企業の一言説明
サークレイスはクラウドシステム導入運用支援と自社開発クラウドシステムを提供するグロース市場上場の企業です。米セールスフォース・ServiceNowといった主要なクラウドプラットフォームに強みを持ち、パソナグループの傘下に入っています。
投資判断のための3つのキーポイント
- 高成長を続けるDX推進事業: クラウドシステムの導入・運用支援を核とし、特にServiceNow事業や自社SaaS「AGAVE」が売上高を大きく伸長させています。AI・データ領域への先行投資を強化しており、中長期的な成長期待は高いです。
- 先行投資による短期的な収益圧迫と財務健全性: 売上高は堅調に伸びているものの、成長領域への積極的な先行投資や本社移転費用などにより、直近の営業利益・純利益は大幅な減益となっています。流動比率や現金残高の減少には注意が必要ですが、自己資本比率は健全であり、Piotroski F-Scoreも「良好」と評価されています。
- 株価の急落と高信用倍率リスク: 直近の株価は年初来安値圏まで大きく下落しており、過去1年で大幅にアンダーパフォームしています。業界平均と比較してバリュエーションは割安ですが、115倍を超える信用買い残が高水準であり、将来的な売り圧力や高ボラティリティに注意が必要です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | A | 良好な成長期待 |
| 収益性 | C | 短期的に懸念 |
| 財務健全性 | A | 比較的良好 |
| バリュエーション | S | 非常に割安 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 568.0円 | – |
| PER | 10.77倍 | 業界平均66.2倍 |
| PBR | 2.42倍 | 業界平均3.5倍 |
| 配当利回り | 0.00% | – |
| ROE | 20.70% | – |
1. 企業概要
サークレイス(circlace Inc)は、法人向けにクラウドシステムの導入から運用までを一貫して支援する企業です。特に米SalesforceやServiceNowといった主要なクラウドプラットフォームのコンサルティング、設計、開発、導入支援に強みを持っています。さらに、海外人事・給与計算SaaS「AGAVE」のような自社開発クラウドシステムも提供し、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。技術的独自性は、複数の主要なクラウドプラットフォームを横断的に支援できる点や、ニッチな領域特化のSaaSを提供している点にあります。
2. 業界ポジション
サークレイスは情報・通信業セクターに属し、特にクラウドシステム導入支援およびSaaS提供を事業の中核としています。グロース市場に上場しており、DX推進のニーズが高まる中で成長市場に位置しています。主力であるSalesforceやServiceNowといったクラウドサービスのパートナーとして、安定した顧客基盤と専門的なノウハウを蓄積しています。主要な競合としては、同様のクラウドSIerやコンサルティングファームが挙げられますが、サークレイスは特定のプラットフォームの深い知見と、「AGAVE」といった自社SaaSによる付加価値提供で差別化を図っています。
業界平均と比較すると、現在の株価に基づくPERは10.77倍、PBRは2.42倍であり、業界平均PER66.2倍、PBR3.5倍と比べて大幅に低い水準にあります。収益性の悪化を背景に、市場からは割安に評価されている状況です。
3. 経営戦略
サークレイスは、中期経営計画において、AI×データ領域とプラットフォーム横断(Salesforce、ServiceNow、Microsoft等)での事業拡大を最優先戦略に掲げています。特に「AI&Data Innovation」領域への積極的な先行投資を継続しており、AIエージェントやData Lakehouseといった次世代技術を取り込んだサービス開発を強化しています。
直近の重要適時開示である2026年3月期第3四半期決算短信および決算説明資料によると、売上高は前年同期比18.5%増と順調に伸長していますが、成長領域への先行投資、Salesforce事業の構造改革投資、及び本社移転に伴う一時費用などの影響で、営業利益、経常利益、純利益は大幅な減益となりました。しかし、ServiceNow事業は四半期ベースで黒字転換を達成し、自社SaaSであるAGAVEも契約ユーザー数を伸ばすなど、成長戦略の一部は着実に成果を出し始めています。
通期の業績予想については変更がなく、売上高4,600百万円、営業利益350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益230百万円の達成を目指すとしています。第3四半期累計の進捗率が、売上高で69.6%である一方、営業利益で3.24%、純利益で1.89%と非常に低く、残りの第4四半期で大幅な挽回が必要となる、非常にチャレンジングな計画となっています。経営陣は、下期、特に第4四半期での収益改善と計画達成を強く意識していることが説明資料から読み取れます。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
Piotroski F-Scoreは、企業の財務健全性、収益性、効率性を9つの指標で評価するもので、企業の財務品質を簡易的に判断するのに役立ちます。サークレイスのF-Scoreは以下の通りです。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 6/9 | A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり) |
| 収益性 | 2/3 | 純利益とROAは良好ですが、営業キャッシュフローのデータが直接提供されておらず、評価に限界があります。 |
| 財務健全性 | 2/3 | 債務を抑え株式希薄化もありませんが、流動比率がベンチマークを下回っています。 |
| 効率性 | 2/3 | ROEと四半期売上成長率は良好ですが、営業利益率がベンチマークを下回っています。 |
F-Scoreの評価から、サークレイスの財務は全体的に健全性が保たれているものの、特に収益性と一部の財務健全性指標には改善の余地があることが示唆されます。営業利益率が低い点がF-Scoreの効率性スコアにも影響しており、先行投資に伴うコスト負担が大きい現状を反映していると言えます。
【収益性】
サークレイスの収益性は、売上高の成長と先行投資の影響が混在しています。
- 売上高: 過去12か月で4,201百万円、直近の2025年3月期での予想は3,804百万円、2026年3月期の会社予想では4,600百万円と、着実に成長トレンドにあります。特に直近四半期の売上高成長率(前年比)は10.40%と良好です。
- 営業利益: 過去12か月で237百万円を計上していますが、直近の第3四半期累計では11百万円(前年同期比△78.3%)と大幅な減益となっています。これは、成長分野(AI&Data Innovation、ServiceNow、AGAVE)への先行投資や本社移転による一時的な費用増が主要因と説明されています。
- 営業利益率: 過去12か月では0.54%、第3四半期累計では0.35%と非常に低い水準にあります。一般的な目安である5%を大きく下回っており、現在の積極的な投資フェーズにおいて、短期的な収益性が犠牲になっている状況が顕著です。
- ROE(Return on Equity:株主のお金でどれだけ稼いだか): 実績値として20.70%、過去12か月では12.92%と、一般的な目安の10%を大きく上回る高い水準を維持しています。これは、純利益が株主資本に対して効率的に使用されていることを示唆しますが、直近の純利益の大幅減を考慮すると、今後の推移を注視する必要があります。
- ROA(Return on Assets:会社の総資産でどれだけ稼いだか): 過去12か月では6.48%と、一般的な目安の5%を上回っており、資産を効率的に活用して収益を上げていると言えます。
【財務健全性】
財務健全性については、自己資本比率が高く安定している一方、一部の流動性指標には留意点が見られます。
- 自己資本比率: 実績値で54.4%と、企業の安全性を測る上で非常に良好な水準です。借入に過度に依存せず、自社の資本で事業を行っていることを示します。
- 流動比率: 直近四半期で1.40倍です。流動比率は「短期的な支払い能力」を示し、一般的には200%(2.0倍)以上が望ましいとされます。140%という水準は直ちに危険というわけではありませんが、一般的な目安を下回っており、短期的な資金繰りには注意が必要です。現在の先行投資に伴う現金減少の状況も踏まえると、今後の推移が重要となります。
- Total Debt/Equity(負債比率): 直近四半期で20.92%と非常に低く、有利子負債は相対的に少ない状態です。
【キャッシュフロー】
営業活動によるキャッシュフロー(営業CF)やフリーキャッシュフロー(FCF)の具体的な数値は提供されていませんが、決算短信において「現金及び預金」が前期末から大きく減少していることが報告されています。
- 現金及び預金: 直近四半期で323,331千円となり、前期末の833,354千円から約61.2%(△510,023千円)の大幅な減少となっています。これは、成長投資に伴う支出や営業利益の減少が主な要因と考えられ、短期的な流動性リスクとして決算短信でも言及されています。
- 利益の質: 営業CFの具体的な数値がないため、営業CF/純利益比率を正確に評価することはできません。しかし、現金及び預金の減少は、必ずしも営業活動で潤沢なキャッシュが生み出されているわけではない可能性を示唆しています。今後の決算でキャッシュフローの状況を詳細に確認することが不可欠です。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期決算短信によると、通期予想に対する進捗状況は以下の通りです。
- 売上高: 3,202,233千円(通期予想4,600,000千円に対し進捗率69.6%)
- 営業利益: 11,351千円(通期予想350,000千円に対し進捗率3.24%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 4,343千円(通期予想230,000千円に対し進捗率1.89%)
売上高は概ね順調に進捗しているものの、営業利益と純利益の進捗率が極めて低く、会社が掲げる通期目標の達成には第4四半期で非常に大きな挽回が必要となります。これは、第3四半期までの先行投資や費用増が予想以上に財務を圧迫したことを示しており、今後の収益改善が最大の課題であることを示唆しています。
【バリュエーション】
サークレイスのバリュエーション指標は、業界平均と比較して著しく低い水準にあります。
- PER(Price Earnings Ratio:株価が利益の何年分か): 会社予想10.77倍。同業他社のPER平均が66.2倍であることを考慮すると、非常に割安と判断できます。しかし、このPERが低い背景には、先行投資による直近の大幅な利益減少があり、この利益水準が一時的なものか、あるいは恒常的なものかを見極める必要があります。もし利益が回復すれば、現在のPERは特に魅力的な水準と言えるでしょう。
- PBR(Price Book-value Ratio:株価が純資産の何倍か): 実績2.42倍。業界平均PBRが3.5倍と比較すると割安な水準です。PBRは企業の解散価値に対する株価の評価を示す指標であり、2.42倍は純資産の2.42倍の価値があると市場が評価していることを意味します。
- 目標株価: 業種平均PER基準で2,849円、業種平均PBR基準で822円という試算が示されています。現在の株価568.0円と比較すると、潜在的な上値余地があることを示唆しています。特にPER基準での乖離が大きいのは、前述の通り利益水準の一時的な変動が影響していると考えられます。
【テクニカルシグナル】
直近の株価データからは、非常に弱いテクニカルシグナルが確認できます。
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | -92.61 / -54.03 | デッドクロスから期間が経過し、下降トレンド中にやや落ち着きが見られる状態。 |
| RSI | 売られすぎ | 12.5% | 一般的に30以下は売られすぎのシグナルであり、強い売り圧力がかかっている状況を示します。反発の可能性も一方で示唆します。 |
| 5日線乖離率 | – | -24.15% | 直近の株価が短期移動平均線を大きく下回っており、強い下降モメンタムを示します。 |
| 25日線乖離率 | – | -40.88% | 短期トレンドと比較しても大きく下落しており、弱気相場が継続していることを示唆します。 |
| 75日線乖離率 | – | -44.00% | 中期トレンドからの乖離も著しく、中期的な下落トレンドが非常に強いことを示します。 |
| 200日線乖離率 | – | -51.89% | 長期トレンドに対しても半値近くまで下落しており、長期的な弱気トレンドが確立していると解釈できます。 |
RSIが12.5%と極端な「売られすぎ」を示しており、一部の投資家は買い場と捉える可能性もありますが、移動平均乖離率の全てが大幅なマイナスであることから、非常に強い下落トレンドにあることは否定できません。
【テクニカル】
現在の株価568.0円は、52週高値1,744.0円(52週レンジ内位置2.3%)と52週安値540.0円のほぼ安値圏に位置しています。全ての移動平均線(5日、25日、75日、200日)を大きく下回っており、長期的な下落トレンドが継続していることが明確に示されています。特に200日移動平均線を50%以上も下回る乖離は、非常に強い株価の脆弱性を示しており、反転には相当な材料が必要となるでしょう。
【市場比較】
過去の市場指数との相対パフォーマンスを見ると、サークレイスの株価は日経平均やTOPIXに対して大幅にアンダーパフォームしています。
- 日経平均比:
- 1ヶ月: 株式-49.51% vs 日経+4.98% → 54.49%ポイント下回る
- 3ヶ月: 株式-47.55% vs 日経+11.73% → 59.28%ポイント下回る
- 6ヶ月: 株式-56.94% vs 日経+38.35% → 95.29%ポイント下回る
- 1年: 株式-43.20% vs 日経+47.47% → 90.67%ポイント下回る
- TOPIX比:
- 1ヶ月: 株式-49.51% vs TOPIX+3.23% → 52.74%ポイント下回る
このデータは、市場全体が上昇する中でもサークレイスの株価が大きく置いて行かれ、投資家の信頼を失っている状況を如実に示しています。
【注意事項】
- ⚠️ 信用倍率115.91倍、将来の売り圧力に注意: 信用買い残が売残を大きく上回っており、将来的にこれらの買い残が解消される際に、株価の下落圧力となる可能性があります。
- 📌 高ボラティリティかつ低出来高。売買時に価格変動リスク: 日々の出来高が少ない中で株価の変動率が高いため、売買のタイミングによっては意図しない価格で取引が成立する、または希望する量を売買できない流動性リスクがあります。
【定量リスク】
- ベータ値: 1.01。市場全体の動きとほぼ連動することを示します。市場が1%動くと、理論上サークレイスの株価も約1%動く傾向があります。
- 年間ボラティリティ: 64.98%。これは年間を通じて株価が約65%の範囲で変動しうることを示しており、非常に高いボラティリティ(株価変動の激しさ)を持つ銘柄であることを意味します。
- 最大ドローダウン: -76.73%。これは過去のある期間において、株価が最高値から最低値まで最大で76.73%下落した経験があることを示します。仮に100万円投資した場合、年間で±65万円程度の変動が想定される可能性があり、また過去にはその約77%もの損失が発生したケースもあるため、投資には非常に高いリスクが伴います。
- シャープレシオ: 0.17。1.0以上が良好とされるシャープレシオが低いことは、リスクに見合うリターンが十分に得られていない状況を示唆しています。これは、株価が大きく下落している現状を反映しています。
【事業リスク】
- 先行投資の回収遅延と収益性への影響: AI・データ領域やServiceNow事業への積極的な先行投資は中長期的な成長に不可欠ですが、短期的には固定費増や人材コスト増に繋がり、利益を圧迫します。投資が計画通りに収益に結びつかなかった場合、赤字が常態化するリスクがあります。特に2026年3月期の第4四半期で大幅な挽回が必要な、現在の進捗状況は懸念材料です。
- IT人材不足と採用・確保コストの上昇: クラウドDX支援事業は高度な専門知識を持つIT人材に大きく依存します。日本のIT市場全体での人材不足は慢性的な課題であり、優秀な人材の獲得競争激化は、採用コストの増加や人件費の高騰を招き、利益率をさらに圧迫する可能性があります。
- マクロ経済環境と為替変動リスク: IT投資は企業の景況感に左右されやすく、経済の減速や不確実性の高まりは、企業のIT投資意欲を減退させ、受注の減少やプロジェクトの遅延に繋がる可能性があります。また、海外事業(AGAVEの海外給与機能展開など)の拡大に伴い、為替変動が収益に与える影響も増大する可能性があります。
7. 市場センチメント
市場センチメントは、直近の株価急落と低い出来高、そして非常に高い信用倍率によって特徴づけられます。
- 信用取引状況: 信用買残が127,500株に対し、信用売残は1,100株と極めて少なく、信用倍率は115.91倍と異常に高い水準にあります。これは、将来買い方が多量に売りに転じた場合、株価をさらに押し下げる大きな売り圧力が潜在していることを示唆しており、センチメントは非常に弱いと言えます。
- 主要株主構成: 上位株主はインタラクティブ・ブローカーズ(34.61%)、パソナグループ(32.98%)、代表者の佐藤司氏(2.86%)と、特定の大株主が過半数を保有しています。特にパソナグループが大株主であることは、グループシナジーや経営の安定性につながる一方、親会社の方針が経営戦略に与える影響も大きいことを意味します。機関投資家の保有割合は3.08%と低く、個人投資家の動向に影響されやすい傾向にあると考えられます。
8. 株主還元
サークレイスは現在、株主還元として配当を実施していません。
- 配当利回り(会社予想): 0.00%
- 1株配当(会社予想): 0.00円
- 配当性向: 0.00%
これは、事業のグロースフェーズにおいて、得られた利益を将来の成長投資(AI・データ領域への投資、人材採用、SaaS開発など)に再投資することを優先する経営方針を反映していると考えられます。成長株に投資する投資家は、短期間の配当よりも、将来的な企業価値向上によるキャピタルゲインを期待することになります。現時点での自社株買いの発表もありません。
SWOT分析
強み
- クラウドDX市場の成長を取り込む事業モデルと高い売上成長率
- SalesforceやServiceNowなど複数の主要プラットフォームに強みを持つ専門性
- 自社SaaS「AGAVE」の拡大とAI・データ領域への積極投資
- 高い自己資本比率とROE(実績)による財務の底堅さ
弱み
- 先行投資による短期的な収益性悪化と営業利益率の低迷
- 現金及び預金の急速な減少と、やや懸念される流動比率
- 株価の極端なボラティリティと市場全体に対する劣後
- 高水準な信用倍率による将来的な売り圧力
機会
- 日本企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進ニーズの継続的な高まり
- AI・データ活用のビジネスへの普及による新たなサービス需要の創出
- ServiceNow事業やSaaS「AGAVE」のさらなる成長による収益源の多様化
- グロース市場における成長期待銘柄としての資金流入の可能性
脅威
- IT投資マクロ環境の悪化(景気後退、金利上昇など)
- IT人材の獲得競争激化と人件費の高騰
- 競合他社の参入や既存企業によるサービス強化
- 先行投資が計画通りに収益に結びつかず、投資回収が遅延するリスク
この銘柄が向いている投資家
- 成長分野への投資を志向する投資家: AIやクラウドDXといった高成長市場での事業展開に魅力を感じる投資家。
- 高リスク・高リターンを許容できる投資家: 株価のボラティリティが高く、短期的な業績変動が大きいため、相応のリスクを取れる投資家。
- 中長期的な視点を持つ投資家: 短期的な利益低迷を乗り越え、先行投資が実を結ぶことで得られる将来の企業価値向上に期待できる投資家。
- バリュー株投資家の一部: 業界平均と比較してPBR・PERが大幅に割安なため、割安感を重視する投資家。ただし、低PERは利益の短期的な落ち込みによるもので、バリュートラップのリスクも考慮する必要があります。
この銘柄を検討する際の注意点
- 四半期業績の動向と通期目標達成の可能性: 第3四半期までの営業利益・純利益の進捗率が極めて低いため、第4四半期での大幅な回復が不可欠です。次回の決算発表で、通期目標達成の見込みや具体的な施策について注視が必要です。
- キャッシュフローと流動性の回復: 現金及び預金の減少傾向が継続するか、先行投資からキャッシュフローがどの程度創出されるかを確認する必要があります。流動比率の改善も重要なポイントです。
- 信用買い残の動向: 信用倍率が非常に高く、将来的な売り圧力が株価に大きく影響する可能性があります。信用残高の推移、特に信用買い残の減少が株価の重しとなる可能性には警戒すべきです。
今後ウォッチすべき指標
- 営業利益の進捗率と通期予想の達成状況: 2026年3月期の通期予想に対する営業利益の具体的な進捗率推移。特に第4四半期の業績を注意深く確認し、成長投資が利益貢献に転じる兆候があるか。
- ServiceNow事業およびSaaS「AGAVE」の成長率と黒字化貢献: これらの成長ドライバー事業が売上高を伸ばし、全体の収益性にどれだけ貢献できるようになるか。
- 現金及び預金残高、流動比率の推移: 財務の安定性を確保するために、資金繰りが改善され、流動性が回復する兆候があるか。
- 主要株主の動向: パソナグループや主要投資家の株式保有状況の変化が、経営戦略や株価に影響を与える可能性。
成長性:A (良好な成長期待)
- 根拠: 過去12ヶ月の売上高成長率は10.40%と二桁成長を続けており、通期予想売上高も増加傾向にあります。DX推進という成長市場を事業領域とし、AI・データ領域への積極的な先行投資も行っていることから、中長期的な成長期待は高いと評価できます。ただし、直近の利益の進捗率は課題です。
収益性:C (短期的に懸念)
- 根拠: ROE実績は20.70%と高いものの、過去12ヶ月の営業利益率が0.54%と極めて低い水準にあります。第3四半期累計の営業利益・純利益進捗率も非常に低く、先行投資によって短期的な収益が圧迫されている状況が顕著であるため、収益性に関しては懸念があります。
財務健全性:A (比較的良好)
- 根拠: 自己資本比率は54.4%と高く、Piotroski F-Scoreも6/9点(良好)と健全性が保たれています。負債比率も低いです。一方で、流動比率が1.40とベンチマークの1.5倍を下回り、現金及び預金が急減している点には注意が必要ですが、全体としては問題ない範囲と判断されます。
バリュエーション:S (非常に割安)
- 根拠: PER10.77倍、PBR2.42倍という数値は、同業種平均PER66.2倍、PBR3.5倍と比較して大幅に低い水準にあります。実績ROEが健全性を保ちつつこのバリュエーションであることは、現状の利益が一時的なものでなく回復が見込まれるのであれば、非常に割安であると評価できます。
企業情報
| 銘柄コード | 5029 |
| 企業名 | サークレイス |
| URL | https://www.circlace.com/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 568円 |
| EPS(1株利益) | 52.72円 |
| 年間配当 | 0.00円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 19.3% | 12.4倍 | 1,576円 | 22.6% |
| 標準 | 14.8% | 10.8倍 | 1,133円 | 14.8% |
| 悲観 | 8.9% | 9.2倍 | 739円 | 5.4% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 568円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 563円 | △ 1%割高 |
| 10% | 704円 | ○ 19%割安 |
| 5% | 888円 | ○ 36%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.21)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。