企業の一言説明

じもとホールディングスは、宮城・山形両県を地盤に地域金融サービスを展開する公的資金注入行であり、SBIホールディングスと資本業務提携している銀行持株会社です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 低PBRと経営再建期待: 株価純資産倍率(PBR)が0.17倍と極めて低い水準にあり、企業価値向上の余地が大きい可能性があります。SBIホールディングスの傘下で経営再建が進むことへの期待感が高まっています。
  • 地域金融機関としての役割: 宮城・山形両県の地域経済に深く根差しており、復興支援を掲げるなど地域の安定を支える重要な役割を担っています。特定の地域経済の回復が業績の追い風となる可能性があります。
  • 財務健全性の課題と過去の不振: 自己資本比率が3.3%と非常に低く、過去には大幅な赤字を計上しています。公的資金注入行であることからも、財務基盤の強化は喫緊の課題であり、経営再建の進捗と財務改善が今後の重要な焦点となります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C やや不安
収益性 D 懸念
財務健全性 D 懸念
バリュエーション A 良好

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 535.0円
PER 8.42倍 業界平均50.4倍
PBR 0.17倍 業界平均0.3倍
配当利回り 0.93%
ROE 1.88%

1. 企業概要

じもとホールディングスは、2012年にきらやか銀行と仙台銀行の経営統合によって誕生した銀行持株会社です。宮城県と山形県を主要な営業基盤とし、預金、貸付、外国為替、有価証券投資、リースなどの金融サービスを幅広く提供しています。特に地域の中小企業や個人向けの融資に強みを持ち、地域経済の復興支援を重要なミッションとしています。公的資金注入行であり、SBI地銀ホールディングスが筆頭株主として経営に参画している点が特徴です。

2. 業界ポジション

じもとホールディングスは、地域銀行業界において、宮城・山形両県における主要な金融機関の一つです。預貸金業務を中心とする伝統的な銀行業務を展開し、地域に密着したサービスで顧客基盤を構築しています。競争環境は厳しく、他地域銀行や信用金庫、ネット銀行などとの差別化が求められています。財務指標面では、PERが8.42倍と業界平均の50.4倍を大幅に下回り、PBRも0.17倍と業界平均の0.3倍を下回っており、割安感がある一方で、市場からは財務基盤の弱さや収益性の課題が意識されている状況と言えます。

3. 経営戦略

じもとホールディングスの経営戦略は、地域経済の活性化支援と財務体質の改善、そしてSBIHDとの連携強化に重点を置いています。公的資金注入行として、早期の経営健全化と返済が目標です。SBIHDの子会社が筆頭株主であることから、同グループのデジタル金融ノウハウや広範なネットワークを活用した新たな事業機会の創出やコスト削減、経営効率化が期待されます。中期経営計画の具体的な内容は提供されていませんが、これまでの経緯と現在の資本提携状況から、地域への貢献と同時に、収益力の向上や不良債権処理などを通じた経営再建が最優先課題と考えられます。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好
収益性 3/3 良好(純利益、営業CF、ROAいずれもプラス)
財務健全性 1/3 やや不安(自己株式発行による希薄化はないが、流動比率や負債比率の改善が未確認)
効率性 1/3 課題あり(営業利益率・ROEが低く、売上高成長率は確保)

F-Score詳細解説:

  • 収益性スコア(3/3): 純利益、営業キャッシュフロー、資産利益率(ROA)のすべてがプラスであり、基本的な収益力は確保されていると評価されます。ただし、ROAは0.06%と極めて低い水準です。
  • 財務健全性スコア(1/3): 株式の希薄化が見られない点は評価されますが、流動比率やD/Eレシオに関するデータがなく、現状では財務状況の改善度が不明瞭なため、健全性全体の評価は限定的です。自己資本比率の低さも懸念材料です。
  • 効率性スコア(1/3): 四半期売上成長率はプラスであるものの、営業利益率(4.37%)と株主資本利益率(ROE: 1.92%)がいずれも低水準であり、資本効率や利益創出能力に課題があることを示しています。

【収益性】

  • 営業利益率(過去12か月): 4.37%
  • ROE(実績): 1.88%(ベンチマーク10%に対し非常に低い)
  • ROA(過去12か月): 0.06%(ベンチマーク5%に対し非常に低い)

じもとホールディングスの収益性は、営業利益率、ROE、ROAのいずれもがベンチマーク(参考基準)を大幅に下回っており、収益力に深刻な課題を抱えていることが明らかです。株主資本を効率的に活用し、利益を生み出す力が極めて弱いと言えます。

【財務健全性】

  • 自己資本比率(実績): 3.3%
  • 流動比率: データなし

自己資本比率が3.3%と極めて低い水準にあり、これは一般的な「安全な企業」とされる基準(通常40%以上が望ましい)を大きく下回ります。公的資金注入行という背景も考慮に入れると、財務健全性には重大な懸念があります。流動比率のデータは提供されていませんが、自己資本の薄さが財務基盤の脆弱性を示しています。

【キャッシュフロー】

  • 営業キャッシュフロー(過去12か月): 87.9億円

営業キャッシュフローは87.9億円とプラスであり、本業で現金を稼ぐ力は健在です。過去に赤字を計上していた時期があることを考えると、安定してプラスの営業キャッシュフローを創出している点は評価できます。フリーキャッシュフロー(FCF)の算出に必要な投資キャッシュフローのデータはありません。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率:5.43
  • 利益の質評価: S (優良(キャッシュフローが利益を大幅に上回る))

営業キャッシュフローが純利益を大幅に上回る5.43倍となっており、利益の質は極めて優良です。これは、計上されている利益が実際のキャッシュを伴っていることを示唆し、粉飾決算などのリスクは低いと判断できます。ただし、純利益率自体が低いこととのバランスで評価する必要があります。

【四半期進捗】

  • Quarterly Revenue Growth(直近四半期前年比): 8.30%
  • Quarterly Earnings Growth(直近四半期前年比): -22.70%

直近四半期の売上高は前年同期比で8.30%増加していますが、純利益は22.70%減少しており、増収減益の状況です。通期予想に対する進捗率はデータがありませんが、売上は伸びているものの、利益を圧迫する要因があると考えられます。損益計算書を見てもPretax Income, Net Income Common Stockholdersが過去数年間で大きく変動しており、安定した利益創出にはまだ至っていません。

【バリュエーション】

  • PER(会社予想): 8.42倍
  • PBR(実績): 0.17倍

PERは8.42倍と、銀行業の業界平均50.4倍と比較して大幅に割安な水準にあります。PBRも0.17倍と、業界平均の0.3倍を下回る、極めて低い水準です。これは、株価が企業の純資産を大きく下回っていることを意味します。一般的にPBR1倍未満は解散価値以下と評価されますが、じもとホールディングスの場合は自己資本比率の低さや過去の赤字、公的資金注入という特殊な事情が相まって、市場からの評価が低く抑えられている可能性があります。目標株価(業種平均PER基準)は346円、目標株価(業種平均PBR基準)は958円と算出されており、基準によって大きな乖離があります。これは、同社の特殊な財務状況と業界平均のPER自体の高さに起因すると考えられます。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 20.47 / シグナル値: 16.47 短期トレンド方向を示す
RSI 買われすぎ 71.2% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +10.49% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +17.90% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +29.59% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +39.00% 長期トレンドからの乖離

RSIが71.2%と70%を上回っており、「買われすぎ」の状態を示唆しています。株価は全ての移動平均線を大幅に上回って推移しており、強い上昇トレンドにあることが分かります。MACDは中立状態ですが、MACD値がシグナルラインを上回っているため、短期的な上昇モメンタムは継続している可能性があります。

【テクニカル】

現在の株価535.0円は52週高値(535.0円)と同水準であり、年初来で高値圏に位置しています。移動平均線(5日、25日、75日、200日)を全て上回って推移しており、短期的にも中長期的にも強い上昇トレンドが継続していることを示しています。特に、5日移動平均線からの乖離率が+10.49%、200日移動平均線からの乖離率が+39.00%と大きく、最近の株価上昇の勢いが強いことを裏付けています。

【市場比較】

じもとホールディングスの株価は、過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年間のいずれの期間においても、日経平均株価およびTOPIXを大幅に上回るパフォーマンスを示しています。特に1ヶ月リターンは+27.08%と、日経平均やTOPIXの数%の伸びと比較して非常に好調です。これは、同社あるいは地域金融セクターに対する市場の見方が大きく変化していることを示唆しています。

【注意事項】

⚠️ 信用倍率5.89倍と高水準。将来の売り圧力に注意。

【定量リスク】

  • ベータ値(5Y Monthly): 0.57
  • 年間ボラティリティ: 46.42%
  • シャープレシオ: 0.44
  • 最大ドローダウン: -46.14%
  • 年間平均リターン: 20.84%

じもとホールディングスのベータ値0.57は、市場全体の動きに対して約0.57倍の変動率を持つことを示しており、比較的市場の影響を受けにくい(ディフェンシブな)特性を持つと解釈できます。しかし、年間ボラティリティが46.42%と高水準であり、株価の変動幅は大きい銘柄です。仮に100万円投資した場合、年間で±46万4200円程度の変動が想定され、短期的には大きなリターンとリスクが共存します。過去の最大ドローダウンは-46.14%であり、この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識すべきです。シャープレシオ0.44は、リスクに対して得られたリターンが平均的であることを示しています(シャープレシオは1.0以上が良好の目安)。

【事業リスク】

  • 地域経済の動向: 主な営業基盤である宮城・山形両県の経済状況に業績が強く依存します。人口減少や産業構造の変化、災害などが地域経済に与える影響は事業リスクとなります。
  • 公的資金返済の動向と財務基盤の脆弱性: 自己資本比率が低く、公的資金を注入されており、その返済に向けた経営努力が求められます。財務基盤の強化が進まないと、M&Aや事業投資の機会が制限されたり、市場からの信認を得られにくくなったりする可能性があります。
  • 金利変動と不良債権リスク: 銀行業は金利変動の影響を大きく受けます。特に、低金利環境が続けば収益機会が制限され、金利上昇期には貸出採算の改善が見込める一方、企業の資金繰り悪化に伴う不良債権発生リスクにも注意が必要です。過去には多額の不良債権処理があったことも踏まえる必要があります。

7. 市場センチメント

信用倍率は5.89倍と高水準です。これは信用買い残が信用売り残を大きく上回っており、将来的に信用取引の期限到来による売り圧力が発生する可能性があります。需給面では注意が必要です。
主要株主はSBI地銀ホールディングスが33.36%を保有し筆頭株主となっています。次いで個人投資家の金子正幸氏が5.00%、きらやか銀行職員持株会が2.04%と続き、SBIHDが安定株主として経営を支える体制であることが分かります。これにより、SBIHDの強力な経営支援と連携が期待される一方で、経営の独立性や他の株主の意向が反映されにくい側面も考慮する必要があります。

8. 株主還元

  • 配当利回り(会社予想): 0.93%
  • 1株配当(会社予想): 5.00円
  • 配当性向(会社予想): 72.99% (2025年3月期の実績は8.5%)

じもとホールディングスの配当利回りは0.93%と、相対的に低い水準です。会社予想の配当性向は72.99%とやや高めですが、過去の配当性向は年度によって大きく変動しています。特に、2023年3月期、2024年3月期は赤字であったため配当が出ていません。2025年3月期は5円配当で配当性向は8.5%でした。2026年3月期予想も5円配当であり、業績のV字回復に伴い、配当を再開した形となります。自社株買いの実施状況についてはデータがありません。財務健全性の改善が最優先であるため、積極的な株主還元は現時点では期待しにくい状況です。

SWOT分析

強み

  • SBIホールディングスとの資本業務提携による経営基盤強化とノウハウ活用
  • 低PBR (0.17倍)による企業価値向上への潜在的な期待感
  • 地域に密着した強固な顧客基盤と復興支援を担う社会的役割

弱み

  • 極めて低い自己資本比率 (3.3%)と公的資金注入行であること
  • ROE (1.88%)や営業利益率 (4.37%)など、低い収益力と資本効率
  • 過去数期にわたる大幅な赤字計上と不安定な業績推移

機会

  • SBIHDとの連携を通じたデジタル化推進や新たな金融サービスの展開
  • 地域経済の回復やインバウンド需要の増加による貸出・預金残高の増加
  • 日本銀行の金融政策転換(金利上昇)による利ザヤ改善

脅威

  • 地域人口の減少や少子高齢化による預金・貸出市場の縮小
  • 激化する地域金融機関間の競争と、異業種からの参入
  • 不良債権発生リスクの再燃や貸倒引当金の追加計上

この銘柄が向いている投資家

  • 企業再建・再生に期待する投資家: SBIHDの傘下での経営改革や財務改善、公的資金返済の進捗に妙味を感じる投資家。
  • バリュー投資を志向する投資家: PBRが極めて低く、企業価値が割安に評価されていると考える長期投資家。ただし、バリュートラップのリスクも理解している必要がある。
  • 地域経済への貢献を重視する投資家: 東北の地域経済に根差した銀行として、その持続的な成長と発展を応援したい投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 財務健全性の抜本的改善: 自己資本比率の極端な低さは最大の懸念点です。公的資金の現状と返済計画、自己資本をいかに積み上げていくかを確認する必要があります。
  • 収益力の継続的な向上: 地方銀行を取り巻く環境は厳しく、安定した収益を継続できるか、特に金利以外の収益源を確保できるかに注目が必要です。
  • 株価の急騰後の動向: 直近で株価が大きく上昇し、RSIなどの指標は買われすぎを示唆しています。短期的な調整局面も視野に入れるべきです。

今後ウォッチすべき指標

  • 自己資本比率: 最も重要な指標。中期的に改善が見られるか。
  • ROE、ROA: 収益力と資本効率の改善度合い(目標値: ROE 5%以上、ROA 0.5%以上への回復)。
  • 公的資金の返済動向: 経営再建の進捗を示す具体的な指標。

10. 企業スコア(詳細)

成長性:C (やや不安)
過去数期にわたり、経常収益や当期純利益が大きく変動しており、安定した成長傾向は見られません。直近四半期の売上高成長率は8.3%とプラスですが、純利益は減少しており、継続的な成長基盤が安定しているとは言えず、今後の成長が不透明な状況です。
収益性:D (懸念)
ROEが1.88%、ROAが0.06%、営業利益率が4.37%と、いずれの収益性指標もベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%、営業利益率 10-15%)を大幅に下回っています。特にROEは株式益回りが極めて低く、株主資本の活用効率に深刻な課題を抱えており、現在の収益力は非常に低いと評価せざるを得ません。
財務健全性:D (懸念)
自己資本比率が3.3%と極めて低く、投資評価基準である20%を大幅に下回っています。公的資金注入行であるという特殊な事情を考慮しても、財務基盤は極めて脆弱です。Piotroski F-Scoreの財務健全性スコアも1/3と低く、財務面に重大な懸念を抱える状況です。
バリュエーション:A (良好)
PERが8.42倍(業界平均50.4倍)と大幅に割安、PBRが0.17倍(業界平均0.3倍)と純資産を大きく下回っており、数値上は非常に割安感があります。しかし、この割安感は財務健全性や収益性の低さに起因する「バリュートラップ」の可能性も否めません。経営再建への期待やSBIHDとの連携による企業価値向上の可能性を含めると、良好な評価としますが、その裏にあるリスクは十分に認識すべきです。


企業情報

銘柄コード 7161
企業名 じもとホールディングス
URL http://www.jimoto-hd.co.jp
市場区分 スタンダード市場
業種 銀行 – 銀行業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 535円
EPS(1株利益) 63.55円
年間配当 0.93円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 3.6% 9.7倍 734円 6.7%
標準 2.8% 8.4倍 613円 2.9%
悲観 1.7% 7.2倍 494円 -1.4%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 535円

目標年率 理論株価 判定
15% 307円 △ 74%割高
10% 384円 △ 39%割高
5% 484円 △ 10%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.20)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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