企業の一言説明
ファーストコーポレーションは都市部で中・小型マンション建設を展開する「造注方式(ぞうちゅうほうしき)」に強みを持つ総合建設企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 「造注方式」による安定した事業モデルと建設事業の高い収益性: 用地取得から手掛ける造注方式は、受注を確保した上で仕入れを行うことで、在庫リスクを低減し安定した利益貢献が期待できます。実際に建設事業は堅調に推移し、利益率改善に貢献しています。
- 高い株主還元意識と配当の魅力: 予想配当利回りは4.16%と非常に高く、配当性向も30.1%と無理のない水準です。株主還元に対する積極的な姿勢は、安定志向の投資家にとって魅力的なポイントです。
- 不動産事業の業績変動リスクとキャッシュフローへの影響: 不動産事業の売却タイミングが通期業績に大きく影響し、直近四半期では不動産売却のずれにより大幅な減収となりました。また、営業キャッシュフローがマイナスであり、事業拡大に伴う資金需要への注意が必要です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | C | やや不安 |
| 収益性 | A | 良好 |
| 財務健全性 | B | 普通 |
| バリュエーション | B | 普通 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1,058.0円 | – |
| PER | 7.23倍 | 業界平均11.3倍(割安) |
| PBR | 1.28倍 | 業界平均0.7倍(割高) |
| 配当利回り | 4.16% | – |
| ROE | 18.32% | – |
1. 企業概要
ファーストコーポレーションは、東京都杉並区に本社を置く総合建設会社です。都市部を中心に中・小型マンションの建設を主軸とし、用地取得から請け負う「造注方式」に強みを持っています。この方式は、設計・施工だけでなく土地の仕入れから顧客のニーズに合わせて手掛けることで、在庫リスクを低減し、効率的な事業運営を実現しています。その他、土地・建物の売買・仲介、新築マンションの販売代理を行う不動産事業も展開し、マンション開発事業者向けに多岐にわたるサービスを提供しています。高い技術力と実績で安定した収益モデルを確立している点が特徴です。
2. 業界ポジション
ファーストコーポレーションは、日本の建設業、特に都市部のマンション建設市場に特化しています。この市場は多数のプレーヤーが存在する競争の激しい環境ですが、同社は用地取得から顧客の要望に応じたマンションを建設する「造注方式」を主力とすることで、競合との差別化を図っています。このモデルは、一般的な請負型建設とは異なり、デベロッパーの事業リスクを軽減し、安定した受注確保に繋がる強みがあります。
財務指標を見ると、同社のPER(株価収益率)は7.23倍(実績)で、業界平均の11.3倍と比較して割安感があります。これは、株価が企業が稼ぎ出す利益に対して低い水準にあることを示唆しています。一方で、PBR(株価純資産倍率)は1.28倍(実績)であり、業界平均の0.7倍を上回っています。PBRは企業の純資産を株価がどの程度評価しているかを示す指標で、1倍未満は解散価値を下回るとされます。同社のPBRが業界平均より高い水準にあることは、純資産価値に比べて株価がやや高く評価されている、あるいは市場が今後の成長に一定の期待を寄せている可能性を示唆しています。このPERとPBRの乖離は、同社のビジネスモデルが業界平均とは異なる特性を持つことの一因とも考えられます。
3. 経営戦略
ファーストコーポレーションは、2026年5月期から始まる3ヵ年の中期経営計画において、2028年5月期に売上高500億円、営業利益率7%水準の維持・強化を目標としています。この計画達成に向け、同社は以下の戦略を推進しています。
- 建設受注の拡大と造注方式への注力: 安定した収益源である建設事業において、引き続き造注方式を核とした受注拡大を図り、高水準の利益確保を目指します。
- 収益基盤の多様化: 賃貸マンションなどの自社開発・運用を強化し、収益源の多様化と安定化を図ることで、単発的な受託事業に依存しない企業体質を構築します。
- 人的資本への積極投資: 優秀な人材の確保と育成を重視し、事業を支える組織能力の強化に努めます。
直近の2026年5月期第2四半期決算では、不動産事業におけるマンション売却時期のずれにより売上高が前年同期比で大幅に減少しました。しかし、経営陣はこれらの売却が下期に集中すると見込んでおり、通期の業績見通しは下方修正せず据え置いています。このことから、下期における不動産売却の進捗が通期業績達成の鍵となります。
今後のイベントとして、2026年5月28日に配当権利落ち日が予定されています。これは株主が配当金を受け取る権利を得られる最終日であるため、注目されるでしょう。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 5/9 | A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり) |
| 収益性 | 2/3 | 純利益、ROAは良好だが、営業CFがマイナス |
| 財務健全性 | 2/3 | 流動比率は高いがD/Eレシオが1倍超 |
| 効率性 | 1/3 | ROEは高いが、営業利益率が10%未満で、四半期売上成長率がマイナス |
Piotroski F-Score解説:
Piotroski F-Scoreは、収益性、財務健全性、効率性の3つの側面から企業の財務体質を0点から9点で評価する手法です。ファーストコーポレーションの総合スコアは5/9と「A:良好」と評価され、全体として健全な財務状況を示していますが、いくつかの改善余地があることも示唆しています。
- 収益性スコア2/3: 過去12か月の純利益はプラス(1点)で、ROA(総資産利益率)も4.06%とプラス(1点)であり、事業活動から利益を生み出す基礎的な力は備わっています。しかし、最も重要なポイントの一つである営業キャッシュフローが過去12か月でマイナス70.1億円となっており(0点)、本業で資金を生み出せていない状況は改善が必要です。建設・不動産事業は大規模な仕入れや先行投資を伴う特性があるため、運転資金の継続的な確保が重要となります。
- 財務健全性スコア2/3: 流動比率は200%と、短期的な支払い能力の目安とされる150%を大きく上回っており(1点)、足元の資金繰りは非常に健全であると言えます。また、発行済み株式数が過去1年間で変化がなく、株式希薄化のリスクがない点も評価できます(1点)。一方で、D/Eレシオ(負債資本倍率)は169.01%と1倍を超えています(0点)。これは有利子負債が自己資本を上回る状態を示しており、財務レバレッジがやや高い水準にあることを示唆しています。
- 効率性スコア1/3: ROE(自己資本利益率)は13.27%と、資本を効率的に活用して利益を生み出せていることを示す一般的な目安である10%を上回っており(1点)、株主資本の活用効率は良好です。しかし、過去12か月の営業利益率は6.93%と、優良企業の目安とされる10%には届いておらず(0点)、収益性のさらなる改善の余地があります。また、直近四半期の売上高成長率は前年比で-59.90%と大幅なマイナス成長を記録しており、事業規模の拡大効率性には課題が見られます(0点)。
【収益性】
- 営業利益率(過去12か月): 6.93%
- ROE(過去12か月) (株主のお金でどれだけ稼いだか): 13.27% (ベンチマーク10%に対し良好)
- ROA(過去12か月) (会社全体の資産でどれだけ稼いだか): 4.06% (ベンチマーク5%に対し普通)
ファーストコーポレーションの収益性は、ROEが10%を大きく上回り、株主資本の有効活用が進んでいることを示しています。これは、株主から預かった資金を使って効率的に利益を生み出せている証拠です。一方で、ROAはベンチマークの5%を下回っており、総資産全体で見ると収益効率には改善の余地が見られます。営業利益率は、同社の中期目標である7%に近づいていますが、継続的な向上は課題となるでしょう。
【財務健全性】
- 自己資本比率(実績): 39.2%
- 自己資本比率(直近四半期): 29.3%
- 流動比率(直近四半期): 200%
自己資本比率は、会社の総資産のうち返済不要な自己資本が占める割合を示し、高いほど倒産しにくい安定した財務基盤とされます。実績値では39.2%と一定の健全性を保っているものの、直近の決算短信では29.3%へと低下しており、これはやや警戒を要する水準です。特に建設業は借入金が多い傾向にあるため、この低下は注視が必要です。一方、流動比率は200%と、短期的な支払い能力を示す目安の150%を大きく上回っており、直近の資金繰りは非常に良好な状態です。
【キャッシュフロー】
- 営業CF(過去12か月): -7,010百万円
- FCF(過去12か月): -7,160百万円
営業キャッシュフロー(営業CF)は本業で稼いだ現金の流れを示し、プラスであることが望ましいです。ファーストコーポレーションの過去12か月の営業CFは-7,010百万円とマイナスであり、本業だけで現金を十分に生み出せていない状況です。フリーキャッシュフロー(FCF)は営業CFから設備投資に使われた費用を差し引いたもので、企業の自由に使える資金の多さを示す指標です。こちらも-7,160百万円とマイナスであり、事業拡大のための投資などにより外部からの資金調達に依存している状態を示唆しています。これは、特に不動産事業における土地仕入れや建設投資など、先行投資を必要とするビジネスモデルの特性を反映していると考えられますが、継続的なマイナスは財務の安定性に影響を与える可能性があります。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率 (1.0以上=健全、1.0未満=要確認): -5.56
- 利益の質評価: D (要注意(利益の質に懸念))
営業CF/純利益比率は、計上された利益に対して実際にどれだけの現金が営業活動から生み出されているかを示す指標です。1.0以上であれば利益の質は健全とされますが、同社の比率は-5.56と大幅なマイナスです。これは、会計上の純利益が計上されていても、実際には本業での現金創出が大幅に不足していることを意味します。建設・不動産業では、売上計上と現金の回収にタイムラグが生じやすいため、一時的に比率が低くなることもありますが、これほど大きなマイナスは利益の質に懸念があることを示唆しており、注意深く見ていく必要があります。
【四半期進捗】
2026年5月期第2四半期(中間期)の決算短信によると、売上高は15,258百万円で通期予想40,000百万円に対する進捗率は38.1%に留まります。営業利益も973百万円で通期予想2,800百万円の34.8%の進捗、純利益も615百万円で通期予想1,750百万円の35.2%の進捗となっています。一般的に、中間期の進捗率は50%程度が目安とされますが、ファーストコーポレーションの場合、第2四半期時点では売上、利益ともに通期予想に対し低めの進捗率です。しかし、決算説明資料では、不動産事業の売却時期ずれが主な原因であり、下期での売却予定があることから、通期見通しは下方修正せず据え置かれていると説明されています。特に不動産事業の売上が大幅に減少(前年同期比△85.9%)した一方、建設事業の売上は堅調に増加(+14.4%)し、セグメント利益は倍増(+101.6%)している点は注目に値します。通期達成のため、下期の不動産販売が鍵となるでしょう。
【バリュエーション】
- PER(会社予想) (株価が利益の何年分か): 7.23倍
- PBR(実績) (株価が純資産の何倍か): 1.28倍
PERは、株価が1株当たり純利益の何倍かを示す指標で、一般的に業界平均より低いほど割安とされます。ファーストコーポレーションのPER7.23倍は、建設業の業界平均PER11.3倍と比較して割安な水準にあります。これは、同社の利益水準に対して株価が低めに評価されている可能性を示唆しています。
一方、PBRは、株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標で、1倍を割ると解散価値を下回ると解釈されることがあります。同社のPBR1.28倍は、業界平均PBR0.7倍と比較して割高な水準です。これは、同社の純資産価値に対して株価が市場から高く評価されているか、あるいは業界全体のPBRが低い中で、同社が独自の強みを持つと見られている可能性も考えられます。業種平均PER基準で算出した目標株価は1,192円である一方、業種平均PBR基準では577円となっており、この乖離は同社の資産価値(不動産等)と利益創出力の評価に市場で異なる見方が存在することを示唆しています。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: 18.08 / シグナル値: 20.47 | 中短期のトレンドに明確な方向性は見られない |
| RSI | 中立 | 62.6% | 買われすぎでも売られすぎでもない圏内 |
| 5日線乖離率 | – | -0.04% | 直近のモメンタムは安定 |
| 25日線乖離率 | – | +1.65% | 短期トレンドからやや上方へ乖離 |
| 75日線乖離率 | – | +8.49% | 中期トレンドから上方へ乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +11.99% | 長期トレンドから上方へ乖離 |
テクニカル分析:
MACDは中立を示しており、短期的な明確なトレンド転換のシグナルは出ていません。RSIは62.6%で、買われすぎ(70%以上)でも売られすぎ(30%以下)でもない中立的な水準にあります。
株価1,058円は、5日移動平均線(1,058.40円)をわずかに下回っていますが、25日移動平均線(1,040.84円)、75日移動平均線(975.17円)、200日移動平均線(945.03円)はいずれも上回っています。これは、短期のモメンタムはやや弱いものの、中期および長期のトレンドが上昇基調にあることを示唆しています。
現在の株価は52週高値1,085円に近く(52週レンジ内位置89.4%)、下値圏からは大きく回復しています。サポート・レジスタンスについては、1ヶ月レンジの下限が999円、上限が1,085円となっており、この範囲内での攻防が予想されます。
【市場比較】
- 日経平均比:
- 1ヶ月: 株式+3.22% vs 日経+4.79% → 1.57%ポイント下回る
- 3ヶ月: 株式+13.76% vs 日経+11.84% → 1.92%ポイント上回る
- 6ヶ月: 株式+13.89% vs 日経+39.58% → 25.70%ポイント下回る
- 1年: 株式+26.25% vs 日経+43.89% → 17.64%ポイント下回る
- TOPIX比:
- 1ヶ月: 株式+3.22% vs TOPIX+4.79% → 1.57%ポイント下回る
過去1ヶ月のパフォーマンスは日経平均やTOPIXといった主要市場指数を下回っていますが、3ヶ月で見ると日経平均を上回る相対的な強さを見せています。しかし、6ヶ月や1年の長期スパンで見ると、主要指数に対して大きく劣後しており、市場全体の強い上昇トレンドには乗り切れていない状況がうかがえます。これは、同社特有の事業環境や、特に不動産事業の売却タイミングによる短期的な業績変動が、市場全体の動きとは異なる株価推移をもたらしている可能性があります。
【注意事項】
⚠️ 信用倍率17.29倍と高水準であるため、将来の売り圧力に注意が必要です。信用買残が多いと、株価上昇時に利益確定売りや、下落時に損切り売りが出やすくなるため、株価の変動要因となる可能性があります。
【定量リスク】
- ベータ値 (5Y Monthly): 0.08
- ベータ値が1.0未満の銘柄は市場全体の動きに対して株価変動が小さい傾向にあります。0.08という低い値は、市場全体(日経平均など)の変動にほとんど影響されず、独自の動きをする可能性が高いことを示しています。これは、市場全体のリスクからある程度独立していると考えられますが、言い換えれば市場が好況の際も大きな上昇を期待しにくい側面があります。
- 年間ボラティリティ: 23.73%
- 株価の年間ボラティリティは23.73%であり、比較的安定した動きを示す傾向があることを示します。仮に100万円投資した場合、年間で±23.73万円程度の変動が想定されるということです。投資家は、この程度の価格変動リスクを許容できるか考慮する必要があります。
- シャープレシオ: -0.58
- シャープレシオは、リスク1単位あたりどれだけのリターンが得られているかを示す指標で、1.0以上が良好とされます。-0.58という値は、過去のパフォーマンスにおいてリスクに見合うリターンが得られていないことを示しており、投資効率の課題を提起しています。
- 最大ドローダウン: -40.02%
- 最大ドローダウンは、過去の一定期間において株価が最高値から最低値までどれだけ下落したかを示す指標です。-40.02%という数値は、過去には投資額の約4割が短期間で失われる可能性があったことを意味します。この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。
- 年間平均リターン: -13.21%
- 過去の年間平均リターンがマイナスである点は、同社への投資が必ずしも期待通りのリターンをもたらすとは限らないことを示しています。
【事業リスク】
- 不動産事業の売却時期・規模の変動: 同社は建設事業と並行して不動産事業を展開しており、特に都心のマンション売却は金額が大きく、その売却タイミングが四半期や通期の業績に与える影響は非常に大きいです。需要の変動、金利上昇、不動産市況の悪化などにより、計画通りの売却が進まない場合、業績が大きく下振れする可能性があります。
- 建設資材価格および人件費の高騰: 建設業界全体で資材価格の高騰や熟練労働者の不足による人件費の上昇が続いています。同社の場合、これらのコスト上昇分を工事価格に転嫁できない場合、建設事業の利益率を圧迫するリスクがあります。
- 金利上昇リスク: 不動産事業における用地取得や建設資金、また建設事業における運転資金は、多くを借入金によって賄っています。近年の金利上昇局面においては、これらの資金調達コストが増加し、会社の利益を圧迫する可能性があります。また、金利上昇は住宅ローン金利の上昇を通じて、マンション購入者の購買意欲に影響を与え、不動産売却に悪影響を及ぼすリスクもあります。
- 施工遅延や施工事故リスク: 建設工事には、天候不順、資材調達の遅延、人手不足などにより工期が遅延するリスクが常に存在します。また、大規模な建設工事においては、重大な施工事故が発生した場合、会社の信用失墜や多額の損害賠償責任を負うことにつながる可能性があります。
7. 市場センチメント
信用買残が114,100株に対して信用売残が6,600株であり、信用倍率が17.29倍と非常に高い水準にあります。この信用倍率の高さは、将来的な株価の上昇を期待する買い方が多い一方、需給面では将来の株価上昇を阻害する売り圧力となる可能性があります。
主要株主構成を見ると、代表者である中村利秋氏が16.2%、飯田一樹氏が9.99%、(株)中村が8.23%と、創業家および役員関係者が上位を占めており、安定した株主構成と言えます。一方、機関投資家の保有割合は0.04%と極めて低く、個人投資家の動向や内部関係者の意思決定が株価に与える影響が大きいと考えられます。
8. 株主還元
ファーストコーポレーションは、株主還元に積極的な姿勢を見せています。会社予想による配当利回りは4.16%と、現在の市場環境において非常に高い水準にあります。これは、安定したインカムゲインを求める投資家にとって魅力的なポイントです。
予想配当性向は30.1%であり、これは企業の利益のうちどれだけを配当に回しているかを示す指標です。一般的に30%から50%が健全な水準とされており、同社の配当性向は無理のない範囲で配当を支払う能力があることを示しています。これにより、企業成長のための内部留保と株主還元とのバランスを考慮した経営が行われていると考えられます。
今後のイベントとして、2026年5月28日が配当権利落ち日として予定されており、この日までに株式を保有している株主が配当金を受け取る権利を得る形となります。自社株買いの状況に関するデータは提供されていません。
SWOT分析
強み
- 都市部の中・小型マンション建設における「造注方式」の実績とノウハウ
- 高いROEと安定した建設事業の利益率
- 高い配当利回りと堅実な株主還元方針
- ベータ値が低く、市場全体の変動リスクから独立した株価の動き
弱み
- 不動産事業の売却時期ずれによる業績変動リスクが顕在化
- 過去12ヶ月の営業キャッシュフローが大幅なマイナス
- 信用倍率が高く、将来的な売り圧力となる可能性
- D/Eレシオが1倍を超えており、財務レバレッジがやや高い
機会
- 都市部におけるマンション需要の継続的な存在
- 賃貸マンションの自社開発を通じた収益基盤の多様化
- 中期経営計画における売上高・利益率改善目標の達成に向けた取り組み
脅威
- 建設資材価格の高騰や人件費の上昇による採算悪化
- 金利上昇による資金調達コストの増加および不動産市況への悪影響
- 不動産市況の悪化や消費税増税などの外部環境変化
この銘柄が向いている投資家
- 安定配当を求める長期投資家: 4.16%という高い予想配当利回りは、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。
- 建設・不動産市況の回復と安定性を見込む投資家: 都市部マンション建設に強みを持つため、日本の都市部における住宅需要の安定性や業界の動向に関心がある投資家。
- 市場リスクを低減したい投資家: ベータ値が低く、市場全体の変動に左右されにくい特性があるため、分散投資の一環としてポートフォリオのリスク低減効果を求める投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 不動産事業の売却進捗: 不動産事業の売却タイミングが業績に大きな影響を与えるため、今後の決算発表における不動産売却の進捗状況を最優先で確認する必要があります。特に下期に売却が集中するとの見通しが示されているため、その達成度合いが重要です。
- キャッシュフローの改善: 直近の営業キャッシュフローが大幅にマイナスである点は、同社の資金繰りや成長戦略の実行能力に影響を与える可能性があります。今後の事業活動で安定的に現金を創出できるかどうかに注目が必要です。
- 信用倍率の動向: 信用倍率が17倍超と高水準であるため、将来的にまとまった売りが出た場合に株価が下落するリスクがあります。信用取引残高の推移を継続的にウォッチすることが推奨されます。
今後ウォッチすべき指標
- 四半期ごとの不動産事業の売上高と利益: 特に下期における売却実績が通期目標達成の鍵を握るため、その進捗を詳しく見ていく必要があります。
- 建設事業の受注残高と利益率: 造注方式の強みが継続しているか、またコスト上昇を吸収し高い利益率を維持できているかを確認します。
- 営業キャッシュフローの推移: 本業でどれだけ現金を稼げているかを示す重要な指標であり、改善傾向が見られるか注目が必要です。
- 自己資本比率の動向: 直近で低下傾向にある自己資本比率が、今後どのように推移するかに注意し、財務の健全性を継続的に評価する必要があります。
成長性: C (やや不安)
- 根拠: 2026年5月期の通期予想売上高は40,000百万円で、前年実績比で△7.4%とマイナス成長を見込んでいます。また、直近四半期の売上高成長率も前年比で-59.90%と大幅な減少を記録しており、当面の成長には不安要素が見られます。中期経営計画で売上拡大目標は示されているものの、現状のペースを鑑みると「やや不安」と評価しました。
収益性: A (良好)
- 根拠: ROE(自己資本利益率)は18.32%と、優良企業の目安である15%以上を満たしており、株主資本を効率的に活用して利益を生み出す能力は非常に高いです。しかし、営業利益率(過去12か月)は6.93%で、15%以上というS評価基準には到達していません。ROAもベンチマークの5%を下回っていますが、ROEの高さと建設事業の安定的な利益貢献を総合し「良好」と判断しました。
財務健全性: B (普通)
- 根拠: 流動比率は200%と極めて高く、短期的な支払い能力は優れています。Piotroski F-Scoreも5/9点(A判定)と良好な水準です。しかし、自己資本比率は実績で39.2%(B評価基準内)ですが、直近の決算短信では29.3%に低下しており、D/Eレシオが1倍を超えているため、有利子負債への依存度が高まっている点が懸念されます。これらの点を総合的に考慮し「普通」と評価しました。
バリュエーション: B (普通)
- 根拠: PER(会社予想)7.23倍は業界平均11.3倍と比較して割安であり、PER基準ではS評価相当です。しかし、PBR(実績)1.28倍は業界平均0.7倍を上回っており、PBR基準では割高(CまたはD評価相当)と判断されます。PERの割安感とPBRの割高感が混在しているため、総合的には「普通」と評価しました。投資家は、どちらの指標を重視するかによって評価が分かれる可能性があります。
企業情報
| 銘柄コード | 1430 |
| 企業名 | ファーストコーポレーション |
| URL | http://1st-corp.com/index.html |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,058円 |
| EPS(1株利益) | 146.29円 |
| 年間配当 | 4.16円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 8.3倍 | 1,216円 | 3.2% |
| 標準 | 0.0% | 7.2倍 | 1,058円 | 0.4% |
| 悲観 | 1.0% | 6.1倍 | 945円 | -1.8% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,058円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 536円 | △ 97%割高 |
| 10% | 670円 | △ 58%割高 |
| 5% | 845円 | △ 25%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.20)」によって自動生成されました。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。