企業の一言説明

ファーストアカウンティング (5588)は会計分野に特化した人工知能(AI)ソリューションを展開するグロース市場上場の企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • AI特化による高成長と収益性: 会計業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)需要を背景に、売上高は年率30%超で成長を続け、営業利益率12.3%、ROE(自己資本利益率)も40.99%と非常に高い収益性を示しています。ARR(年間経常収益)も順調に伸長しており、安定した収益基盤を確立しつつあります。
  • 明確な成長戦略: 新リース会計基準への対応強化、米国市場への海外展開、M&Aによる事業領域拡大など、中期的な成長に向けた具体的な戦略を掲げています。既存製品へのAIエージェント組込みによる高付加価値化も推進しており、競争優位性の維持・強化に努めています。
  • 高バリュエーションと高い株価変動リスク: PER(株価収益率)は業界平均を下回るものの絶対値が高く、PBR(株価純資産倍率)は業界平均を大幅に上回っており、株価には将来の成長が既に強く織り込まれていると評価できます。さらに、最大ドローダウン -64.79%という高い株価下落リスク、市場全体に対する大幅なアンダーパフォームが続いており、ボラティリティの高さには注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 S 非常に優良
収益性 S 非常に優良
財務健全性 A 良好
バリュエーション D 懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 813.0円
PER 55.27倍 業界平均66.2倍よりやや割安
PBR 5.68倍 業界平均3.5倍より割高
配当利回り 0.37%
ROE 40.99%

1. 企業概要

ファーストアカウンティングは、会計分野に特化したAIソリューションを提供する企業です。請求書や領収書の入力・確認・照合の自動化、およびデジタルインボイスサービスを主力とし、既存の販売システムとの連携を通じて企業の経理業務の効率化を支援しています。AIを活用した高精度なデータ抽出・処理技術が強みであり、会計分野におけるDX推進の波に乗って成長を加速させています。

2. 業界ポジション

同社は情報・通信業セクターに属し、特に会計ソフトウェアとAIというニッチかつ成長著しい分野で事業を展開しています。PER(会社予想)は55.27倍と業界平均PER 66.2倍を下回りますが、PBR(実績)は5.68倍と業界平均PBR 3.5倍を大幅に上回っており、市場からは高い成長期待が寄せられている一方、純資産に対する割高感が示唆されています。会計DX市場は競争が激化していますが、AI特化と既存システム連携により、一定の競争優位性と参入障壁を築いています。

3. 経営戦略

ファーストアカウンティングは、会計分野のAIソリューション事業を単一セグメントとして展開しています。
2025年12月期は売上高23億6,976万円、営業利益2億9,217万円と通期予算を上回って達成し、2026年12月期には売上高31億9百万円(前期比+31.2%増)、営業利益3億1,236万円(同+6.9%増)を見込んでいます。
成長戦略としては、既存のRobota/Remota製品へのAIエージェント組込みによるAP Automation(買掛金プロセス自動化)を推進し、高付加価値化を図ります。また、新リース会計対応事業に注力し、プロシップや弁護士ドットコムとの資本業務提携・連携を通じて事業機会を拡大。さらに、米国への海外展開や、決済領域でのM&Aによる事業拡大も視野に入れています。
重要なイベントとして、配当落ち日が2026年12月29日に予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 1/3 ROAが正である点は評価できるが、データ不在の項目が多い
財務健全性 1/3 流動比率は良好だが、データ不在の項目が多い
効率性 3/3 営業利益率、ROE、四半期売上成長率全てが基準をクリア

Piotroski F-Scoreは5/9点と「良好」な評価です。収益性および財務健全性の項目では、「純利益チェック」や「営業キャッシュフローチェック」、「D/Eレシオチェック」および「株式希薄化チェック」のデータが提供されていないため、判定対象外となっています。その中で、収益性においてはROAが正である点が、財務健全性においては流動比率が基準を満たす点が評価されています。高い効率性スコアは、営業利益率、ROEが10%以上、四半期売上成長率がプラスであることを示しており、経営効率の高さが際立っています。

【収益性】

指標 ベンチマーク 評価
営業利益率 (過去12ヶ月) 21.27% 5-10% (B) 高収益
ROE (実績・単) 40.99% 10% (良好) 非常に優良
ROA (過去12ヶ月) 6.83% 5% (良好) 良好

過去12ヶ月の営業利益率は21.27%と非常に高く、本業での稼ぐ力が優れていることを示しています。ROEは40.99%と驚異的な高水準であり、株主資本を効率的に活用して大きな利益を生み出している優良企業であると評価できます。ROAも6.83%と、総資産に対する利益創出能力も良好です。

【財務健全性】

指標 基準 評価
自己資本比率 (実績・単) 57.1% 40%以上 (良好) 良好
流動比率 (直近四半期) 1.73倍 1.5倍以上 (良好) 良好

自己資本比率は57.1%と高く、企業の財務基盤が強固であることを示しています。流動比率も1.73倍と1.5倍の基準を上回っており、短期的な支払い能力に問題がないことが確認できます。上場間もないグロース企業でありながら、安定した財務体質を築いていると言えます。

【キャッシュフロー】

指標 2025年12月期 (連結)
営業キャッシュフロー 349,348千円
投資キャッシュフロー △266,091千円
財務キャッシュフロー 79,019千円
フリーキャッシュフロー (概算) 83,257千円

営業キャッシュフローは3億4,934万円のプラスを確保しており、本業で安定的に資金を生み出していることを示しています。投資キャッシュフローはマイナスですが、これは主に成長のための設備投資やM&Aを積極的に行っているためと考えられます。フリーキャッシュフローもプラスであり、事業活動から得られる資金で自由に使えるお金があるため、健全な経営状態と言えます。

【利益の質】

指標 基準 評価
営業CF/純利益比率 1.73倍 1.0以上 (健全) 健全

2025年12月期実績を基に算出すると、営業キャッシュフロー(約3億4,934万円)を親会社株主に帰属する当期純利益(2億2百万円)で割った比率は約1.73倍となります。これは、純利益が会計上の数字だけでなく、実質的な資金流入を伴っていることを示しており、利益の質は非常に健全であると評価できます。

【四半期進捗】

直近3四半期の売上高・営業利益の推移データは提供されていませんが、2025年12月期は通期予算を売上達成率100.3%、営業利益達成率123.1%で達成しています。また、2026年12月期も売上高31.2%増、営業利益6.9%増と増収増益を見込んでおり、堅調な進捗が期待されます。

【バリュエーション】

指標 業界平均 判定
PER(会社予想) 55.27倍 66.2倍 業界平均よりやや割安
PBR(実績) 5.68倍 3.5倍 業界平均より割高

同社のPERは55.27倍と、業界平均の66.2倍と比較してやや割安に見えます。しかし、絶対値としては依然として高水準であり、将来の大きな成長が株価に織り込まれていることを示唆します。PBRは5.68倍と、業界平均の3.5倍を大幅に上回っており、純資産価値から見れば割高感があります。グロース株の特性上、高いバリュエーションが許容されることもありますが、現在の株価は事業の成長速度とのバランスを慎重に見極める必要があります。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: -45.63 / シグナル値: -29.82 デッドクロス状態にあり、短期的な下落トレンドを示唆
RSI 売られすぎ 26.2% RSIが30%を下回っており、売られすぎの状態にある
5日線乖離率 -9.10% 直近の株価が急落し、短期移動平均線を大幅に下回っているモメンタムの弱さを示す
25日線乖離率 -19.29% 短期トレンドからの乖離が大きく、強い下落トレンドにある可能性
75日線乖離率 -25.20% 中期トレンドからの乖離も大きく、中期的な下落トレンドを示唆
200日線乖離率 -40.23% 長期トレンドからの乖離も顕著で、長期的な下降トレンドにあることを示す

現在の株価は813.0円であり、5日移動平均線 (894.40円)、25日移動平均線 (1,007.36円)、75日移動平均線 (1,086.85円)、200日移動平均線 (1,360.27円)を全て下回っています。特に200日移動平均線からの乖離率が-40.23%と大きく、長期的な下降トレンドが継続していることが明確です。MACDもデッドクロスを示唆しており、RSIは26.2%と売られすぎの状態にあります。これらは短期的なリバウンドの可能性を秘める一方で、全体としての強い下落圧力を示唆しています。

【テクニカル】

現在の株価813.0円は、52週高値1,941円に対し大幅に下落しており、52週安値767円に近い水準(レンジ内位置4.0%)に位置しています。全ての移動平均線を下回る状況は、強い下落トレンドを示しており、過去数ヶ月にわたり株価が大きく調整局面にあることを示しています。直近の移動平均線分析では、5日線乖離率が-9.10%と大幅な下回りが確認され、短期的な下落モメンタムの強さを裏付けています。

【市場比較】

過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年間のいずれの期間においても、日経平均株価およびTOPIXといった市場全体指数に対して大幅にアンダーパフォームしています。特に過去1年間では、日経平均に対して91.64%ポイント、TOPIXに対して91.64%ポイントも下回るパフォーマンスとなっており、市場全体の好調な動きを享受できていない状況が続いています。これは高成長期待の実現不確実性や、グロース株全体への市場の評価変化などが影響している可能性があります。

【注意事項】

⚠️ 信用買残が266,700株存在し、信用売残が0株であるため、見かけ上の信用倍率は0.00倍となっていますが、信用買い残が積み上がっていることから、将来的な売り圧力には注意が必要です。

【定量リスク】

指標
ベータ値 (5年月次) -0.50
年間ボラティリティ 66.76%
最大ドローダウン -64.79%
年間平均リターン 42.23%

ベータ値が-0.50とマイナスを示しており、S&P 500等の市場全体と逆の動きをする傾向がある、もしくはその変動が小さいことを示唆しています。しかし、年間ボラティリティ66.76%と最大ドローダウン-64.79%は非常に高い変動リスクを意味します。仮に100万円投資した場合、年間で±66.76万円程度の変動が想定され、過去には最大64.79万円程度の損失が発生したことになります。高い年間平均リターンは魅力的に見えますが、これは非常に高いリスクと裏腹であると理解すべきです。

【事業リスク】

  • AI技術のリスク: 同社の事業はAI技術に大きく依存しており、AIの技術革新のスピードや実運用における精度、説明責任の確保が課題となる可能性があります。競合他社の技術進歩や新たなAI技術の登場により、優位性が損なわれるリスクがあります。
  • 新リース会計対応の需要変動: 新リース会計基準への対応は重要な成長機会ですが、企業の対応スケジュールや導入需要が想定通りに進まない場合、業績計画に影響を与える可能性があります。
  • 海外事業展開リスク: 米国市場への展開は大きな成長機会である一方で、現地の規制、文化、商習慣への適応、販売チャネルの構築、強力な競合他社との差別化など、海外特有のローカライズリスクや市場開拓リスクが存在します。為替変動も業績に影響を及ぼす可能性があります。

7. 市場センチメント

信用取引状況では、信用買残が266,700株存在する一方で信用売残は0株となっており、信用買い残が残る状態です。これは株価下落局面で逆日歩が発生しにくい状況であり、将来の売り圧力が蓄積されている可能性を示唆します。主要株主構成を見ると、代表者である森啓太郎氏が23.36%、関連会社であるMoriSpaceManagement(株)が21.68%を保有しており、経営陣による高い株式保有比率は、経営の安定性や長期的な視点での事業運営に期待が持てる一方、市場に流通する株式(浮動株)が少ないため、出来高の小さい局面では株価が大きく変動するリスクもはらんでいます。

8. 株主還元

ファーストアカウンティングの配当利回りは0.37%(会社予想)であり、成長志向の企業としては比較的小規模な株主還元にとどまっています。2025年12月期の配当性向は20.2%と、利益の大部分を事業の成長投資に回す方針を示しており、成長フェーズにある企業としては一般的な水準です。2026年12月期には1株あたり3.90円の配当を予想しており、配当性向は21.1%を計画しています。自社株買いについては、現時点で開示されているデータはありません。

SWOT分析

強み

  • 会計分野に特化したAIソリューションの独自技術と高い専門性
  • 高い売上高成長率と営業利益率、ROEに裏打ちされた収益力

弱み

  • 将来の成長を強く織り込んだ高バリュエーション水準
  • グロース市場特有の高い株価ボラティリティと市場からの乖離

機会

  • 新リース会計対応やデジタルインボイス制度など法改正に伴う特需
  • 会計DX市場の拡大と米国など海外市場への事業展開

脅威

  • 競合他社の参入やAI技術の進化による競争激化
  • グロース株への市場評価変化やマクロ経済の動向

この銘柄が向いている投資家

  • 成長企業への積極的な投資を志向する投資家: 会計分野のDXとAI技術の融合に将来性を感じ、高い成長期待を背景に積極的な投資を行うポートフォリオの一部として検討できるでしょう。
  • SaaSビジネスモデルを評価する投資家: 安定したMRR(月次経常収益)とARR(年間経常収益)による収益成長を重視する投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 高い株価変動リスク: 現時点での株価は高値から大きく下落しており、短期間に大きな変動が生じる可能性があります。安値付近に位置しているとはいえ、底打ちを確認するまでは慎重な姿勢が求められます。
  • バリュエーションの正当性: 高い成長期待が株価に織り込まれているため、今後の成長シナリオの達成状況を注意深く監視する必要があります。期待を下回る成長となった場合、株価に大きな影響を及ぼす可能性があります。

今後ウォッチすべき指標

  • ARR(年間経常収益)の継続的な成長率: SaaS企業にとって最も重要な指標の一つであり、安定的な収益基盤の拡大を示す。目標値として月次解約率0.75%以下を維持しつつ、ARRの30%以上の成長率を継続できるか。
  • 新リース会計関連サービス導入企業の獲得状況: プロフェッショナルサービス76社、MRR 38社のターゲット達成度合いに注目。
  • 米国事業の進捗状況: 海外展開におけるローカライズや顧客獲得の初期成果。

成長性: S

Quarterly Revenue Growth(四半期売上成長率)が32.40%と非常に高く、売上高は着実に拡大しています。2026年12月期の売上高も前期比+31.2%増を予想しており、急成長を続ける企業として「S」評価に値します。

収益性: S

ROE(自己資本利益率)は40.99%、過去12ヶ月の営業利益率は21.27%と、いずれも非常に高い水準にあります。株主資本を効率的に活用し、本業で高い利益を創出できていることから「S」評価とします。

財務健全性: A

自己資本比率57.1%、流動比率1.73倍と、財務指標は概ね良好な水準です。Piotroski F-Scoreも5/9点(A: 良好)を獲得しており、財務基盤は比較的安定していると評価し「A」と判定します。

バリュエーション: D

PER 55.27倍は業界平均66.2倍より低いものの、絶対値は非常に高水準です。PBR 5.68倍は業界平均3.5倍を大幅に上回っており、株価には強い成長期待が織り込まれています。現在の株価水準は、今後の高成長が実現されることを前提としたものであり、割高感が強いと判断し「D」評価とします。


企業情報

銘柄コード 5588
企業名 ファーストアカウンティング
URL https://www.fastaccounting.jp/
市場区分 グロース市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 813円
EPS(1株利益) 18.46円
年間配当 0.37円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 23.8% 46.0倍 2,468円 24.9%
標準 18.3% 40.0倍 1,711円 16.1%
悲観 11.0% 34.0倍 1,057円 5.4%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 813円

目標年率 理論株価 判定
15% 852円 ○ 5%割安
10% 1,064円 ○ 24%割安
5% 1,343円 ○ 39%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.20)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。