企業の一言説明

エスエルディーは「Kawara CAFE & DINING」をはじめとする飲食店運営と、アニメ・キャラクターなどのIPコンテンツを活用したコラボカフェやコンテンツ企画サービスを展開する、食とエンターテイメントを融合させたユニークな事業モデルが特徴の企業です。近年はコンテンツ企画サービスを成長ドライバーとし、DDグループ傘下で事業基盤の強化を図っています。

投資判断のための3つのキーポイント

  • コンテンツ企画サービスの成長性: 飲食サービスが苦戦する中、アニメ・キャラクターIPなどを活用したコラボカフェの運営受託や企画プロデュースを担うコンテンツ企画サービスが大幅に成長しており、新たな収益柱として注目されます。インバウンド需要の回復も追い風となる可能性があります。
  • 改善途上の収益性と財務体質: コロナ禍での赤字計上からV字回復を果たし、ROEは高水準を維持していますが、飲食サービス事業の収益性改善と原材料・人件費高騰への対応が継続的な課題です。自己資本比率は安定しており、財務健全性は概ね良好ですが、さらなる利益確保による内部留保の積み増しが望まれます。
  • 通期業績予想修正のリスクと非配当: 直近の第3四半期決算において、売上高は順調な進捗を見せたものの、利益進捗が遅れており、会社は通期業績予想の修正を予定していると開示しています。この修正内容が今後の株価に大きく影響する可能性があります。また、現時点では長期にわたり無配を継続しており、株主還元への意識は低い点に注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 B 緩やかな成長
収益性 A 良好な水準
財務健全性 A 概ね良好
バリュエーション B 適正水準

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1023.0円
PER 7.75倍 業界平均21.1倍(割安)
PBR 2.90倍 業界平均1.3倍(割高)
配当利回り 0.00%
ROE 32.50%

1. 企業概要

株式会社エスエルディーは、繁華街を中心に「Kawara CAFE & DINING」などのカフェ・ダイニングを直営展開する飲食サービス事業と、アニメ・キャラクターコンテンツを活用したコラボカフェの企画・運営受託を行うコンテンツ企画サービス事業を主力としています。新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越え、現在はコンテンツ企画サービスを成長ドライバーとして、食とエンターテイメントを融合した独自のビジネスモデルを確立しています。DDグループの子会社であり、広範なノウハウとネットワークを活用し事業拡大を進めています。

2. 業界ポジション

エスエルディーが属する小売業(レストラン業界)は、多様な競合がひしめく市場ですが、同社は飲食事業に加えて「コンテンツ企画サービス」を展開することで、他社との差別化を図っています。特にアニメやキャラクターIPとのコラボカフェは、特定の顧客層へのアピール力が高く、集客面で強みを持っています。財務指標を見ると、同社のPER(7.75倍)は業界平均(21.1倍)と比較して割安水準にありますが、PBR(2.90倍)は業界平均(1.3倍)より割高となっています。これは、高ROEなどによって純資産以上の企業価値が評価されている一方で、利益水準が絶対的にまだ低い段階にあることを示唆している可能性があります。

3. 経営戦略

エスエルディーは、飲食サービスとコンテンツ企画サービスの二軸で事業展開を進めており、特にコンテンツ企画サービスの成長を重視しています。直近の決算短信では、コンテンツ企画サービスが前年同期比15.0%増と好調に推移し、全体の売上を下支えしました。直営店舗の賃貸契約満了に伴う閉鎖や減損損失の計上など、飲食店舗の最適化も進めていますが、今後の通期業績予想については「修正予定・精査中」とされており、下期における利益改善と修正内容の発表が重要なイベントとなります。中期経営計画の具体的な開示は提供データにはありませんが、既存事業の収益性向上とコンテンツ企画による新たな成長機会の追求が主要戦略と考えられます。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 2/3 純利益は黒字でROAも正であり、収益性は一部良好です。ただし、営業キャッシュフローのデータが不足しています。
財務健全性 2/3 負債が少なくD/Eレシオは1.0未満で、株式希薄化もないため健全性は高いですが、流動比率が目標値にわずかに届いていません。
効率性 2/3 ROEは良好な水準にある一方で、営業利益率は低い水準に留まっていますが、四半期ベースの売上は成長しています。

【収益性】

  • 営業利益率: 過去12ヶ月で0.54%、直近四半期累計では約3.4%と低い水準にあります。収益性の本格的な改善が引き続き課題です。
  • ROE: 実績32.50%、過去12ヶ月で25.03%と、ベンチマークの10%を大きく上回る優良な水準です。これは、効率的な資本活用ができていることを示唆します。株主のお金でどれだけ稼いだかを示す指標で、高いほど企業価値創造力があります。
  • ROA: 過去12ヶ月で7.30%と、ベンチマークの5%を上回っており良好です。総資産を効率的に活用して利益を上げていることを示します。

【財務健全性】

  • 自己資本比率: 実績46.2%、直近四半期末で47.5%と安定した水準(目安40%以上)にあり、財務基盤は比較的安定しています。
  • 流動比率: 直近四半期末で約146.0%(1.46)と、目安となる100%は超えており短期の支払い能力は良好ですが、F-Scoreの基準である150%にはわずかに達していません。

【キャッシュフロー】

  • 四半期キャッシュ・フロー計算書は作成しておらず、営業キャッシュフローやフリーキャッシュフロー(FCF)の具体的なデータは提供されていません。現金及び預金は直近の第3四半期累計期間で減少しており、売掛金が増加している状況にあります。

【利益の質】

  • 営業キャッシュフローのデータがないため、営業CF/純利益比率(1.0以上で健全)は算出できません。

【四半期進捗】

  • 通期予想(現行値)に対する売上高進捗率は72.3%と、9ヶ月終了時点での目安約75%に近い通常ペースで推移しています。
  • 一方で、営業利益進捗率は44.3%、純利益進捗率は41.7%と、売上進捗に比べて大幅に遅れています。通期目標達成には、下期での大幅な利益改善が必要です。直近3四半期の売上高、営業利益の推移は個別の決算期データに年度データとして含まれているが、より詳細な四半期ごとの推移は見ることができないため、決算短信の進捗データから判断します。

【バリュエーション】

  • PER(株価収益率): 7.75倍は、株価が利益の約7.75年分ということを示します。業界平均21.1倍と比較して大幅に割安な水準にあります。ただし、通期業績予想が修正予定のため、このPERは変動する可能性があります。
  • PBR(株価純資産倍率): 2.90倍は、株価が純資産の約2.9倍であることを示します。業界平均1.3倍と比較して割高な水準であり、エスエルディーの純資産に対する評価は高いと言えます。これは高ROEが評価されている可能性もあります。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: -19.63 / シグナルライン: -14.76 短期トレンド方向を示す
RSI 売られすぎ 26.2% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +0.27% 直近のモメンタム
25日線乖離率 -4.10% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -3.66% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +2.48% 長期トレンドからの乖離

RSIが26.2%と「売られすぎ」領域にあり、短期的な反発の可能性も考えられます。MACDは中立を示しており、明確なトレンドは確認できません。25日移動平均線、75日移動平均線を下回っており、短期から中期にかけては下落トレンドが継続している可能性があります。

【テクニカル】

現在の株価1,023.0円は、52週高値1,330円と安値767円の中間よりやや安値寄りの45.5%の位置にあります。短期的には5日移動平均線(1,020.20円)をわずかに上回っていますが、25日移動平均線(1,066.72円)および75日移動平均線(1,061.88円)を下回っており、短期から中期的な上値は重い状況です。長期の200日移動平均線(998.24円)は上回っており、長期的な目線では安定している可能性があります。

【市場比較】

過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年いずれの期間においても、日経平均株価およびTOPIXといった市場全体と比較して、エスエルディーの株価パフォーマンスは大きく下回っています。特に6ヶ月、1年リターンでは日経平均比で30%ポイント以上、TOPIX比で30%ポイント以上下回るなど、市場の成長トレンドに乗り切れていない状況が示されています。これは、個別リスクや成長期待の変化が市場全体の動きとは異なる形として表れている可能性があります。

【定量リスク】

エスエルディーの年間ボラティリティは38.25%と高く、シャープレシオは0.05と低い水準です。これはリスクに見合う十分なリターンが得られていないことを示唆しています。過去の最大ドローダウンは-36.29%です。
仮に100万円投資した場合、年間で±38.25万円程度の価格変動が想定され、投資には相応のリスクが伴うことを認識する必要があります。ベータ値(5年月次)は0.16と非常に低く、市場全体の変動にはあまり連動しない特性を持つ銘柄と言えますが、個別要因による変動が大きいことを示唆しています。

【事業リスク】

  • 原材料費・人件費の高騰: 飲食サービス事業において、原材料費の高止まりや人件費の上昇、労働力不足は収益を圧迫する主要なリスクです。価格転嫁が難しい場合、利益率がさらに悪化する可能性があります。
  • インバウンド需要への依存と変動: コンテンツ企画サービスはインバウンド需要の回復により恩恵を受けていますが、世界情勢の変化、感染症の再拡大、為替変動などによりインバウンド需要が減少した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • コンテンツの流行とライセンス: コラボカフェ事業は、人気アニメやキャラクターとの提携が不可欠です。コンテンツの流行が終了した場合や、有力IPとのライセンス契約が継続できない場合、売上高が減少するリスクがあります。また、新規コンテンツ開拓能力も事業継続の鍵となります。
  • 店舗閉鎖に伴う減損リスク: 直近の決算でも減損損失を計上しており、飲食事業の構造改革や不採算店舗の整理が今後も続く場合、一時的な特別損失が発生する可能性があります。

7. 市場センチメント

信用買残が125,000株に対し、信用売残は0株であるため、信用倍率は0.00倍という特殊な状況にあります。信用売残がないため、将来的な買い戻しによる株価上昇圧力は期待できませんが、信用買残による将来的な売り圧力は考えられます。主要株主はDDグループが42.92%を保有する筆頭株主であり、経営の安定性に寄与していると言えます。その他、SBI証券、野村證券、楽天証券などが上位株主に名を連ねています。ニュース動向は、コンテンツ企画サービスの成長や3Q決算累計経常98百万等のポジティブな報道があり、総合センチメントはポジティブとされていますが、市場全体の株価パフォーマンスは下回っています。

8. 株主還元

エスエルディーは、配当利回り0.00%、配当性向0.00%と、直近数年間は無配を継続しています。種類株式(A種)に対しては年間配当32,000円の実績がありますが、普通株式に対する株主還元は現時点では行われていません。自社株買いに関する情報も提供データにはありませんでした。DDグループ傘下で事業再生を進めている段階であり、利益を内部留保に回し、事業基盤の強化を優先していると考えられます。

SWOT分析

強み

  • 「食」と「コンテンツ」を融合したユニークな事業モデルとコラボカフェ運営実績。
  • DDグループ傘下による安定した経営基盤とシナジー効果への期待。

弱み

  • 飲食サービス事業の収益性改善が課題で、原材料・人件費高騰リスクに脆弱。
  • 普通株式に対して無配を継続しており、株主還元策が不十分。

機会

  • アニメ・キャラクターコンテンツ市場の拡大と、それに伴うコラボカフェ需要の増加。
  • インバウンド需要の本格的な回復による集客力向上と売上拡大。

脅威

  • 競合他社の参入や模倣による競争激化、コンテンツの流行の変化。
  • 経済状況の悪化や消費マインドの低下、新たな感染症流行リスク。

この銘柄が向いている投資家

  • コンテンツビジネスの成長に期待する投資家: IPコンテンツを活用したコラボカフェ事業の成長性を評価し、将来的な収益拡大に期待する投資家。
  • V字回復銘柄に関心のある投資家: コロナ禍からの事業再編と収益性改善が進む過程にある企業を中長期的に応援したい投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 通期業績予想修正の内容: 会社が修正予定と表明しているため、発表される修正内容を十分に確認し、それが株価に与える影響を評価する必要があります。特に利益面での改善が見込めるかどうかが重要です。
  • 飲食事業の収益構造の改善: コンテンツ企画サービスが好調な一方で、依然として飲食サービス事業の収益性改善は途上です。コスト抑制や効率化が進み、安定的な収益貢献ができるか注視が必要です。
  • 無配継続: 現状では普通株式に対して配当が行われていないため、インカムゲイン(配当収入)を重視する投資家には向いていません。

今後ウォッチすべき指標

  • 通期業績予想の修正内容と達成度: 特に営業利益、経常利益、純利益の修正後の目標値とその進捗率。
  • コンテンツ企画サービスの成長率: 引き続き高い成長率を維持できるか、また飲食事業全体にどの程度貢献していくか。
  • 新規IPコンテンツ契約の状況: 人気IPとの新規コラボレーションや契約継続の動向が事業の持続性を示す指標となります。

成長性

  • スコア: B
  • 判定: 緩やかな成長
  • 根拠: 過去12ヶ月の売上高成長率(四半期前年比)は4.50%であり、2026年2月期の通期売上高予想も前年比+4.4%と緩やかな増加を見込んでいます。売上は堅調に伸びていますが、爆発的な成長というよりは安定的な拡大フェーズにあると評価できます。

収益性

  • スコア: A
  • 判定: 良好な水準
  • 根拠: 実績ROEは32.50%(過去12ヶ月25.03%)と、目標の15%を大きく超える優良な水準です。これは、株主資本を非常に効率的に活用して利益を上げていることを示します。一方で過去12ヶ月の営業利益率は0.54%と低い水準に留まっており、事業活動そのものの利益率には改善の余地があるものの、総合的には良好と判断されます。

財務健全性

  • スコア: A
  • 判定: 概ね良好
  • 根拠: 自己資本比率は46.2%(直近四半期末47.5%)と、安定水準である40%以上をクリアしています。また、F-Scoreも6点(Aランク)と評価され、財務体質は概ね健全です。流動比率は146.0%で短期的な支払い能力も良好ですが、より強固な財務体質を目指す上での改善余地はあります。

バリュエーション

  • スコア: B
  • 判定: 適正水準
  • 根拠: PER7.75倍は業界平均21.1倍と比較して割安な水準にありますが、PBR2.90倍は業界平均1.3倍と比較して割高です。高ROEが評価されPBRが高く出ている一方で、利益水準が依然低いことからPERは割安に見える状況です。通期予想の修正が控えているため、現在のPERは暫定的な評価であり、利益水準の改善が株価の上昇余地を左右すると考えられます。総合的に見て適正な水準感と判断します。

企業情報

銘柄コード 3223
企業名 エスエルディー
URL http://www.sld-inc.com/
市場区分 スタンダード市場
業種 小売 – 小売業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,023円
EPS(1株利益) 131.99円
年間配当 0.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 8.9倍 1,176円 2.8%
標準 0.0% 7.8倍 1,023円 -0.0%
悲観 1.0% 6.6倍 914円 -2.2%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,023円

目標年率 理論株価 判定
15% 509円 △ 101%割高
10% 635円 △ 61%割高
5% 801円 △ 28%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.18)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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