企業の一言説明

ASJ(2351)はサーバーホスティングを主力とし、クラウドサービス、決済代行、受託開発などを手掛ける中堅のICTサービス企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 割安なバリュエーション: PBRが0.85倍と1倍を大きく下回り、業界平均と比較しても極めて低い水準にあります。PERも業界平均比で割安であり、将来の成長が実現すれば株価の上昇余地が大きい可能性があります。
  • 安定的なサブスクリプション収益の成長: 直近の中間決算では営業損失を計上したものの、クラウドサービスのサブスクリプション収益は前年同期比で約10%成長しており、安定的な収益源として今後の業績を支える基盤となっています。
  • 四半期業績の集中と不確実性: 直近中間期は営業損失を計上しましたが、会社は通期予想を据え置いており、第4四半期に大型案件の納品を予定していることで通期目標達成を目指す戦略です。このため、第4四半期の業績に大きく依存する構造となっており、納品遅延や案件内容の変動が業績に与える影響は大きいというリスクがあります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C やや不安
収益性 C やや不安
財務健全性 A 良好
バリュエーション S 優良

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 305.0円
PER 34.62倍 業界平均66.2倍
PBR 0.85倍 業界平均3.5倍
配当利回り 0.66%
ROE 8.87%

1. 企業概要

ASJは、1984年設立の老舗ICTサービス企業です。主な事業としてインターネットサーバーのホスティング(安定運用に定評があります)、クラウドサービスの提供、決済代行サービスを展開しています。また、受託開発(アプリケーション、ウェブサイト)や不動産賃貸管理も手掛けています。収益モデルは安定したサブスクリプション型サービスと、プロジェクトごとの受託開発・商品販売の組み合わせです。M&Aにも注力しており、事業拡大を図っています。

2. 業界ポジション

ASJは、サーバーホスティング業界の中堅として位置づけられています。安定した運用実績と長年のノウハウが強みですが、市場シェアに関する具体的なデータは提供されていません。競合他社と比較すると、PER (34.62倍) は業界平均 (66.2倍) を大きく下回り、PBR (0.85倍) も業界平均 (3.5倍) を大幅に下回っており、バリュエーション面では割安感があります(PBRが1倍を下回るのは、企業の純資産価値よりも株価が低い状態を示すため、割安と判断されることがあります)。

3. 経営戦略

ASJは、安定的な成長が見込めるクラウドサービスのサブスクリプション事業を強化しつつ、M&Aを成長戦略の柱の一つとしています。直近の決算では、第4四半期に大型案件の納品を予定しており、通期業績の達成をこの案件に大きく依存する計画です。また、姫路ラボ&サーバーセンターの本格稼働に向けた先行投資を進めており、今後の事業拡大を見据えたインフラ整備にも注力しています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 3/3 純利益、営業キャッシュフロー、ROAいずれもプラスで良好な収益性を示唆します。
財務健全性 2/3 流動比率が基準値をわずかに下回るものの、債務比率(D/Eレシオ)は低く、株式希薄化もないため健全性は保たれています。
効率性 1/3 営業利益率とROEが改善目標に達していない一方、四半期売上高成長率はプラスを維持しています。

【収益性】

指標 ベンチマーク 評価
営業利益率(過去12か月) -1.07% 5%以上 低水準
ROE(実績) 8.87% 10% やや不足
ROA(過去12か月) 1.99% 5% 低水準

解説:過去12か月の営業利益率はマイナスとなっており、本業での収益力に課題が見られます。ROEは8.87%と一般的な良好とされる10%には届いておらず、ROAも1.99%と低い水準にあります。これは、株主資本や総資産を効率的に活用して利益を生み出す力が現状では十分ではないことを示唆しています。

【財務健全性】

指標 評価
自己資本比率(実績) 59.3% 健全
流動比率(直近四半期) 1.49倍 概ね良好

解説:自己資本比率は59.3%と高水準で、企業の財務基盤が非常に安定していることを示します。流動比率は1.49倍と、短期的な支払い能力を示す目安の2倍には届かないものの、一般的な健全性を示す1.5倍に近い水準であり、概ね良好と言えます。

【キャッシュフロー】

指標 評価
営業CF(過去12か月) 343百万円 プラス
FCF(過去12か月) -397.12百万円 マイナス

解説:営業活動によるキャッシュフローは343百万円とプラスを維持しており、本業で現金を創出していることは評価できます。しかし、フリーキャッシュフロー(FCF)は-397.12百万円とマイナスで、これは本業で得た現金だけでは設備投資などの支出を賄いきれていない状況を示唆しており、外部資金調達や手元資金の取り崩しが必要になっている可能性があります。

【利益の質】

指標 評価
営業CF/純利益比率 1.57 S (優良)

解説:営業活動によるキャッシュフローが純利益の1.57倍と、純利益を大幅に上回っています。これは、計上されている利益が現金流入を伴っており、利益の質が極めて高いことを示唆しています。

【四半期進捗】

ASJの2026年3月期第2四半期(中間期)の実績は、通期予想売上収益2,800百万円に対し進捗率44.0%、営業利益は通期予想110百万円に対し5,786千円の営業損失となりました。純利益も△17,721千円と赤字計上となり、通期予想70百万円に対する進捗率は△25.3%(負の進捗)です。
内訳を見ると、クラウドサブスクリプション収益が前年同期比+9.9%と堅調に推移しているにもかかわらず、前年の大型開発案件の反動でインテグレーション売上が△18.7%減少し、ECサービス売上も△12.8%減となりました。さらに、姫路ラボ&サーバーセンター稼働前の先行費用が売上原価率を押し上げ、中間期は営業損失に転落しています。
会社は通期予想を据え置いており、第4四半期に大型案件の納品を予定していることで通期計画達成を見込んでいます。このため、第4四半期の業績が通期目標達成の鍵を握る状況です。

【バリュエーション】

指標 業界平均 判定
PER(会社予想) 34.62倍 66.2倍 割安
PBR(実績) 0.85倍 3.5倍 割安

解説:会社のPER(株価収益率)は34.62倍で、業界平均の66.2倍と比較して割安です。PERは株価が利益の何年分かを示す指標で、業界平均より低ければ割安の可能性を示します。また、PBR(株価純資産倍率)は0.85倍と業界平均の3.5倍を大きく下回り、解散価値とされる1倍を下回っています。PBRは株価が純資産の何倍かを示す指標で、1倍未満は企業の純資産価値と比較して株価が過小評価されている可能性を示唆します。これらの指標から、バリュエーション面では割安であると判断されます。理論上の目標株価(業種平均PER基準1821円、業種平均PBR基準1254円)と比較しても、現在の株価は大幅に乖離しています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 短期的な売買シグナルは発生していません。
RSI 中立 買われすぎでも売られすぎでもない状態です。

移動平均乖離率

指標 状態 数値 解釈
5日線乖離率 上方乖離 +0.73% 現在の株価が短期移動平均線をわずかに上回っています。
25日線乖離率 上方乖離 +2.78% 現在の株価が短期移動平均線を上回っており、短期的な上昇傾向を示します。
75日線乖離率 下方乖離 -3.87% 現在の株価が中期移動平均線を下回っています。
200日線乖離率 下方乖離 -7.67% 現在の株価が長期移動平均線を下回っており、緩やかな下降トレンドにある可能性があります。

解説:MACDとRSIは中立であり明確な売買シグナルは出ていません。株価は5日移動平均線と25日移動平均線を上回っており、短期的な回復傾向が見られます。しかし、75日移動平均線と200日移動平均線を下回っているため、中期から長期では下落トレンドの中にある可能性があります。

【テクニカル】

現在の株価(305.0円)は52週高値(450円)から大きく下落し、52週安値(271円)に近い水準(52週レンジ内位置20.0%)にあります。短期的には5日移動平均線(302.80円)と25日移動平均線(296.76円)を上回って推移しており、底打ち感が意識されるかもしれません。しかし、中長期の75日移動平均線(317.28円)と200日移動平均線(330.80円)は上方に位置しており、これらを明確に超えていくには相当の買い材料が必要です。

【市場比較】

ASJの株価パフォーマンスは、過去1ヶ月では日経平均(+5.99%)をわずかに下回る一方で、TOPIX(+3.76%)を2.14%ポイント上回っています。しかし、3ヶ月、6ヶ月、1年といった中長期では、日経平均およびTOPIXといった市場全体の平均パフォーマンスを大きく下回る状況が続いています。特に1年間では、日経平均が+38.33%と大きく上昇したのに対し、ASJは-17.57%と大幅な下落となっています。これは、市場全体の成長トレンドにASJの株価が乗り切れていないことを示しています。

【注意事項】

⚠️ 高ボラティリティかつ低出来高。売買時に価格変動リスクがあるため、注文が成立しにくい、または想定外の価格で約定する可能性があります。

【定量リスク】

ASJの年間ボラティリティは53.85%と高水準です。これは年間で株価が大きく変動する可能性があることを示します。仮に100万円投資した場合、年間で±53.85万円程度の変動(平均リターン37.77%に対して)が想定されます。シャープレシオは0.69であり、リスクを取って得られるリターンが十分とは言えない水準です。過去の最大ドローダウンは-37.34%で、投資期間中にこの程度の下落が起こりうることを覚悟する必要があります。ベータ値は0.54と市場全体(S&P 500)の動きと比較して低い数値であり、市場全体が大きく変動する際にASJの株価は相対的に穏やかに動く傾向があることを示唆しています。

【事業リスク】

  • 大型案件の納品遅延リスク: 今期通期業績が第4四半期に予定されている大型案件の納品に大きく依存しており、その進捗状況によっては通期目標達成に遅延や変動が生じる可能性があります。
  • インテグレーション事業の案件依存性: サブスクリプション事業は安定していますが、インテグレーション事業は案件ベースで売上が大きく変動するため、今後の受注状況やプロジェクトの規模によって業績が左右される可能性があります。
  • 先行投資費用の影響: 姫路ラボ&サーバーセンターなど、将来の成長に向けた先行投資が売上原価率を押し上げ、短期的な収益性を圧迫する可能性があります。これらの投資が計画通りの収益を生まない場合、財務への負担となるリスクがあります。

7. 市場センチメント(簡潔に)

信用買残は312,000株に対し、信用売残は0株となっており、信用倍率は0.00倍です。これは売り方がほとんどいない状況を示唆しますが、買残が多い状況は将来的な信用買いの解消売り圧力につながる可能性もあります。主要株主は、個人である丸山治昭氏が24.8%を保有し筆頭株主、次いで公益財団法人ASJ財団が15%を保有しています。上位株主による安定的な保有比率が高い構造です。

8. 株主還元(簡潔に)

会社予想配当利回りは0.66%で、1株配当は2.00円を予定しています。予想親会社帰属当期利益70百万円に対する配当性向は約22.7%(通期予想に基づく計算値)と、利益の約2割を配当に回す方針であり、健全な水準です。また、当中間期に約23,852千円の自己株式取得を実施しており、投下資本効率の向上と株主価値向上に取り組む姿勢が見られます。

SWOT分析(各2項目以内で簡潔に)

強み

  • サーバーホスティングにおける長年の実績と安定運用に対する定評
  • 安定成長を維持するクラウドサブスクリプション収益基盤
  • 高い自己資本比率と利益の質の高さが示す堅固な財務基盤
  • PBRが1倍を下回る水準でバリュエーション上の割安感

弱み

  • 短期的な業績の変動性(特にインテグレーション事業の案件依存度)
  • 過去12ヶ月の営業利益率がマイナスであり、本業の収益力に課題
  • フリーキャッシュフローがマイナスであり、内部資金で投資を賄いきれていない
  • 低い出来高による流動性リスクと高い株価ボラティリティ

機会

  • クラウドコンピューティング市場の継続的な拡大
  • M&Aによる新規事業領域の開拓や事業規模の拡大
  • 生成AI活用など新技術導入によるサービス競争力の強化
  • 割安なバリュエーションを解消しやすい潜在的な評価余地

脅威

  • 競合激化による価格競争や顧客獲得コストの増加
  • 第4四半期に集中する大型案件の納品遅延や失注リスク
  • マクロ経済の変動による顧客企業のIT投資抑制
  • サイバーセキュリティリスクやシステム障害発生

この銘柄が向いている投資家

  • 長期的な成長可能性に注目する投資家: 現在の割安感を評価し、今後の事業成長やM&Aによるシナジー効果を待てる方。
  • 高ボラティリティを許容できる投資家: 出来高が少なく株価変動が大きいため、短期的な値動きに一喜一憂せず、リスクを理解して投資できる方。
  • PBR1倍割れのバリュー株を探している投資家: 企業の純資産に対して株価が低く評価されている銘柄に魅力を感じる方。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 第4四半期の業績進捗: 通期目標達成が第4四半期の大型案件に大きく依存するため、その進捗状況や納品確実性を継続的に確認する必要があります。
  • 流動性リスク: 低い出来高は、希望するタイミングで売買が難しくなる、または価格変動が大きくなるリスクを伴います。
  • 収益性の改善: 直近の営業損失を鑑み、今後いかにして本業での安定的な利益創出を実現していくか、その進捗状況を注視する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 第4四半期における売上高・営業利益の進捗: 特に大型案件の納品状況とそれによる業績達成度。
  • 営業利益率の改善: 先行投資の効果や売上構成の変化による収益性の向上。
  • フリーキャッシュフローの改善: 投資活動を営業キャッシュフローで賄えるようになるか、その動向。

成長性 | スコア: C | 判定: やや不安

根拠: 直近12か月の四半期売上成長率は1.70%と微増に留まり、過去の年間売上高推移も横ばい傾向が見られます。クラウドサブスクリプションは成長していますが、インテグレーションやECサービスが変動しており、全体としての高成長トレンドはまだ確立されていません。

収益性 | スコア: C | 判定: やや不安

根拠: 過去12ヶ月の営業利益率が-1.07%と赤字であり、ROE(実績8.87%)も良好とされる10%に届いていません。ROA(過去12ヶ月1.99%)も低い水準にあり、資産や株主資本を効率的に活用して収益を上げる力に課題が見られます。

財務健全性 | スコア: A | 判定: 良好

根拠: 自己資本比率が59.3%と高く、財務基盤は非常に安定しています。流動比率も1.49倍と概ね良好な水準であり、短期的な支払い能力に大きな問題はありません。また、Piotroski F-Scoreが6点と「良好」な判定を受けており、財務の質が高いことを示しています。

バリュエーション | スコア: S | 判定: 優良

根拠: PER(会社予想34.62倍)は業界平均(66.2倍)の約52%と大幅に割安です。PBR(実績0.85倍)も業界平均(3.5倍)の約24%と非常に低く、1倍を下回る水準です。これらの指標は、同業種と比較して株価が純資産や利益に対して大幅に過小評価されていることを示唆しており、非常に割安感が高いと判断できます。


企業情報

銘柄コード 2351
企業名 ASJ
URL http://www.asj.ad.jp/
市場区分 グロース市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 305円
EPS(1株利益) 8.81円
年間配当 0.66円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 23.7% 50.7倍 1,294円 33.7%
標準 18.2% 44.1倍 898円 24.3%
悲観 10.9% 37.5倍 555円 12.9%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 305円

目標年率 理論株価 判定
15% 449円 ○ 32%割安
10% 561円 ○ 46%割安
5% 708円 ○ 57%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.18)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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