企業の一言説明
カルナバイオサイエンスは、キナーゼタンパク質の販売・解析受託を行う創薬支援事業と、キナーゼ阻害剤を用いた新薬開発(創薬事業)を展開する臨床開発段階のバイオ製薬企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 創薬パイプラインの価値創造: 主力開発品であるBTK阻害剤「docirbrutinib」等の臨床試験進展と、2026年中のライセンス導出による大型収入獲得への期待が、成長ドライバーの中核を担います。
- 継続企業の前提に関する重要な不確実性: 研究開発先行投資による恒常的な大幅赤字と、それに伴う現金預金の急減、そして資金ショートリスクへの対応(新株予約権付社債発行、ライセンス交渉)が喫緊の課題であり、企業存続に直結します。
- 高ボラティリティと投機的要素: 将来の成功期待からPBRは極めて高い水準にあり、株価変動も大きく、成功時のリターンと失敗時のリスクが顕著に表れる投機的な側面が強い銘柄です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | D | 懸念(売上減少・赤字継続) |
| 収益性 | D | 懸念(大幅な赤字) |
| 財務健全性 | C | やや不安(資金繰りリスク) |
| バリュエーション | D | 懸念(割高感強い) |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 414.0円 | – |
| PER | — | 算出不能(赤字のため) |
| PBR | 9.17倍 | 業界平均5.1倍 |
| 配当利回り | 0.00% | – |
| ROE | -68.58% | – |
1. 企業概要
カルナバイオサイエンスは、主にキナーゼと呼ばれる酵素に関連する事業を展開するバイオ製薬企業です。事業の柱は、創薬初期段階を支援する「創薬支援事業」と、自社で開発した薬候補を臨床試験に進める「創薬事業」の二本立てです。創薬支援事業では、研究機関や製薬企業向けにキナーゼタンパク質や関連製品の販売、および薬の候補物質の有効性を評価する受託解析サービスを提供しています。創薬事業では、がんや自己免疫疾患を対象とした複数のキナーゼ阻害剤(docirbrutinib、sofnobrutinib、monzosertibなど)を開発中で、これらは現在、臨床試験段階にあります。同社の技術的独自性は、キナーゼ研究における深い知見と、それに基づく高品質な試薬提供および創薬ターゲット同定能力にあります。
2. 業界ポジション
カルナバイオサイエンスは、国内のバイオ製薬業界、特に創薬支援と特定疾患領域におけるキナーゼ阻害剤開発に特化したニッチなポジションを確立しています。創薬支援事業ではグローバルに展開し、特定の技術領域で高い存在感を示していると推察されますが、創薬事業においては、まだ臨床開発段階のパイプラインが大半であり、市場シェアは現時点では形成されていません。大手製薬企業や他のバイオベンチャーと競合する中で、同社の強みは独自のキナーゼ関連技術と、国際学会でのデータ発表によるパイプラインの認知度向上にあります。一方、弱みとしては、開発資金の確保が常に課題となる点が挙げられます。PBR(株価純資産倍率)は9.17倍であり、業界平均の5.1倍と比較して高水準ですが、これは創薬ベンチャー特有の、将来のパイプライン成功への期待感が株価に織り込まれているためと解釈できます。
3. 経営戦略
カルナバイオサイエンスは、中期的に創薬事業におけるパイプライン価値の最大化と導出(ライセンス供与)による大型収入の獲得を最重要戦略としています。特に、慢性リンパ性白血病などを対象とするBTK阻害剤「docirbrutinib」については、国際学会での良好な臨床データ発表を通じてその価値を高め、2026年中を目標にライセンス契約の締結を目指しています。このライセンス収入が、研究開発費用の先行投資により慢性的な赤字が続く同社の財務基盤を強化する重要な要素となります。直近の決算短信では、第4四半期以降の臨床試験費用等に対する資金不足の可能性が開示されており、新株予約権付社債の発行や追加の資金調達、そして導出交渉の早期成立が喫緊の課題です。今後のイベントとしては、ASH2025でのdocirbrutinibの最新データ発表が予定されており、これがライセンス交渉の進捗に影響を与える可能性があります。
4. 財務分析
カルナバイオサイエンスの財務状況は、創薬ベンチャー特有の先行投資型ビジネスモデルと、それに伴う課題が顕著に表れています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 3/9 | B: 普通(複数の改善点あり) |
| 収益性 | 0/3 | 純利益がマイナス、ROAがマイナス、営業利益率がマイナスであり、収益性は極めて低い状態です。 |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率が非常に高く、負債比率も低く、過去時点での形式的な資本保全は評価されます。 |
| 効率性 | 0/3 | ROEがマイナス、四半期売上成長率もマイナスであり、資本効率・売上成長ともに課題があります。 |
F-Scoreの財務健全性スコアが3/3点と高く出ていますが、これはF-Scoreの算出時点(通常は直近の年次決算)でのバランスシート上の流動性や負債比率が健全であったことを示します。しかし、直近の2025年12月期第3四半期決算では、現金預金が前年末から約11.8億円減少しており、純資産も大幅に減少しています。また、「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が開示されており、現在の資金繰りの厳しさを考慮すると、F-Scoreの財務健全性評価を鵜呑みにせず、最新の状況を併せて評価することが重要です。現在の同社は、財務的な安定性よりも、資金調達の成否に大きく依存する局面にあると理解すべきでしょう。
【収益性】
- 営業利益率(過去12か月): -345.74%
- 売上高に対する営業損失の割合が極めて高く、事業活動から恒常的に大きな損失が発生していることを示しています。これは、創薬事業における研究開発費の先行投資が先行しているためです。
- ROE(実績): -68.58% (ベンチマーク: 8%以上が良好)
- 株主資本に対する純利益が大幅なマイナスであり、株主の資金で利益を生み出せていない状況です。ベンチマークを大きく下回る結果となっています。
- ROA(過去12か月): -56.78% (ベンチマーク: 5%以上が良好)
- 総資産に対する純利益も大幅なマイナスであり、資産を効率的に活用して利益を上げていないことを示しています。こちらもベンチマークを大きく下回っています。
- 決算期の売上高:
- 2021年12月期: 2,017百万円
- 2022年12月期: 1,386百万円
- 2023年12月期: 1,625百万円
- 2024年12月期: 636百万円 (予想)
- 2025年12月期: 560百万円 (予想)
- 過去数年間で売上高は変動が激しく、特に2024年、2025年は大幅な減収傾向が予想されており、創薬支援事業の低迷と創薬事業の収益化まで時間がかかる状況を反映しています。
【財務健全性】
- 自己資本比率(実績): 89.3% (2023年12月期末連結)
- 直近四半期(2025年9月30日時点)では56.3%に低下していますが、負債が少なく、自己資本による資産構成比は引き続き高水準です。これは、事業損失の拡大にもかかわらず、過去の発行増資等で得た資金がバランスシート上に残存していたためと考えられます。しかし、56.3%への急激な低下は注意が必要です。
- 流動比率(直近四半期): 9.18倍
- 流動資産が流動負債を大幅に上回っており、短期的な支払い能力は極めて高いことを示します。しかし、流動資産の大部分を現金・預金が占め、その現金が急速に減少しているため、現時点での見かけの高さと将来的な実態にはギャップが生じる可能性があります。
- Total Debt/Equity(直近四半期): 53.79%
- 総負債を自己資本で割った比率が約0.54倍と低く、資本構成における有利子負債の負担は小さいことを示しています。
【キャッシュフロー】
- 営業CF: データなし (四半期連結キャッシュ・フロー計算書未作成と決算短信に記載)
- 営業活動によるキャッシュフローは不明ですが、決算短信の貸借対照表によれば、現金及び預金は前年末の2,108.5百万円から直近四半期末には924.8百万円へと約11.8億円減少しています。これは大幅な営業損失と研究開発投資によるキャッシュアウトを示唆しており、フリーキャッシュフローも大幅なマイナスであると推測されます。
- FCF: データなし (キャッシュフロー計算書未作成のため明示不可)
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率: データなし (営業CF不明)
- 営業キャッシュフローが確認できないため、利益の質を評価する指標は算出できません。しかし、大幅な赤字が継続していることから、利益の質は低いと予想されます。
【四半期進捗】
- 2025年12月期 第3四半期累計決算:
- 売上高: 395百万円 (通期予想722百万円に対し進捗率54.8%)
- 営業利益: △1,551百万円 (通期予想△2,133百万円に対し進捗率72.8%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益: △1,600百万円 (通期予想△2,147百万円に対し進捗率74.6%)
- 直近3四半期の売上高・営業利益の推移:
- データからは直近四半期ごとの売上高・営業利益の具体的な推移は読み取れませんが、第3四半期累計では売上高が前年同期比で18.8%減少しており、営業損失は前期から約1.7%改善したものの、依然として大幅な赤字が継続している状況です。会社は通期予想を据え置いていますが、残りの第4四半期で、目標達成には更なる資金調達やライセンス収入の実現が不可欠であり、達成リスクが存在します。
【バリュエーション】
- PER(会社予想): — (赤字のため算出不能)
- 企業が赤字であるため、株価収益率PERを算出することはできません。これは、現時点で一株当たり利益がマイナスであることを意味します。
- PBR(実績): (連)9.17倍 (業界平均5.1倍)
- 株価純資産倍率PBRは9.17倍と、業界平均の5.1倍を大きく上回っています。これは、理論上の解散価値に対して株価が非常に割高であることを示唆しますが、創薬ベンチャー企業の場合、将来の創薬成功の期待値が株価に大きく反映されるため、PBRが高くなる傾向があります。
- 目標株価(業種平均PBR基準): 230円
- BPS(実績)45.14円に業界平均PBR5.1倍を掛けて算出した目標株価230円と比較すると、現在の株価414.0円は大幅に上回っており、伝統的なバリュエーション指標からすると「割高」と判断されます。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | – | トレンドの明確な方向性を示すシグナルは発生していません。 |
| RSI | 中立 | – | 買われすぎでも売られすぎでもない中立域に位置しています。 |
- 移動平均乖離率:
- 5日線乖離率: -2.91%
- 25日線乖離率: -0.69%
- 75日線乖離率: +38.59%
- 200日線乖離率: +46.00%
- 短期移動平均線からの乖離率は小さく、直近は横ばいかやや下落傾向を示していますが、長期移動平均線(75日・200日)からは大きく上方乖離しており、中長期的な上昇トレンドは継続しているものの、短期では調整局面入りしている可能性があります。
【テクニカル】
- 52週高値・安値との位置:
- 年初来高値512円、安値200円に対して、現在の株価414.0円は52週レンジの68.6%の位置にあります。これは、比較的高値圏で推移していることを示します。
- 移動平均線との関係:
- 現在の株価は、5日移動平均線(426.40円)および25日移動平均線(416.88円)を下回って推移しており、短期的な下落圧力を示唆しています。一方で、75日移動平均線(298.72円)と200日移動平均線(283.56円)を大幅に上回っており、中長期的な上昇トレンドは維持されている状況です。
【市場比較】
カルナバイオサイエンスの株価は、市場全体と比較して異なるパフォーマンスを示しています。
- 日経平均比:
- 1ヶ月リターン: 株式-3.72% vs 日経+5.99% → 9.71%ポイント下回る
- 3ヶ月リターン: 株式+93.46% vs 日経+9.70% → 83.76%ポイント上回る
- 6ヶ月リターン: 株式+40.82% vs 日経+34.15% → 6.66%ポイント上回る
- 1年リターン: 株式+55.06% vs 日経+38.33% → 16.72%ポイント上回る
- TOPIX比:
- 1ヶ月リターン: 株式-3.72% vs TOPIX+3.76% → 7.48%ポイント下回る
直近1ヶ月間は日経平均およびTOPIXを下回っていますが、3ヶ月、6ヶ月、1年といった中長期スパンでは市場平均を大きく上回るパフォーマンスを記録しています。これは、パイプラインの進展や市場のバイオベンチャーへの期待感など、個別銘柄に特有の材料によって株価が大きく変動していることを示唆しています。特に93.46%という3ヶ月リターンは非常に高く、短期間での急騰があったことがうかがえます。
【注意事項】
⚠️ 信用買残が1,939,500株と潤沢に存在しており、信用売残が0株であるため信用倍率は算出できません。将来の売り圧力に注意する必要があります。
【定量リスク】
- 年間ボラティリティ: 69.34%
- これは株価の年間変動率を示しており、過去のデータに基づくと、仮に100万円投資した場合、年間で約±69.3万円程度の変動が想定されます。市場平均と比較して高い変動リスクを伴うことを意味します。
- シャープレシオ: 0.40
- リスク1単位あたりどれだけのリターンが得られたかを示す指標です。0.40という数値は、リスクに見合うリターンが十分に得られていない状況を示唆しており、投資効率が良いとは言えません。一般的に1.0以上が良好とされます。
- 最大ドローダウン: -59.36%
- 過去の特定の期間において、株価がピークから最も下落した割合を示します。これは、仮に100万円投資した場合に、一時的に最大で約59.3万円の含み損が発生する可能性があることを意味し、将来も同程度の損失が発生しうることを示唆するものです。
- ベータ値: 0.47
- 市場全体(例えばTOPIX)の動きに対し、同社の株価がどの程度変動するかを示す指標です。0.47は市場全体と比べて変動が小さいことを意味しますが、同社の年間ボラティリティが高いことから、市場全体のトレンドとは異なる個別の要因で株価が大きく変動する傾向があると考えられます。
- 年間平均リターン: 28.11%
- 過去のデータに基づく平均的な年間リターンは高いものの、ボラティリティ、シャープレシオ、最大ドローダウンを考慮すると、そのリターンを得るためには高いリスク許容度が必要です。
【事業リスク】
- 資金調達リスクと継続企業の前提に関する不確実性: 研究開発費用の先行投資により慢性的な赤字が続き、手元現金が急速に減少しています。第3四半期決算短信では「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が開示されており、新株予約権付社債の発行やパイプラインの導出による一時金獲得が計画通り進まない場合、資金繰りがさらに悪化し、事業継続に支障をきたす可能性が極めて高いです。
- 創薬パイプラインの臨床開発リスク: 開発中のBTK阻害剤「docirbrutinib」などのパイプラインが臨床試験で期待通りの結果を出せない場合や、市場投入までに想定以上の時間や費用がかかる場合、あるいは競合品の出現により競争優位性が失われる場合、将来の revenues やマイルストーン収入が実現しないリスクがあります。特に導出交渉が遅延・不調に終わる可能性は、同社の命運を左右します。
- 創薬支援事業の収益変動リスク: 主力の一つである創薬支援事業は、国内外の大口顧客の予算消化遅れや景気変動、競合環境の変化により売上高が変動するリスクがあります。直近の決算でも売上高が減少しており、安定的なキャッシュフローの確保が難しい状況です。
7. 市場センチメント
カルナバイオサイエンスの信用取引状況を見ると、信用買残が約194万株と非常に多く、信用売残は0株となっています。これは、将来的にこれらの信用買いが決済される際に売り圧力となる可能性があることを示しており、注意が必要です。一方、主要株主は、機関投資家や製薬企業(小野薬品工業)、個人大株主が上位に名を連ねています。MSIPクライアントセキュリティーズ、小野薬品工業、BNYメロンGCMクライアントM・ILMFEが主要株主であり、特に小野薬品工業の存在は、製薬業界との連携を示唆する可能性があります。
8. 株主還元
カルナバイオサイエンスは、現在無配であり、会社予想でも年間配当金は0.00円となっています。配当性向も赤字であるため算出不能です。これは、創薬ベンチャー企業が研究開発に多額の資金を投じ、将来の成長のための再投資を優先する段階にあるため、配当による株主還元は行わない方針であることを示しています。自社株買いについても特段の公表はありません。現状では、株主還元はキャピタルゲインに依存する形となります。
SWOT分析
強み
- キナーゼ創薬領域における深い専門性と独自の技術基盤
- 複数の製品パイプライン(BTK阻害剤など)が臨床開発段階に進展し、国際学会でデータ発表されるなど、外部評価が進んでいる点
弱み
- 研究開発先行投資による継続的な大幅赤字と、事業継続を脅かす資金不足のリスク
- 主要パイプラインの導出契約や資金調達が計画通りに進まない場合の財務基盤の脆弱性
機会
- 開発中のBTK阻害剤「docirbrutinib」等が市場の unmet medical needs(医療ニーズ)に応え、大規模なライセンス契約につながる可能性
- 学会発表などを通じたパイプライン価値の向上と、それによる投資家や提携企業からの関心の高まり
脅威
- 臨床試験の失敗や開発遅延、あるいは競合他社の類似薬開発による市場競争激化
- 追加資金調達の失敗や、不測の事態による資金繰りの悪化と企業存続への影響(希薄化リスクを含む)
この銘柄が向いている投資家
- ハイリスク・ハイリターンを許容する投資家: 創薬ベンチャーの事業継続性に関するリスクを十分に理解し、成功した場合の大きなリターンを追求したいと考える投資家。
- バイオテクノロジー産業の将来性に期待する投資家: ライフサイエンス分野、特に創薬技術の進化と疾患治療への貢献に熱意を持つ投資家。
- 長期的な視点で企業の成長を待てる投資家: 目先の赤字や資金繰りの厳しさよりも、数年先のパイプライン成功を見据えて投資できる投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 資金調達の動向を常にウォッチ: 会社の「継続企業の前提に関する重要な不確実性」の開示は、非常に重大なリスクです。新株予約権付社債の発行状況や、パイプラインのライセンス導出交渉の進捗(一時金受領の有無)など、資金繰りに関するニュースは極めて注意深く確認する必要があります。
- 臨床試験データとライセンス導出の成否: 株価はパイプラインの臨床進捗と、導出が成功するかどうかに大きく左右されます。ASH2025のような学会発表や、ライセンス契約締結に関する適時開示を見逃さないことが重要です。
今後ウォッチすべき指標
- 現金及び預金残高: 資金繰りの実態を最も直接的に示す指標。四半期ごとの推移を注視し、減少ペースが加速していないか、資金調達で改善が見られるかを確認する。
- ライセンス導出に関する開示: docirbrutinibなどの主要パイプラインのライセンス契約締結やそれに伴う一時金、マイルストーン収入の有無が、当面の同社の財務状況を大きく左右するため、最重要視すべき指標です。
- 新株予約権付社債の発行状況: 予定されている新株予約権付社債の発行が滞りなく実施されているか、またそれがどの程度の資金調達に寄与したかを継続的に確認する。
成長性: D (懸念)
- 評価基準: S(15%以上) / A(10-15%) / B(5-10%) / C(0-5%) / D(マイナス)
- 根拠: 過去12か月の売上高は前年比で減少(Quarterly Revenue Growth: -16.40%)しており、2024年および2025年12月期の通期予想も減収の見込みです。創薬事業は開発段階のため収益貢献が限定的であり、現時点では明確な成長トレンドが見られません。継続的な赤字も成長へのブレーキとなっています。
収益性: D (懸念)
- 評価基準: S(ROE15%以上かつ営業利益率15%以上) / A(ROE10-15%または営業利益率10-15%) / B(ROE8-10%または営業利益率5-10%) / C(ROE5-8%または営業利益率3-5%) / D(ROE5%未満かつ営業利益率3%未満)
- 根拠: ROEは-68.58%、営業利益率は-345.74%と大幅なマイナスです。これは、創薬開発に多額の研究開発費を先行投資しているためであり、ベンチマークを大きく下回り、継続的に収益を生み出す能力が非常に低い状態を示しています。
財務健全性: C (やや不安)
- 評価基準: S(自己資本比率60%以上・流動比率200%以上・F-Score7点以上) / A(自己資本比率40-60%・流動比率150%以上・F-Score5-6点) / B(自己資本比率30-40%・F-Score3-4点) / C(自己資本比率20-30%・F-Score1-2点) / D(自己資本比率20%未満・F-Score0点)
- 根拠: 直近の自己資本比率は56.3%(2025年9月)で、流動比率は918%(9.18倍)と高水準ですが、F-Scoreは3点(普通)です。しかし、直近の決算短信で「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が開示され、現金預金が大幅に減少している状況です。形式的な指標は一部良好でも、実態としては資金繰りの課題が顕在化しており、予断を許さない状況にあるため、「やや不安」と判断します。
バリュエーション: D (懸念)
- 評価基準: S(PER/PBR業界平均の70%以下) / A(80-90%) / B(90-110%) / C(110-130%) / D(130%以上)
- 根拠: 赤字企業のためPERは算出できません。PBRは9.17倍で、業界平均の5.1倍を大きく上回っており、基準値(業界平均の130%以上)から見ても「割高」と評価されます。目標株価(業種平均PBR基準)である230円と比較しても、現在の株価は大幅に上回っており、将来の成功期待がすでに株価に強く織り込まれている可能性が高い状態です。
企業情報
| 銘柄コード | 4572 |
| 企業名 | カルナバイオサイエンス |
| URL | http://www.carnabio.com/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.18)」によって自動生成されました。
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