企業の一言説明
フォーバルは、中小企業向けに経営・IT・環境コンサルティングサービスを提供し、関連システムや情報通信機器の販売も手掛ける中小企業向け総合コンサルティングの企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 中小企業向け多角的なコンサルティング事業の確立:経営、IT、環境、人的資本経営など多岐にわたるコンサルティングと、情報通信機器販売を組み合わせることで、中小企業の多様なニーズに対応し、安定した収益基盤を構築しています。
- 堅実な財務体質と株主還元意欲:自己資本比率や流動比率、デット/エクイティ比率といった財務健全性指標が良好であり、Piotroski F-Score(財務健全性スコア3/3)も高評価です。また、安定した配当性向と増配予想から、株主還元への意識も高いことが伺えます。
- 直近業績の減益修正と株価の市場アンダーパフォーム:2026年3月期の通期純利益予想が大幅に下方修正されたことで、収益性に懸念が生じています。また、株価が年初来安値圏にあり、移動平均線も下向き、日経平均やTOPIXを大幅に下回るパフォーマンスが続いており、市場からの評価は厳しい状況です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | C | やや不安 |
| 収益性 | B | 普通 |
| 財務健全性 | A | 良好 |
| バリュエーション | D | 懸念 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1,120.0円 | – |
| PER | 20.87倍 | 業界平均10.1倍 |
| PBR | 1.67倍 | 業界平均0.7倍 |
| 配当利回り | 2.77% | – |
| ROE | 12.74% | – |
1. 企業概要
フォーバルは1980年に設立された、中小企業向けに特化した総合コンサルティング企業です。主力事業として経営、IT、環境、人的資本経営などのコンサルティングサービスを提供しており、それに付随する情報通信機器や関連システムの販売も手掛けています。中小企業が抱える多様な経営課題に対し、ワンストップでソリューションを提供できる点が強みであり、独自の顧客基盤とノウハウを蓄積することで、高い参入障壁を形成しています。
2. 業界ポジション
フォーバルは、卸売業に分類されるものの、実態としては中小企業向けのIT・経営コンサルティング市場で事業を展開しています。この分野は競合が多く存在しますが、同社は長年にわたる中小企業との取引で培った顧客基盤と、ITから環境、人事まで多岐にわたるコンサルティング領域をカバーする総合力が強みです。PER(株価収益率)は20.87倍と業界平均の10.1倍を大きく上回り、PBR(株価純資産倍率)も1.67倍と業界平均の0.7倍を上回っており、現在の株価は業界平均と比較して割高と評価されています。
3. 経営戦略
フォーバルの経営戦略は、特に「F-Japan戦略」を中心とした成長戦略に注力しており、具体的な詳細は決算説明会で経営陣から説明される予定です。F-Japan戦略は、地方創生や日本経済の活性化に貢献することを目指し、中小企業を支援する取り組みをさらに強化するものと見られます。直近では、三井住友海上火災保険やエーシー企画との業務提携を締結し、新規顧客獲得と事業拡大を図っています。また、スポーツ庁「スポーツエールカンパニー2026」に7年連続で認定されるなど、企業のブランド価値向上と社会貢献にも積極的です。今後のイベントとしては、2026年3月30日に期末配当の権利落ち日を迎えるほか、2025年12月1日には経営陣による決算および事業戦略説明会(F-Japan戦略についての説明を含む)が開催されます。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 5/9 | A: 良好 |
| 収益性 | 2/3 | (詳細) 純利益 > 0、ROA(5.5%) > 0 |
| 財務健全性 | 3/3 | (詳細) 流動比率(1.71) >= 1.5、D/Eレシオ(0.0938) < 1.0、株式希薄化なし |
| 効率性 | 0/3 | (詳細) 営業利益率(4.95%) > 10% ❌、ROE(7.61%) > 10% ❌、四半期売上成長率(-2.7%) > 0% ❌ |
Piotroski F-Scoreは総合スコアが5/9点であり、「良好」と評価されます。収益性では、過去12か月間で純利益が黒字であり、ROAも5.50%とプラスを維持しているため2/3点と評価されました。財務健全性に関しては、流動比率が1.71と高く、デット・トゥ・エクイティレシオが0.0938と低く、株式の希薄化もなかったため、満点の3/3点となっています。一方で効率性については、営業利益率4.95%とROE7.61%がそれぞれベンチマークである10%に達しておらず、直近四半期売上成長率もマイナスであるため、0/3点と低評価でした。全体としては財務健全性が非常に優れているものの、収益効率の改善が今後の課題であると言えます。
【収益性】
フォーバルの営業利益率は過去12か月で4.95%と、一般的な優良企業が目安とする10%をやや下回る水準です。しかし、ROE(株主資本利益率)は実績で12.74%と、日本企業において良好とされる10%の目安を達成しています。ROA(総資産利益率)も過去12か月で5.50%と、一般的な目安とされる5%を上回っており、資産を効率的に活用して利益を生み出す力は良好であると評価できます。
【財務健全性】
自己資本比率は41.6%であり、企業の財務安全性を図る上で健全とされる40%を上回っています。流動比率は1.71(171%)と、短期的な支払い能力を示す目安である150%を上回っており、これも良好な水準です。これらの指標は、フォーバルが安定した財務基盤を持っていることを示しています。
【キャッシュフロー】
営業キャッシュフローおよびフリーキャッシュフローの具体的な数値データは提供されていませんが、安定した営業利益と純利益を継続して計上していることから、基本的な事業活動によるキャッシュ創出能力は維持されていると考えられます。
【利益の質】
営業キャッシュフローの具体的なデータがないため、営業CF/純利益比率を算出することはできません。しかし、継続的な事業活動により営業利益を計上していることから、経常的な利益は確保されていると推察されます。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期決算(12月31日時点)では、通期予想に対する累計進捗率が、売上高で67.8%、営業利益で51.3%に達しています。しかし、親会社株主に帰属する純利益の進捗率はわずか24.0%となっており、大幅な下方修正の要因となっている特別損失(投資有価証券評価損794百万円など)が大きく影響していることが見て取れます。直近3四半期のみの売上高・営業利益の推移のデータはありませんが、第3四半期の純利益が前年同期比で75.5%減と大幅に悪化しており、通期目標達成には残る四半期での挽回が不可欠な状況です。
【バリュエーション】
フォーバルのPER(会社予想)は20.87倍、PBR(実績)は1.67倍です。業界平均PERが10.1倍、業界平均PBRが0.7倍であることと比較すると、PER、PBRともに業界平均を大きく上回っており、株価は割高な水準にあると判断できます。業種平均PER基準で算出した目標株価は755円、PBR基準では470円となっており、現在の株価1,120円と乖離があります。これは、中小企業向けコンサルティングという事業内容が、一般の「卸売業」という業種分類のPER/PBR水準とは異なる評価を受けている可能性も示唆しています。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -15.89 / シグナルライン: -15.23 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 33.0% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | -0.21% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | -2.68% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -5.46% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | -13.73% | 長期トレンドからの乖離 |
現在のRSIは33.0%と、売られすぎの水準(30%以下)に近づいており、短期的な底値を形成している可能性も考えられます。MACDは中立ですが、MACD値がシグナルラインを下回っており、やや弱含みのトレンドを示唆しています。移動平均線乖離率を見ると、5日、25日、75日、200日移動平均線の全てを下回っており、特に200日移動平均線からの乖離率-13.73%は、長期的な下降トレンドが継続していることを示しています。
【テクニカル】
現在の株価1,120円は、52週高値1,573円から約28.8%下落した水準であり、52週安値1,116円に非常に近い位置である0.9%にあります。これは、株価が長期的に下落基調にあることを示しており、安値圏での推移が続いています。全ての移動平均線(5日、25日、75日、200日)を下回って推移しており、株価は明確な下降トレンドの中にあると言えます。
【市場比較】
過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年の全ての期間において、フォーバルの株価パフォーマンスは日経平均およびTOPIXを大幅に下回っています。特に6ヶ月では日経平均比で61.38%ポイント、TOPIX比で26.12%ポイント、1年では日経平均比で63.56%ポイント、TOPIX比で17.77%ポイントもアンダーパフォームしており、市場全体の好調な地合いに乗り切れていない状況が鮮明です。これは、同社の業績の下方修正や、市場における中小企業向けコンサルティング事業への評価などが複合的に影響している可能性があります。
【注意事項】
⚠️ 信用倍率10.45倍、将来の売り圧力に注意。
【定量リスク】
フォーバルのベータ値は0.66と1を下回っており、市場全体の動きに対して比較的価格変動が小さい傾向にあります。
年間ボラティリティは40.41%であり、仮に100万円投資した場合、年間で±40万円程度の変動が想定されることを意味します。シャープレシオは0.31と低く、リスクに見合うリターンが十分に得られていないことを示唆しています。過去の最大ドローダウンは-33.97%であり、この程度の価格下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。年間平均リターンは12.99%ですが、直近のパフォーマンスは低調です。
【事業リスク】
- 中小企業向け事業の景気変動影響:主要顧客である中小企業は景気変動の影響を受けやすく、景気後退局面ではIT投資やコンサルティング需要が減少する可能性があります。これにより、同社の売上高や収益性が悪化するリスクがあります。
- 競争激化と収益性の低下:中小企業向けIT・経営コンサルティング市場には、新規参入や競合企業の増加が見られます。価格競争の激化やサービス提供能力の差別化が進まない場合、収益性が圧迫される可能性があります。特に、今回の第3四半期決算で総合環境コンサルティングビジネスグループがセグメント損益で赤字に転落しているなど、一部事業の収益力に課題が見られます。
- 一時的な損失発生のリスク:直近の決算発表で投資有価証券評価損により純利益が大幅に下方修正されたように、保有資産の評価損や減損損失など、事業活動に伴う一時的な特別損失が発生するリスクがあります。特に、投資活動を活発に行う企業においては、こうしたリスクが顕在化しやすい傾向にあります。
7. 市場センチメント
フォーバルの信用取引状況を見ると、信用買残が32,400株あるのに対し、信用売残は3,100株と少なく、信用倍率は10.45倍と高水準です。これは、将来的な株価上昇を期待して買い建てている投資家が多く、需給面では将来の売り圧力となる可能性を秘めています。主要株主は、(有)エス・エヌ・ケー(25.01%)、大久保秀夫氏(12.33%)、UHPartners2投資事業有限責任組合(8.98%)など、特定の法人や創業者・資産管理会社による保有割合が高いことが特徴です。インサイダー保有比率が71.31%と非常に高く、大株主として経営陣やその関係者が強い影響力を持っていると考えられます。一方で、機関投資家保有比率は2.23%と低く、個人投資家が主体的に取引している銘柄であると推測されます。
8. 株主還元
フォーバルの配当利回り(会社予想)は2.77%であり、現在の株価水準において安定した配当収入を期待できる水準です。1株配当(会社予想)は31.00円で、前期の30.00円から増配を計画しており、株主還元に積極的な姿勢が見られます。配当性向は40.10%であり、利益の約4割を配当に回していることから、株主への還元と内部留保による事業成長のバランスを意識していると評価できます。過去の配当性向も30%〜60%台で推移しており、企業として安定的な配当維持に注力していることが伺えます。また、データには自社(自己株口)が5.83%保有していると記載されており、自社株買いによる株主還元も選択肢として考慮している可能性があります。
SWOT分析
強み
- 中小企業というニッチ市場に特化した幅広いコンサルティングサービス提供能力と実績。
- 複数の提携戦略による事業機会拡大と、安定した顧客基盤。
弱み
- 直近の通期純利益予想の大幅な下方修正と、収益効率性(営業利益率・ROE)の改善余地。
- 業界平均と比較して割高なバリュエーションと、市場アンダーパフォームの株価動向。
機会
-「F-Japan戦略」など新たな成長戦略が打ち出されており、DX需要の継続による中小企業からのコンサルティング需要増。
- 三井住友海上火災保険など、大手企業との提携による新たな顧客層の開拓。
脅威
- 景気変動や中小企業の投資意欲減退による業績悪化リスク。
- IT・経営コンサルティング市場における競争激化と、価格競争の激化。
この銘柄が向いている投資家
- 安定配当と株主還元を重視する長期投資家:堅実な財務健全性と過去から続く安定配当、今後の増配計画に魅力を感じる投資家には適しています。
- 中小企業支援や地方創生といった社会貢献的事業に関心のある投資家:F-Japan戦略など、企業の社会的意義に賛同し、その成長を応援したいと考える投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 収益性の回復見通し:直近の純利益大幅下方修正の要因(投資有価証券評価損など)が一時的なものに留まるのか、今後の収益に与える影響を継続的に確認する必要があります。
- バリュエーションと株価動向:業界平均と比べて割高なバリュエーションが正当化されるような成長戦略の具体策や、株価が長期下降トレンドから脱却する兆候を見極めることが重要です。
今後ウォッチすべき指標
- F-Japan戦略の具体的な進捗とその成果:特に、売上高、営業利益、純利益への貢献度を四半期決算ごとに確認。
- 営業利益率とROEの改善:効率性スコアの改善に向けた具体的な取り組みと、その効果目標値(例:営業利益率10%以上、ROE10%以上の維持)。
成長性: C (やや不安)
根拠: 過去数年の売上高は増加傾向にありますが、直近の2026年3月期第3四半期決算では、前年同期比で売上高が微減(△0.8%)を記録し、通期純利益予想も大幅に下方修正されました。直近四半期の売上高成長率も前年比で-2.70%となっており、一時的な要因があるにせよ、短期的な成長に陰りが見られるため「やや不安」と評価します。
収益性: B (普通)
根拠: ROE実績は12.74%と良好とされる10%を超えていますが、営業利益率は過去12か月で4.95%と、一般的な優良企業が目安とする10%を下回っています。この二つの指標を総合的に判断すると、ROEは良好なものの、本業の収益性には改善の余地があるため「普通」と評価します。
財務健全性: A (良好)
根拠: 自己資本比率は41.6%と40%を超え、流動比率も1.71倍と150%以上をクリアしています。Piotroski F-Scoreの財務健全性スコアも満点の3/3点であり、デット/エクイティ比率も低く、財務基盤は非常に強固であると評価できるため「良好」とします。
バリュエーション: D (懸念)
根拠: PER20.87倍、PBR1.67倍は、それぞれ業界平均PER10.1倍、PBR0.7倍を大幅に上回っています。この乖離は業界平均の倍以上であり、業績の下方修正や過去の成長率を考慮しても、現在の株価は客観的な指標から見て「懸念」されるほど割高であると評価します。
企業情報
| 銘柄コード | 8275 |
| 企業名 | フォーバル |
| URL | http://www.forval.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,120円 |
| EPS(1株利益) | 53.67円 |
| 年間配当 | 2.77円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 6.2% | 22.1倍 | 1,605円 | 7.7% |
| 標準 | 4.8% | 19.3倍 | 1,304円 | 3.3% |
| 悲観 | 2.9% | 16.4倍 | 1,011円 | -1.7% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,120円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 656円 | △ 71%割高 |
| 10% | 820円 | △ 37%割高 |
| 5% | 1,034円 | △ 8%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.22)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。