企業の一言説明
オリンパスは医療技術分野に特化し、内視鏡の世界市場で圧倒的な地位を確立している精密機器メーカーです。特に消化器向け内視鏡で高シェアを誇り、治療機器など医療関連製品・サービスの提供を通じて事業を展開しています。
投資判断のための3つのキーポイント
- 内視鏡における圧倒的市場地位と技術力: オリンパスは世界的な内視鏡市場において首位の座を確立しており、長年にわたる技術蓄積と研究開発により高い参入障壁を持つ製品を提供しています。この強固な事業基盤は、安定した収益源となっています。
- 極めて堅牢な財務体質と優れた利益の質: Piotroski F-Scoreが9点満点中9点という最高の評価を獲得しており、収益性、財務健全性、効率性の全てにおいて優良と判定されています。また、営業キャッシュフローが純利益を大幅に上回ることから、利益の質も極めて高い水準にあります。
- 直近業績の鈍化と信用取引の高水準: 直近の2026年3月期第2四半期決算では、通期予想に対する進捗率が営業利益で33.9%、純利益で31.1%と遅れが見られます。また、信用倍率が5.68倍と高水準にあり、将来的な売り圧力が株価上値の重しとなる可能性があります。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | C | やや不安 |
| 収益性 | A | 良好 |
| 財務健全性 | S | 優良 |
| バリュエーション | D | 懸念 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1,975.0円 | – |
| PER | 23.58倍 | 業界平均21.1倍(111.7%) |
| PBR | 2.98倍 | 業界平均1.8倍(165.6%) |
| 配当利回り | 1.52% | – |
| ROE | 15.62% | – |
1. 企業概要
オリンパスは1919年に設立された、世界的な医療機器メーカーです。主要事業は、医療分野に特化しており、内視鏡ソリューション(消化器内視鏡システム、AI診断製品など)、治療ソリューション(呼吸器、泌尿器、外科製品)、およびこれらに関連するサービスを提供しています。特に内視鏡分野では世界シェア首位を誇り、高精度な光学技術と精密加工技術を基盤とした製品開発力は、高い技術的独自性と参入障壁を形成しています。収益モデルは、医療機関への機器販売に加え、消耗品や保守サービスによるストック型収益も大きな割合を占めます。
2. 業界ポジション
オリンパスは、世界の医療機器業界、特に内視鏡分野において圧倒的な市場シェアとブランド力を有するリーディングカンパニーです。競合としては、富士フイルム、カールストルツ、ペンタックスメディカルなどが挙げられますが、オリンパスは消化器向け内視鏡で特に高いシェアを占め、最先端の診断・治療技術を提供することで優位性を維持しています。
財務指標を業界平均と比較すると、現在の株価は割高感がある状態です。
- PER(株価収益率):株価が1株当たり利益(EPS)の何倍になっているかを示す指標です。業界平均より低い方が割安と判断されがちです。オリンパスのPERは23.58倍に対し、業界平均は21.1倍であり、業界平均より約11.7%高い水準にあります。
- PBR(株価純資産倍率):株価が1株当たり純資産(BPS)の何倍になっているかを示す指標です。1倍を下回ると、企業の解散価値より株価が低いと見なされることがあります。オリンパスのPBRは2.98倍に対し、業界平均は1.8倍であり、業界平均を約65.6%上回る水準です。
3. 経営戦略
オリンパスは、成長戦略として医療関連事業への経営資源集中を掲げています。特に、内視鏡ソリューションと治療ソリューションの分野におけるイノベーション推進とグローバル展開の強化を中核としています。具体的には、消化器内視鏡、呼吸器内視鏡、泌尿器関連機器、外科用機器といった主力製品群の強化に加え、AIを活用した診断支援システムやインテリジェントエコシステムプラットフォームの開発を通じて、デジタル医療の進化に貢献することを目指しています。
最近の重要な情報としては、2026年3月期第2四半期決算短信で、セグメント別では主力の消化器内視鏡ソリューション事業が売上高、営業利益ともに減少したほか、サージカルインターベンション事業が営業損失に転落したことが挙げられます。これに伴い通期予想(未修正)に対する進捗率が営業利益で33.9%、親会社帰属当期利益で31.1%と遅れており、今後の巻き返しが課題となります。
今後のイベントとしては、2026年2月13日の次期決算発表が予定されており、この発表で直近の業績進捗や通期見通しについて詳細が示される可能性があります。また、2026年3月30日には配当落ち日が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
Piotroski F-Scoreは、企業の財務健全性、収益性、効率性を9つの指標で評価するスコアリングシステムです。7点以上は財務優良と判断されます。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 9/9 | S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好) |
| 収益性 | 3/3 | 純利益、営業キャッシュフロー、ROAが全てプラスであり、安定した収益力を示しています。 |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率が基準値を上回り、D/Eレシオが低い水準で、株式の希薄化もなく、非常に健全な財務状況です。 |
| 効率性 | 3/3 | 営業利益率とROEがベンチマークを上回り、四半期売上成長率もプラスで、効率的な経営ができていることを示しています。 |
オリンパスのPiotroski F-Scoreは9点満点中9点と、極めて優れた財務品質を示しています。これは、同社が安定した収益を上げ、財務基盤が非常に強固であり、資産を効率的に活用していることを意味します。
【収益性】
収益性は、企業がどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示します。
- 営業利益率(過去12か月):13.54%
- 2026年3月期第2四半期決算では営業利益率が10.15%(46,133百万円 / 454,350百万円)に留まっており、過去12ヶ月平均よりも低下が見られますが、通期予想では13.6%(136,000百万円 / 998,000百万円)を見込んでいます。
- ROE(Return On Equity:自己資本利益率):株主資本を元手にどれだけ効率的に利益を上げたかを示す指標です。10%以上が一般的な目安とされます。
- 過去12か月: 13.60%
- 実績(2025年3月期):15.62%
- ベンチマークの10%を大きく上回る良好な水準であり、株主資本を効率的に活用して利益を生み出していると言えます。
- ROA(Return On Assets:総資産利益率):企業が総資産をどれだけ効率的に利用して利益を上げているかを示す指標です。5%以上が一般的な目安とされます。
- 過去12か月: 6.67%
- ベンチマークの5%を上回る良好な水準であり、総資産に対する利益創出能力が高いことを示しています。
【財務健全性】
財務健全性は、企業の倒産リスクの低さや、安定経営の度合いを示します。
- 自己資本比率(実績):52.5%
- 総資産に占める自己資本の割合で、高いほど財務基盤が安定しているとされます。一般的に40%以上が目安とされますが、オリンパスはそれを大きく上回り、非常に健全な財務状態です。
- 流動比率(直近四半期):2.06倍
- 流動資産を流動負債で割ったもので、短期的な支払い能力を示します。200%(2倍)以上が安全圏とされ、オリンパスは良好な短期支払い能力を有しています。
【キャッシュフロー】
企業の資金の流れを示すキャッシュフローは、経営の健全性を測る上で重要な指標です。
- 営業キャッシュフロー(過去12か月):1,178億20百万円
- 本業でどれだけ現金を稼ぎ出したかを示します。プラスであることは、事業活動が順調に現金を生み出していることを意味します。
- フリーキャッシュフロー(過去12か月):149億70百万円
- 企業が自由に使える現金を示します。プラスであることは、投資やM&A、株主還元などに充てる余力があることを示します。ただし、2026年3月期第2四半期決算(直近6ヶ月)では、営業CF 210億70百万円に対し、投資CFが△503億67百万円となり、フリーキャッシュフローは△292億97百万円の赤字となっています。これは、成長に向けた積極的な投資活動が行われたためと推測され、一時的なものかどうかの注視が必要です。
【利益の質】
利益の質は、計上された利益が現金として伴っているかを確認する指標です。
- 営業CF/純利益比率:1.21
- 営業キャッシュフローが純利益をどれだけ上回っているかを示す指標で、1.0以上であれば利益が現金としてしっかりと伴っている(利益の質が高い)と評価されます。オリンパスは1.21と高く、非常に健全です。
- 利益の質評価:S(優良:キャッシュフローが利益を大幅に上回る)
【四半期進捗】
直近の四半期決算から、通期の会社予想に対する進捗状況を確認します。
- 通期予想に対する進捗率(2026年3月期第2四半期、直近6ヶ月):
- 売上高:45.5%(会社予想998,000百万円に対し454,350百万円)
- 営業利益:33.9%(会社予想136,000百万円に対し46,133百万円)
- 親会社帰属当期利益:31.1%(会社予想94,000百万円に対し29,187百万円)
- 直近3四半期の売上高・営業利益の推移:データなし
- 第2四半期時点での営業利益および親会社帰属当期利益の進捗率は、期末までに達成すべき目標比率の50%を下回っており、やや遅れが見られます。これは、主に消化器内視鏡ソリューション事業の減益と、サージカルインターベンション事業の営業損失転落が影響していると考えられます。今後の下期での巻き返しに注目が必要です。
【バリュエーション】
バリュエーションは、現在の株価が企業の価値に対して割安か割高かを評価するものです。
- PER(会社予想):23.58倍
- 業界平均PERが21.1倍であるため、オリンパスのPERは業界平均を約11.7%上回っています。これは、利益に対して株価がやや割高水準にあると判断できます。
- PBR(実績):2.98倍
- 業界平均PBRが1.8倍であるため、オリンパスのPBRは業界平均を約65.6%上回っています。純資産に対して株価が大幅に割高であると判断できます。同社の強いブランド力や将来の成長期待が織り込まれている可能性もありますが、現状では割高感は否めません。
【テクニカルシグナル】
テクニカル指標は、過去の株価の動きから将来のトレンドを予測する分析手法です。
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD: -24.28 / シグナル: -36.25 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 56.7% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | +3.75% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | +1.42% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -0.56% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +4.93% | 長期トレンドからの乖離 |
- MACD(移動平均収束拡散)は、株価のトレンドの方向と勢いを測る指標です。MACDラインがシグナルラインを上回っているものの、両ラインともにマイナス圏にあり中立と評価されます。これは、明確な強気または弱気のトレンドが発生していない現状を示唆します。
- RSI(相対力指数)は、株価の買われすぎ・売られすぎを示す指標です。56.7%という数値は、買われすぎでも売られすぎでもない中立な状態を示しています。
【テクニカル】
- 52週高値・安値との位置:現在の株価1,975.0円は、52週高値2,351.50円と安値1,443.00円の中間よりもやや高値寄り(52週レンジの55.8%の位置)にあります。
- 移動平均線との関係:
- 株価は5日移動平均線(1,903.60円)と25日移動平均線(1,947.30円)、そして200日移動平均線(1,882.16円)を上回っており、短期および長期では上昇基調にあることを示唆しています。
- 一方で、75日移動平均線(1,986.12円)をわずかに下回っており、中期的なトレンドはやや弱含み、上値抵抗線として機能している可能性があります。
【市場比較】
市場全体の動きと比較した相対パフォーマンスは、個別銘柄の優位性を測る上で参考になります。
日経平均比
- 1ヶ月リターン: 株式-5.30% vs 日経+10.99% → 16.29%ポイント下回る
- 3ヶ月リターン: 株式+7.37% vs 日経+13.30% → 5.93%ポイント下回る
- 6ヶ月リターン: 株式+10.27% vs 日経+43.09% → 32.81%ポイント下回る
- 1年リターン: 株式-16.86% vs 日経+46.27% → 63.13%ポイント下回る
TOPIX比
- 1ヶ月リターン: 株式-5.30% vs TOPIX+9.71% → 15.01%ポイント下回る
オリンパスの株価は、日経平均株価およびTOPIXといった主要市場指数と比べて、各期間において一貫してアンダーパフォームしています。特に過去6ヶ月から1年では大幅に下回っており、市場全体の好調な動きを享受できていない状況が続いています。これは、投資家の期待が市場全体の成長株や景気敏感株に傾いていることや、オリンパス独自の事業課題(直近の業績進捗の遅れなど)が影響している可能性があります。
【注意事項】
⚠️ 信用倍率5.68倍と高水準です。将来の売り圧力に注意が必要です。
【定量リスク】
定量リスクは、過去の株価データから測定される数値的なリスクです。
- ベータ値(5Y Monthly):0.26
- 市場全体の動きに対する感応度を示します。1.0より小さい場合、市場変動に対して株価が安定している傾向があります。オリンパスのベータ値は低く、市場全体の変動による影響を受けにくい銘柄と言えます。
- 年間ボラティリティ:33.95%
- 株価の年間変動率の大きさを示します。この数値が高いほど、株価の変動幅が大きいことを意味します。オリンパスの株価は比較的変動が大きい傾向にあります。
- 仮に100万円投資した場合、年間で±33.95万円程度の変動が想定されます。
- シャープレシオ:0.32
- リスク(ボラティリティ)に見合うリターンが得られているかを示す指標です。1.0以上が良好とされますが、オリンパスはこれに届かず、リスク調整後のリターンは現状で魅力が低いことを示します。
- 最大ドローダウン:-26.44%
- 特定の期間において、株価がピークからボトムまでどれだけ下落したかを示すものです。過去に-26.44%の下落があったことを意味し、将来も同程度の、またはそれ以上の下落が起こり得る可能性を示唆します。
【事業リスク】
企業の事業活動に内在するリスク要因です。
- グローバル競争の激化と技術革新への対応:医療機器分野は世界的な大手企業との競争が激しく、技術革新のスピードも速いため、継続的な研究開発投資と新製品投入が不可欠です。市場の変化に対応できなければ、競争優位性を失う可能性があります。特に、AIやデジタル技術の進化は、新たなプレーヤーの参入も促す可能性があり、常に先行投資が求められます。
- 為替変動リスク:オリンパスは売上高の大部分を海外で計上しており、為替レートの変動が業績に大きな影響を与えます。特に円高が進行した場合、海外での売上や利益が円換算で目減りし、業績にマイナス影響を及ぼす可能性があります。
- 法規制・医療政策の変更リスク:医療機器は各国の厳格な法規制や承認プロセスに準拠する必要があります。また、各国の医療費抑制政策(保険償還価格の引き下げなど)や医療制度改革が、製品の需要や販売価格に影響を与え、収益性を悪化させるリスクを抱えています。
- 直近の業績進捗の遅れ:2026年3月期第2四半期決算では、通期目標に対する売上高、営業利益、純利益の進捗率が計画を下回っています。この状況が下期も継続した場合、通期業績が会社予想に届かず、投資家からの信頼失墜や株価下落につながる可能性があります。特にサージカルインターベンション事業の不振は、成長戦略への影響も懸念されます。
7. 市場センチメント
信用取引状況を見ると、信用買残が768,000株に対し、信用売残が135,200株であり、信用倍率は5.68倍と高い水準にあります。信用倍率が高い状態は、将来的に株価の上昇局面でこれらの買い残が利益確定売りとなり、株価の上値を抑える要因となる可能性があります。主要株主は日本マスタートラスト信託銀行、日本カストディ銀行、ステート・ストリート・バンクなど、機関投資家が上位を占めています。機関投資家の保有割合は59.31%と高く、安定株主が多い構造ですが、その動向は株価に大きな影響を与えます。ニュース動向分析から、市場の経常利益予想が対前週で小幅ながら上昇していることが示されており、短期的には市場の期待値が微増傾向にあると見られます。
8. 株主還元
オリンパスは、株主還元として安定した配当の実施を重視しています。
- 配当利回り(会社予想):1.52%
- 1株配当(会社予想):30.00円
- 過去の配当金履歴を見ると、年間配当は2022年3月期の14円から2026年3月期予想の30円へと着実に増加傾向にあり、株主還元への意欲が伺えます。
- 配当性向(会社予想2026年3月期):35.5%
- 企業の年間純利益のうち、どれくらいの割合を配当金として株主に還元しているかを示す指標です。一般的に30%~50%が健全な水準とされ、オリンパスの配当性向は健全かつ増配余地もある水準と言えます。
- 自社株買いの状況:データなし
SWOT分析
強み
- 内視鏡における圧倒的な世界シェアと高度な技術力:医療分野トップクラスのブランド力と技術力が、高収益と高い参入障壁を形成しています。
- 極めて健全な財務体質と優れた利益の質:Piotroski F-Score9点満点、自己資本比率52.5%、営業CF/純利益比率1.21と、盤石な財務基盤と高い収益創出能力を持っています。
弱み
- 特定事業(内視鏡)への依存と多様化の課題:内視鏡事業が収益の大半を占め、バランスの取れた成長ポートフォリオ構築が課題です。
- 為替変動への脆弱性および一部事業の収益性改善の遅れ:海外売上比率が高く為替変動の影響を受けやすいほか、サージカルインターベンション事業など一部の治療機器事業では直近で営業損失を計上しています。
機会
- 高齢化と新興国市場における医療需要の拡大:世界的な高齢化の進展や新興国における医療インフラ整備は、医療機器市場全体の拡大を強く牽引します。
- デジタルヘルス・AIを活用した新たな価値創造:AI診断支援、手術支援ロボット、遠隔医療など、デジタル技術との融合により、診断・治療の質向上と効率化を図る新たな事業機会があります。
脅威
- グローバル競合他社の技術革新と市場参入:医療機器分野における技術開発競争は激しく、競合他社の画期的な技術や新製品投入は、オリンパスのシェアや収益性を脅かす可能性があります。
- 各国の医療費抑制圧力と規制強化:世界的に医療財政の健全化が求められる中、医療費抑制策や医療機器に関する承認・使用規制の強化は、事業環境の不確実性を高めます。
この銘柄が向いている投資家
- 医療・ヘルスケア分野の長期成長に期待する投資家:高齢化社会の進展や新興国の医療需要拡大といったマクロトレンドに乗る銘柄を、長期的な視点で保有したい投資家。
- 安定した財務基盤とブランド力を重視する投資家:極めて健全な財務体質と、内視鏡分野で確立された世界的なブランド力を持つ優良企業に投資したいと考える投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 短期的な業績進捗の遅れと信用倍率の高水準:直近の四半期業績進捗が遅れており、信用倍率も高いため、短期的な株価調整や上値の重さが続く可能性があります。
- バリュエーションの割高感:PER、PBRともに業界平均を上回っており、現在の株価には将来の成長期待が相当程度織り込まれている可能性があります。投資に際しては、今後の成長戦略の実現可能性を慎重に見極める必要があります。
今後ウォッチすべき指標
- 四半期ごとの業績進捗率:特に営業利益と親会社帰属当期利益が通期予想に対して計画通りに推移しているかを確認する。
- 治療機器事業の収益性改善状況:サージカルインターベンション事業など、直近で営業損失となった事業の今後の回復状況。
- 為替レートの動向と会社見解:収益に大きな影響を与える為替レートの変動と、決算説明会等で示される会社の為替ヘッジ戦略や業績影響見通し。
10. 企業スコア
成長性:C(やや不安)
- 評価根拠:直近の2026年3月期第2四半期決算では売上高が前年同期比でマイナス4.2%となり、通期予想に対する営業利益と純利益の進捗率もそれぞれ33.9%、31.1%と期中目標の50%を下回っています。過去12ヶ月の四半期売上成長率が3.6%とプラスではあるものの、EPSの推移も横ばいから減少傾向であり、足元の成長性にはやや鈍化が見られるため「やや不安」と評価します。
収益性:A(良好)
- 評価根拠:過去12か月のROE(自己資本利益率)は13.60%、営業利益率は13.54%と、それぞれ優良の目安である10%以上、15%に迫る高い水準を維持しています。ROAも6.67%と良好であり、資本や資産を効率的に活用して利益を生み出す能力は「良好」と評価できます。
財務健全性:S(優良)
- 評価根拠:自己資本比率は52.5%、流動比率は2.06倍と、ともに非常に高い水準で、短期および長期の支払い能力に優れた安定した財務基盤を築いています。また、Piotroski F-Scoreが9点満点中9点という最高の評価であり、財務の質は「優良」と判断されます。
バリュエーション:D(懸念)
- 評価根拠:現在のPER(会社予想23.58倍)は業界平均21.1倍を約11.7%上回り、PBR(実績2.98倍)は業界平均1.8倍を約65.6%も上回っています。これは、株価が利益や純資産に対して大幅に割高であることを示しており、バリュエーション面では「懸念」される状態と評価されます。
企業情報
| 銘柄コード | 7733 |
| 企業名 | オリンパス |
| URL | http://www.olympus.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 精密機器 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,975円 |
| EPS(1株利益) | 83.75円 |
| 年間配当 | 1.52円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 26.7倍 | 2,235円 | 2.6% |
| 標準 | 0.0% | 23.2倍 | 1,944円 | -0.2% |
| 悲観 | 1.0% | 19.7倍 | 1,736円 | -2.5% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,975円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 970円 | △ 104%割高 |
| 10% | 1,212円 | △ 63%割高 |
| 5% | 1,529円 | △ 29%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.20)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。