企業の一言説明

かどや製油は「ごま油」の国内最大手であり、家庭用・業務用・輸出向けにごま油製品を展開するリーディングカンパニーです。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 安定した事業基盤とブランド力: 国内ごま油市場で確固たる首位の地位を築き、高いブランド認知度と安定した顧客基盤を誇ります。堅実な財務体質も魅力です。
  • 良好な業績進捗と積極的な株主還元: 直近の第3四半期累計決算では、通期営業利益・純利益予想を既に超過達成し、業績は好調に推移しています。さらに、配当予想の増額修正と株式分割を発表し、株主還元への意欲を示しています。
  • 原材料価格変動と株価の過熱感: 主原料であるごまの国際相場や為替レートの変動は収益に直接影響を与えるリスク要因です。また、直近の株価は上昇基調にありますが、RSIが「買われすぎ」のシグナルを示しており、短期的な調整の可能性には注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C 緩やかな成長
収益性 A 良好
財務健全性 S 優良
バリュエーション B 適正

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 4,450.0円
PER 16.72倍 業界平均16.8倍(ほぼ同等)
PBR 1.11倍 業界平均1.2倍(やや割安)
配当利回り 3.03%
ROE 6.77%

1. 企業概要

かどや製油は1858年創業の歴史ある企業で、ごま油製造販売の国内最大手です。主力は家庭用・業務用・輸出向けのごま油製品で、売上高の約79%を占めます。その他、ねりごまなどの食品ごま事業も展開しており、食生活に不可欠なごま製品を通じて、安定した収益モデルを確立しています。長年の経験と技術に裏打ちされた高品質な製品は高いブランド力を持ち、市場での優位性を維持する参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

かどや製油はごま油市場において国内首位の地位を確立しており、そのブランド力と流通網において競合他社に対し強い競争優位性を持っています。原料の仕入れ・販売で三菱商事や三井物産といった大手総合商社と密接な関係を築いている点も、安定した事業基盤の一因です。現在のPERは16.72倍と業界平均の16.8倍とほぼ同水準であり、PBRは1.11倍と業界平均の1.2倍を下回っており、業界水準と比較してやや割安感があると言えます。

3. 経営戦略

かどや製油は、2025年4月に「ファンベース経営」を推進するためのパーパス・ビジョン・バリューを策定し、企業価値向上を目指しています。直近の第3四半期決算では、主原料価格の低下と販売数量の増加により、通期予想を上回る利益を計上しており、収益力の改善と強化が進んでいます。また、配当方針の変更と期末配当予想の増額修正、さらに株式分割の発表を行い、株主還元を積極的に強化する方針を示しています。これにより、株式購入のハードルが下がり、より多くの投資家がアクセスしやすくなると期待されます。

今後のイベント:

  • March 30, 2026 at 12:00 AM UTC: Ex-Dividend Date(配当権利落ち日)

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好
収益性 3/3 優良
財務健全性 2/3 良好
効率性 1/3 やや改善の余地あり

解説:

  • 収益性: 3/3点
    純利益、営業キャッシュフローともにプラスであり、ROAもプラスであることから、企業として収益を上げられていることを示しています。
  • 財務健全性: 2/3点
    流動比率が5.34と非常に高く、短期的な支払い能力に全く問題ありません。また、株式希薄化もないため株主価値は保たれています。D/Eレシオのデータは提供されていません。
  • 効率性: 1/3点
    営業利益率が11.82%と10%を超えて良好ですが、ROEが7.5%と10%のベンチマークを下回り、四半期売上成長率もわずかながらマイナスであることから、資産や売上の効率的な活用にはまだ改善の余地があると言えます。

【収益性】

  • 営業利益率 (過去12か月): 11.82%
    高水準を維持しており、本業でしっかりと稼ぐ力があることを示します。
  • ROE (実績): 7.50%
    株主資本利益率(株主のお金でどれだけ稼いだか)は7.50%であり、一般的な目安である10%には届いていませんが、健全な水準にあります。
  • ROA (過去12か月): 5.23%
    総資産利益率(会社の全資産でどれだけ効率的に稼いだか)は5.23%であり、ベンチマークである5%をわずかに上回っており、資産を効率的に活用できている状態です。

【財務健全性】

  • 自己資本比率 (実績): 81.0%
    非常に高い水準であり、財務基盤が極めて強固であることを示しています。企業の安定性は非常に優れています。
  • 流動比率 (直近四半期): 5.34倍
    短期的な支払い能力を示す流動比率が5倍を超えており、資金繰りに全く問題がない、非常に潤沢な手元資金を保有している状態です。

【キャッシュフロー】

  • 営業キャッシュフロー (過去12か月): 2,170百万円
    本業で安定してキャッシュを生み出しており、事業活動が順調であることを示します。
  • フリーキャッシュフロー (過去12か月): 1,010百万円
    営業キャッシュフローから設備投資などを引いた自由なキャッシュは1,010百万円とプラスであり、事業投資や株主還元に充てる十分な余力があることを示しています。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: 0.82
    この比率が1.0未満であることから、純利益の一部が現金化されていない部分があることを示唆します。ただし、極端に低いわけではなく、過去12カ月で営業キャッシュフローもフリーキャッシュフローもプラスであるため、利益の質は「B(普通)」と評価できます。利益の大部分はキャッシュに裏付けられています。

【四半期進捗】

2026年3月期 第3四半期累計(2025年4月1日~2025年12月31日)の決算状況は以下の通りです。

  • 売上高: 第3四半期累計30,499百万円(通期予想40,500百万円に対し進捗率75.3%)
    • 前年同期比+2.0%と堅調に増加しています。
  • 営業利益: 第3四半期累計3,549百万円(通期予想3,500百万円に対し達成率101.4%)
    • 第3四半期時点で既に通期予想を上回っており、非常に良好な進捗です。
  • 経常利益: 第3四半期累計3,717百万円(通期予想3,600百万円に対し達成率103.3%)
    • こちらも第3四半期時点で通期予想を上回っています。
  • 純利益: 第3四半期累計2,544百万円(通期予想2,450百万円に対し達成率103.8%)
    • 同様に、第3四半期時点で通期予想を上回る達成率となっています。

直近3四半期の売上高・営業利益の推移は提供データからは直接確認できませんが、第3四半期での通期予想超過は、販売数量の増加と主原料価格の低下が売上原価の改善に繋がり、大幅な増益に貢献したことが要因とされています。会社は通期予想を据え置いていますが、この進捗状況から上振れする可能性は高いと推察されます。

【バリュエーション】

  • PER(会社予想): 16.72倍
    「株価が利益の何年分か」を示すPERは16.72倍であり、業界平均の16.8倍とほぼ同水準です。これは、現在の株価が業界水準から見て適正な評価を受けていることを示唆します。
  • PBR(実績): 1.11倍
    「株価が純資産の何倍か」を示すPBRは1.11倍であり、業界平均の1.2倍と比較してやや低い水準です。これは、株価が企業の解散価値に対して割安である可能性を示し、バリュエーション面ではやや魅力があると言えます。
  • 目標株価: 業種平均PER基準で4,827円、業種平均PBR基準で4,710円と算出されており、現在の株価4,450円と比較すると、依然として上値余地がある可能性を示しています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD: 56.97 / シグナル: 29.36 短期トレンド方向を示す
RSI 買われすぎ 93.1% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +8.04% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +10.50% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +13.58% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +18.04% 長期トレンドからの乖離

解説:

RSIが93.1%と「買われすぎ」水準に達しており、直近の急激な株価上昇が過熱気味であることを示唆しています。短期的な調整局面に入る可能性に注意が必要です。MACDは中立を示していますが、MACDラインがシグナルラインを大きく上回っているため、強い上昇モメンタムがあるものの、RSIの過熱感と合わせて注意が必要です。

【テクニカル】

現在の株価4,450円は、52週高値4,465円に非常に近い水準にあり、年初来高値を更新しています。また、全ての移動平均線(5日、25日、75日、200日)を大きく上回って推移しており、強い上昇トレンドを示しています。特に5日移動平均線からの乖離率が+8.04%、200日移動平均線からの乖離率が+18.04%と大きいことは、短期的に大きく買われている状況を示唆しており、過熱感に伴う反動や調整には警戒が必要です。

【市場比較】

  • 日経平均との相対パフォーマンス:
    • 1ヶ月リターン: 株式+11.39% vs 日経+2.48% → 8.91ポイント上回る
    • 3ヶ月リターン: 株式+16.80% vs 日経+2.68% → 14.11ポイント上回る
    • 6ヶ月リターン: 株式+14.40% vs 日経+32.38% → 17.98ポイント下回る
    • 1年リターン: 株式+23.27% vs 日経+34.77% → 11.51ポイント下回る
  • TOPIXとの相対パフォーマンス:
    • 1ヶ月リターン: 株式+11.39% vs TOPIX+3.22% → 8.17ポイント上回る

直近1ヶ月および3ヶ月では日経平均およびTOPIXを大きくアウトパフォームしており、市場全体のトレンドを上回る強い上昇を見せています。しかし、6ヶ月、1年といった中長期で見ると市場平均を下回る水準であり、直近の上昇は最近の業績好調や株主還元策発表が強く影響していると考えられます。

【定量リスク】

  • ベータ値 (5Y Monthly): 0.04
    ベータ値が非常に低く、市場全体の動きに対して株価がほとんど連動しない、安定性の高い銘柄であることを示します。
  • 年間ボラティリティ: 12.88%
    年間ボラティリティは12.88%であり、高いボラティリティの銘柄と比較して株価変動は比較的穏やかです。仮に100万円投資した場合、年間で±12.88万円程度の変動が想定されます。
  • シャープレシオ: -0.62
    リスクに見合うリターンが得られているかを示すシャープレシオがマイナスであることは、過去のリターンがリスクに見合っていない状況であったことを示唆します。
  • 最大ドローダウン: -14.62%
    過去最悪の下落率は-14.62%であり、この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。

【事業リスク】

  • 原材料価格の変動リスク: 主製品であるごま油の原料であるごまは、国外からの輸入に大きく依存しています。そのため、国際的なごまの供給状況、作柄、為替レートの変動などにより原材料価格が高騰した場合、売上原価の増加は収益を圧迫する可能性があります。
  • 為替変動リスク: 原材料のごまを輸入する際に外貨建てで決済されるため、円安が進行すると輸入コストが増加し、利益を圧押しする要因となります。逆に円高は原材料調達コストの低減に繋がる可能性があります。
  • 競争環境と市場シェア維持: ごま油市場は国内最大手としての地位を確立していますが、競合他社の新製品投入や価格競争激化により、シェアや収益性が影響を受けるリスクがあります。特にPB(プライベートブランド)商品との競争も無視できません。
  • 環境規制と食品安全基準: 食品を扱う企業として、国内外の環境規制や食品安全基準の変更は、製造プロセスや製品開発に影響を与え、新たなコスト発生や事業展開の制約となる可能性があります。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況: 信用買残が19,600株である一方、信用売残は0株のため、信用倍率は0.00倍となっています。信用買残の絶対数は大きくありませんが、売残がないため、将来的な買い方の手仕舞売りには一定の注意が必要です。
  • 主要株主構成:
    • 三菱商事: 26.35% (2,477,000株)
    • 三井物産: 21.48% (2,019,500株)
    • 小澤物産: 11.31% (1,063,100株)
      上位株主には大手総合商社が名を連ねており、安定した大株主構成となっています。これは、原材料調達・販売面での強力なパートナーシップを裏付けるものであり、一般的な個人投資家による売買の影響を受けにくい、安定感のある株主構成と言えます。発行済み株式の70.29%がインサイダー(内部関係者)に保有されており、経営の安定性や長期的な視点での事業運営が期待されます。

8. 株主還元

  • 配当利回り(会社予想): 3.03%
    現在の株価に対する配当利回りは3.03%であり、安定的なインカムゲインを期待できます。
  • 1株配当(会社予想): 135.00円
    2026年3月期の配当予想は135円であり、直近の決算短信では今期の配当を増額修正したことが発表されています。
  • 配当性向: 39.0%
    配当性向は30%台後半であり、利益の約4割を株主に還元する姿勢を示しています。これは一般的な水準(30%~50%)にあり、企業の成長投資とのバランスが取れていると言えます。
  • 株式分割: 2026年3月31日を基準日として1株を3株に分割する予定であり、これにより最低購入代金が下がり、個人投資家がより投資しやすくなることで流動性の向上が期待されます。自社株買いの状況に関するデータは提供されていません。

SWOT分析

強み

  • 国内ごま油市場で確固たる首位の地位、高いブランド力と安定した顧客基盤。
  • 非常に高い自己資本比率(81.0%)と潤沢な手元資金(流動比率5.34倍)に裏打ちされた盤石な財務体質。

弱み

  • 主原料であるごまの国際相場や為替レートの変動が収益に与える影響が大きい。
  • ROE(7.50%)が株主資本効率の一般的なベンチマークである10%を下回っている点。

機会

  • 健康志向の高まりを背景としたごま油・ごま製品の需要拡大。
  • 株式分割による個人投資家層への浸透、市場流動性の向上と認知度向上。

脅威

  • 原材料価格や物流コストのさらなる高騰、円安進行による輸入コスト増加。
  • 国内市場の飽和と競合他社との価格競争激化。

この銘柄が向いている投資家

  • 安定したインカムゲインと財務健全性を重視する長期投資家: 国内首位の安定した事業基盤と極めて堅実な財務体質、そして積極的な株主還元策は、長期保有に適しています。
  • 株主還元強化の恩恵を享受したい投資家: 近年の増配基調、配当性向と、発表された株式分割を評価する投資家にとって魅力的な選択肢となり得ます。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 株価の過熱感: 直近の株価は急騰しており、RSIが「買われすぎ」を示唆しています。短期的に調整局面を迎える可能性があり、エントリータイミングには慎重な判断が求められます。
  • 原材料価格と為替の動向: 収益を左右する核心的な要素であるごまの国際相場や円/ドル為替レートの変動リスクを常に監視する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • ごまの国際相場と為替レート: 原材料調達コストに直結するため、これらの動向は四半期ごとの利益変動に大きく影響します。
  • 四半期ごとの業績進捗と通期業績の上方修正の有無: 第3四半期時点で既に通期予想利益を超過しているため、会社が今後どのようなタイミングで業績予想を修正するかに注目すべきです。

成長性: C (緩やかな成長)

根拠: 過去の売上高推移は増収傾向にありますが、直近の四半期売上成長率が-0.20%とわずかにマイナスであり、通期売上高成長予想も+2.66%と緩やかな伸びに留まっています。

収益性: A (良好)

根拠: 営業利益率が11.82%と10%を上回っており、本業での稼ぐ力が良好であることを示します。ただし、ROEは7.50%とベンチマークの10%には届いていません。

財務健全性: S (優良)

根拠: 自己資本比率81.0%、流動比率5.34倍と、どちらもS評価基準を大きく上回っており、財務基盤は極めて強固です。Piotroski F-Scoreも6/9点と良好な水準です。

バリュエーション: B (適正)

根拠: PER16.72倍は業界平均16.8倍とほぼ同水準であり、PBR1.11倍は業界平均1.2倍をやや下回るため、市場全体と比較して適正からやや割安な水準にあると言えます。


企業情報

銘柄コード 2612
企業名 かどや製油
URL http://www.kadoya.com/
市場区分 スタンダード市場
業種 食品 – 食料品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 4,450円
EPS(1株利益) 266.19円
年間配当 3.03円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 6.4% 19.2倍 6,981円 9.5%
標準 4.9% 16.7倍 5,661円 5.0%
悲観 2.9% 14.2倍 4,378円 -0.3%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 4,450円

目標年率 理論株価 判定
15% 2,823円 △ 58%割高
10% 3,526円 △ 26%割高
5% 4,450円 △ 0%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.20)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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