企業の一言説明
第一稀元素化学工業は、自動車排ガス浄化用ジルコニウム化合物の国内最大手であり、燃料電池向け開発も手掛ける高機能無機化合物の製造・販売を行う素材・化学業界の企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 高機能無機材料における国内トップクラスの技術力と市場シェア: ジルコニウム化合物分野における国内最大手としての実績と、自動車排ガス浄化触媒市場での強固な基盤は、同社の競争力の源泉です。特に、燃料電池といった次世代エネルギー分野への貢献は将来の成長ドライバーとなる可能性があります。
- 堅固な財務体質と安定したキャッシュフロー: Piotroski F-Scoreが7点(S判定)と財務品質が極めて高く、自己資本比率も堅調で、営業キャッシュフローが純利益を大幅に上回る「利益の質」の高さも特徴です。これにより、事業環境の変化や設備投資への対応力が高いと評価できます。
- 高い株価変動性とバリュエーションの割高感: 直近1年で株価が約300%上昇するなど極めて高いパフォーマンスを見せていますが、PER、PBRともに業界平均を大きく上回る水準にあり、織り込まれている成長期待が高いことを示唆しています。過去には高いボラティリティと大幅な下落を経験しており、現状の株価水準での投資には慎重な検討が求められます。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | A | 良好 |
| 収益性 | C | やや不安 |
| 財務健全性 | S | 優良 |
| バリュエーション | D | 懸念 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 2,836.0円 | – |
| PER | 40.42倍 | 業界平均20.4倍 |
| PBR | 1.84倍 | 業界平均1.1倍 |
| 配当利回り | 0.99% | – |
| ROE | 2.15% | – |
1. 企業概要
第一稀元素化学工業は、ジルコニウム化合物やセシウム化合物、各種希少金属化合物といった高機能無機材料の研究開発、製造、販売をグローバルに展開する企業です。特に自動車排ガス浄化用ジルコニウム化合物では国内最大手の地位を確立しており、燃料電池や酸素センサー、構造・歯科用セラミックスなど、幅広い分野で製品を提供しています。高い技術力と長年の経験に基づくノウハウが参入障壁となり、グローバルニッチな市場で存在感を示しています。
2. 業界ポジション
第一稀元素化学工業は、素材・化学業界(特にSpecialty Chemicals分野)に属し、ジルコニウム化合物において国内で主導的な立場を築いています。競合には、チタン工業、デンカ、日本化学工業などが挙げられますが、同社は特定の高機能無機材料に特化することで差別化を図っています。自動車関連市場における排ガス浄化触媒向け需要は安定しており、燃料電池といった新技術への展開も進めています。
財務指標については、PER40.42倍、PBR1.84倍といずれも業界平均のPER20.4倍、PBR1.1倍を大きく上回っており、市場からの高い成長期待(または割高感)が示唆されています。
3. 経営戦略
第一稀元素化学工業の経営戦略は、高機能無機材料分野における技術優位性を活かし、既存事業の深耕と新規分野の開拓を両立させることにあります。特に、自動車排ガス浄化触媒分野での安定した収益基盤を維持しつつ、燃料電池、半導体・エレクトロニクス、エネルギー、ヘルスケアといった「戦略分野」における製品開発と市場投入を推進しています。
直近の重要適時開示としては、2026年3月期第3四半期決算短信において、通期業績予想を上方修正したことが挙げられます。これは好調な事業進捗を反映したものであり、特に経常利益の進捗率が95.9%と非常に高い水準に達していることが注目されます。自動車排ガス浄化触媒分野の売上高は前年同期比で増加傾向にあり、堅調さが伺えます。一方で、半導体・エレクトロニクス、ヘルスケア分野の売上高は減少傾向にあり、これらの戦略分野の成長が今後の課題となる可能性があります。
今後のイベントとしては、2026年3月30日が配当落ち日(Ex-Dividend Date)として予定されています。決算説明会動画では、代表取締役社長執行役員の國部洋氏が直接説明を行っており、投資家向けに透明性の高い情報提供を心がけている姿勢が伺えます。ただし、決算説明会では具体的な戦略・施策の詳細は動画やPDF資料に委ねられており、追加の情報収集が必要です。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
当社のPiotroski F-Scoreは以下の通りです。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 7/9 | S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好) |
| 収益性 | 3/3 | 良好 |
| 財務健全性 | 3/3 | 良好 |
| 効率性 | 1/3 | 改善余地あり |
解説:
第一稀元素化学工業のPiotroski F-Scoreは7点と優良な水準であり、財務品質が非常に高いことを示しています。
収益性では、純利益、営業キャッシュフロー、ROAがいずれもプラスで安定していることが高く評価されます。
財務健全性では、流動比率、負債比率が健全な水準にあり、株式の希薄化も発生していないことから、安定した経営基盤が確認できます。
一方で、効率性については営業利益率が10%を下回り、ROEも10%を下回っていることから、資本の効率的な活用と利益率の改善が今後の課題として挙げられます。四半期売上成長率はプラスであり、事業規模の拡大は進んでいます。
【収益性】
- 営業利益率 (過去12か月): 5.34%
- 過去の推移を見ると、2023年3月期には15.08%と高い水準を記録しましたが、その後は6%台で推移しており、直近12か月では5.34%と低下しています。これは原材料価格の変動や競争環境の変化などが影響している可能性があります。
- ROE (実績): 2.15% (ベンチマーク: 10%以上が目安)
- 過去の推移では2023年3月期に12.05%を達成しましたが、直近では大きく低下しており、株主資本の効率的な活用という点で改善余地があります。
- ROA (過去12か月): 1.69% (ベンチマーク: 5%以上が目安)
- 資産全体に対する利益創出能力も、一般的な目安である5%を大きく下回っており、活用されていない資産がないか、あるいは事業全体の収益性改善が求められます。
【財務健全性】
- 自己資本比率 (実績): 58.6%
- 50%を大きく上回る水準であり、非常に良好な財務健全性を示しています。負債への依存度が低く、財務基盤が強固であると評価できます。
- 流動比率 (直近四半期): 3.44 (344%)
- 200%以上が望ましいとされる中で、300%を超える非常に高い水準を維持しており、短期的な支払い能力に全く問題がないことを示しています。
【キャッシュフロー】
- 営業キャッシュフロー (過去12か月): 5,760百万円
- 本業で安定してキャッシュを生み出す能力があることを示しており、事業の健全性が確認できます。
- フリーキャッシュフロー (過去12か月): 4,040百万円
- 営業キャッシュフローから設備投資などを差し引いた後も、自由に使えるキャッシュが十分に確保されており、今後の成長投資や株主還元に回せる余力があることを示唆しています。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率: 4.50
- 1.0以上が健全とされる中で、4.50という極めて高い水準にあり、利益の質が「優良」と評価されます。これは、計上されている利益が会計上の操作によるものではなく、実際にキャッシュを伴っていることを意味します。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期(累計)の実績は、通期修正後予想に対して以下の進捗率となっています。
- 売上高: 26,314百万円(通期予想35,300百万円に対し74.6%)
- 営業利益: 2,736百万円(通期予想3,200百万円に対し85.5%)
- 経常利益: 2,302百万円(通期予想2,400百万円に対し95.9%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 1,597百万円(通期予想1,700百万円に対し93.9%)
特に営業利益、経常利益、純利益の進捗率が高く、通期予想の達成に向けて順調に推移していることが伺えます。売上高の進捗率は平均的ですが、利益率の高い製品の販売が好調であった可能性があります。
直近3四半期の売上高・営業利益の推移(過去12か月データ・通期予想ベースで比較):
- 2026年3月期 Q1-Q3累計の連結売上高は26,314百万円、営業利益は2,736百万円です。
- 過去の損益計算書で最も近い期間を見ると、Total RevenueとOperating Incomeが、
- 過去12か月: 売上高 33,777百万円, 営業利益 1,824百万円
- 2025年3月期: 売上高 33,641百万円, 営業利益 2,283百万円
- 2024年3月期: 売上高 35,220百万円, 営業利益 2,423百万円
となっており、通期予想に対する直近四半期の利益進捗が非常に良いことが分かります。特に、直近12か月の営業利益が1,824百万円であるのに対し、Q3累計で2,736百万円と、最近の四半期で収益性が大幅に改善していることを示しています。
【バリュエーション】
- PER (会社予想): 40.42倍
- 業界平均の20.4倍と比較して、非常に高い水準にあり、市場は同社の将来の成長に対して大きな期待を寄せているか、あるいは株価が割高な状態にある可能性を示唆しています。
- PBR (実績): 1.84倍
- 業界平均の1.1倍と比較して、こちらも高い水準であり、企業の純資産価値と比較しても株価が高いことを示しています。
- 割安/適正/割高の判定:
- PER、PBRともに業界平均を大きく上回るため、現在の株価は「割高」と判断されます。
- 目標株価:
- 業種平均PER基準で計算すると約1,078円
- 業種平均PBR基準で計算すると約1,636円
- 現在の株価2,836.0円はこれらの目標株価を大幅に上回っており、市場が同社に求める成長率が非常に高いことを示しています。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: 219.63 / シグナル値: 270.41 | 短期的な売買トレンドに明確なシグナルなし |
| RSI | 中立 | 57.6% | 買われすぎでも売られすぎでもない中立状態 |
| 5日線乖離率 | – | -0.22% | 直近のモメンタムは5日移動平均線付近で安定、やや下回る |
| 25日線乖離率 | – | +2.89% | 短期トレンドは25日移動平均線をわずかに上回る |
| 75日線乖離率 | – | +65.41% | 中期トレンドから大きく上昇しており、強い上昇基調が示唆される |
| 200日線乖離率 | – | +166.76% | 長期トレンドから極めて大きく上昇しており、非常に強い上昇トレンドが継続中 |
解説: MACDは現在中立であり、明確な短期トレンド転換シグナルは出ていません。RSIも中立域で推移しており、過熱感や売られすぎ感は現状見られません。移動平均線からの乖離率を見ると、5日線と25日線からは比較的近い位置にあり、短期的な調整やレンジ相場の可能性を示唆しています。しかし、75日線や200日線からは大きく乖離しており、中長期的に非常に強い上昇トレンドが継続していることが確認できます。
【テクニカル】
- 52週高値・安値との位置: 現在株価2,836.0円は、52週高値4,400円に対して約35.5%低い位置にあり、52週安値570円に対しては大幅に高い位置(59.2%)に位置しています。これは、直近の株価がこの1年間で大きく上昇した後に、一度調整局面に入っていることを示唆します。
- 移動平均線との関係: 現在株価は、5日移動平均線をわずかに下回っていますが、25日、75日、200日移動平均線を大きく上回っています。これは、短期的な下押し圧力があるものの、中長期的な上昇トレンドは依然として強力であることを示しています。特に、長期の移動平均線から大きく乖離している点は、過去の急騰を示しており、一部過熱感があった可能性も考慮されます。
【市場比較】
- 日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス: 第一稀元素化学工業の株価は、過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年といった全ての期間で、日経平均およびTOPIXを大幅に上回るパフォーマンスを見せています。特に1年間では約300%ものリターンを記録しており、市場全体を大きくアウトパフォームしています。これは主に、業績の上方修正や燃料電池関連の成長期待が株価に織り込まれた結果と考えられます。
- 長期株価トレンド: 1ヶ月リターン+7.83%、3ヶ月リターン+137.32%、6ヶ月リターン+312.81%、1年リターン+308.65%と、非常に強い上昇トレンドが継続しています。特に昨年後半から今年の年初にかけて急激な上昇を経験しました。
- サポート・レジスタンス:
- 1ヶ月レンジ: 2,330.00円 – 4,400.00円
- 3ヶ月レンジ: 1,061.00円 – 4,400.00円
直近の安値圏である2,330円付近が短期的なサポートラインとして機能する可能性があります。一方で、4,400円付近が過去の高値としてレジスタンスとなる可能性があります。
【注意事項】
⚠️ 信用倍率2.67倍。信用買残が多い状況で、将来的な売り圧力が発生する可能性に注意が必要です。
【定量リスク】
- ベータ値 (5Y Monthly): 0.76
- 市場全体の変動(日経平均やTOPIXなど)に対して、この銘柄の株価がおよそ0.76倍変動することを示します。ベータ値が1.0を下回るため、市場全体と比較して株価の変動は相対的に小さいと言えますが、個別の銘柄要因による変動は別途考慮が必要です。
- 年間ボラティリティ: 61.12%
- 過去1年間で株価が年率61.12%の範囲で変動する可能性があったことを示しており、非常に高いボラティリティがあることを意味します。
- 最大ドローダウン: -84.95%
- 過去のデータにおいて、高値から安値まで最大で84.95%株価が下落した経験があることを示しており、極めて大きな損失を被るリスクがあることを認識しておく必要があります。
- 年間平均リターン: -40.17% (5年間の平均)
- 過去5年間の月次データに基づく平均リターンがマイナス40.17%であるということは、長期的に見ればパフォーマンスが芳しくなかった期間があったことを示唆しています。しかし、直近1年間のリターンが300%超であることを考慮すると、過去のパフォーマンスから劇的に改善している状況です。これは、特定の事業環境の変化や市場の評価の変化によって、株価が大きく変動する特性を持つことを意味します。
- 仮に100万円投資した場合: 年間ボラティリティ61.12%を考慮すると、過去の状況に鑑みれば、年間で±61万円程度の変動が想定され、非常にハイリスクな投資であることを示唆します。
【事業リスク】
- 原材料価格および為替変動リスク: ジルコニウム等の希少元素やその他の原材料を海外からの輸入に依存しているため、国際市場における価格変動や為替レートの変動が、製品の製造コストや収益性に直接的な影響を及ぼす可能性があります。決算短信でも為替変動、原材料価格変動がリスク要因として挙げられています。
- 自動車産業の動向および主要顧客の需給変動リスク: 同社の主要な収益源である自動車排ガス浄化触媒分野は、自動車生産台数の動向や、主要顧客の生産計画、そして排ガス規制の強化などの法規制によって大きく左右されます。また、戦略分野である半導体・エレクトロニクス、ヘルスケア分野においても、特定の顧客や市場の需給変動が業績に影響を与える可能性があります。
- 技術革新と競争激化のリスク: 高機能無機材料分野は常に技術革新が進んでおり、他社の新技術開発や競合製品の台頭により、同社の技術的優位性や市場シェアが脅かされる可能性があります。特に、燃料電池など次世代技術の開発は競争が激しく、開発が遅れた場合や製品が市場に受け入れられない場合に、投資回収が困難になるリスクも存在します。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況: 信用買残が1,314,500株、信用売残が492,900株であり、信用倍率は2.67倍です。信用倍率が比較的高い水準にあるため、将来的な信用買いの反対売買(売り)が株価の重しとなる可能性があります。
- 主要株主構成: 上位株主には日本マスタートラスト信託銀行(信託口)10.98%、自社従業員持株会5.43%、國部克彦氏(個人株主)4.96%、日本カストディ銀行(信託口)4.94%などが名を連ねています。機関投資家や信託銀行、そして従業員持株会といった安定株主の存在は、一定の株価安定に寄与する可能性があります。特定の個人株主の保有割合も無視できない水準です。
8. 株主還元
- 配当利回り (会社予想): 0.99% (株価2,836.0円に対し年28.00円)
- 市場全体の平均と比較すると、やや低めの水準です。成長投資を優先する企業の傾向が見られます。
- 配当性向: 52.94% (会社予想ベースで79.7%)
- 利益に対する配当の割合は、会社予想ベースでは高めですが、直近12か月の実績EPS 52.85円で計算すると、28円/52.85円 = 約53% となり、概ね事業成長と株主還元のバランスを取っていると言えます。過去の配当性向は年度によって大きく変動していますが、近年は30-80%台で推移しています。
- 自社株買いの状況: データ提供なし。
SWOT分析
強み
- ジルコニウム化合物における国内最大手の地位と高い技術力、自動車排ガス浄化触媒市場での強固な基盤。
- 極めて高い財務健全性と安定した営業キャッシュフロー、そして高い「利益の質」。
弱み
- PER、PBRが業界平均を大きく上回るバリュエーションの割高感と高い株価変動性(ボラティリティ)。
- ROE、ROAともに業界平均を下回っており、資本効率と収益性の改善が課題。
機会
- 燃料電池、半導体・エレクトロニクスといった成長戦略分野への製品展開や市場拡大の可能性。
- 環境規制強化に伴う自動車排ガス浄化触媒の需要継続と高機能化ニーズ。
脅威
- 原材料価格や為替レートの変動、主要顧客(自動車、半導体等)の需給変動による業績影響。
- 競合他社による技術革新や新製品の投入、市場での競争激化。
この銘柄が向いている投資家
- 高機能素材分野における中長期的な成長に期待する投資家: 燃料電池や次世代分野への展開に魅力を感じる方。
- 財務の安定性を重視する投資家: 高い自己資本比率やPiotroski F-Scoreに裏付けられた堅実な財務基盤を評価する方。
- 高い株価変動リスクを許容できる投資家: 過去に大きな株価上昇を経験しているが、同時に大幅な下落リスク(最大ドローダウン-84.95%)も理解し、受け入れられる方。
この銘柄を検討する際の注意点
- バリュエーションの精査: 現在の株価はPER、PBRともに業界平均を大きく上回っているため、投資を検討する際は、その高いバリュエーションが将来の成長によって正当化されるかを慎重に見極める必要があります。
- 市場のトレンドと成長戦略の実現性: 自動車産業の電動化の進展や、戦略分野(半導体・エレクトロニクス、ヘルスケアなど)の成長が、同社の業績にどの程度貢献するかを継続的にモニタリングすることが重要です。特に、減少傾向にある戦略分野の売上回復に注目すべきです。
今後ウォッチすべき指標
- 戦略分野(半導体・エレクトロニクス、エネルギー、ヘルスケア)の売上高成長率: これらの分野の売上高の動向は、長期的な成長戦略の成否を測る上で重要です。特に、半導体・エレクトロニクス、ヘルスケア分野の回復・成長が期待されます。
- 営業利益率およびROEの推移: 高い財務健全性を維持しつつ、事業の収益性と資本効率を改善できるかどうかが、持続的な企業価値向上の鍵となります。目標値としてROE10%超、営業利益率10%超への回復。
10. 企業スコア
- 成長性: A (良好)
- 根拠: 直近12か月の売上高成長率(前年比)は5.4%であり、通期の売上高も増加予想です。過去1年間の株価パフォーマンスも非常に高く、市場が同社の成長性を高く評価していることが伺えます。ただし、実績のROEやROAは低い水準にあり、利益成長率には改善の余地があるため「A」評価としました。四半期売上成長率がプラスであることも評価点です。
- 収益性: C (やや不安)
- 根拠: ROE(実績)が2.15%、ROA(過去12か月)が1.69%と、いずれもベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%)を大幅に下回っています。営業利益率も5.34%にとどまっており、高機能素材企業としては利益創出能力に改善の余地があるため「C」評価としました。過去に高roeがあった事を考慮し、今後の改善余地は期待されます。
- 財務健全性: S (優良)
- 根拠: 自己資本比率が58.6%と非常に高く、流動比率も344%と短期的な支払い能力に全く問題ありません。Piotroski F-Scoreも7点と優良な評価であり、財務基盤は極めて強固です。これは事業活動や投資に必要な資金を自社で賄う能力が高いことを示しており、外部環境の変化に対する耐性も高いと判断できるため「S」評価としました。
- バリュエーション: D (懸念)
- 根拠: PER 40.42倍、PBR 1.84倍ともに、業界平均のPER 20.4倍、PBR 1.1倍を大きく上回る水準です。これは業種平均基準で見ると現在の株価が割高と評価され、市場が将来の成長を過度に織り込んでいる可能性を示唆します。高い期待が株価に反映されているため、今後の業績が期待を下回った場合のリスクが大きいと評価し「D」評価としました。
このレポートは、提供されたデータに基づき、個人投資家向けに企業分析を行ったものです。特定の金融商品の購入を推奨するものではなく、投資判断はご自身の責任において行ってください。
企業情報
| 銘柄コード | 4082 |
| 企業名 | 第一稀元素化学工業 |
| URL | http://www.dkkk.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 2,836円 |
| EPS(1株利益) | 70.16円 |
| 年間配当 | 0.99円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 39.6倍 | 2,777円 | -0.4% |
| 標準 | 0.0% | 34.4倍 | 2,414円 | -3.1% |
| 悲観 | 1.0% | 29.3倍 | 2,157円 | -5.3% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 2,836円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,203円 | △ 136%割高 |
| 10% | 1,502円 | △ 89%割高 |
| 5% | 1,896円 | △ 50%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.20)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
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