企業の一言説明
ブルドックソースは、ソース類を主力事業として展開する東日本地盤でソース最大手の企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 堅牢な財務基盤と高い株主還元意識: 自己資本比率66.0%、流動比率2.00倍と財務健全性が非常に高く、Piotroski F-Scoreも「良好」判定です。また、自社株買いや株主優待制度の拡充など、積極的な株主還元策を実施しています。
- 本業の収益性改善と業務用・海外事業の成長: 直近の四半期決算では、生産性向上施策や販売戦略の見直しにより営業利益が大幅に改善(前年同期比+370.0%)しました。家庭用ソースは伸び悩むものの、業務用ソースや海外事業が好調に推移しており、今後の成長ドライバーとして期待されます。
- 一時的要因に依存する純利益と市場での出遅れ感: 直近の純利益は固定資産売却益などの一時的な特別利益によって通期予想を既に上回っており、本業の収益改善が純利益の持続的な増加に繋がるか注視が必要です。また、過去1年にわたり日経平均やTOPIXを大きくアンダーパフォームしており、市場からの評価が相対的に低い状況にあります。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | C | 緩慢 |
| 収益性 | A | 良好 |
| 財務健全性 | A | 良好 |
| バリュエーション | S | 割安 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1897.0円 | – |
| PER | 10.65倍 | 業界平均19.5倍 |
| PBR | 0.95倍 | 業界平均1.3倍 |
| 配当利回り | 2.37% | – |
| ROE | 10.39% | – |
1. 企業概要
ブルドックソースは1926年創業の老舗食品メーカーで、東日本を地盤とするソース最大手です。ソース類、ドレッシング、ケチャップなどの調味料の製造・販売を主力事業としており、家庭用が収益の中心ですが、業務用市場や海外市場への展開も強化しています。関西地盤のイカリソースを傘下に持ち、地域特性に応じたブランド展開も行っています。長年の歴史で培われたブランド力と幅広い販売網が強みとなっています。
2. 業界ポジション
ブルドックソースは国内ソース市場においてトップクラスのシェアを持つ大手企業であり、特に家庭用ソースでは東日本で高いブランド認知度を誇ります。近年は外食・中食市場の伸びを捉え、業務用分野にも注力しています。
バリュエーション指標を見ると、ブルドックソースのPER(10.65倍)は業界平均(19.5倍)を大きく下回り、PBR(0.95倍)も業界平均(1.3倍)を下回っています。これは、業界平均と比較して割安な水準にあることを示唆しています。PBR1倍割れは、企業の帳簿上の純資産価値に対し株価が低い状態を意味します。
3. 経営戦略
ブルドックソースは中期経営計画「B-Challenge2025」の最終年度にあたり、国内戦略、海外戦略、バリューチェーン戦略の3つの重点テーマを推進しています。国内ではプロモーション強化(2026年1月~コラボ企画)、新商品発売(2026年2月)を通じて家庭用市場でのテコ入れを図り、業務用では外食提案を強化しています。海外では定番商品の配荷拡大に注力しています。
最近の重要な適時開示としては、2026年3月期第3四半期決算短信において、旧鳩ケ谷工場跡地売却による固定資産売却益2,150百万円や投資有価証券売却益446百万円といった一時的な特別利益の計上が発表されました。これにより、純利益は通期予想を既に上回る高水準となっています。また、資本効率の改善と株主還元を目的とした自己株式の取得と消却、株主優待制度の拡充も実施しています。
今後のイベントとしては、2026年3月30日に配当落ち日が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 6/9 | A: 良好 |
| 収益性 | 2/3 | 純利益がプラス、ROAがプラスで収益面は良好。 |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率が高く、D/Eレシオが低く、株式希薄化もないため財務は極めて健全。 |
| 効率性 | 1/3 | ROEは10%以上で良好だが、営業利益率が10%未満で改善余地あり。 |
Piotroski F-Scoreが6点と良好な水準にあり、特に財務健全性が高く評価されています。収益性もプラスで問題ありませんが、営業利益率のさらなる向上が効率性改善のポイントとなります。
【収益性】
- 営業利益率(過去12か月): 5.52% (通期予想達成なら9.0%近い改善)
- ROE(過去12か月): 10.39% (ベンチマーク10%以上で良好)
- ROA(過去12か月): 1.10% (ベンチマーク5%に対し低い)
直近3Q累計の営業利益率は約4.6%(前年同期約1.0%)と大幅に改善しており、本業の収益力回復がうかがえます。ROEは10%を超えており、株主資本を効率的に活用して利益を上げている点は評価できますが、ROAが低いことから、総資産と比較した利益創出能力には改善の余地があります。
【財務健全性】
- 自己資本比率(実績): 66.0% (非常に高く、財務の安定性を示す)
- 流動比率(直近四半期): 2.00 (200%と非常に高く、短期的な支払い能力は十分)
自己資本比率66.0%、流動比率2.00倍は、いずれも極めて高く、財務基盤が非常に安定していることを示しています。これにより、事業環境の変化や予期せぬ事態にも対応できる体力があると言えます。
【キャッシュフロー】
- 営業CF: データなし (四半期連結キャッシュ・フロー計算書は未作成)
- FCF: データなし
- 期末現金及び預金 (直近四半期): 4,198百万円 (前期末から1,737百万円増加)
営業キャッシュフローの具体的な数値は公開されていませんが、期末現金及び預金が大幅に増加しており、これは主に固定資産売却益などによるものです。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率: データなし (営業CFデータがないため)
営業キャッシュフローのデータがないため、利益の質を直接評価することはできませんが、特別利益が多く計上された結果として純利益が大きく変動している点は留意が必要です。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期累計(2025年4月1日~2025年12月31日)の通期予想に対する進捗率は以下の通りです。
- 売上高: 73.4% (11,233百万円 / 通期予想 15,300百万円)
- 営業利益: 85.8% (515百万円 / 通期予想 600百万円)
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 100.8% (2,318百万円 / 通期予想 2,300百万円)
売上高と営業利益は順調な進捗を示しており、特に営業利益は通期予想に対して高い進捗率です。しかし、親会社株主に帰属する当期純利益が、既に通期予想を上回っているのは、旧鳩ケ谷工場跡地売却益などの一時的な特別利益(2,150百万円)が主因です。
【バリュエーション】
- PER(会社予想): 10.65倍
- PBR(実績): 0.95倍
現在のPER10.65倍は、同業他社の業界平均PER19.5倍と比較して大幅に割安な水準にあります。PBR0.95倍も、業界平均PBR1.3倍を下回っており、純資産価値から見ても割安感があります。これは、市場がブルドックソースに対して低めの評価をしていることを示唆しており、将来的な業績改善や株主還元強化によってPBR1倍割れの是正が期待される可能性があります。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -1.09 / シグナル値: 4.35 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 44.4% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | +0.73% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | -0.28% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -0.70% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | -0.85% | 長期トレンドからの乖離 |
MACDは中立を示しており、RSIも買われすぎでも売られすぎでもない水準です。現在の株価は5日移動平均線をわずかに上回っていますが、25日、75日、200日といった中長期の移動平均線は下回っており、短期的なモメンタムはやや弱い状態です。
【テクニカル】
現在の株価1897.0円は、52週高値2230円と安値1539円のほぼ中央(レンジ位置51.8%)に位置しています。株価は短期の5日移動平均線(1883.20円)を上回っていますが、25日移動平均線(1902.36円)や75日移動平均線(1910.47円)、200日移動平均線(1914.98円)といった中長期の移動平均線を下回る水準で推移しており、上値が重い展開が続いています。
【市場比較】
ブルドックソースの株価は、日経平均株価およびTOPIXといった主要市場指数に対して、過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年のいずれの期間においてもアンダーパフォームしています。特に過去6ヶ月では日経平均比で40.84%ポイント、TOPIX比で27.92%ポイントと大きく下回っており、市場全体の好調な地合いに乗り切れていない状況が見受けられます。
【定量リスク】
- 年間ボラティリティ: 19.78%
- シャープレシオ: 0.39
- 最大ドローダウン: -30.58%
仮に100万円投資した場合、年間で±19.78万円程度の変動が想定されます。過去には30.58%といった大きな下落(最大ドローダウン)も経験しており、この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。シャープレシオ0.39は、リスクに見合うリターンが十分に得られていない状態を示しており、投資効率は低いと言えます。
【事業リスク】
- 原材料価格変動と為替リスク: 主原料の多くを輸入に頼るため、国際的な原材料価格の高騰や円安の進行は、原価上昇を通じて収益を圧迫する可能性があります。
- 消費者の節約志向と国内市場の競争激化: 物価上昇が続く中で消費者の節約志向が継続すると、価格競争が激化し、特に家庭用ソースの販売量の回復が遅れる可能性があります。国内市場は少子高齢化も進んでおり、全体のパイが縮小するリスクも抱えています。
- 一時的要因に依存する純利益: 直近の好決算には旧工場の売却益などの一時的な特別利益が大きく貢献しています。これらの非継続的な要因に依存する収益構造は、本業の成長が鈍化した場合に利益の安定性を損なう可能性があります。
7. 市場センチメント
信用買残は97,400株、信用売残は40,400株で、信用倍率は2.41倍となっています。一般的に信用倍率が2倍を超えると将来の売り圧力が懸念されることがありますが、極端に高い水準ではありません。
主要株主構成では、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が9.23%と筆頭株主であり、次いで自社(自己株口)が6.8%、興和(株)が5.16%と続きます。機関投資家や安定株主が多い構造は、株価の安定性には寄与する可能性があります。
8. 株主還元
ブルドックソースは株主還元に積極的な姿勢を見せています。
- 配当利回り(会社予想): 2.37%
- 1株配当(会社予想): 45.00円 (普通配当40円+特別配当5円)
- 配当性向(会社予想EPS基準): 約25.2% (実績ベースでは74.6%ですが、2026年3月期の予想EPS178.28円に基づく配当性向がより実態に近いと考えられます)
会社予想に基づくと、比較的健全な配当性向を維持しながら、平均を上回る配当利回りを提供しています。過去5年平均配当利回り1.78%と比較しても改善が見られます。
また、第3四半期期間中には自己株式の取得と消却を実施しており、株主還元への意識の高さがうかがえます。最近の株主優待制度拡充のニュースも、株主重視の姿勢を示すものです。
SWOT分析
強み
- 東日本におけるソース市場での最大手としてのブランド力と高い市場シェア
- 自己資本比率66.0%、流動比率2.00倍と非常に強固な財務基盤
- 業務用および海外事業における堅調な成長実績とM&Aによる事業拡大(イカリソース)
- 固定資産売却益、自己株式取得・消却、株主優待拡充など、積極的な株主還元策
弱み
- 家庭用ソースの販売が伸び悩んでおり、国内主力事業の成長鈍化
- ROAが1.10%と低く、総資産を効率的に活用しきれていない
- 純利益が固定資産売却益などの一時的要因に大きく依存しており、利益の継続性への懸念
- 市場平均に対する株価のアンダーパフォーマンスが続く出遅れ感
機会
- 外食消費回復やインバウンド需要の増加による業務用市場の拡大
- 海外市場(特に上海法人)における更なる市場開拓とブランド浸透
- PBR0.95倍と1倍割れであることからの、資本効率改善による株価評価向上期待
- 新規プロモーションや新商品投入による国内家庭用市場の活性化
脅威
- 原材料価格の高騰や円安進行による製造原価の継続的な上昇圧力
- 景気減速や消費者の節約志向強化による国内消費の低迷
- 競合他社との価格競争激化や新興メーカーの台頭
- 非継続的な特別利益が純利益に与える影響が大きく、本業の収益が霞むリスク
この銘柄が向いている投資家
- 安定志向の長期投資家: 堅実な財務基盤と安定した配当を重視する投資家。
- バリュー投資家: 業界平均と比較して割安なバリュエーション、特にPBR1倍割れの改善に期待する投資家。
- 株主還元を重視する投資家: 積極的な自社株買いや株主優待の拡充など、株主還元に意欲的な企業を好む投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 純利益の増加が一時的な特別利益による影響が大きいため、本業の収益改善(特に営業利益の安定的な成長)が持続可能かを注視する必要があります。
- 家庭用ソース事業の販売回復に向けた取り組みの進捗や、業務用・海外事業が成長ドライバーとして期待通りに貢献できるかに注目が必要です。
- ROAの低さをどのように改善していくか、資産の効率的な活用策について経営戦略を評価することが重要です。
今後ウォッチすべき指標
- 営業利益率: 本業の収益性が継続的に改善しているか。目標値:過去12か月の5.52%からさらに5-10%ポイント以上の改善。
- 家庭用ソース販売動向: 新商品やプロモーションの効果により、主力事業の売上回復が見られるか。
- フリーキャッシュフロー (FCF): 将来的に開示される場合、事業活動で稼ぐ現金の余力と、それが成長投資や株主還元に回されているかを評価する重要な指標となります。
10. 企業スコア(詳細)
- 成長性: C (緩慢)
- 根拠: 直近3Q累計の売上高は前年同期比+0.5%と微増に留まり、数年間の売上高推移を見ても大きな成長は見られていません。
- 収益性: A (良好)
- 根拠: ROEが10.39%とベンチマークの10%を超える水準にあるため良好と評価できます。ただし、営業利益率は5.52%と改善傾向にあるものの、まだ高い水準とは言えません。
- 財務健全性: A (良好)
- 根拠: 自己資本比率66.0%と流動比率2.00倍はいずれも非常に高く、財務は安定しています。Piotroski F-Scoreは6点と高く評価されていますが、S評価基準の7点には届かないため、A評価とします。
- バリュエーション: S (割安)
- 根拠: PER10.65倍は業界平均19.5倍の約54%、PBR0.95倍は業界平均1.3倍の約73%と、いずれも業界平均に対し大幅に割安な水準にあるためS評価とします。
企業情報
| 銘柄コード | 2804 |
| 企業名 | ブルドックソース |
| URL | http://www.bulldog.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,897円 |
| EPS(1株利益) | 178.28円 |
| 年間配当 | 2.37円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 2.7% | 12.2倍 | 2,491円 | 5.7% |
| 標準 | 2.1% | 10.7倍 | 2,102円 | 2.2% |
| 悲観 | 1.2% | 9.1倍 | 1,716円 | -1.8% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,897円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,051円 | △ 80%割高 |
| 10% | 1,313円 | △ 44%割高 |
| 5% | 1,657円 | △ 15%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.18)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。