企業の一言説明

サイボー(3123)は、繊維製品の製造・販売を主力事業としつつ、商業施設賃貸を収益の柱とする多角的な事業展開を行う企業です。特に不動産活用事業が安定的な収益源となり、財務基盤を支えています。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 不動産活用事業による安定収益と低PBRの魅力: 繊維事業だけでなく、商業施設賃貸が収益柱であり、安定したキャッシュフローを生み出しています。実績PBRは0.45倍と純資産価値に対して極めて割安であり、バリュー投資家にとって魅力的な水準です。
  • 改善基調にある収益性と高い財務健全性: 直近の四半期決算では、販管費の大幅削減とインテリア施工事業の急成長により、営業利益が前年同期比70.8%増と大きく改善しました。自己資本比率も45.0%と高く、Piotroski F-Scoreも6点/9点(良好)と、財務面での安定性が評価できます。
  • 繊維事業の構造改革と一時的な利益押し上げ要因: 主力の繊維事業は売上高が減少傾向にあり、構造改革が継続的な課題です。また、直近の純利益は「貸倒引当金の見直しに伴う法人税等調整額」という一時的な特別利益によって押し上げられており、今後の実質的な利益成長を慎重に見極める必要があります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 B やや高成長
収益性 C 改善余地あり
財務健全性 A 良好
バリュエーション S 非常に割安

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 673.0円
PER 7.94倍 業界平均12.6倍 (割安)
PBR 0.45倍 業界平均0.5倍 (割安)
配当利回り 2.38%
ROE 4.92% (実績) ベンチマーク10%未満 (改善余地あり)

1. 企業概要

サイボー(Saibo Co., Ltd.)は、長年の歴史を持つ繊維製品の製造・販売を主力事業とする企業です。企業ユニフォームや作業服などのアパレル製品、そしてレーヨン、ポリエステルなどの繊維素材を提供しています。加えて、商業施設の賃貸運営を主軸とする不動産活用事業、ゴルフ練習場事業、自動車板金塗装修理、インテリア施工事業など多角的な事業を展開しており、特に商業施設賃貸が安定した収益源となっています。

2. 業界ポジション

サイボーは、成熟産業である繊維製品業界に属しながらも、不動産活用事業という安定的な収益柱を持つことで、事業構造の多角化を進めています。繊維事業では特定のニッチ市場で製造・販売を行っていますが、市場シェアは限定的と考えられます。競合に対する強みは、保有する不動産資産から得られる安定収益と、それによって裏打ちされる高い財務健全性です。弱みとしては、繊維事業の収益性が構造的に低い点が挙げられます。バリュエーション面では、PERが7.94倍(業界平均12.6倍)、PBRが0.45倍(業界平均0.5倍)と、業界平均と比較しても顕著に割安な水準にあります。PBRが1倍を大きく下回ることから、保有資産の価値が株価に十分に反映されていない可能性があります。

3. 経営戦略

サイボーの中期経営戦略は、収益性の低い繊維事業の構造改革を進めつつ、高収益型の不動産活用事業を安定させ、さらに成長性の高いインテリア施工事業などの強化を図ることにあると考えられます。直近の決算短信では、フロリア㈱の事業撤退・解散など、不採算事業の見直しを進めていることが示されており、事業ポートフォリオの最適化による収益性向上を目指しています。特にインテリア施工事業は、前年同期比で売上高が145.3%増、営業利益が679.5%増と急成長を遂げており、今後の新たな収益ドライバーとして期待されます。
今後のイベントとしては、2026年3月30日に配当権利落ち日を控えています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好
収益性 3/3 優良
財務健全性 3/3 優良
効率性 0/3 改善余地あり

収益性スコア(3/3): 過去12か月の純利益と営業キャッシュフローがいずれもプラスであり、ROA(総資産利益率)もプラスであることから、基本的な収益性は優良と判定されます。
財務健全性スコア(3/3): 流動比率が2.68倍と高く、有利子負債の自己資本に対する比率(D/Eレシオ)も0.5657倍と1.0倍を下回る健全な水準です。また、株式の希薄化も見られないため、財務健全性は優良と評価できます。
効率性スコア(0/3): 営業利益率が10%を下回り(9.27%)、ROE(自己資本利益率)も10%を下回る(6.53%)ほか、四半期売上成長率が前年同期比でマイナス(-4.7%)であることから、資本効率や事業の成長性には改善の余地があると考えられます。

【収益性】

  • 営業利益率(過去12か月): 9.27%
  • ROE(実績): 4.92% (過去12か月では6.53%)
  • ROA(過去12か月): 1.73%

ROEおよびROAは、それぞれベンチマークの10%および5%を下回っており、資本を効率的に活用して利益を上げているかという点においては、改善の余地があると言えます。ただし、営業利益率は約9%と、事業が生み出す利益の質は一定程度保たれています。

【財務健全性】

  • 自己資本比率(実績): 42.3% (直近四半期では45.0%)
  • 流動比率(直近四半期): 2.68倍

自己資本比率は、企業の財務安全性を測る重要な指標で、40%を超えていれば一般的に健全とされます。サイボーはこれを上回る水準であり、強固な財務基盤を持っています。流動比率も200%以上が良好とされる中で268%と高水準であり、短期的な支払い能力に不安はありません。

【キャッシュフロー】

  • 営業キャッシュフロー(過去12か月): 24.3億円
  • フリーキャッシュフロー(過去12か月): 12.3億円

営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローともにプラスであり、事業活動で安定的に現金を創出していることが分かります。特にフリーキャッシュフローが十分にあることは、投資やM&A、株主還元などの資金源として活用できるため、企業の成長と安定性を示す上で非常に重要です。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率(過去12か月): 1.90倍
  • 利益の質評価: S (優良:キャッシュフローが利益を大幅に上回る)

営業キャッシュフローが純利益を大幅に上回っていることは、会計上の利益だけでなく、実際の現金創出能力が高いことを示しており、利益の質は非常に優良であると評価できます。

【四半期進捗】

2026年3月期の第3四半期(12月31日時点)決算は以下の状況です。

  • 売上高(3Q累計): 7,824百万円(前年同期比+1.2%)
  • 営業利益(3Q累計): 894百万円(前年同期比+70.8%)
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益(3Q累計): 1,008百万円(前年同期比+71.3%)
  • 通期予想に対する進捗率:
    • 売上高: 74.4%
    • 営業利益: 73.0%
    • 純利益: 92.3%

売上高は微増にとどまるものの、販管費の大幅削減(前年同期比△31.1%)が奏功し、営業利益および純利益は大幅な増益を達成しています。特に純利益は通期予想に対して92.3%と高進捗ですが、決算短信によると「貸倒引当金の見直しに伴う法人税等調整額(益)」が純利益を押し上げている点が留意されます。

【バリュエーション】

  • PER(会社予想): 7.94倍
  • PBR(実績): 0.45倍

業界平均PER12.6倍、業界平均PBR0.5倍と比較すると、サイボーのPERは業界平均の約63%、PBRは業界平均の90%の水準にあり、いずれの指標から見ても割安であると評価できます。特にPBRが1倍を大きく下回っていることは、企業の純資産価値と比較して株価が過小評価されていることを示唆しており、バリュー株としての魅力が高いと言えるでしょう。
バリュエーション分析による目標株価(業種平均PER基準)は1,042円、目標株価(業種平均PBR基準)は751円と算出されています。現在の株価(673.0円)はこれら目標株価を下回っています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値:14.0 / シグナル値:9.25 短期トレンド方向を示す
RSI 買われすぎ 70.6% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +2.72% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +6.95% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +10.68% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +19.95% 長期トレンドからの乖離

RSIが70.6%と「買われすぎ」のゾーンに入っており、短期的な株価過熱感が見られます。MACDは「中立」ですが、MACD値がシグナル値を上回っているため、上昇モメンタムが継続していることを示唆しています。

【テクニカル】

現在の株価673.0円は、52週高値685.00円(95.3%の位置)に近く、年初来高値圏で推移しています。5日、25日、75日、200日といった全ての移動平均線を上回って推移しており、株価は短期から長期にかけて強い上昇トレンドにあることが確認できます。特に200日移動平均線からの乖離率が高いことは、長期的な上昇が続いていることを示唆します。

【市場比較】

  • 日経平均比:
    • 1ヶ月: 株式+8.72% vs 日経+4.79% → 3.94%ポイント上回る
    • 3ヶ月: 株式+4.02% vs 日経+11.84% → 7.83%ポイント下回る
    • 6ヶ月: 株式+24.86% vs 日経+39.58% → 14.72%ポイント下回る
    • 1年: 株式+39.34% vs 日経+43.89% → 4.56%ポイント下回る
  • TOPIX比:
    • 1ヶ月: 株式+8.72% vs TOPIX+4.79% → 3.93%ポイント上回る

直近1ヶ月では日経平均およびTOPIXといった主要市場指数を上回るパフォーマンスを見せていますが、3ヶ月、6ヶ月、1年といった中長期スパンでは市場平均を下回る傾向にあります。これは、特定の期間で市場全体に連動しない独自の動きをすることがあることを示唆しています。

【注意事項】

⚠️ 信用売残0株のため信用倍率の計算はできませんが、信用買残が108,200株と積み上がっています。これは将来的な売り圧力となる可能性を孕んでおり、短期的な需給に影響を与える可能性があります。

【定量リスク】

  • ベータ値(5Y Monthly): 0.15
  • 年間ボラティリティ: 22.01%
  • 最大ドローダウン: -38.27%
  • 年間平均リターン: -10.99% (データ期間による)

ベータ値が0.15と非常に低いことから、市場全体の動きに対してサイボーの株価は連動性が非常に低い(非連動型)特性を持つことが分かります。これは、市場全体が変動してもサイボーの株価は比較的安定している可能性を示すと同時に、市場が大きく上昇してもその恩恵を受けにくいことを意味します。年間ボラティリティが22.01%であるため、仮に100万円投資した場合、年間で±22万円程度の変動が想定される可能性があります。最大ドローダウン-38.27%は、過去に最大でこの程度の下落があったことを示しており、今後も同様の下落が起こりうるリスクがあることを認識しておくべきです。

【事業リスク】

  • 繊維事業の構造的課題と競争激化: 主力事業である繊維製品の製造・販売は、国内外の価格競争が激しく、原材料価格の変動も受けやすい構造的な課題を抱えています。収益改善が計画通りに進まない場合、企業全体の利益を圧迫する可能性があります。
  • 不動産市況の変動リスク: 収益の柱である不動産活用事業は、地価や賃貸需要の変動、金利上昇、固定資産税などの政策動向の影響を直接受けます。景気後退や消費者の購買力低下などが顕在化した場合、賃料収入の減少や空室率の上昇を通じて業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定事業への依存度と多角化の進捗: 不動産活用事業とインテリア施工事業の成長が期待されるものの、繊維事業の収益改善が遅れた場合、特定事業への依存度が高まるリスクがあります。多角化のシナジー効果が十分に発揮されず、各事業のリスクを分散しきれない場合は、経営の安定性に影響が出ることが考えられます。

7. 市場センチメント

信用買残が108,200株ある一方で、信用売残が0株であるため、信用倍率は算出不能ですが、信用買残が積み上がっている状況です。これは現時点での空売りの圧力が低いことを示しますが、将来的な買残の返済売りが株価に影響を与える可能性も否定できません。
主要株主構成を見ると、埼栄不動産(16.05%)、飯塚元一氏(10.49%)、自社(自己株口 5.21%)などが上位を占めており、安定株主が多い構造です。 insider(内部者)による株式保有比率が48.33%と高く、経営陣が株価に対して高いコミットメントを持っていると推測される一方、市場での流通量が限定的になる可能性があります。

8. 株主還元

  • 配当利回り(会社予想): 2.38%
  • 1株配当(会社予想): 16.00円
  • 配当性向(2025年3月期予想): 24.3%

配当利回りは2.38%と、市場平均と比較してもまずまずの水準です。配当性向は24.3%と低めに設定されており、利益に対する配当の割合が低いことから、内部留保を厚くして事業投資に回したり、将来的な配当性向の引き上げや自社株買い(現状データなし)などの追加的な株主還元策を実行する余地が大きいと考えられます。

SWOT分析

強み

  • 不動産活用事業による安定的な賃料収入と強固な財務基盤。
  • PBR0.45倍という極めて割安なバリュエーション水準。

弱み

  • 主力事業の一部である繊維事業の収益性が低迷し、構造改革が不可欠。
  • ROEやROAがベンチマークを下回り、資本効率に改善の余地がある。

機会

  • インテリア施工事業など高成長部門のさらなる拡大による収益構造の転換。
  • 低PBR解消に向けた株主還元強化や資本効率改善への市場からの期待。

脅威

  • 不動産市況の悪化や金利変動により、安定収益源である賃料収入が減少するリスク。
  • 繊維事業における海外競争の激化や原材料価格の高騰による利益率の圧迫。

この銘柄が向いている投資家

  • バリュー株投資を志向する投資家: PBRが純資産を大幅に下回るため、資産価値に注目する投資家にとって魅力的な可能性があります。
  • 安定性を重視する長期投資家: 不動産活用事業による安定収益と強固な財務基盤は、市場の変動に左右されにくい安定性を求める投資家に適しているかもしれません。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 一時的な利益要因の評価: 直近の純利益は特別利益によって大きく押し上げられているため、今期および来期の恒常的な利益成長を慎重に見極める必要があります。
  • 事業ポートフォリオの変化と繊維事業の動向: 繊維事業の構造改革の進捗と、高成長事業がどれだけ企業全体の収益に貢献できるかを注視する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 営業利益率とROEの改善状況: 特に繊維事業の構造改革が収益性の改善に繋がっているかを確認。
  • 不動産活用事業の賃料収入と空室率: 安定収益源の状況を定期的にチェック。
  • インテリア施工事業の成長率と利益貢献度: 新たな成長ドライバーとして事業拡大が継続しているかを監視。

10. 企業スコア

  • 成長性: B (やや高成長)
    売上高は過去12か月で微増、直近の第3四半期決算では、売上高は前年同期比で+1.2%と微増ながらも、販管費の削減と高成長事業の寄与により営業利益が+70.8%と大きく伸びました。通期予想も増収増益を見込んでおり、特に利益面での成長が見られることから「B」評価とします。
  • 収益性: C (改善余地あり)
    ROE(実績)は4.92%(過去12か月では6.53%)とベンチマークの10%を下回ります。営業利益率も9.27%と、ベンチマークの10%にわずかに届きません。基本的な収益性は確保されているものの、資本効率や利益率の面で更なる改善が求められるため「C」評価とします。
  • 財務健全性: A (良好)
    自己資本比率は42.3%(直近四半期で45.0%)と十分な水準であり、流動比率も2.68倍と短期的な資金繰りに全く問題がないレベルです。Piotroski F-Scoreも6点/9点と良好な評価であり、企業の財務基盤は非常に安定しているため「A」評価とします。
  • バリュエーション: S (非常に割安)
    PERは7.94倍で業界平均12.6倍の約63%であり、PBRは0.45倍で業界平均0.5倍の90%と、いずれも業界平均を大きく下回る水準にあります。特にPBRが1倍を大きく下回っている点は、純資産価値から見て極めて割安と判断できるため「S」評価とします。

企業情報

銘柄コード 3123
企業名 サイボー
URL http://www.saibo.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 素材・化学 – 繊維製品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 673円
EPS(1株利益) 84.72円
年間配当 2.38円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 9.4% 9.1倍 1,211円 12.8%
標準 7.2% 7.9倍 953円 7.5%
悲観 4.3% 6.7倍 707円 1.4%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 673円

目標年率 理論株価 判定
15% 481円 △ 40%割高
10% 601円 △ 12%割高
5% 758円 ○ 11%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.20)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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