2026年3月期第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:通期業績予想は修正(有)。売上収益・コア営業利益は前回予想を据え置く一方、営業利益・当期利益・親会社株主帰属当期利益を大幅下方修正(非経常損失の追加見込による下振れ)。第3四半期累計の実績自体はコア利益ベースでは概ね会社想定の範囲内。
  • 業績の方向性:増収(産業ガス等の寄与)ではなく「増収減益/構成変化」。通期ではコア営業利益は増加見込み(前年並びに会社予想ベース)があるが、非経常項目で営業利益・当期利益が圧迫される見込み。
  • 注目すべき変化:田辺三菱製薬事業(田辺ファーマ)売却による非継続事業での大きな特別利益計上(第3四半期累計で売却益約1,286.6億円を計上)。一方、コークス及び炭素材事業からの事業撤退を決定(重要な後発事象)、これに伴う減損・棚卸処分等の特別損失を計上(第3四半期累計で約185億円をその他の営業費用に計上)および今後第4四半期に約660億円程度の費用発生を見込む。
  • 今後の見通し:通期コア営業利益は250,000百万円(前回予想据え置き)を維持する一方で、営業利益は70,000百万円(前回176,000百万円)に下方修正。会社は構造改革・撤退関連の非経常費用の追加計上を理由としており、通期業績は一時費用に左右される見込み。
  • 投資家への示唆:コア営業利益は比較的堅調(進捗良好)で産業ガス事業が収益を牽引。短期的にはコークス・炭素材の撤退による一時的な損失と支出が業績に大きく影響するため、非経常項目を除く「コア利益の動向」「産業ガス等成長分野の採算性」「キャッシュ/負債動向」を注視する必要あり。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:三菱ケミカルグループ株式会社
    • 主要事業分野:スペシャリティマテリアルズ、MMA&デリバティブズ、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ、産業ガス(田辺三菱系の製薬事業は非継続事業として売却)
    • 代表者名:代表執行役社長 筑本 学
  • 報告概要:
    • 提出日:2026年2月5日
    • 対象会計期間:2026年3月期 第3四半期累計(2025年4月1日〜2025年12月31日、連結、IFRS)
    • 決算説明資料作成:有、決算説明会:有(証券アナリスト・機関投資家向け)
  • セグメント(報告セグメント):
    • スペシャリティマテリアルズ:フィルム、ポリマー、半導体・電池材料、炭素繊維など
    • MMA&デリバティブズ:MMA(モノマー)、PMMA、コーティング材等
    • ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ:基礎化学、ポリオレフィン、炭素(コークス等)
    • 産業ガス:各種産業ガスの製造・販売および関連サービス
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(普通株、自己株式含む):1,441,467,207株(2026年3月期3Q)
    • 期末自己株式数:82,918,365株
    • 加重平均株式数(四半期累計):1,374,494,429株
    • 時価総額:–(開示なし)
  • 今後の予定:
    • レビュー報告書添付予定日:2026年2月12日(任意レビュー完了後)
    • 決算説明会:開催済/開催予定(有)
    • 株主総会、IRイベント等:–(資料に明記なし)

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(第3四半期累計、単位:百万円)
    • 売上収益:実績 2,737,283(前年比△8.2%)/通期会社予想 3,672,000 → 進捗率 74.5%
    • コア営業利益:実績 185,622(前年比△2.4%)/通期会社予想 250,000 → 進捗率 74.2%
    • 営業利益:実績 113,322(前年比△22.2%)/通期修正予想 70,000 → 進捗率 161.9%(注:通期は非経常損失の追加見込みで大幅下方修正済)
    • 親会社帰属四半期利益:実績 105,429(前年比+77.6%)/通期修正予想 47,000 → 進捗率 224.3%
  • サプライズの要因:
    • プラス要因:田辺三菱製薬(田辺ファーマ)売却による非継続事業での大幅な売却益(第3四半期累計で約1,286.6億円)および売却に伴う入金(子会社売却による収入511,598百万円)。
    • マイナス要因:コークス・炭素材事業の構造的低迷による減損・在庫処分の計上(第3四半期で約185億円計上)および事業撤退に伴う追加の構造改革費用(第4Qで約660億円程度見込み)、さらにネクストステージ支援プログラム関連の特別退職金等(約311.22億円見積計上)。
  • 通期への影響:会社は非経常損失等を見込み営業利益・当期利益を下方修正。コア営業利益は据え置きだが、営業利益・当期利益は修正後目標に到達するかは撤退費用の確定次第で変動する可能性が高い。

財務指標(要点)

  • 損益(第3四半期累計、2025/4/1–2025/12/31)
    • 売上収益:2,737,283百万円(前年比△8.2%、=約2兆7,373億円)
    • コア営業利益:185,622百万円(前年比△2.4%、=約1,856億円)
    • 営業利益:113,322百万円(前年比△22.2%、=約1,133億円)
    • 税引前四半期利益:89,340百万円(前年比△23.9%)
    • 四半期利益(当期利益):157,199百万円(前年比+47.3%、ただし非継続事業含む)
    • 親会社の所有者に帰属する四半期利益:105,429百万円(前年比+77.6%)
    • 基本EPS(第3Q累計):76.70円(前年 41.72円)
  • 財政状態(2025/12/31)
    • 総資産:5,821,525百万円(=約5兆8,215億円)
    • 親会社所有者帰属持分:1,850,279百万円(持分比率 31.8%:目安40%以上で安定)
    • 負債合計:3,339,718百万円
  • 収益性指標(単純計算)
    • ROE(単純計算:親会社帰属四半期利益 / 期末親会社所有者持分)=105,429 / 1,850,279 = 約5.7%(目安:8%以上が良好)
    • ROA(単純計算:親会社帰属四半期利益 / 総資産)=105,429 / 5,821,525 = 約1.8%(目安:5%以上が良好)
    • 営業利益率(営業利益/売上高)=113,322 / 2,737,283 = 約4.1%(コア営業利益率は約6.8%)
  • 進捗率分析(通期会社予想に対する第3Q累計の進捗)
    • 売上高進捗率:74.5%
    • コア営業利益進捗率:74.2%
    • 営業利益進捗率:161.9%(但し通期は非経常損失織り込みで下方修正)
    • 親会社当期利益進捗率:224.3%(非継続事業の特別利益の影響あり)
  • キャッシュフロー(第3Q累計)
    • 営業CF:247,669百万円(前年同期 342,823百万円 → 減少)
    • 投資CF:+123,129百万円(前年同期 △211,039百万円、子会社売却収入等で大幅プラス)
    • 財務CF:△347,263百万円(前年同期 △153,485百万円、借入返済・社債償還等)
    • フリーCF(営業CF − 投資CF):約124,540百万円(プラス)
    • 現金同等物残高:366,458百万円(前年同期 326,144百万円、増加)
    • 営業CF/純利益比率(目安1.0以上が健全):247,669 / 157,199 = 約1.58(良好、ただし非継続事業関連の効果あり)
  • 四半期推移(QoQ):
    • 第3四半期累計は通期進捗で売上・コア利益とも約7割超と順調。季節性や第4Qの一時費用(撤退関連)に注意。
  • 財務安全性:
    • 自己資本比率(親会社所有者帰属持分比率):31.8%(目安:40%以上が安定)
    • 流動比率(流動資産2,054,400 / 流動負債1,358,221)=約151%(流動比率100%超で短期流動性は確保)
    • 有利子負債(社債及び借入金:流動406,858 + 非流動1,496,612 = 1,903,470百万円)、ネットデット(有利子負債 − 現金等)=約1,537,012百万円。負債依存度は中程度。

特別損益・一時的要因

  • 特別利益:
    • 田辺三菱製薬(田辺ファーマ)全株式および関連資産の譲渡益:約128,660百万円(非継続事業の税引前利益に含む)
    • 子会社売却による収入(現金ベース):約511,598百万円(非継続事業のCFに寄与)
  • 特別損失:
    • 第3四半期に計上したコークス/炭素材関連の減損損失および棚卸資産処分損:約18,500百万円(記載:有形固定資産の減損等及び棚卸処分)
    • ネクストステージ支援プログラムに関連する特別退職金等:約31,122百万円(見積計上)
    • 事業撤退に伴う今後の追加費用(第4Q見込み):設備撤去等で約66,000百万円(会社見込み、評価・精査継続)
  • 実質評価:
    • 非継続事業の売却益が親会社帰属利益・現金を大きく押し上げているため、「特別項目を除く稼ぐ力(コア営業利益)」での評価が重要。コア営業利益は前年並みで堅調。
  • 継続性:
    • 田辺ファーマ売却の一時的効果は継続しない(非継続事業)。しかし得た現金は財務改善や投資に利用可能。

配当

  • 配当実績と予想:
    • 中間配当(第2四半期末):16円(2026年3月期)
    • 期末予想:16円(変更無し)
    • 年間配当予想:32円(直近公表の配当予想から修正なし)
  • 配当性向・利回り:
    • 配当利回り:–(株価によるため資料に明記なし)
    • 配当性向:通期予想親会社帰属当期利益47,000百万円に対する配当総額は約(配当額×発行株数)で算出可だが資料上の明示なし → 表示不可(–)
  • 株主還元方針:特別配当や自社株買いの言及は今回資料で特段の記載なし(自己株式の取得・消却等は実施済)。

設備投資・研究開発

  • 設備投資:当第3四半期累計の有形固定資産取得支出は投資CFで確認可(投資CF内 有形固定資産取得支出:203,563百万円(当第3Q累計))。前年同期より若干減少。
  • 減価償却費:202,087百万円(第3Q累計)

受注・在庫状況

  • 在庫(棚卸資産):675,563百万円(前期末 759,423百万円、減少)
  • 在庫の質:一部に在庫処分損等を計上(炭素事業関連の棚卸資産処分損約2,677百万円を計上)。

セグメント別情報(第3四半期累計 実績)

  • 売上収益(外部)・コア営業利益(単位:百万円、前年比変化)
    • スペシャリティマテリアルズ:売上 785,774(前期805,263、△約2.4%)、コア営業利益 45,174(前期33,389、+35.3%)
    • MMA&デリバティブズ:売上 263,779(前期320,646、△約17.7%)、コア営業利益 1,561(前期32,957、大幅減)
    • ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ:売上 592,966(前期784,571、△約24.4%)、コア営業利益 △2,869(前期△12,008、改善)
    • 産業ガス:売上 992,269(前期965,836、+約2.7%)、コア営業利益 144,415(前期137,455、+約5.1%)
    • その他:売上 102,495、コア営業利益 7,697
  • コメント:
    • スペシャリティ:半導体関連等で採算改善。事業譲渡の影響で売上は減少したが採算は改善。
    • MMA:市況下落・需要減で売上・採算とも悪化。
    • ベーシック:原料価格低下や事業譲渡等で売上大きく減少。炭素事業の構造問題で収益基盤を見直し中。
    • 産業ガス:買収(Coregas等)や価格マネジメント効果で売上・利益増。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画(KAITEKI Vision 35 / 中期経営計画2029)に沿った事業ポートフォリオ改革を実施中。
    • 非中核(医薬)事業の切り離し(田辺ファーマ売却)と、産業ガスのM&A拡大(Coregas買収等)で戦略的再編を推進。
    • コークス・炭素材事業は市場構造の変化により撤退を決定(ポートフォリオの“選別”)。
  • KPI進捗:コア営業利益は通期目標に向け概ね順調だが、撤退・構造改革費用が短期的業績を損なう。

競合状況や市場動向

  • 市場動向:米国の通商政策・中国の刺激策・AI需要などでセクター毎に需要差があり、特に炭素・コークス分野は世界的供給過剰が継続。産業ガスは地域拡大・価格マネジメントで堅調。
  • 競合比較:個別セグメントでの競争優位性やM&A戦略により産業ガス分野のプレゼンス拡大を図る。詳細な同業比較データは資料内に限定的。

今後の見通し

  • 業績予想(2026年3月期 通期、連結、2025/4/1–2026/3/31、単位:百万円)
    • 売上収益:3,672,000(△7.0%)
    • コア営業利益:250,000(+9.2%)
    • 営業利益:70,000(△50.5%、前回発表176,000から下方修正)
    • 当期利益:114,800(+8.7%)
    • 親会社帰属当期利益:47,000(+4.4%、前回125,000から下方修正)
    • 基本EPS(通期予想):34.29円
  • 予想修正理由:
    • コークス及び炭素材事業撤退に伴う追加の非経常損失・構造改革費用を見込むため。
    • コア営業利益は据え置き(構造改革を含めた営業力の維持・価格保全を前提)。
  • 予想の信頼性:
    • 一時的な非継続項目・撤退費用の精査が継続中のため、通期業績は非経常要因の確定次第で変動する可能性がある。
  • リスク要因:
    • 炭素・コークスの世界的需給・価格動向、撤退費用の見積り修正リスク
    • 為替変動、原料価格(石油・石炭等)、マクロ需要動向
    • M&Aや資産売却のクロージング/統合リスク

重要な注記

  • 会計方針の変更:特記事項なし(IFRS関連の会計方針変更・見積り変更は無し)。
  • 連結範囲の変更:田辺三菱製薬等を非継続事業として売却(譲渡完了 2025年7月1日)。新規連結:Coregas Pty Ltd等(産業ガスの買収)。
  • レビュー:任意レビュー完了後にレビュー報告書を添付予定(予定日 2026年2月12日)。

(注)

  • 本まとめは開示資料(2026年2月5日付 第3四半期決算短信〔IFRS〕)に基づく要約であり、投資助言を目的とするものではありません。
  • 数値は原資料の表示(百万円)を基本に記載。資料に記載のない項目は「–」で表示しています。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 4188
企業名 三菱ケミカルグループ
URL https://www.mitsubishichem-hd.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 素材・化学 – 化学

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.14)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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