企業の一言説明

ピー・ビーシステムズは企業の基幹システムのクラウド・仮想化支援を行う「セキュアクラウドシステム事業」と、VRシアター「MetaWalkers」などの特殊映像・VR装置を手がける「エモーショナルシステム事業」を展開するソリューションプロバイダーです。

投資判断のための3つのキーポイント

  • クラウド市場の成長性とVR技術の潜在力: 主力であるセキュアクラウド事業は企業のDX需要を受け継続的な成長が見込まれており、エモーショナルシステム事業では独自のVR技術「MetaWalkers」「MetaAnywhere™」により、メタバース市場の拡大とともに新たな収益源となる潜在力を秘めています。
  • 盤石な財務基盤と高い流動性: 自己資本比率63.3%、流動比率281%と優れた財務健全性を維持しており、手元資金も潤沢で、事業継続性や将来の成長投資余力は高いと評価できます。営業キャッシュフローも大幅に改善し、利益の質も優良です。
  • 直近の業績悪化と顧客集中リスク、信用倍率の高さ: 2025年9月期は中規模案件の落ち込みにより大幅な減収減益となり、来期予想で回復を見込むものの、その達成は受注動向に依存します。また、特定の大口顧客(エヌ・デーソフトウェア社)への売上依存度が高く、これが取引状況の変化による業績変動リスクにつながります。加えて、信用買い残が非常に高く、将来的な株価の上値を抑える売り圧力への注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 D 停滞・課題
収益性 C やや不安
財務健全性 A 良好
バリュエーション A 良好

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 504.0円
PER 17.8倍 業界平均66.2倍
PBR 2.55倍 業界平均3.5倍
配当利回り 3.97%
ROE 6.57%

1. 企業概要

ピー・ビーシステムズ(PBsystems,Inc.)は、企業の基幹システム向けにクラウド・仮想化技術を提供し、情報システム基盤の構築支援や運用保守を行う「セキュアクラウドシステム事業」が主力です。この事業は売上高の97%を占めています。また、360度VRシアター「MetaWalkers」や裸眼でVR体験が可能な「MetaAnywhere™」などの特殊映像・VR装置の開発・製造・販売、イベント・空間演出を手がける「エモーショナルシステム事業」も展開しています。同社の技術的独自性は、ハイブリッドクラウド構築やサイバーセキュリティにおける専門性と、独自のVR技術にあります。二つの異なる事業が互いに相乗効果を生み出す可能性も秘めています。収益モデルは、システム構築からソリューション販売、VR装置の販売を通じて成り立っています。

2. 業界ポジション

ピー・ビーシステムズは、急速に拡大するクラウド移行市場と、黎明期にあるメタバース・VR市場の双方に事業を展開しています。主要な「情報・通信業」においては、大手ITベンダーがひしめく中で、特定の技術領域(ハイブリッドクラウド、サイバーセキュリティ)に特化することで競争力を高めています。エモーショナルシステム事業はVR/AR市場の中でもニッチな領域を開拓しており、独自の技術で他社との差別化を図っています。市場シェアについては具体的なデータは不明ですが、グロース市場に上場する企業として、今後の成長が期待されるポジションにいます。
競合に対する強みとしては、二つの事業セグメントを持つことで多様な顧客ニーズに対応できる点や、クラウド基盤とVRコンテンツの両面で技術的な差別化を進めている点が挙げられます。一方で、事業規模やブランド認知度では大手IT企業に劣る点が弱みと言えるでしょう。
業界平均との財務指標比較では、同社のPERは17.8倍に対し業界平均は66.2倍、PBRは2.55倍に対し業界平均は3.5倍と、現時点では業界平均と比較して割安な水準にあります。これは、直近の業績悪化やグロース市場特有の評価、あるいは市場からの期待値が業界全体よりも低いことを示唆している可能性があります。

3. 経営戦略

ピー・ビーシステムズは、企業のデジタル変革(DX)推進を背景としたクラウド化需要の高まりと、メタバース市場の成長機会を捉えることを中長期的な成長戦略の中核に据えています。具体的には、「持続的な成長の基盤固め」として、人財採用・育成の強化と拠点増床による事業規模の拡大を進めています。事業の「三つの柱」(ハイブリッドクラウド、サイバーセキュリティ、スマートファクトリー)への注力に加え、エモーショナルシステム事業における「MetaAnywhere™」などの技術開発と商用化推進も重要な戦略の一つです。
2025年9月期の業績は減収減益となりましたが、会社は次期(2026年9月期)において、売上高3,000百万円、営業利益245百万円と大幅な回復を見込んでいます。これは、中規模案件の回復、受注拡大、MaaS・スマートファクトリーといった新領域への展開、そしてVR関連事業の成長といった戦略的投資の効果が発現することを見込んだものです。
今後のイベントとしては、2026年3月30日に配当落ち日が予定されています。これは配当を受け取るためにはこの日までに株式を保有する必要があることを意味します。

4. 財務分析

ピー・ビーシステムズの財務状況について、各指標を詳細に分析します。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好
収益性 3/3 純利益がプラス、営業キャッシュフローがプラス、ROAがプラスとなり、収益性は健全です。
財務健全性 2/3 流動比率は良好な水準ですが、データ不足によりD/Eレシオの評価ができず、完全な健全性評価には至りません。株式希薄化は行われていません。
効率性 1/3 営業利益率は業界標準より高い水準を維持していますが、ROEは目安を下回り、四半期売上成長率がマイナスであった点が課題です。

F-Scoreは総合スコア6/9と良好な評価であり、基本的な財務状況は健全であると判断されます。収益性に関しては、純利益、営業キャッシュフロー、ROAがいずれもプラスであることから、企業は着実に利益を生み出していることが分かります。財務健全性については、流動比率が高く短期的な支払い能力に問題はないと評価されますが、レバレッジに関する重要な指標の一つであるD/Eレシオのデータがないため、負債構造の全体像を完全に把握することはできません。株式が希薄化されていない点は株主価値維持の観点から好材料です。効率性については、過去12ヶ月の営業利益率は13.06%と高い水準ですが、ROEが目安の10%を下回っている点、そして直近の四半期売上成長率がマイナスに転じている点は、資本効率及び成長鈍化の懸念として注目すべきです。

【収益性】

  • 営業利益率: 4.71% (実績、2025年9月期)
    • 過去12ヶ月では13.06%と高い水準でしたが、2025年9月期単独で見ると4.71%と大幅に低下しています。これは前期の11.65%から大きく悪化しており、収益性の低下を示唆しています。主な要因は、決算短信で指摘されているように、中規模案件の積み上げが計画通りに進まず、利益率の高いハードウェア・ソフトウェア販売が低調であったことと、人材採用や拠点増床などの積極投資により売上原価・販管費が増加したことにあります。
  • ROE(自己資本当期純利益率): 6.57% (実績、過去12ヶ月)
    • ROEは株主資本をいかに効率的に使って利益を生み出したかを示す指標で、一般的に10%以上が良好とされます。同社のROE 6.57%はベンチマークの10%を下回っており、やや低い水準です。過去のROE(2024年9月期18.91%)と比較しても大幅に低下しており、収益力の悪化が顕著です。
  • ROA(総資産利益率): 3.33% (実績、過去12ヶ月)
    • ROAは企業が総資産をいかに効率的に活用して利益を生み出したかを示す指標で、一般的に5%以上が良好とされます。同社のROA 3.33%はベンチマークの5%を下回っており、総資産の活用効率には改善の余地があると言えます。

全体として、直近の収益性は大幅に悪化しており、改善が急務な状況です。

【財務健全性】

  • 自己資本比率: 63.3% (実績、2025年9月期)
    • 自己資本比率は企業の財務安全性を測る重要な指標で、一般的に40%以上が安定しているとされます。同社の63.3%という水準は非常に高く、強固な財務体質を示しています。借入への依存度が低く、外部環境の変化や事業リスクに対する耐性が高いと言えます。
  • 流動比率: 2.81倍(281%) (直近四半期)
    • 流動比率は短期的な負債の返済能力を示す指標で、一般的に150%以上が良好、200%以上が理想的とされます。同社の281%は非常に高く、短期的な支払い能力には全く問題がなく、潤沢な手元資金と資産で迅速な資金繰りが可能であることを示しています。

これらの指標から、ピー・ビーシステムズの財務健全性は非常に優れており、安定した経営基盤を持っていると評価できます。

【キャッシュフロー】

  • 営業キャッシュフロー (営業CF): +190百万円 (過去12ヶ月)
    • 営業CFは本業で稼いだ現金の創出能力を示し、プラスであれば本業が順調であることを意味します。同社の営業CFは+190百万円と、前期の+58百万円から大幅に増加しており、一時的に利益が落ち込んだ中でも、本業からの現金創出能力が改善していることはポジティブな要素です。これは主に、売上債権や棚卸資産の圧縮が進んだことによるものです。
  • フリーキャッシュフロー (FCF): +178.12百万円 (過去12ヶ月)
    • FCFは営業活動で得た現金から投資活動に必要な現金を差し引いたもので、企業が自由に使えるお金を示します。+178.12百万円と潤沢なFCFを確保しており、現金の創出力は非常に良好であると言えます。これにより、企業は債務の返済、株主還元、または将来の成長投資に資金を充てることが可能です。しかし、決算短信を見ると、定期預金への預入(300百万円)や自己株式取得(305.9百万円)などの投資・財務活動により、期末の現金同等物残高は大幅に減少している点には注意が必要です。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: 2.24 (過去12ヶ月)
    • この比率は、企業の報告された純利益が実際にどれだけ現金として裏付けられているかを示す指標です。1.0以上が健全とされ、2.24という値は、純利益が営業キャッシュフローによって大幅に裏付けられており、非常に質の高い利益であると評価できます。これは、会計上の利益操作が少なく、実態が伴った良好な収益活動が行われていることを示唆します。

【四半期進捗】

提供された損益計算書及び決算短信は年度単位の情報のみであり、通期予想に対する四半期ごとの進捗率や直近3四半期の売上高・営業利益の推移に関するデータはありません。

5. 株価分析

ピー・ビーシステムズの株価動向とバリュエーションについて考察します。

【バリュエーション】

  • PER (株価収益率): 17.8倍 (会社予想EPS: 28.34円に基づく、または過去12ヶ月EPS: 13.89円に基づく)
    • PERは株価が1株当たり利益の何年分に相当するかを示す指標です。業界平均PERが66.2倍であるのに対し、同社のPERは17.8倍と大幅に低い水準にあります。これは業界平均と比較して、株価が利益に対して割安である可能性を示唆していますが、直近の利益水準が大きく低下していることに起因している可能性もあります。仮に来期の会社予想EPS(28.34円)を元に算出すると、現在の株価504円ではPERは約17.8倍となります。
  • PBR (株価純資産倍率): 2.55倍 (実績BPS: 197.95円に基づく)
    • PBRは株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標で、1倍未満は解散価値を下回るとされます。業界平均PBRが3.5倍であるのに対し、同社のPBRは2.55倍と、こちらも業界平均より低い水準にあります。この数値は、企業の純資産価値に対して、株価が過度に高く評価されているわけではないことを示しています。

業種平均PER基準の目標株価は920円、業種平均PBR基準の目標株価は686円とされており、現在の株価504円と比較すると、バリュエーション上は割安感があると言えます。しかしこれは、あくまで業界平均との比較であり、同社の直近の収益性悪化や市場の評価を考慮する必要があるでしょう。特に、PERは直近のEPSが大幅に減少したことによる影響を受けているため、一時的に高く見える可能性もあります。来期予想の達成がバリュエーションの正当性を高める鍵となります。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD線とシグナル線が接近しているか、明確なクロスが見られない状態。短期トレンドの方向性を示唆する明確なシグナルは出ていません。
RSI 中立 株価の買われすぎ・売られすぎを示すRSIは、70以上で過熱圏、30以下で売られすぎ圏とされます。現在「中立」とされているため、短期的な買われすぎ・売られすぎの状況にはありません。
移動平均乖離率 上方乖離/下方乖離/中立 +0.08% (5日線) ~ -5.51% (200日線) 短期移動平均線(5日線、25日線、75日線)に対してはやや上方乖離していますが、長期移動平均線(200日線)に対しては下方乖離しており、中長期的な下落トレンドが示唆されます。

テクニカルシグナルは全体的に中立的な状態にあり、明確な買いまたは売りのシグナルは確認できません。ただし、長期的なトレンドを示す200日移動平均線を株価が下回っている点は、中長期的な弱気トレンドを示唆しており、注意が必要です。

【テクニカル】

  • 52週高値・安値との位置: 現在株価504.0円は、52週高値650.0円と52週安値398.0円の中間やや安値寄りの位置(52週レンジの42.1%)にあります。これは、安値圏からは回復しているものの、高値圏からは距離があることを示しており、上値の重さが意識されやすい状況です。
  • 移動平均線との関係: 現在株価504.0円は、5日移動平均線(503.60円)、25日移動平均線(493.08円)、75日移動平均線(500.19円)をわずかに上回っています。これは短期的なモメンタムが上向きに転じつつある可能性を示唆します。しかし、200日移動平均線(534.39円)は下回っており、中長期的なトレンドは依然として下降傾向にあると見られます。株価が200日移動平均線を明確に上抜けるかどうかが、今後のトレンド転換の重要なポイントとなるでしょう。

【市場比較】

ピー・ビーシステムズの過去1年間の株価パフォーマンスは、主要な市場指数と比較して大きく劣後しています。

  • 日経平均比: 過去1ヶ月では同社株価は+5.00%と日経平均の+4.93%をわずかに上回りましたが、3ヶ月、6ヶ月、1年ではそれぞれ日経平均を10%以上、最大約50%近くも下回っています。
  • TOPIX比: 過去1ヶ月ではTOPIXの+4.33%を0.67%ポイント上回っています。

短期的な回復は見られるものの、中長期的に見ると、同社株価は市場全体の成長トレンドから大きく取り残されており、相対的な魅力が低下している状況です。これは特に2025年9月期の業績悪化が響いていると考えられます。

【注意事項】

⚠️ 信用倍率が113.0倍と高水準です。これは、今後、信用買い残が解消される際にまとまった売り注文が出る可能性があり、株価の上値を抑える重しになることに注意が必要です。

【定量リスク】

  • ベータ値(5Y Monthly): -0.20
    • ベータ値がマイナスであることは、市場全体の動きと逆方向に株価が動く傾向があることを示します。ただし、その数値が小さいことから、市場全体との連動性は低く、個別企業の要因で株価が動く可能性が高いと解釈できます。
  • 年間ボラティリティ: 32.87%
    • 株価の年間変動率が32.87%と、株式市場全体と比較して中程度の変動幅を持つことを示しています。仮に100万円投資した場合、年間で±32.87万円程度の変動が想定されるため、価格変動リスクを十分に理解しておく必要があります。
  • シャープレシオ: 0.44
    • シャープレシオは、リスク1単位あたりどれだけのリターンが得られたかを示す指標です。1.0以上が良好とされる中で、0.44という数値は、リスクを負った割には相対的にリターンが低いことを示唆しています。
  • 最大ドローダウン: -37.66%
    • 過去から現在までの間で発生した最大の下落率が-37.66%であったことを示します。これは、仮にこの銘柄に投資した場合、この程度の大きな下落が今後も起こりうるリスクがあることを理解しておくべきです。

【事業リスク】

  • 主要顧客への依存度: エヌ・デーソフトウェア株式会社への売上依存度が1,031.5百万円と高い点は、特定の顧客の業績や取引方針の変更が同社の業績に直接的な影響を及ぼすリスクがあります。顧客ポートフォリオの分散化が課題となります。
  • プロジェクト性の高い事業構造: 主力のセキュアクラウドシステム事業は、中規模案件の受注状況に業績が左右されるプロジェクト性の高い側面があります。景気変動や顧客企業のIT投資意欲の変化が、受注高の変動を通じて業績に大きな影響を与える可能性があります。
  • 技術革新と競争激化: クラウド、サイバーセキュリティ、VR/メタバースの各市場は技術革新が著しく、大手ITベンダーや新興企業との競争が激化しています。技術の陳腐化リスクや、差別化が困難になることで、収益性の低下や市場シェアの喪失につながる可能性があります。また、人件費など原価の増加も利益を圧迫する要因となりえます。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況: 信用買残が56,500株に対し、信用売残は500株と極めて少なく、信用倍率は113.00倍と非常に高水準です。これは投資家が株価上昇を期待して買い建てしている状況を示しますが、同時に将来的な売り圧力となる可能性が高く、短期的な株価の上値を抑制する要因となりえます。
  • 主要株主構成: 上位株主は、代表者の冨田和久氏(14.89%)、自社(自己株口11.57%)、森﨑高広氏(4.51%)など、個人および会社関係者が多くを占めています。特定の機関投資家による保有は現時点では確認されていません(% Held by Institutions 0.00%)。自己株式の保有割合が高いことは、株主還元策や資本政策における柔軟性を高める一方、市場での流通量が比較的少ないことを示唆します。

8. 株主還元

  • 配当利回り: 3.97% (予想)
    • 現在の株価504.0円に対し、予想年間配当金20.0円で算出すると、配当利回りは3.97%となり、日本の株式市場全体と比較すると相対的に高い水準です。
  • 配当性向: 141.6% (2025年9月期実績)
    • 配当性向は、当期純利益のうちどれだけを配当に回したかを示す指標で、一般的には30-50%が健全な水準とされます。同社の配当性向141.6%は、当期純利益が大幅に減少したことにより配当額が利益を大きく上回った結果であり、この水準での持続性は困難と考えられます。会社は2026年9月期の年間配当も20.0~22.5円と予想していますが、利益回復の見込みがあるものの、配当性向の健全化が課題となります。
  • 自社株買いの状況: 2025年9月期に305.9百万円の自己株式取得を実施しており、配当だけでなく自社株買いを通じた株主還元も積極的に行っています。これは、発行済株式数の減少を通じて1株当たり利益(EPS)を向上させ、株主価値を高める効果があります。ただし、今回の自己株取得により現金同等物が大幅に減少しているため、今後の資金使途には注意が必要です。

SWOT分析

強み

  • クラウドインフラ構築・サイバーセキュリティという成長市場での専門知識と実績があり、事業機会が豊富。
  • VRデバイス「MetaWalkers」「MetaAnywhere™」などの独自技術を持ち、メタバース関連市場の潜在的な成長を取り込む余地がある。
  • 自己資本比率63.3%、流動比率281%と極めて高い財務健全性を誇り、安定した事業運営基盤がある。
  • 質が高い営業キャッシュフロー(営業CF/純利益比率2.24)を安定的に創出しており、利益の安定性が高い。

弱み

  • 2025年9月期に売上高、営業利益ともに大幅な減収減益を記録するなど、直近の業績が低調である。
  • 特定の主要顧客(エヌ・デーソフトウェア)への売上依存度が高く、取引状況の変化が業績に大きく影響するリスクがある。
  • 当期(2025年9月期)の配当性向が141.6%と極めて高く、この水準での配当維持は財務的な持続性に懸念がある。
  • 信用倍率が113.0倍と高水準であり、将来的な売り圧力が株価の上値を抑える要因となる可能性がある。

機会

  • 法人企業のDX推進ニーズとクラウド移行・ハイブリッドクラウド需要は今後も継続的に拡大すると見込まれる。
  • メタバースやVR技術の進展、関連サービスの普及により、エモーショナルシステム事業の市場が大きく成長する可能性がある。
  • スマートファクトリーやMaaS(Mobility as a Service)といった新技術への展開により、新たな収益源を確立する余地がある。
  • 積極的な人材採用と拠点増床により、受注及び生産能力を向上させ、事業規模を拡大できる可能性がある。

脅威

  • クラウドやVR市場における競合企業の増加と技術競争の激化により、価格競争や収益性悪化の圧力が高まる。
  • IT投資の景気敏感性により、国内外の経済状況が悪化した場合、顧客企業の設備投資抑制が業績に直接影響する。
  • 人件費や原材料費の高騰、為替変動がコスト増につながり、利益率を圧迫する可能性がある。
  • サイバー攻撃の高度化や規制強化が、セキュリティ関連事業のコスト増や技術開発への追加投資を要求する可能性がある。

この銘柄が向いている投資家

  • 成長市場での潜在力に期待する投資家: クラウド化、サイバーセキュリティ、メタバース・VRといった成長領域への投資テーマに魅力を感じる投資家。
  • 財務の安定性を重視する投資家: 高い自己資本比率と流動比率、良好なキャッシュフローを評価し、企業の体力・安定性を重視する投資家。
  • 回復期待を重視する投資家: 直近の業績悪化からのV字回復(来期予想)に期待し、先行投資の成果が出るまで待てる長期的な視点を持つ投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 来期業績予想の達成度: 会社が示す2026年9月期の大幅な業績回復予想が実現するかどうかを慎重にウォッチする必要があります。特に、中規模案件の受注回復が鍵となります。
  • 信用買い残の解消状況: 高い信用倍率が株価の上値を抑える可能性があります。信用買い残が減少に向かい、将来的な売り圧力が和らぐかどうかを確認することが重要です。
  • 顧客集中リスクの分散化: 特定顧客への依存度を低減し、より幅広い顧客ポートフォリオを構築できるかどうかが、長期的な事業安定性を見極める上でのポイントです。
  • 配当性向の持続可能性: 高い配当性向は持続不可能であり、今後の利益回復に伴う配当政策の変化に注意が必要です。

今後ウォッチすべき指標

  • 営業利益率(特にセキュアクラウド事業の利益率): 2025年9月期に大幅に低下した営業利益率が、来期以降にどの程度回復するかを注視すべきです。特に、主力事業であるセキュアクラウドシステム事業の採算性改善が不可欠です(目標: 過去12ヶ月実績13.06%への回復)。
  • 四半期売上高成長率: 直近でマイナス成長だった売上高成長率が、今後プラスに転じ、持続的な成長軌道に乗れるかどうかが重要です(目標: 定期的なプラス成長、年間10%以上の成長)。
  • フリーキャッシュフロー (FCF) の推移: 設備投資や自己株式取得後の手元現金の残高と、FCFの安定的な創出が継続しているかを確認し、企業の資金生成能力と投資余力を見極めます(目標: 継続的なプラスFCF)。

成長性: D (停滞・課題)

  • 根拠: 2025年9月期の売上高は2,634百万円で前期比-15.2%、営業利益は124.8百万円で前期比-65.5%と大幅な減収減益となりました。これは企業の成長が一時的に停滞、あるいは後退している状況を示しています。来期は売上高で+13.9%の回復を見込んでいますが、直近のマイナス成長を鑑みると、現時点では「懸念」と評価せざるを得ません。

収益性: C (やや不安)

  • 根拠: 過去12ヶ月のROEは6.57%であり、評価基準の「C(ROE5-8%または営業利益率3-5%)」の範囲内にあります。また、過去12ヶ月の営業利益率は13.06%と高いものの、2025年9月期単独の営業利益率は4.71%と「C」の基準に該当します。両指標の直近の低下傾向、特にROEのベンチマーク10%未満、ROAのベンチマーク5%未満であることを総合的に判断し、「やや不安」と評価しました。

財務健全性: A (良好)

  • 根拠: 自己資本比率は63.3%と評価基準「S(60%以上)」を満たしており、流動比率も281%と「S(200%以上)」を大きく上回っています。Piotroski F-Scoreも6点と「A(5-6点)」の範囲にあり、全体の財務状況は安定しています。借入依存度が低く、短期的な支払い能力も高いため、非常に優れた財務基盤を持つと評価できます。

バリュエーション: A (良好)

  • 根拠: 現在のPERは17.8倍、PBRは2.55倍です。業界平均PERが66.2倍、業界平均PBRが3.5倍であることと比較すると、PERは業界平均の約27%、PBRは業界平均の約73%と、いずれも業界平均よりも大幅に低い水準にあります。評価基準「A(PER/PBR業界平均の80-90%)」を満たし、PBRでは70%台、PERではさらに大きく下回るため、市場と比較して割安感があると言えるでしょう。直近の業績悪化が株価に織り込まれている可能性も考慮しつつも、バリュエーション指標単体としては「良好」と判断します。

企業情報

銘柄コード 4447
企業名 ピー・ビーシステムズ
URL https://www.pbsystems.co.jp/
市場区分 グロース市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 504円
EPS(1株利益) 28.34円
年間配当 20.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 28.8倍 817円 12.7%
標準 0.0% 25.1倍 710円 10.0%
悲観 1.0% 21.3倍 634円 7.9%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 504円

目標年率 理論株価 判定
15% 403円 △ 25%割高
10% 503円 △ 0%割高
5% 635円 ○ 21%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.18)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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