企業の一言説明
オリジンは、電源機器を主力とし、半導体デバイス、精密機械部品、合成樹脂塗料など多角的な事業を展開する電機・精密機器業界の老舗企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 極めて低いPBRと高配当利回り: 市場平均を大幅に下回るPBR0.25倍であり、現状の株価が純資産に対して割安に見える一方、直近の配当利回りは3.21%と高水準です。
- 盤石な財務健全性: 自己資本比率52.6%、流動比率237%と非常に安定した財務基盤を持ち、Piotroski F-Scoreの財務健全性カテゴリでは満点を獲得しています。
- 深刻な業績悪化と先行きの不透明感: 複数年にわたる営業赤字と当期純損失が続き、2026年3月期も大幅な赤字を予想しており、業績面での回復見込みが現在のところ不透明です。信用倍率の異常な高さも売り圧力となる可能性があります。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | D | 業績悪化 |
| 収益性 | D | 赤字継続 |
| 財務健全性 | A | 良好 |
| バリュエーション | S | 極めて割安? |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1,092.0円 | – |
| PER | — | 業界平均12.9倍 |
| PBR | 0.25倍 | 業界平均0.8倍 |
| 配当利回り | 3.21% | – |
| ROE | -4.52% | – |
1. 企業概要
オリジンは1938年設立の老舗電機メーカーです。電源機器(バックアップシステム、インバーター等)、半導体デバイス(整流ダイオード、SiCデバイス等)、メカトロニクス(溶接機、接合システム等)、ケミトロニクス(樹脂塗料)、コンポーネント(精密機械部品)の5つの事業セグメントを展開しています。主力製品は多様な産業向けに供給され、自社技術による製品開発力と多角的な事業ポートフォリオが特徴です。
2. 業界ポジション
オリジンは電源機器を主力とする電機・精密機器業界に属しています。国内市場においては一定の知名度と事業基盤を持つものの、業界全体で見るとニッチな市場で特定の強みを持つ中堅企業といえます。競合他社にはより大規模な総合電機メーカーや専門メーカーが存在します。PERは赤字のため算出不能ですが、PBR0.25倍は業界平均0.8倍と比較して極めて低い水準にあり、企業価値が市場から著しく低く評価されている現状を示しています。
3. 経営戦略
中期経営計画に関する具体的な情報はありませんが、2026年3月期第3四半期決算短信では、業績悪化に対応するため特別損失として希望退職金計上や拠点閉鎖に伴う減損処理を実施しており、コスト構造改革を進めていると推測されます。また、棚卸資産評価損も売上原価に計上されており、在庫最適化も課題意識としてあると考えられます。今後のイベントとして、2026年3月30日に配当落ち日が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 4/9 | B: 普通 |
| 収益性 | 0/3 | 純利益がマイナス、ROAがマイナス、営業利益率が低い |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率良好、D/Eレシオ低い、株式希薄化なし |
| 効率性 | 1/3 | ROEがマイナス、四半期売上成長率がプラス |
解説:
総合スコアは4点と「普通」評価にとどまります。特に収益性スコアが0点であり、純利益の赤字、ROAのマイナス、営業利益率の低さが顕著です。一方で、流動比率、D/Eレシオ、株式希薄化の面では良好で、財務健全性スコアは満点の3点となっています。効率性についてはROEがマイナスであるものの、直近の四半期売上成長率がプラスである点で1点を獲得しています。
【収益性】
- 営業利益率(過去12か月): -1.36% (過去より悪化傾向)
- 解釈: 売上に対して本業の利益がマイナスであり、事業の採算性が大きく悪化していることを示します。
- ROE(実績): (連)-0.35% / (過去12か月) -4.52% (ベンチマーク: 10%)
- 解釈: 株主資本を効率的に活用できておらず、むしろ損失が生じている状況です。株主から見ると投資効率が著しく低い状態です。
- ROA(過去12か月): -1.60% (ベンチマーク: 5%)
- 解釈: 総資産に対して利益がマイナスであり、経営資源全体の活用効率が非常に低いことを示します。
【財務健全性】
- 自己資本比率(実績): (連)52.6% (目安: 40%以上が望ましい)
- 解釈: 企業の総資産のうち、返済不要な自己資本が占める割合は50%を超えており、財務基盤は非常に安定しているといえます。
- 流動比率(直近四半期): 2.37 (237%) (目安: 150%以上が望ましい)
- 解釈: 短期的な支払い能力を示す指標で、200%を超えており、資金繰りに余裕がある健全な状態です。
【キャッシュフロー】
- 営業キャッシュフロー: 損益計算書に直接の記載がないため、詳細な状況は不明です。しかし、経常利益・純利益が赤字であることから、本業によるキャッシュ創出力は厳しい状況にあると推測されます。
- FCF(フリーキャッシュフロー): データなし
- 解釈: 営業CFから設備投資CFを差し引いたもので、企業の自由に使えるキャッシュを表しますが、データがありません。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率: データなし
- 解釈: 純利益が営業活動によるキャッシュフローでどれだけ裏付けられているかを示す指標です。純利益がマイナスであるため、この比率から利益の質を評価することは困難です。
【四半期進捗】
- 通期予想に対する進捗率(2026年3月期 第3四半期):
- 売上高: 74.3%
- 営業損失: 60.6%
- 純損失: 57.8%
解説: 売上高は通期予想に対し7割強の進捗であるものの、営業損失および純損失は通期予想の6割程度に達しており、通期予想よりも赤字幅が拡大するリスクがあることを示唆しています。
- 直近3四半期の売上高・営業利益の推移(2026年3月期累計):
- 売上高: 19,707百万円(前年同期 20,612百万円、△4.4%)
- 営業利益: △849百万円(前年同期 67百万円)
解説: 前年同期比で売上高が減少しており、営業利益は黒字から大幅な赤字に転落しています。これは業績悪化が顕著に進んでいる状況を示しています。
【バリュエーション】
- PER(会社予想): — (EPSがマイナスであるため算出不能)
- 解釈: 株価が1株当たり利益の何倍かを示す指標ですが、赤字企業のため算出できません。
- PBR(実績): (連)0.25倍 (業界平均0.8倍)
- 解釈: 株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標です。業界平均を大幅に下回る0.25倍は、株価が企業の解散価値とされる純資産の4分の1の水準であることを示し、極めて割安に見えます。しかし、赤字が続く場合はバリュートラップの可能性もあり、株価が純資産を下回る評価を受けることがあります。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: 3.65 / シグナル値: 4.32 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 55.5% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | +0.66% | 直近のモメンタムはやや上向き |
| 25日線乖離率 | – | +0.43% | 短期トレンドからの乖離はわずかなプラス |
| 75日線乖離率 | – | +2.60% | 中期トレンドからの乖離はややプラス |
| 200日線乖離率 | – | +2.88% | 長期トレンドからの乖離はややプラス |
解説: MACDは中立状態であり、明確なトレンドを示すシグナルはありません。RSIも中立的な範囲で、買われすぎでも売られすぎでもないことを示しています。各移動平均線からの乖離率は全てプラスであり、現在の株価は短・中・長期の移動平均線をわずかに上回って推移しているため、短期的なモメンタムはやや上向きです。
【テクニカル】
- 52週高値・安値との位置: 52週高値1,154.00円、安値1,001.00円に対し、現在の株価1,092.0円は52週レンジの59.5%の位置にあります。これは高値と安値の中間よりやや高値寄りであることを示します。
- 移動平均線との関係: 現在の株価は5日移動平均線1,084.80円、25日移動平均線1,087.28円、75日移動平均線1,064.31円、200日移動平均線1,061.20円を全て上回って推移しています。これは、短期、中期、長期的に株価が上昇基調にあることを示唆しており、テクニカル的には比較的良好な状態です。
【市場比較】
オリジンの株式は過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年において、日経平均およびTOPIXといった主要市場指数と比べて大幅にパフォーマンスを下回っています。これは、市場全体の上昇トレンドに乗り切れておらず、投資家の関心が低いことや、独自のネガティブ要因が株価に影響していることを示唆しています。
- 日経平均比:
- 1ヶ月: 8.72%ポイント下回る
- 3ヶ月: 9.68%ポイント下回る
- 6ヶ月: 33.34%ポイント下回る
- 1年: 48.19%ポイント下回る
- TOPIX比:
- 1ヶ月: 6.52%ポイント下回る
【注意事項】
詐欺的な要素は特に見られませんが、信用倍率が1,084.00倍と異常に高く、将来の売り圧力に注意が必要です。また、PBRが非常に低いものの赤字が続く「バリュートラップ」の可能性も考慮すべき点です。
【定量リスク】
- ベータ値(5Y Monthly): 0.14
- 解釈: ベータ値が0.14と非常に低く、市場全体の動きに対する株価の連動性が低いことを示します。市場全体が変動しても、オリジンの株価は比較的安定している傾向があります。
- 年間ボラティリティ: 16.92%
- 解釈: 株価の年間変動幅を表す指標です。過去のデータでは年間で約±16.92%程度の変動が想定されます。仮に100万円投資した場合、年間で±17万円程度の変動が想定されることになります。
- シャープレシオ: 0.43
- 解釈: リスクに見合うリターンが得られているかを示す指標です。1.0以上が良好とされる中で0.43は、リスクを取った割にはリターンが低いことを示唆しています。
- 最大ドローダウン: -12.30%
- 解釈: 過去の株価で最大で12.30%の下落があったことを示します。この程度の下落は今後も起こりうる可能性があります。
【事業リスク】
- 業績悪化の長期化: 複数年にわたる赤字が続いており、市場環境の変化や競争激化、主要顧客の動向によっては回復が困難になる可能性があります。特に、半導体デバイスや電源機器といったサイクル性の高い産業に依存しているため、需給バランスの変動が業績に大きく影響します。
- 市場競争の激化: 電源機器や半導体デバイス市場は技術革新が激しく、競合他社との価格競争や新技術開発競争に常に対応していく必要があります。特に、海外大手企業との競争は厳しくなる傾向にあります。
- 為替変動リスク: 海外での売上比率不明ですが、部品調達や製品輸出において為替レートの変動が原価や収益に影響を与える可能性があります。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況: 信用買残が108,400株、信用売残が100株で、信用倍率は1,084.00倍と非常に高い水準にあります。個人投資家による買いが多く、将来の売り圧力となる可能性が高いため警戒が必要です。
- 主要株主構成: 上位株主には自社(自己株口20.77%)、自社取引先持株会(7.24%)、損害保険ジャパン(5.61%)などが名を連ねています。機関投資家や安定株主が多い一方で、自己株口の比率が高いことは市場の流通量が少ないことを意味し、出来高の動きに注意が必要です。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想): 3.21%
- 解釈: 現在の株価に対して年間35円の配当が予定されており、利回りは比較的高水準です。
- 1株配当(会社予想): 35.00円 (前期実績40円から減額)
- 解釈: 2026年3月期の配当は減額予想です。
- 配当性向: 65.89% (2023年3月期) / 直近12か月はEPSがマイナスのため算出不能
- 解釈: EPSがマイナスであるため厳密な配当性向は算出できませんが、実質的には利益以上の配当を行っている状態であり、純資産の取り崩しによる配当と考えられます。継続性は業績回復にかかっています。
- 自社株買いの状況: データなし
SWOT分析
強み
- 高い自己資本比率と流動比率に裏打ちされた盤石な財務基盤
- 電源機器、半導体デバイス、メカトロニクスなど多角的な事業ポートフォリオと技術的独自性
弱み
- 長期にわたる営業赤字と当期純損失の継続見通し
- 市場全体の成長から大きく乖離した株価パフォーマンス
機会
- PBR0.25倍という極めて低いバリュエーションによる企業価値再評価の可能性
- 構造改革によるコスト削減効果や新製品開発による業績回復
脅威
- 世界経済の減速や半導体市場のサイクルによる事業環境の悪化
- 高水準の信用買残がもたらす将来的な株価下落圧力
この銘柄が向いている投資家
- 超長期で企業再生を期待する投資家: 低PBR水準にあり、財務基盤が安定しているため、時間をかけて事業の根本的な回復と株価反転を待つ覚悟のある投資家。
- バリュー株投資家: 業績悪化を織り込み済みと考え、現在の低いPBR水準に魅力を感じる投資家。ただし、バリュートラップのリスクを理解している必要があります。
この銘柄を検討する際の注意点
- 業績の動向: 赤字が続く見通しであり、現在の高配当利回りも利益に裏付けられていないため、事業の抜本的な改善が見られるまでは投資判断は慎重に行う必要があります。
- 信用倍率の高さ: 信用買残が非常に多く、株価が一時的に上昇すると、これらが将来的な売り圧力となる可能性が高いため、短期的な値動きに敏感になる必要があります。
今後ウォッチすべき指標
- 営業利益・経常利益の黒字転換: 特に営業利益率の改善 (
目標値: 営業利益率3%以上) - Piotroski F-Scoreの収益性改善: 純利益>0、ROA>0の達成 (
目標値: 収益性スコア3/3) - 通期業績予想の達成度: 第4四半期での巻き返しがあるか (
目標値: 通期予想以上の実績)
10. 企業スコア
- 成長性: D
- 根拠: 過去12か月の売上高は前年同期比で減少傾向にあり、2026年3月期の通期売上高予想も前年実績を下回る見込みであり、成長を示す指標が見られません。
- 収益性: D
- 根拠: ROEは-4.52%、営業利益率も-1.36%と、いずれの収益性指標もマイナスであり、企業活動から利益を生み出せていない状態が続いています。
- 財務健全性: A
- 根拠: 自己資本比率52.6%と50%を超え、流動比率も237%と非常に高く、Piotroski F-Scoreの財務健全性カテゴリで満点を獲得しており、緊急時の資金繰りに問題はないと判断できます。
- バリュエーション: S
- 根拠: PBRが0.25倍と業界平均0.8倍の約31%の水準であり、純資産に対して著しく割安に評価されています。ただし、これは継続的な赤字を背景とした市場の評価であり、バリュートラップのリスクがある点には留意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 6513 |
| 企業名 | オリジン |
| URL | https://www.origin.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 前日比(%) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| サンケン電 | 6707 | 8,016 | -1.59 | 1,677 | – | 1.29 | -6.6 | 0.00 |
| 新電元 | 6844 | 3,990 | -0.13 | 412 | 7.11 | 0.59 | 8.7 | 1.62 |
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