用倍率は信用売残が0株のため0.00倍と表示されていますが、信用買残が1,136,200株と多く、将来の売り圧力に注意が必要です。
⚠️ PBR0.47倍と低水準である一方で、直近の決算では大幅な減益・純利益の遅れが報告されており、バリュートラップの可能性にも留意が必要です。

定量リスク

指標 解説
ベータ値 -0.92 市場全体の動きとは逆方向に動く傾向があります。市場が上昇する局面では、株価が下落する可能性もあることを示唆します。
年間ボラティリティ 36.28% 株価の変動率が大きいことを示します。仮に100万円投資した場合、年間で±36.28万円程度の変動が想定され、リスクは高めと判断できます。
最大ドローダウン -43.55% 過去の価格データから見た最大の下落率です。この程度の下落は今後も起こりうる可能性があります。
シャープレシオ 0.22 リスク1単位あたりに得られた超過リターンを示し、1.0以上が良好とされる中、低水準です。リスクに見合うリターンが十分に得られていない可能性があります。

事業リスク

  • 為替変動リスク: 東南アジア向け中古車輸出が事業の柱であるため、円高傾向は海外での販売価格競争力低下や円換算での収益減少に直結し、業績に大きな影響を与えます。
  • 海外市場競争激化・需要変動リスク: 主要な輸出先である東南アジア市場では、中国製EVの台頭など競争環境が変化しており、特定の地域での需要低迷や収益性の悪化を招く可能性があります。各国の経済状況や規制の変化も影響要因です。
  • 貸倒リスクおよび金利上昇による財務負担増: 直近で貸倒引当金繰入額が大幅に増加しており、今後も貸倒れが発生するリスクがあります。また、金利上昇局面においては、有利子負債の支払利息が増加し、収益を圧迫する可能性があります。複数の金融機関からの借入契約には財務制限条項が付帯しており、これらの条項に抵触するリスクも継続的に監視が必要です。

7. 市場センチメント

信用取引状況を見ると、信用買残は1,136,200株と大きい一方で、信用売残は0株となっており、信用倍率は計算上0.00倍です。これは、買残が売残を圧倒的に上回る状況であり、将来的に利益確定売りが発生する可能性や、株価の上昇が抑制される要因となる可能性があります。
主要株主構成では、久保和喜氏(代表者)が28.87%、SBI証券が9.51%、自社(自己株式)が7.36%を保有しており、特定の株主が大半の株式を保有している状況です。これは、株価が安定する要因となる一方で、市場での流通性が低くなる可能性も示唆します。

8. 株主還元

同社の予想配当利回りは2.82%であり、配当性向は会社予想ベースで約24.98%です。これは、利益に対して無理のない範囲で配当を支払う方針を示唆しています。過去には特別配当を実施するなど、株主還元への意識が見られますが、安定的な配当を維持しつつ、事業成長への再投資とのバランスが今後の焦点となります。自社株買いに関する直近の開示情報はありません。

SWOT分析

強み

  • 東南アジア市場での中古車輸出における実績と地理的優位性。
  • 国内に「アップル」ブランドの確立された中古車調達・FCネットワーク。

弱み

  • 低い収益性(ROE、ROA、営業利益率)。
  • 営業キャッシュフロー情報に関する透明性の不足。

機会

  • 新興国市場における自動車需要の継続的な拡大。
  • 多様な海外市場への展開によるリスク分散と収益機会の創出。

脅威

  • 為替変動による収益性の悪化リスク。
  • タイ市場における中国EV台頭などの海外市場での競争激化と需要変動。

この銘柄が向いている投資家

  • 割安なPBRに魅力を感じるバリュー投資家: 業界平均を大きく下回るPBR0.47倍は、長期的な視点で企業の理論的価値に着目する投資家にとって魅力的である可能性があります。
  • 東南アジア市場の成長に期待する長期投資家: 東南アジアにおける中古車市場の拡大は継続的な事業機会となり得るため、この地域の成長ストーリーに投資したいと考える投資家には検討の余地があります。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 減益予測と一時的要因の継続性: 直近の決算では貸倒引当金繰入額の急増や金利負担増が純利益を圧迫しており、これらの要因が一時的で収束するのか、あるいは継続的なリスクとなるのかを慎重に見極める必要があります。
  • 海外事業のリスク管理: 特定の海外市場(タイなど)での競争激化や需要変化に対応できるか、また、為替変動リスクに対するヘッジ戦略が十分であるかを評価することが重要です。
  • 財務制限条項の動向: 複数の借入契約に付帯する財務制限条項への抵触は、資金調達に支障をきたす可能性があるため、その遵守状況を定期的にチェックする必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 四半期ごとの貸倒引当金繰入額の推移: 純利益への影響が大きいため、この項目に改善が見られるか。
  • 営業利益率およびROEの改善状況: 会社の収益構造改善の進捗を判断するために重要です。
  • 東南アジア各国別の販売状況: 特にタイ市場での中国EVとの競争状況や、マレーシア市場の堅調さが維持されるか。
  • キャッシュフロー計算書の開示有無: 営業キャッシュフロー情報が今後開示されるか、そしてその内容。

成長性:C

根拠: 過去12ヶ月の四半期売上高成長率は4.50%と低いながらもプラスでしたが、2025年12月期通期予想では売上高、営業利益、純利益ともに前年比で減収減益を見込んでいます。売上高は2024年12月期の43,795百万円から2025年12月期予想では38,259百万円と減少しており、成長性の둔化が明確であるため「C」と評価します。

収益性:C

根拠: 過去12ヶ月のROEは5.55%、営業利益率は2.28%であり、それぞれ良好とされるベンチマーク(ROE 8%以上、営業利益率3-5%)を下回っています。特に直近の第3四半期累計期間の営業利益率は1.78%とさらに低下しており、全体の収益構造に課題が見られるため「C」と評価します。

財務健全性:A

根拠: 自己資本比率は48.5%と安定水準(40%以上)にあり、流動比率も232%と短期的な支払い能力に優れています(200%以上)。Piotroski F-Scoreは低いものの、主要な安全性指標が良好であるため、全体としては「A」と評価します。

バリュエーション:S

根拠: PERは8.9倍で業界平均10.1倍を下回っており、PBRは0.47倍で業界平均0.7倍を大幅に下回っています。特にPBRが業界平均の70%以下であるため、株価は市場から非常に割安に評価されていると判断し「S」と評価します。


企業情報

銘柄コード 2788
企業名 アップルインターナショナル
URL http://www.apple-international.com/
市場区分 スタンダード市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 355円
EPS(1株利益) 40.03円
年間配当 10.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 10.2倍 410円 5.3%
標準 0.0% 8.9倍 356円 2.7%
悲観 1.0% 7.6倍 318円 0.8%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 355円

目標年率 理論株価 判定
15% 202円 △ 76%割高
10% 252円 △ 41%割高
5% 318円 △ 12%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.17)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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