企業の一言説明

三菱UFJフィナンシャル・グループは、国内最大の金融グループであり、銀行、信託、証券、カードなど多岐にわたる金融事業を国内外で展開する銀行業界のリーダー企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 国内最大手としての磐石な基盤と海外事業の拡大:国内市場での強固な顧客基盤に加え、海外事業を積極的に拡大しており、グローバルでの収益成長が期待されます。
  • 収益力の着実な向上と株主還元への意欲:金利上昇環境下での収益改善に加え、配当性向40%を目安とする安定した株主還元策を継続しており、利益成長と株主還元の両面で魅力を有しています。
  • 金融政策やマクロ経済の動向による影響:金利政策の変更、国内外の景気変動、為替変動、および金融規制の強化が業績に直接的な影響を与えるため、これらのマクロ要因を注視する必要があります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 A 良好な推移
収益性 B 改善余地あり
財務健全性 B 業界特性考慮
バリュエーション C やや割高圏

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 2,942.0円
PER 15.8倍 業界平均10.7倍
PBR 1.56倍 業界平均0.4倍
配当利回り 2.52%
ROE 9.29%

1. 企業概要

三菱UFJフィナンシャル・グループは、 国内最大規模を誇る総合金融機関です。銀行、信託、証券、カードなど幅広い金融サービスを日本、米国、欧州、アジア/オセアニアなどグローバルに展開しています。個人・中小企業から大企業、機関投資家まで多様な顧客層に対し、商業銀行業務、投資銀行業務、資産運用・管理サービスを提供。デジタルサービスへの注力やM&A、提携を通じて海外事業を拡大し、収益モデルの多様化とグローバル展開を推進しています。

2. 業界ポジション

三菱UFJフィナンシャル・グループは、国内銀行業界において、圧倒的な規模と知名度を誇るリーディングカンパニーです。傘下に、銀行、信託銀行、証券会社を擁し、総合金融サービスを提供できる点が競合に対する最大の強みです。預金・貸出金残高、資産規模において国内トップクラスの市場シェアを確保しています。
一方、バリュエーション指標を見ると、PER15.8倍は業界平均10.7倍、PBR1.56倍は業界平均0.4倍といずれも業界平均を上回っており、株価は市場から一定の評価を受けているものの、相対的に割高感がある可能性があります。

3. 経営戦略

三菱UFJフィナンシャル・グループは、持続的な成長実現のため、デジタル化推進と海外事業の強化を主要な経営戦略として掲げています。第3四半期決算では、リテール・デジタル、法人・ウェルスマネジメント、市場事業本部などが粗利益・営業純益で大幅な増加を達成しており、特に市場事業本部は前年同期比約68.2%増と高成長を示しました。これは、事業ポートフォリオの多角化と国内外の金利環境の変化に合わせた収益機会の捕捉が奏功していることを示唆します。2026年3月期は年間配当74.00円(前期比10円増)を予定し、着実な株主還元も重視しています。今後のイベントとしては、2026年3月30日の配当権利落ち日、同年5月14日の決算発表を控えています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

当社のPiotroski F-Scoreは、以下の通りです。

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好
収益性 2/3 純利益が黒字でROAもプラスだが、営業キャッシュフローのデータが不足。
財務健全性 1/3 株式の希薄化は回避しているが、流動比率や負債比率のデータが不足。
効率性 2/3 営業利益率と四半期売上成長率は良好だが、ROEは基準を下回る。

解説:
総合スコア5/9点は「良好」と判定され、財務の安定性と一部改善余地があることを示します。収益性および効率性においては、安定した成長と高水準の営業利益率が評価される一方、ROEが基準を下回っている点は、資本効率の改善が今後の課題となる可能性があります。財務健全性においては、情報不足の項目があるものの、株式希薄化を回避している点はプラス要因です。銀行業の特性上、特定の財務指標(例えば自己資本比率)は一般事業会社とは異なる解釈が必要となる場合がありますが、本スコアは標準的な評価基準に則っています。

【収益性】営業利益率、ROE、ROA

  • 営業利益率(過去12か月): 34.84%
    • 一般的な事業会社と比較して非常に高い水準であり、本業での稼ぐ力が強いことを示しています。これは、金融機関特有の収益構造と効率的な事業運営によるものです。
  • ROE(実績): 9.29%(過去12か月:6.11%)
    • ベンチマークとされる10%には僅かに届かない水準ですが、銀行業としては良好な部類に入ります。安定した利益創出力を示唆します。株主資本を効率的に活用して利益を上げているかを示す指標です。
  • ROA(過去12か月): 0.33%
    • ベンチマークとされる5%を大きく下回っています。銀行業は、貸出金などの巨大な資産を持つため、総資産に対する利益の比率が低くなる傾向があります。この数値自体は、業界の特性を反映したものであり、単独で低いと評価することは適切ではありません。

【財務健全性】自己資本比率、流動比率

  • 自己資本比率(実績): 5.0%(決算短信では5.1%)
    • 一般的な事業会社の健全性基準(30%以上が目安)と比較すると低い水準ですが、これは銀行業のビジネスモデルに起因します。銀行は顧客からの預金を負債として計上するため、総資産に対する自己資本の比率は低くなります。金融機関としての健全性は、バーゼル規制などの国際的な自己資本規制基準に基づいて評価されることが多く、この比率だけでは評価できません。
  • 流動比率: データなし
    • 短期債務を短期資産でどれだけカバーできるかを示す指標ですが、データが提供されておりません。銀行の場合、資金流動性については預貸構造や市場調達能力など多様な観点から評価されます。

【キャッシュフロー】営業CF、FCFの状況

当社のキャッシュフローは以下の通りです(単位:百万円)。

決算期 営業CF 投資CF フリーCF 財務CF
2023.03 13,431,800 -10,675,100 2,756,680 -977,138
2024.03 -9,844,860 3,986,420 -5,858,440 8,307
2025.03 6,415 -186,948 -180,533 -861,116
  • 営業キャッシュフロー(営業CF):
    • 2023年3月期は13兆4,318億円と大幅なプラスでしたが、2024年3月期には-9兆8,448億円と大きくマイナスに転じ、2025年3月期は64億円と大幅に減少しました。金融機関の営業CFは、預金や貸出金の変動、有価証券の売買などで大きく変動するため、一概に評価が難しい性質があります。直近のマイナスは、事業活動における資金の流出があったことを示唆しています。
  • 投資キャッシュフロー(投資CF):
    • 2023年3月期は-10兆6,751億円と大規模な投資活動を行いましたが、2024年3月期は+3兆9,864億円と売却などによる収入が増え、2025年3月期は-1,869億円と投資活動を縮小させています。これは、投資戦略の転換や資産ポートフォリオの見直しを反映している可能性があります。
  • フリーキャッシュフロー(FCF):
    • 2023年3月期は2兆7,566億円と潤沢なフリーキャッシュフローを創出しましたが、2024年3月期には-5兆8,584億円、2025年3月期には-1,805億円とマイナスに転じました。FCFのマイナスは、事業活動や投資活動で生み出された資金だけでは賄いきれない資金流出があったことを意味します。これも銀行業の特性上、短期的な変動が大きくなる傾向があります。

【利益の質】営業CF/純利益比率

  • 2023年3月期: 営業CF 13兆4,318億円 / 純利益 1兆1,164億円 = 12.03倍
  • 2024年3月期: 営業CF -9兆8,448億円 / 純利益 1兆4,907億円 = -6.60倍
  • 2025年3月期(予想): 営業CF 64億円 / 純利益 1兆8,629億円 = 0.003倍
  • 比率1.0以上が健全とされますが、銀行業の営業CFは預金・貸付金の増減により大きく変動し、純利益との乖離が生じやすい特徴があります。特に近年はマイナスや極端に低い値を示しており、多額の資金が業務で動いていることによる一時的な変動と捉えることも可能ですが、比率だけでは一般的な事業会社と同列に「健全性が低い」とは判断できません。銀行の利益の質を評価するには、貸倒引当金の変動なども含めた詳細な分析が必要です。

【四半期進捗】通期予想に対する進捗率、直近3四半期の売上高・営業利益の推移

  • 通期純利益目標: 2兆1,000億円
  • 第3四半期累計親会社株主に帰属する四半期純利益: 1兆8,135億円
  • 通期目標に対する第3四半期累計進捗率: 約86.4%(1,813,508百万円 ÷ 2,100,000百万円)
    • 第3四半期時点で86.4%と高い進捗率を達成しており、通期目標達成に向けて順調に推移していると評価できます。
  • 直近3四半期の売上高・営業利益の推移:
    • 決算短信のセグメント別粗利益・営業純益のデータを見ると、リテール・デジタル(粗利益+約14.0%)、法人・ウェルスマネジメント(粗利益+約17.2%)、市場事業本部(粗利益+68.2%)など、多くのセグメントで粗利益が前年同期比で増加しています。特に市場事業本部の増益が顕著であり、金融市場の変動を収益機会に変えていることが伺えます。これにより、グループ全体の収益力が着実に向上していることが示されています。

【バリュエーション】PER/PBR

  • PER(会社予想): 15.8倍
    • 「株価が利益の何年分か」を示す指標です。業界平均10.7倍と比較して高い水準にあり、利益成長への期待が株価に織り込まれているか、あるいは相対的に割高なバリュエーション付与を受けている可能性があります。
  • PBR(実績): 1.56倍
    • 「株価が純資産の何倍か」を示す指標です。業界平均0.4倍と比較すると相当に高く、企業の純資産に対する市場からの評価が非常に高いことを示しています。一般的にPBR1倍未満は解散価値を下回るとされますが、1.56倍は企業が持つ資産以上の価値を市場が見出していることを意味します。この点も、業界平均と比べると割高感があります。
  • 目標株価(業種平均PER基準): 1,801円
  • 目標株価(業種平均PBR基準): 754円
    • これらの目標株価は現在の株価(2,942.0円)を大きく下回っており、業界平均のバリュエーション基準で見た場合、現在の株価は割高と判断される可能性があります。ただし、三菱UFJフィナンシャル・グループは国内最大の金融グループであり、その規模や事業の安定性、成長性から業界平均以上のプレミアムがつくことは一般的です。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 67.71 / シグナルライン: 76.2 / ヒストグラム: -8.49 MACDヒストグラムがマイナス圏で、シグナルラインを下回っているため、短期的な下降トレンドまたは調整局面にあることを示唆しています。
RSI 中立 55.0% RSIは55.0%と中立域にあり、買われすぎでも売られすぎでもないバランスの取れた状態です。過熱感はありません。
5日線乖離率 +0.14% 株価が5日移動平均線からわずかに上回っている。直近のモメンタムはやや強い。
25日線乖離率 +1.63% 株価が短期トレンドを示す25日移動平均線を上回っており、短期的な上昇傾向にある。
75日線乖離率 +12.48% 株価が中期トレンドを示す75日移動平均線を大きく上回っており、中期的な上昇トレンドが強い。
200日線乖離率 +27.94% 株価が長期トレンドを示す200日移動平均線を大幅に上回っており、長期的な上昇トレンドが非常に強い。

【テクニカル】52週高値・安値との位置、移動平均線との関係

  • 52週高値・安値との位置: 現在株価2,942.0円は、52週高値3,087.0円に対して約91.8%の位置にあり、高値圏で推移しています。年初来安値1,310.0円からは大きく上昇しており、強い上昇トレンドが継続していることが伺えます。
  • 移動平均線との関係: 現在株価は、5日、25日、75日、200日の全ての主要移動平均線を上回って推移しています。特に75日線(+12.48%)と200日線(+27.94%)からの乖離率が大きく、長期にわたる強い上昇トレンドが明確です。日足チャートでは、短期的な調整局面に入っている可能性を示唆するMACDの中立シグナルがあるものの、中期・長期的な視点では上昇基調が維持されています。

【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス

  • 日経平均比:
    • 1ヶ月: 株式+3.90% vs 日経+7.68% → 3.77%ポイント下回る
    • 3ヶ月: 株式+21.24% vs 日経+12.92% → 8.32%ポイント上回る
    • 6ヶ月: 株式+32.28% vs 日経+33.24% → 0.96%ポイント下回る
    • 1年: 株式+52.44% vs 日経+46.51% → 5.93%ポイント上回る
  • TOPIX比:
    • 1ヶ月: 株式+3.90% vs TOPIX+6.09% → 2.19%ポイント下回る
  • 中長期的に見ると、三菱UFJフィナンシャル・グループの株価は日経平均やTOPIXを上回るパフォーマンスを示しており、市場全体の堅調な動きに加え、同社への個別評価も高まっていることを示唆します。特に1年間のパフォーマンスでは、市場を+5%以上アウトパフォームしており、投資家の期待が高いことが分かります。ただし、直近1ヶ月は市場をやや下回る動きとなっています。

【注意事項】

  • ⚠️ 信用倍率7.30倍、将来の売り圧力に注意。

【定量リスク】ベータ値、ボラティリティ、最大ドローダウン

  • ベータ値(5Y Monthly): 0.16
    • 市場全体の動きに対する銘柄の感応度を示します。0.16と非常に低い値であり、市場全体(日経平均やTOPIXなど)が変動しても、三菱UFJフィナンシャル・グループの株価は相対的に穏やかに推移する傾向があることを示しています。ディフェンシブな特性を持つ銘柄と言えます。
  • 年間ボラティリティ: 38.39%
    • 過去1年間の株価の年間変動率を示します。比較的高い変動率であり、株価が大きく動く可能性があることを示唆しています。
  • 最大ドローダウン: -59.63% (過去のデータにおける最大の資産減少率)
    • 過去にこの銘柄に投資した場合、一時的に最大で約60%の資産減少を経験する可能性があったことを意味します。仮に100万円投資した場合、年間で±38.39万円程度の変動が想定され、過去には最大で約60万円の損失が生じる局面もあったことを理解しておく必要があります。今後も同様の下落リスクは存在し得ます。
  • 年間平均リターン: -30.37%
    • 過去のデータに基づく年間平均リターンがマイナスを示している点は注意が必要です。これは短期間での大きな下落期間を含んだ計算である可能性があり、長期の上昇トレンドとは異なるリスクプロファイルを示しています。
  • シャープレシオ: -0.80
    • リスクに見合うリターンが得られているかを示す指標で、1.0以上が良好とされます。マイナスの値であることは、リスクを取ったにもかかわらず、リターンがリスクフリーレートを下回っているか、あるいは損失を伴っていることを意味します。この点は投資効率の観点から注意が必要です。

【事業リスク】

  • 金利変動リスク: 金融機関の収益は金利の動向に大きく左右されます。国内の金利上昇は収益改善に寄与する一方、急激な金利上昇は企業の借り入れコストを増やし、貸倒リスクを高める可能性があります。また、想定外の金利低下は利ザヤの縮小に直結します。
  • 海外経済・為替変動リスク: グローバルに展開しているため、各国の景気動向や金融政策、為替レートの変動が収益に大きな影響を与えます。特に米国の金融政策や新興国経済の不安定化は、貸倒引当金の増加や外貨建て資産の評価損につながる可能性があります。
  • 規制・競争環境の変化: 金融業界は国内外で厳しい規制にさらされており、新たな環境規制やデジタル金融に関する規制強化は、ビジネスモデルの変更やシステム投資の増加を要求する可能性があります。また、FinTech企業の台頭などによる競争激化もリスク要因です。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況: 信用買残2,988万5,200株に対し、信用売残409万1,300株で、信用倍率は7.30倍です。信用買残が信用売残を大きく上回っており、株価上昇時に将来的な手仕舞い売り、つまり信用買い残の解消売りが出てくる可能性があります。この信用倍率は高水準にあり、株価の調整局面では、売り圧力となる可能性があるため注意が必要です。
  • 主要株主構成(上位3社):
    • 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 15.52%
    • 自社(自己株口): 5.49%
    • 日本カストディ銀行(信託口): 5.41%
  • 上位株主は信託銀行や自社であり、安定株主が一定割合を占めていますが、機関投資家の保有比率も高く、市場の動向に影響を受けやすい側面もあります。

8. 株主還元

  • 配当利回り(会社予想): 2.52%
    • 2,942円の株価に対し、年間予想配当74.00円をもとに算出されます。市場全体の利回りや他行と比較すると、まずまずの水準と言えます。
  • 1株配当(会社予想): 74.00円
    • 2026年3月期の年間配当予想は74.00円であり、前期実績の64.00円から増配の見込みです。これは株主還元への積極的な姿勢を示しています。
  • 配当性向: 40.0%
    • 利益の40.0%を配当に回す計画です。金融機関としては安定的に利益を株主に還元する姿勢を示す水準であり、持続的な株主還元が期待できるでしょう。

SWOT分析

強み

  • 国内最大の金融グループとしての圧倒的なブランド力と顧客基盤、多角的な事業ポートフォリオ。
  • グローバル展開の加速と海外事業収益の着実な成長。

弱み

  • 銀行業特有の規制による収益制限(例:金利業務)。
  • 低金利環境下での国内利ザヤ縮小による影響。

機会

  • 国内外の金融政策転換(金利上昇)による利ザヤ改善。
  • デジタル技術活用による新たな金融サービス提供とコスト効率化。

脅威

  • 国内外のマクロ経済悪化や景気後退による貸倒リスク増大。
  • 金融規制の強化やFinTech企業との競争激化。

この銘柄が向いている投資家

  • 安定した配当と国内金融セクターの基盤を重視する長期投資家: 国内最大の金融グループとしての安定性と継続的な増配傾向は、インカムゲインを求める投資家におすすめです。
  • グローバルな金融市場へのアクセスを求める投資家: 海外事業を積極展開しており、日本だけでなく世界の金融市場の成長を取り込みたいと考える投資家にも適しています。
  • ディフェンシブな特性を持つ大型株をポートフォリオに加えたい投資家: ベータ値が低く、市場全体の変動に対して安定的な動きを示す傾向があるため、ポートフォリオのリスク分散にも寄与します。

この銘柄を検討する際の注意点

  • バリュエーションの割高感: PER、PBRともに業界平均を上回っており、割高感には注意が必要です。現在の株価が既に成長期待を織り込んでいる可能性を考慮すべきです。
  • 信用倍率の高さ: 信用買残が多い状況は、将来的に株価の調整局面で売り圧力となる可能性があります。需給バランスの動向を継続してウォッチすることが重要です。
  • 金融政策と経済動向のリスク: 国内外の金融政策や景気後退、為替変動が業績に直接影響を与えるため、マクロ経済の動向、特に金利の方向性には常に注意を払う必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 国内の金利動向と海外金利の推移: 金融機関の利ザヤに直結するため、金利政策の変更や市場金利の動きを注視。
  • 海外事業の収益貢献度: グローバル展開の進捗と、特に成長性の高いアジア・新興国市場における収益の推移。
  • 貸倒関連費用: 経済環境の悪化や特定の地域・分野での貸倒増加がないか、与信コストの動向。

10. 企業スコア

  • 成長性: A (良好な推移)
    • 2026年3月期の通期純利益目標2兆1,000億円(前年比+12.7%)、第3四半期累計進捗率86.4%、過去12ヶ月の四半期売上成長率11.70%(前年比)と、堅調な成長を示しています。これは当社の評価基準であるA(10-15%)に合致するため「A」と評価します。
  • 収益性: B (改善余地あり)
    • ROE(実績)9.29%は、当社の評価基準「B(ROE8-10%または営業利益率5-10%)」に該当します。営業利益率(過去12か月)34.84%は非常に高い水準ですが、銀行業の高ROAベンチマーク5%に対し、当社のROAは0.33%と大きく劣後しており、資産効率の改善には課題が残るため、総合的には「B」と評価します。
  • 財務健全性: B (業界特性考慮)
    • 自己資本比率5.1%は、一般的な事業会社の評価基準(60%以上=S, 20%未満=D)に厳密に当てはめると低い水準ですが、銀行業の特性として自己資本比率が低い傾向があることを考慮に入れる必要があります。Piotroski F-Scoreの財務健全性スコアが1/3と低い点も踏まえると、当社の基準では「B」と評価しますが、銀行業である点を考慮した実質的な健全性は別途評価が必要です。
  • バリュエーション: C (やや割高圏)
    • PER15.8倍は業界平均10.7倍、PBR1.56倍は業界平均0.4倍と比較して、いずれも業界平均を大きく上回っています。当社の評価基準であるC(PER/PBR業界平均の110-130%)と比較すると、現状の株価は業界平均の指標から見ると割高な水準にあり、「C」と評価します。ただし、国内最大の金融グループとしてのブランド力や事業規模に対する評価が株価に織り込まれている可能性もあります。

企業情報

銘柄コード 8306
企業名 三菱UFJフィナンシャル・グループ
URL http://www.mufg.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 2,942円
EPS(1株利益) 168.28円
年間配当 2.52円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 16.2% 17.3倍 6,167円 16.0%
標準 12.5% 15.0倍 4,554円 9.2%
悲観 7.5% 12.8倍 3,085円 1.1%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 2,942円

目標年率 理論株価 判定
15% 2,273円 △ 29%割高
10% 2,839円 △ 4%割高
5% 3,582円 ○ 18%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
三井住友フィナンシャルグループ 8316 5,963 230,017 15.21 1.45 10.2 2.63
みずほフィナンシャルグループ 8411 7,175 178,646 15.81 1.58 10.8 2.02
りそなホールディングス 8308 1,980 45,692 18.27 1.53 9.1 1.46

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.26)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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