企業の一言説明
トーエネックは電気工事大手で、中部電力グループに属し、配電工事に強みを持つ総合設備工事業を展開するプライム市場上場の企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 安定した受注成長と収益性改善への期待: 直近の四半期決算では、売上高は前年同期比で微減ながらも、営業利益は28.6%増、純利益は80.4%増と大幅な増益を達成しました。受注高・手持工事高も順調に増加しており、中期経営計画の進捗も良好と評価されており、今後の収益性改善への期待が高まります。
- 堅実な財務体質と安定した株主還元: 自己資本比率は40%台後半を維持し、流動比率も健全な水準です。Piotroski F-Scoreは「良好」判定であり、財務基盤の堅固さを示します。配当性向も40%台で安定推移しており、株主還元への姿勢も評価できます。
- 建設業特有のリスクと高水準の信用買い残: 建設業特有の景気変動、原材料価格・労務費の上昇リスクが存在します。また、信用倍率が24.82倍と高水準にあり、将来的な売り圧力による株価下落リスクには注意が必要です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | S | 高い成長期待 |
| 収益性 | A | 良好な水準 |
| 財務健全性 | A | 財務基盤強固 |
| バリュエーション | B | 適正水準 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 2,241.0円 | – |
| PER | 13.87倍 | 業界平均14.0倍 |
| PBR | 1.46倍 | 業界平均1.1倍 |
| 配当利回り | 2.90% | – |
| ROE | 11.48% | – |
1. 企業概要
トーエネック(1946)は、1944年に設立された名古屋に本社を置く電気工事大手企業です。中部電力グループの一員として、主にエネルギー、環境、情報技術分野における社会インフラの建設および改善を日本国内で展開しています。主力事業は、電力インフラの構築(配電線、太陽光発電)、商業・公共施設向け屋内電気設備工事、通信ネットワーク(モバイル基地局、光ケーブル敷設、ICTソリューション)など多岐にわたります。また、空調・給排水設備、消防設備、建築・土木工事なども手掛ける総合設備工事業者であり、技術的独自性と強固な中部圏の顧客基盤が強みです。収益モデルは主に工事受注によるもので、安定したストック型ビジネスと新規受注によるフロー型ビジネスの双方を組み合わせる形で事業を拡大しています。
2. 業界ポジション
トーエネックは、建設業界の中でも特に電気工事の分野で大手の一角を占めます。中部電力グループに属していることから、同社からの安定的な配電工事案件を多数確保しており、これは競合に対する明確な強みとなっています。配電工事において高い技術力と実績を持ち、中部圏においては揺るぎない市場ポジションを確立しています。近年は、中部電力への依存度を約4割に抑えつつ、一般工事の強化を進めることで事業ポートフォリオの多様化を図っています。
同社のバリュエーション指標を見ると、PER(予想PER 13.87倍)は業界平均の14.0倍とほぼ同水準であり、利益面から見た株価の評価は概ね適正と言えます。一方、PBR(実績PBR 1.46倍)は業界平均の1.1倍を上回っており、純資産に対してはやや割高に評価されている可能性があります。これは、同社の安定した収益力や財務健全性、今後の成長期待が株価に織り込まれている可能性を示唆しています。
3. 経営戦略
トーエネックは、中期経営計画「Toenec Vision 2027」を掲げ、事業領域の拡大と収益性の向上を目指しています。ニュース動向からも「中部圏の強固な基盤と成長分野への挑戦で中計前倒し達成、配当利回りは3%超え」と報じられており、計画達成に向けた順調な進捗がうかがえます。具体的には、既存の電気工事事業に加え、再生可能エネルギー関連工事、情報通信技術(ICT)ソリューション、環境関連事業など、成長が期待される分野への積極的な投資と事業展開を強化しています。
直近の2026年3月期第3四半期決算では、受注高が1,779億70百万円(前年同期比+11.2%)、手持工事高が1,423億94百万円(同+13.9%)と大幅に増加しており、これが中期経営計画達成に向けた重要な先行指標となっています。これらの受注増加は、今後の売上・利益の源泉となり、持続的な成長を支える要因となるでしょう。
今後の重要なイベントとしては、2026年3月30日に予定されているEx-Dividend Date(配当落ち日)があります。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 6/9 | A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり) |
| 収益性 | 2/3 | 純利益とROAがプラスで良好 |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率、負債比率、株式希薄化の全てが健全 |
| 効率性 | 1/3 | ROEは良好だが営業利益率と売上成長率には改善余地 |
解説: トーエネックのPiotroski F-Scoreは6/9点と「良好」な判定です。
- 収益性(2/3点): 純利益がプラスであり(過去12か月で15,116百万円)、資産を効率的に利用して利益を生み出すROA(過去12か月で3.90%)もプラスであるため、良好な状態です。ただし、営業キャッシュフローのデータが詳細に提供されていないため、この項目は評価できませんでした。
- 財務健全性(3/3点): 短期的な支払い能力を示す流動比率(直近四半期で1.67倍)が1.5倍を上回り、負債依存度を示すデット・エクイティ・レシオ(直近四半期で0.5375倍)も1.0倍を下回るため、負債水準は低く評価されます。また、発行済株式数に希薄化が見られないため、財務健全性は非常に高いと言えます。
- 効率性(1/3点): 株主資本を効率的に利用して利益を上げているかを示すROE(過去12か月で11.48%)は10%を上回っており良好です。しかし、事業の収益性を示す営業利益率(過去12か月で6.50%)は10%の基準を下回っており、売上高の成長率(過去12か月前年比で-5.70%)もマイナスであるため、効率性には改善の余地があると言えます。
【収益性】
- 営業利益率: 過去12ヶ月の実績は6.50%です。これは建設業としては一般的な水準ですが、高収益企業と比較すると改善の余地があります。通期予想では営業利益200億円に対し売上高2,770億円のため、7.22%に向上する見込みです。
- ROE(Return on Equity): 過去12ヶ月の実績は11.48%です。これは一般的な目安である10%を上回っており、株主資本を効率的に活用して利益を生み出している良好な状態を示しています。
- ROA(Return on Assets): 過去12ヶ月の実績は3.90%です。一般的な目安とされる5%には届かないものの、過去の業績推移を見ると比較的安定しており、総資産に対する利益貢献度は普通と言えます。
【財務健全性】
- 自己資本比率: 直近の実績は44.0%です。第3四半期時点では47.8%とさらに上昇しており、これは財務体質の健全性を示す指標として良好な水準です。借入金への依存度が低く、安定した経営基盤を持っています。
- 流動比率: 直近四半期の実績は1.67倍(167%)です。短期的な支払い能力を示す指標であり、一般的に150%以上が良好とされます。トーエネックはこれを上回っており、短期的な資金繰りに問題はないと評価できます。
【キャッシュフロー】
- 営業キャッシュフロー(営業CF): 2023年3月期12,640百万円、2024年3月期19,118百万円、2025年3月期19,014百万円と、過去3期にわたり安定してプラスを維持しています。本業で着実に現金を稼ぎ出していることを示しており、企業の収益力を裏付けるものです。
- フリーキャッシュフロー(FCF): 2023年3月期10,521百万円、2024年3月期17,058百万円、2025年3月期15,932百万円と、安定してプラスを維持しています。これは、事業活動で稼いだ資金が、設備投資などの支出を賄った後も手元に残っていることを意味し、財務的な余裕がある状態を示唆しています。この余剰資金は、負債の返済や株主還元に充てることが可能です。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率: 2025年3月期のデータに基づく営業CF19,014百万円と純利益10,765百万円で計算すると、比率は約1.76倍となります。一般的にこの比率が1.0倍以上であれば、会計上の利益が現金で裏付けられており、利益の質が健全であると判断されます。トーエネックの比率は1.0倍を大きく上回っており、非常に良好な利益の質を保っていると言えるでしょう。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期決算では、通期予想に対する進捗状況は以下の通りです。
- 売上高: 192,102百万円。通期予想277,000百万円に対し、進捗率は69.4%です。例年第4四半期に工事完成・検収が集中する建設業の特性を考慮すると、妥当な水準と言えます。
- 営業利益: 12,945百万円。通期予想20,000百万円に対し、進捗率は64.7%です。前年同期比で+28.6%と大幅な増益を達成しており、収益性の改善が顕著です。
- 親会社株主に帰属する四半期純利益: 10,923百万円。通期予想15,000百万円に対し、進捗率は72.8%です。営業利益を上回る進捗率であり、特別利益(投資有価証券売却益等)の計上が寄与しています。
上記から、通期での増収増益達成に向けて順調に進捗していると判断できます。
【バリュエーション】
トーエネックの株価2,241.0円におけるバリュエーション指標は以下の通りです。
- PER(株価収益率): 会社予想EPSに基づくPERは13.87倍です。業界平均PERが14.0倍であるため、トーエネックのPERは業界平均とほぼ同水準であり、利益面から見た株価は「適正」と評価できます。
- PBR(株価純資産倍率): 実績BPSに基づくPBRは1.46倍です。業界平均PBRが1.1倍であるのと比較すると、同社のPBRは業界平均を上回っており、純資産に対してはやや「割高」と評価できる水準です。これは、同社の安定成長性や収益性、ブランド価値などが株価に織り込まれている可能性を示唆しています。
目標株価は、業種平均PER基準で2,278円、業種平均PBR基準で1,685円と算出されており、現在の株価2,241円はPER基準では適正水準、PBR基準では上回っている状況です。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: 51.61 / シグナル値: 46.55 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 59.6% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | +0.65% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | +3.76% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | +13.75% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +44.02% | 長期トレンドからの乖離 |
MACDは中立と評価されていますが、MACD値がシグナルラインを上回っており、短期的な上昇トレンドが持続していることを示唆しています。RSIは59.6%と中立圏にあり、買われすぎや売られすぎといった過熱感は現状見られません。
【テクニカル】
株価は2,241.0円であり、年初来高値2,279円に非常に近い水準(52週レンジ内位置で97.4%)にあります。年初来安値796円からは大幅に上昇しており、強いトレンドが確認できます。
移動平均線を見ると、現在の株価は5日移動平均線(2,226.60円)、25日移動平均線(2,159.88円)、75日移動平均線(1,970.08円)、200日移動平均線(1,553.88円)の全てを上回っています。これは、短期、中期、長期のどの期間で見ても株価が上昇トレンドにあることを示しており、特に200日移動平均線からの乖離率が+44.02%と大きいことから、長期的な上昇が強い勢いを伴っていることがわかります。
【市場比較】
トーエネックの相対パフォーマンスは、市場平均を大きく上回っています。
- 日経平均比: 1年間の株価リターンは+127.74%であり、日経平均の+46.51%を81.24%ポイント上回る圧倒的なパフォーマンスを示しています。3ヶ月、6ヶ月でも日経平均をアウトパフォームしており、特に長期での優位性が際立っています。
- TOPIX比: 同様に1年間の株価リターンは+127.74%であり、TOPIXの+46.51%を81.24%ポイント上回っています。日経平均と同様に、TOPIXに対しても高い相対優位性を示しています。
これらのデータは、トーエネックが市場全体の上昇トレンドの中でも特に強い勢いで注目を集め、投資家の期待を集めていることを示しています。
【注意事項】
⚠️ 信用倍率が24.82倍と高水準にあります。これは信用取引で株を買っている人が多く、将来的にこれらの買い方が利益確定や損切りで株を売却する際に、売り圧力となる可能性があり、株価の下落要因となりうる点で注意が必要です。
【定量リスク】
- ベータ値(5Y Monthly): 0.29
ベータ値が0.29と1を下回るため、市場全体の値動きに対し、トーエネックの株価は比較的変動が小さい(安定性が高い)傾向にあることを示します。市場が大きく変動しても、その影響を受けにくい特性があるといえます。 - 年間ボラティリティ: 38.90%
株価の年間ボラティリティは38.90%です。これは、過去のデータに基づくと、仮に100万円を投資した場合、年間で約±38.9万円程度の株価変動が想定されることを意味します。比較的大きな変動幅を持つ銘柄と言えるでしょう。 - 最大ドローダウン: -67.23%
過去最悪の期間で、株価がピークから67.23%下落した経験があることを示します。これは極端なケースではありますが、今後も市場環境や企業固有の要因によって、同様の規模の下落が起こりうるリスクがあることを認識しておく必要があります。 - シャープレシオ: -0.75
シャープレシオがマイナスであることは、取得したリターンがリスクに見合っていない、あるいはリスクフリーレートを下回るリターンしか得られていない可能性を示唆しています。ただし、これは過去の平均リターン(年間平均リターン -28.85%)に基づいているため、直近の株価急騰とは乖離がある点で、解釈には注意が必要です。
【事業リスク】
- 中部電力依存度の影響: 中部電力グループからの受注が収益の約4割を占めており、同社の設備投資計画や経営戦略の変更がトーエネックの業績に直接影響を及ぼす可能性があります。電力業界の規制強化や電力自由化の進展もリスク要因となり得ます。
- 原材料価格・労務費の上昇: 建設業は、銅などの原材料価格や人件費(労務費)の変動に業績が左右されやすい特性があります。決算短信でも主要リスク要因として言及されており、これらのコスト上昇を工事価格に転嫁できない場合、利益率が圧迫される可能性があります。
- 景気変動と競争激化: 建設業界は景気変動の影響を受けやすく、経済状況の悪化や設備投資の抑制は受注高の減少につながります。また、業界内の競争激化も工事採算性の悪化を招くリスクがあります。
信用取引状況
信用買残は426,900株、信用売残は17,200株であり、信用倍率は24.82倍と非常に高い水準にあります。信用倍率が高いということは、将来的な株価上昇を期待して買った投資家が多いことを意味します。しかし、これが高すぎると、将来的な売り圧力(利益確定売りや追証による投げ売り)が増大し、株価の上値を抑えたり、下落を招いたりするリスクがあるため注意が必要です。
主要株主構成
トーエネックの主要株主構成は以下の通りです(上位3社)。
- 中部電力: 42.84%
- 自社従業員持株会: 5.74%
- 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 4.22%
筆頭株主である中部電力の保有割合が4割を超えており、強固な資本提携関係が伺えます。これは経営の安定性や事業基盤の強さを示す一方で、特定株主への依存度が高い構造であるとも言えます。自社従業員持株会も上位株主に入っており、従業員の会社への帰属意識の高さ、安定株主としての存在感を示しています。
8. 株主還元
- 配当利回り: 会社予想に基づく配当利回りは2.90%です。これは市場平均と比較しても魅力的な水準であり、安定的なインカムゲインを求める投資家にとって注目すべき点です。
- 1株配当(会社予想): 65.00円が予想されています。
- 配当性向: 2026年3月期の年間配当予想65.00円と会社予想EPS161.60円に基づく配当性向は約40.2%となります。過去の配当性向も30%~40%台で安定しており、利益成長に合わせて着実に配当を増やしていく姿勢が伺えます。企業の成長投資と株主還元のバランスを考慮した、健全な水準と言えるでしょう。
- 自社株買いの状況: 現在のデータからは、大規模な自社株買いに関する情報は見当たりません。
SWOT分析
強み
- 中部電力グループの安定した基盤と受注: 中部電力からの安定受注は、景気変動に左右されにくい強固な事業基盤を提供しています。
- 高い技術力と総合的な施工能力: 配電工事を始めとする電気工事に加え、空調・衛生・情報通信など幅広い分野での総合的な施工能力は、多様なニーズに応える競争優位性となります。
弱み
- 特定顧客への一定の依存度: 中部電力への事業依存度が依然として約4割存在するため、依存先の経営環境の変化や設備投資計画の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。
- PBRの割高感: PBRが業界平均と比較してやや高く、純資産の価値から見ると割高感がある点が挙げられます。
機会
- インフラ老朽化対策と国土強靭化計画: 老朽化したインフラの更新需要や、災害に強い国づくりを目指す「国土強靭化計画」は、同社の事業にとって長期的な追い風となります。
- 再生可能エネルギー・GX関連投資の加速: 脱炭素社会への移行に伴う再生可能エネルギー導入拡大や、製造業のGX(グリーントランスフォーメーション)投資は、電気工事や設備工事の新たな需要を創出します。
脅威
- 原材料価格と労務費の高騰: 建設業界全体で進む原材料コストや人件費(特に熟練労働者の不足と若年層の確保難)の高騰は、利益率を圧迫する主要な脅威です。
- 景気変動と設備投資抑制: 経済状況の悪化や企業の設備投資意欲の減退は、新規工事受注の減少や競争激化を招き、業績に下押し圧力をかける可能性があります。
この銘柄が向いている投資家
- 安定配当とインフラ投資を重視する中長期投資家: 中部電力系の安定した事業基盤と堅実な財務、安定的な配当利回りは、長期的な視点で安定収益を求める投資家に向いています。
- テーマ投資家(脱炭素・デジタルインフラ): 再生可能エネルギー、ICTソリューションなど、社会のトレンドに沿った成長分野への取り組みは、これらのテーマに投資したいと考える投資家にとって魅力的です。
この銘柄を検討する際の注意点
- 高水準な信用買い残の動向: 信用倍率が非常に高いため、将来的な株価の需給バランスが悪化し、売り圧力が強まる可能性に留意し、信用残高の推移を継続的にウォッチすることが重要です。
- 建設業界特有の業績変動リスク: 建設業は景気や季節性、大規模プロジェクトの進捗によって業績が大きく変動することがあります。四半期の連結キャッシュ・フロー計算書が提供されていないため、より詳細な資金状況の把握には注意が必要です。
今後ウォッチすべき指標
- 受注高および手持工事高の推移: 中期経営計画達成に向けた事業の成長性を測る最重要指標です。前年比での伸び率と通期予想に対する進捗を注視すべきです。
- 原材料価格・労務費の変動と利益率への影響: コスト増を工事価格に転嫁できているか、粗利益率の動向を確認し、収益性の維持・向上を評価する必要があります。
- 中期経営計画の進捗と具体的な施策: 特に成長分野(再生可能エネルギー、ICTなど)での具体的な受注実績やM&Aなどの戦略的投資の発表に注目し、計画通りの成長が実現されているかを確認するべきです。
成長性: S
根拠: 2026年3月期の通期予想では、売上高2,770億円(前年比2.2%増)、営業利益200億円(24.7%増)、純利益150億円(39.3%増)と大幅な増益を見込んでいます。特に、予想EPSは161.60円と前年実績115.66円から約39%の成長が見込まれ、直近第3四半期決算でも営業利益は前年同期比+28.6%、純利益は+80.4%と顕著な伸びを示しています。受注高・手持工事高も順調に増加しており、今後の成長に対する期待値は非常に高いと評価されます。
収益性: A
根拠: 過去12ヶ月のROEは11.48%と、一般的な目安である10%を上回っており、株主資本の効率的な活用が認められます。営業利益率は6.50%で、目標とする15%には届かないものの、過去の業績推移と比較して改善傾向にあり、通期予想では7%台への向上も期待されます。事業の収益基盤は堅実であり、良好な水準と評価できます。
財務健全性: A
根拠: 自己資本比率は直近44.0%、第3四半期末で47.8%と高く、財務基盤は非常に安定しています。流動比率も1.67倍(167%)と短期的な支払い能力に問題はありません。加えて、Piotroski F-Scoreが6/9点と「良好」判定であることからも、負債水準の低さや利益の質を含め、財務健全性は非常に強固であると評価されます。
バリュエーション: B
根拠: PER(予想)は13.87倍であり、業界平均の14.0倍とほぼ同水準で「適正」と判断できます。一方で、PBR(実績)は1.46倍と、業界平均の1.1倍を上回っており、純資産価値に比べて株価がやや割高と見なされる可能性があります。過去1年間の株価が大幅に上昇していることを考慮すると、市場からの成長期待が株価に織り込まれている状況であり、現在の株価水準は「適正」であると評価します。
企業情報
| 銘柄コード | 1946 |
| 企業名 | トーエネック |
| URL | http://www.toenec.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 2,241円 |
| EPS(1株利益) | 161.60円 |
| 年間配当 | 2.90円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 6.8% | 16.0倍 | 3,580円 | 9.9% |
| 標準 | 5.2% | 13.9倍 | 2,891円 | 5.4% |
| 悲観 | 3.1% | 11.8倍 | 2,223円 | -0.0% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 2,241円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,446円 | △ 55%割高 |
| 10% | 1,806円 | △ 24%割高 |
| 5% | 2,279円 | ○ 2%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 関電工 | 1942 | 6,688 | 13,729 | 22.51 | 3.41 | 16.5 | 1.79 |
| 中電工 | 1941 | 4,920 | 2,860 | 17.76 | 1.11 | 7.1 | 2.64 |
| ユアテック | 1934 | 3,095 | 2,141 | 17.12 | 1.41 | 8.4 | 2.32 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.26)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。