企業の一言説明
コーセルはスイッチング電源やDC-DCコンバータ、EMIフィルターを開発・製造・販売する、産業機器向け電源の標準品で国内2位の企業です。グローバルに事業を展開し、生産拠点を中国に持つ点も特徴です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 盤石な財務基盤と潤沢な現預金: 自己資本比率93.1%、流動比率16.17倍と極めて高い財務健全性を誇り、現預金も約300億円と潤沢です。この強固な基盤は、不況期を乗り越え、新たな成長投資を行う上での大きな強みとなります。
- 新成長戦略「COSELSYNC.」による市場開拓: LITEON社との協業ブランド「COSELSYNC.」を通じて、半導体製造装置などの成長分野への選択と集中を進めており、これによる売上・収益貢献が期待されます。事業ポートフォリオの見直しや構造改革も進行中です。
- 直近業績の急速な悪化と通期赤字見込み: 顧客在庫調整の長期化により、直近の売上・利益は大幅に減少し、2026年5月期は営業利益・経常利益ともに赤字、純利益も低水準となる見込みです。業績回復の時期や度合いには依然として不確実性が残ります。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | D | 成長鈍化 |
| 収益性 | D | 収益低迷 |
| 財務健全性 | S | 極めて優良 |
| バリュエーション | C | 適正~やや割安だが要注視 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1,181.0円 | – |
| PER | 1,617.81倍 | 業界平均24.2倍 |
| PBR | 0.87倍 | 業界平均1.6倍 |
| 配当利回り | 4.66% | – |
| ROE | -0.22% | – |
1. 企業概要
コーセルは1969年に設立され、電源装置の専門メーカーとして発展してきました。主力製品は、入力電源を直流に変換する「スイッチング電源」と、直流を任意の直流電圧に変換する「DC-DCコンバータ」です。これらに加えて、電磁波ノイズを抑制する「EMIフィルター」も供給しています。これらの製品は、産業機器、医療機器、通信機器といった高い信頼性が求められる分野で広く採用されています。同社はスイッチング電源の標準品で国内2位の市場地位を確立しており、長年にわたる技術蓄積と品質管理体制が強みです。生産の一部を中国に移管することでコスト競争力も維持しています。
2. 業界ポジション
電気機器業界の中でも、特に電源装置市場において、コーセルはスイッチング電源の標準品分野で国内2位という確固たるポジションを築いています。高い品質と信頼性が求められる産業機器向けに特化することで、特定の顧客層からの厚い支持を得ています。競合他社と比較して、長年の実績とグローバルな販売網が強みですが、直近の業績悪化局面では、市場全体の需要変動や顧客の在庫調整の影響を受けやすいという弱みが露呈しています。
財務指標で見ると、PERは1,617.81倍と業界平均24.2倍を著しく上回っています。これは直近のEPS(1株当たり利益)が極端に低いため、理論上は「割高」と評価されます。しかし、PBRは0.87倍と業界平均1.6倍を下回っており、純資産価値で評価すれば「割安」な水準にあります。このPERとPBRの乖離は、足元の収益力の低迷と、企業が持つ純資産の厚みを示唆しています。
3. 経営戦略
コーセルは2026年5月期第2四半期決算において、顧客の在庫調整長期化により売上高・利益が大幅に未達となったことを報告しています。これに対し、経営陣は下期以降の受注回復を見込むとともに、抜本的な事業構造改革と成長戦略の実行を掲げています。
主要な戦略としては、以下の点が挙げられます。
- COSELSYNC.ブランドの拡販: LITEON社との協業により立ち上げた新ブランド「COSELSYNC.」を通じ、半導体製造装置などの高成長分野への参入と、製品ラインナップの強化を図ります。3年後の売上目標として50億円を設定しており、特に北米市場での新規受注が見込まれています。
- 事業ポートフォリオ見直しと新製品開発: 成長分野への「選択と集中」を推進し、事業ポートフォリオの最適化を進めています。新製品開発組織の再編を通じて、市場ニーズに合致した製品を迅速に投入できる体制を構築する方針です。
- 固定費削減と生産性向上: 生産体制の効率化やデジタル技術の活用により、固定費の削減と生産性の向上を目指し、収益体質の改善を図ります。
- M&Aも視野に入れた成長投資: 約300億円に上る潤沢な現預金を保有しており、成長加速に向けたM&Aなどの戦略的投資を検討する意向を示しています。
直近の重要なイベントとしては、2026年5月19日に配当を受ける権利が確定する「Ex-Dividend Date」が予定されており、株主還元へのコミットメントを示しています。経営陣は、足元の厳しい業績状況を認識しつつも、将来の成長に向けた変革を加速させるメッセージを発しており、その実行力が今後の鍵となります。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
Piotroski F-Scoreは、企業の財務健全性や収益性、効率性を9つの項目で評価する指標です。スコアが高いほど財務体質が優良と判断されます。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 2/9 | C: やや懸念 |
| 収益性 | 0/3 | 低水準 |
| 財務健全性 | 2/3 | 良好 |
| 効率性 | 0/3 | 低水準 |
解説:
コーセルのPiotroski F-Scoreは2/9点と「やや懸念」の判定です。これは、主に収益性と効率性に関する項目で点数を得られなかったためです。
- 収益性スコア (0/3): 過去12ヶ月のROAがマイナス(-0.68%)であり、収益性の悪化が顕著です。純利益と営業キャッシュフローに関する特定のチェック項目はデータなしでしたが、足元の収益力の課題が浮き彫りとなっています。
- 財務健全性スコア (2/3): 流動比率が16.17倍と高く、短期的な支払能力は極めて優良です。また、有利子負債も非常に少なく、D/E(Debt to Equity)レシオが0.45%と低い水準にあり、借入依存度が低い健全な財務体質を示しています。株式希薄化の項目はデータなしでした。
- 効率性スコア (0/3): 過去12ヶ月の営業利益率がマイナス(-4.46%)、ROEもマイナス(-0.7%)となっており、自己資本や資産を効率的に活用できていない状況です。直近四半期の売上成長率もマイナス(-6.0%)であり、事業の効率性において課題があることを示唆しています。
提供されたF-Scoreの数値と判定は上記の通りであり、財務健全性は保たれているものの、収益性と効率性の面で大幅な改善が求められる状況です。
【収益性】
コーセルの収益性指標は、直近で大幅に悪化しています。
- 営業利益率(過去12ヶ月):-4.46% (マイナスは本業で利益が出ていないことを示します。)
- ROE(実績):-0.22% (株主資本利益率がマイナスであり、株主のお金を使って損失を出している状態です。一般的な目安である10%を大きく下回っています。)
- ROA(過去12ヶ月):-0.68% (総資産利益率がマイナスであり、資産全体を効率的に活用できていないことを示します。一般的な目安である5%を大きく下回っています。)
年度別推移を見ると、2024年5月期にはROE 11.58%、営業利益率 16.68%と良好な水準を達成していましたが、2025年5月期にはROEが測定不能(赤字転落)となり、2026年5月期第2四半期決算では大幅な赤字を計上しています。これは、主に顧客の設備投資抑制や在庫調整による需要減少が直接的な原因となっています。
【財務健全性】
収益性とは対照的に、コーセルの財務健全性は極めて高い水準にあります。
- 自己資本比率(実績):93.1% (企業全体の資金のうち、返済不要な自己資本の割合で、経営の安定性を示します。非常に高く、財務体質が盤石であることを示しています。)
- 流動比率(直近四半期):16.17倍 (短期的な支払い能力を示す指標で、150%以上が良好とされます。1617%と極めて高く、短期的な資金繰りの心配はほとんどありません。)
- 現預金:300億円 (直近四半期の総現金は300億円であり、総負債2億4,800万円と比較しても圧倒的に潤沢な資金を保有しています。)
これらの指標から、コーセルは足元の業績悪化を乗り切るための十分な財務的体力を持っていると言えます。
【キャッシュフロー】
- 営業キャッシュフロー(過去12ヶ月):45億3,000万円 (プラスであり、本業で安定してキャッシュを生み出していることを示します。直近の純利益がマイナスであるにもかかわらず、営業キャッシュフローが堅調である点は評価できます。)
- フリーキャッシュフロー(過去12ヶ月):31億3,000万円 (営業キャッシュフローから設備投資を差し引いたもので、企業が自由に使える資金を示します。プラスであり、企業が資金を生成できている健全な状態です。)
純利益がマイナスであるにもかかわらず、営業キャッシュフローがプラスであるのは、減価償却費などの非現金費用や運転資本の調整によるものです。これは、企業の基本的な事業活動自体は引き続きキャッシュを生み出す力を持っていることを示しており、一時的な会計上の赤字とは異なる側面があることを示唆しています。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率:マイナス (純利益がマイナスであるため、比率の計算は困難です。通常は1.0以上が健全とされます。営業キャッシュフローがプラスであるにもかかわらず、純利益がマイナスになっているのは、非現金費用や非資金損益、あるいは税効果会計などの影響が大きいと考えられます。)
【四半期進捗】
2026年5月期第2四半期決算(中間期)の状況は以下の通りです。
- 売上高:111億3,400万円 (前年同期比 -25.0%)
- 営業利益:-6億5,900万円 (前年同期は利益)
- 経常利益:1億1,700万円 (前年同期比 -80.3%)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:-600万円
通期予想(2026年5月期)に対する進捗率:
- 売上高:46.2% (111.34億円 / 241.19億円)
- 営業利益:中間で-6.59億円、通期予想-8.14億円に対してはマイナス進捗であり、厳しい状況です。
- 経常利益:中間で1.17億円、通期予想4,700万円に対しては超過していますが、これは主に為替差益6億1,000万円(営業外)の寄与が大きいです。
直近の業績は大幅な減収減益で推移しており、中間期で既に営業損失を計上しています。通期予想も赤字となる見込みであり、回復には時間を要すると考えられます。
【バリュエーション】
コーセルのバリュエーション指標は、足元の業績悪化を反映して極端な状況にあります。
- PER(会社予想):1,617.81倍 (「株価が利益の何年分か」を示す指標です。業界平均24.2倍と比較して非常に高水準であり、EPSが0.73円と極めて低いため、割り算の結果が異常に大きくなっています。これは利益水準が低いことによる見かけ上の割高感であり、単純なPER比較は難しい状況です。)
- PBR(実績):0.87倍 (「株価が純資産の何倍か」を示す指標です。業界平均1.6倍を下回っており、純資産に対して株価が割安である可能性を示唆しています。一般的に1倍未満は解散価値を下回る状態と解釈されることもあります。)
- 目標株価(業種平均PBR基準):2,161円 (現在の株価1,181円に対し、業界平均PBRを適用すると理論上は高い水準に位置しており、純資産価値から見れば割安と評価されます。)
PERは異常値を示していますが、PBRは割安水準にあります。これは、企業が豊富な純資産を持ちながらも、直近の利益創出力が低い状態であることを反映しています。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値:9.86 / シグナルライン:7.74 | 現在の短期トレンドは方向性が定まっておらず、中立の状態を示しています。 |
| RSI | 中立 | 54.7% | 70%以上が買われすぎ、30%以下が売られすぎとされる中で、54.7%は中立圏にあり、過熱感も売られすぎ感も示していません。 |
【テクニカル】
- 52週高値・安値との位置: 現在株価1,181円は、52週高値1,280円と安値916円の中間よりやや高い位置(72.8%)にあります。これは、年初来高値に近づきつつあるものの、まだ上昇余地がある状態と言えます。
- 移動平均線との関係: 現在株価は、5日移動平均線1,177.20円、25日移動平均線1,162.40円、75日移動平均線1,167.85円、200日移動平均線1,157.08円の全ての主要移動平均線を上回って推移しています。これは、短期、中期、長期のいずれのトレンドにおいても、株価が上昇基調にあることを示唆しており、テクニカル的には比較的良いシグナルと捉えられます。
- 直近10日間の株価推移: この10日間で株価は1,134円から1,181円へと上昇傾向にあります。出来高も10万株台と比較的安定しており、底堅い値動きを示しています。
【市場比較】
コーセルの株価は、市場全体(日経平均、TOPIX)と比較して、中長期的にアンダーパフォームしています。
- 日経平均比: 1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年すべての期間で日経平均を2%~39%ポイント程度下回っています。特に6ヶ月、1年では大幅な差が開いており、市場全体の強い上昇トレンドに乗り切れていないことが示唆されます。
- TOPIX比: 同様に、1ヶ月、3ヶ月の期間でTOPIXも2%~14%ポイント程度下回っています。
このアンダーパフォームの背景には、直近の業績悪化や成長期待の鈍化があると考えられます。市場が好調な局面において、個別の企業業績の低迷は株価に強く反映される傾向があります。
【注意事項】
データに特段のリスク警告はありません。
【定量リスク】
- ベータ値:0.40 (市場全体の変動に対して、コーセルの株価変動は小さいことを示します。ベータ値1.0が市場と同じ動き、1.0より小さいと変動が小さいとされます。)
- 年間ボラティリティ:28.28% (株価の変動の激しさを示します。年間の価格変動が約28.28%程度想定されることを意味します。)
- 最大ドローダウン:-27.61% (過去の特定の期間において、株価がピークからボトムまでどれだけ下落したかを示す最悪の損失率です。この程度の年間下落は今後も起こりうるリスクとして想定しておくべきです。)
- シャープレシオ:0.22 (リスクに見合うリターンが得られているかを示す指標です。1.0以上が良好とされる中で0.22は低く、リスクを取っている割にはリターンが少ない状況を示しています。)
仮に100万円投資した場合、年間で±28.28万円程度の変動が想定される可能性があり、過去には一時的に27.61万円程度の損失を経験する可能性があったことを意味します。市場全体に比べて株価変動は小さい傾向にありますが、個別株としてのボラティリティは小さくありません。
【事業リスク】
- 顧客在庫調整の長期化と需要回復の遅延: 主力市場である産業機器分野における顧客の設備投資抑制や在庫調整が長期化しており、これが受注回復の遅れと売上の低迷に直結しています。特に半導体製造装置市場は回復の兆しが見えるものの、具体的な売上計上にはタイムラグが発生するリスクがあります。
- 国際情勢・地政学的リスク: 生産拠点を中国に持つこと、またグローバルに販売を展開していることから、米中間の関税政策、中国経済の景気低迷、為替変動(特に急激な円高転換)などが、生産コストや販売価格、収益性に大きな影響を及ぼす可能性があります。
- 新規事業「COSELSYNC.」の事業化リスク: LITEON社との協業による新ブランド「COSELSYNC.」は成長戦略の要ですが、市場開拓のスピード、製品の競争力、目標達成に向けた販路拡大の進捗には不確実性が伴います。計画通りの収益貢献が得られない場合、経営戦略全体に影響を及ぼす可能性があります。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況:信用買残92,700株に対し、信用売残は249,300株で、信用倍率は0.37倍です。これは「売り長」の状態であり、将来的に売り方が買い戻しに動くことで、株価を押し上げる「買い戻し圧力」が発生する可能性があります。市場の需給としては、比較的良好なシグナルと捉えられます。
- 主要株主構成:ライトオン・テクノロジー(台湾)が19.96%と筆頭株主であり、個人株主の飴久晴氏が9.64%で続きます。また、日本マスタートラスト信託銀行などの信託銀行も大株主として名を連ねています。特定の海外企業や個人が多くの株式を保有している点が特徴です。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想):4.66% (現在の株価1,181円に対して、年間配当55円は高水準の利回りです。これは株主にとっては魅力的な水準と言えます。)
- 配当性向:239.89% (利益に対する配当金の割合を示します。直近のEPSが極めて低いため、配当性向は異常に高い数値となっています。これは、稼いだ利益以上に配当を出している状況であり、現在の利益水準でこの配当金を維持することは、財務健全性を徐々に損なう可能性があります。ただし、潤沢な現預金があるため、一時的には維持可能と見込まれます。)
- 自社株買いの状況:データなし。
コーセルは厳しい業績見通しの中でも、安定配当(前期と同額55円)を維持する方針を示しており、株主還元への意識は高いと言えます。しかし、配当性向が極めて高い水準にあるため、この高水準の配当が持続可能かどうかが注目されます。
SWOT分析
強み
- 自己資本比率93.1%、流動比率16.17倍、現預金約300億円という極めて強固な財務基盤。
- スイッチング電源標準品で国内2位の市場地位と、長年にわたる技術蓄積による製品信頼性。
弱み
- 顧客在庫調整と需要低迷による直近の業績(売上、営業利益、ROE)の大幅な悪化と通期赤字見込み。
- 収益性と効率性(Piotroski F-Scoreの収益性・効率性スコア0/3)の低さ。
機会
- LITEONとの協業ブランド「COSELSYNC.」による半導体製造装置など高成長分野への参入と販路拡大。
- グローバル市場(特に北米)における新規顧客との取引拡大と受注回復。
脅威
- 世界経済の減速や地政学的リスク(米中関係、中国経済低迷など)による受注回復のさらなる遅延。
- 急激な為替変動(特に円高)がグローバル事業における収益を圧迫する可能性。
この銘柄が向いている投資家
- 安定配当と盤石な財務基盤を重視する長期投資家: 直近の業績悪化は一時的なものと判断し、高水準の配当利回りと豊富なキャッシュを背景とした企業の安定性に魅力を感じる投資家。
- 構造改革と新規成長戦略に期待する投資家: LITEONとの協業による新ブランド「COSELSYNC.」や事業ポートフォリオの見直しが成功し、将来的な収益改善と企業価値向上に繋がると考える成長志向の投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 業績の不確実性: 直近の業績は大幅な赤字であり、通期予想も厳しい見通しです。顧客在庫調整の解消時期や、新規事業の収益貢献タイミングはまだ不透明なため、業績のV字回復には不確実性が伴います。
- バリュエーションの歪み: PERが極めて高い数値を示しており、これは利益水準の低さに起因します。PBRは割安ですが、業績改善が進まなければ株価の上昇には繋がりづらい可能性もあります。EPSの本格的な回復が、バリュエーション適正化の重要な鍵となります。
今後ウォッチすべき指標
- 受注高および売上高の回復状況: 特にLITEON協業製品「COSELSYNC.」の受注状況と、それによる売上への貢献度。四半期ごとの売上高が前年同期比でプラスに転じるか。
- 営業利益率とROEの改善: 経営改革や固定費削減が奏功し、本業における収益性が回復しているか。ROEが継続的にプラス、かつ目標とする10%に近づいているか。
成長性:D (成長鈍化)
根拠: 過去12ヶ月の売上高は233億3,000万円で、前期(2024年5月期)の414億3,700万円から大幅な減収となっています。直近四半期の売上成長率も前年同期比で-6.0%とマイナス成長であり、業績推移を見ると来期(2026年5月期)も売上高は241億1,900万円と更なる減収を見込んでいます。売上高の急激な減少と成長率の鈍化が顕著であるため、成長性評価はDとします。
収益性:D (収益低迷)
根拠: 過去12ヶ月のROEは-0.22%(目標10%以上)、営業利益率は-4.46%(目標15%以上)であり、いずれも大幅なマイナスとなっています。これは、本業で損失を計上しており、株主資本や資産を効率的に活用できていない状態を示します。実績と目標を比較して、収益性評価はDとします。
財務健全性:S (極めて優良)
根拠: 自己資本比率は93.1%と極めて高く、流動比率は16.17倍(150%以上で良好)と短期流動性も盤石です。また、総負債が極めて少なく、潤沢な現預金(300億円)を保有しています。Piotroski F-Scoreの財務健全性スコアが2/3であった点も考慮し、非常に強固な財務体質であることから、S評価とします。
バリュエーション:C (適正~やや割安だが要注視)
根拠: PER(会社予想)は1,617.81倍と業界平均24.2倍を著しく上回り、見かけ上は極めて割高です。これはEPSが0.73円と非常に低いためであり、現状の利益水準ではPERによる適正評価が困難です。一方で、PBR(実績)は0.87倍と業界平均1.6倍を下回っており、純資産価値から見れば割安な水準にあります。目標株価もPBR基準で2,161円と現在の株価より高いです。PERの異常な高さを考慮しつつ、PBRの割安感と足元の業績低迷による不確実性を総合的に判断し、C評価とします。PERは実質的に評価不能だがPBRを考慮すると、将来的な利益回復に期待するならば割安に転じる可能性はあるが、予断を許さない状況といえます。
企業情報
| 銘柄コード | 6905 |
| 企業名 | コーセル |
| URL | http://www.cosel.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,181円 |
| EPS(1株利益) | 0.73円 |
| 年間配当 | 4.66円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 23.8% | 46.0倍 | 98円 | -34.4% |
| 標準 | 18.3% | 40.0倍 | 68円 | -38.1% |
| 悲観 | 11.0% | 34.0倍 | 42円 | -42.5% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,181円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 53円 | △ 2113%割高 |
| 10% | 67円 | △ 1672%割高 |
| 5% | 84円 | △ 1304%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.20)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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