企業の一言説明

レカムは、中小オフィス向けに情報通信機器、省エネ設備、DXソリューションを販売・リース展開する、海外市場への拡大も推進する総合ソリューション提供企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • AIエージェント事業やM&Aを核とした中長期成長戦略: 営業DX推進、AIエージェント事業の立ち上げ、ASEANを中心としたクロスボーダーM&Aにより、売上高CAGR20%以上、営業利益率10%以上、ROE20%以上を目指す積極的な成長戦略が期待されます。
  • 海外事業の拡大と受注残高の堅調さ: LED照明販売を主軸とした海外ソリューション事業は売上全体の過半を占め、将来性があります。直近では供給遅延があったものの、受注総額は過去最高水準を維持しており、今後の売上回復が見込まれます。
  • 直近業績の低迷と財務健全性への課題: 直近の第1四半期決算では、主要商材の納期遅延や戦略投資負担により減収・赤字となりました。また、収益性指標(ROE、営業利益率)が低く、有利子負債の増加や棚卸資産の増加といった財務健全性への継続的な注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 A 成長計画高
収益性 D 低い
財務健全性 B 普通
バリュエーション D 割高

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 94.0円
PER 23.74倍 業界平均10.1倍(割高)
PBR 1.41倍 業界平均0.7倍(割高)
配当利回り 1.28%
ROE 3.91%

1. 企業概要

レカムは、日本、中国、インド、ASEAN地域で情報通信機器や省エネ設備のリース・販売、DXソリューションを提供する企業です。主力サービスはLED照明、業務用エアコン、ビジネスホン、複合機などのオフィス向け設備の販売・保守に加え、RPAやAI-OCRを活用したBPR(業務プロセス再構築)事業です。SPACECOOL放射冷却材料の販売やAIエージェント事業の立ち上げなど、環境・IT分野での技術導入を積極的に推進し、中小企業のDX化を支援しています。特に海外市場への展開を加速しており、地域に根差したM&Aを通じて事業領域を拡大しています。

2. 業界ポジション

レカムは、中小企業向けの情報通信機器およびDXソリューション市場において、特定の技術や製品に限定せず、幅広い商材とサービスを提供する総合的な立ち位置を確立しています。国内外でのLED照明や業務用エアコン販売において一定の存在感を示し、特にASEAN地域での海外展開を強みとしています。競合他社が特定のIT分野に特化する中で、多角的なソリューション提供とM&Aによる事業拡大を通じて競争優位性を構築しようとしています。しかし、PER23.74倍、PBR1.41倍(業界平均PER10.1倍、PBR0.7倍)と比較すると、業界平均を大幅に上回っており、株価は割高な水準にあると判断できます。

3. 経営戦略

レカムは、中期経営計画において「売上高CAGR(年平均成長率)20%以上、営業利益率10%以上、ROE20%以上」という高い目標を掲げています。この達成に向け、以下の戦略を両輪で推進しています。

  • 営業DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進: CRMを軸とした営業プロセスの効率化と生産性改善を図り、M&Aによりグループ化した企業へもこのノウハウを展開します。
  • M&A戦略の加速: 海外ではシンガポールのLumitron(持分80%)、国内ではカワハラ事務機(岩手、持分100%)を2026年第2四半期から連結子会社化するなど、国内外での積極的なM&Aを通じて事業領域と顧客基盤を拡大します。特にASEAN地域でのクロスボーダーM&Aに注力しています。
  • AIエージェント事業の立ち上げ: RPA、AI-OCR、IDP(インテリジェントドキュメント処理)、実行エンジンを統合したAIエージェントソリューションの本格展開を開始し、多言語対応を進めることで海外市場での成長を目指します。
  • 今後のイベント: 2026年9月29日には期末配当の権利落ち日が予定されています。

直近の第1四半期は主力商材の納期遅延により減収・赤字となりましたが、受注総額は過去最高水準(31.8億円、受注残12.8億円)であり、第2四半期以降の業績回復を見込んでいます。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 3/3 良好(純利益、営業キャッシュフロー、ROAが全てプラス)
財務健全性 2/3 良好(D/Eレシオが1.0未満、株式希薄化なしだが、流動比率がベンチマーク未達)
効率性 0/3 懸念(営業利益率、ROEがベンチマーク未達、四半期売上成長率がマイナス)

Piotroski F-Scoreは5点と「良好」な評価ですが、詳細を見ると収益性と効率性に課題が見られます。収益性に関しては、純利益、営業キャッシュフロー、ROA(1.47%)が全てプラスであり、基本的な収益基盤は存在します。財務健全性においては、D/Eレシオ(負債資本倍率)が0.98と1.0未満で自己資本が負債を上回り、株式の希薄化もありませんが、流動比率が1.49と短期的な支払い能力の目安とされる1.5〜2.0をやや下回っています。効率性については、営業利益率(-2.37%)とROE(3.92%)が目標水準に達しておらず、直近の四半期売上成長率も-8.5%とマイナス成長であり、事業効率の改善が求められます。

【収益性】

  • 営業利益率(過去12か月): -2.37% (通期予想: 3.72%)。ベンチマーク(5%)を下回り、直近12ヶ月は赤字に転落しています。
  • ROE(実績): 3.91%。株主資本に対する利益率を示し、ベンチマークの10%を大きく下回っています。
  • ROA(実績): 1.47%。総資産に対する利益率を示し、ベンチマークの5%を大きく下回っており、資産効率が低いことを示唆します。

【財務健全性】

  • 自己資本比率(実績): 39.8%。ベンチマークの40%に近く、一定の健全性は保たれていますが、理想的な水準(50%以上)には届いていません。
  • 流動比率(直近四半期): 1.49。短期的な支払い能力の目安ですが、ベンチマークの200%(2.0)を下回っており、やや注意が必要です。

【キャッシュフロー】

  • 営業キャッシュフロー(過去12か月): 3億2,500万円。本業によるキャッシュ創出力はプラスを維持しています。
  • フリーキャッシュフロー(過去12か月): -1億5,988万円。投資キャッシュフローが営業キャッシュフローを上回っており、事業に必要な投資資金を自己資金で賄いきれていない状況を示します。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: 2.46。この比率が1.0を大きく超えているため、利益の質は「S(優良)」と評価できます。これは、純利益に対して営業活動で稼ぎ出すキャッシュフローが十分に確保されており、会計上の利益が実態を伴っていることを示唆します。

【四半期進捗】

  • 2026年9月期 第1四半期(10-12月)決算:
    • 売上収益: 2,949百万円(前年同期比△8.5%)。通期予想14,800百万円に対する進捗率は19.9%。
    • 営業利益: △70百万円(前年同期+46百万円)。営業損失となり、通期予想550百万円に対してマイナス進捗。
    • 親会社帰属当期利益: △37百万円。通期予想320百万円に対する進捗率はマイナス11.6%です。
    • 直近四半期は減収・赤字転落となりました。これは主に海外事業における納期遅延と戦略投資負担が影響しています。
    • 棚卸資産: 2,892,351千円と前期末から約4.8億円増加しており、納期遅延による在庫の滞留が示唆されます。

【バリュエーション】

  • PER(会社予想): 23.74倍。業界平均10.1倍と比較して割高です。PERとは、株価が1株当たり利益の何倍かを示す指標で、一般的に業界平均より低いほど割安とされます。
  • PBR(実績): 1.41倍。業界平均0.7倍と比較して割高です。PBRとは、株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標で、1倍未満は解散価値を下回る可能性があります。

現在の株価は、業界平均と比較して割高な水準にあり、現時点での割安感は乏しいと判断されます。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: -0.59 / シグナル値: 2.73 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 42.5% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 -0.42% 直近のモメンタム
25日線乖離率 -11.42% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +0.37% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +1.39% 長期トレンドからの乖離

MACDはシグナルラインを大きく下回っており、明確な買いシグナルは出ていません。RSIは42.5%と中立域にあり、買われすぎでも売られすぎでもない状態を示唆しています。株価は5日移動平均線をわずかに下回っていますが、75日線および200日移動平均線は上回っており、中期・長期のトレンドはまだ上向きを維持している可能性があります。

【テクニカル】

  • 52週高値・安値との位置: 年初来高値192円、年初来安値56円に対し、現在の株価94円は52週レンジの下部約27.9%の位置にあり、年間での下落圧力が高い状態です。
  • 移動平均線との関係: 現在の株価94円は、5日移動平均線(94.40円)と25日移動平均線(106.12円)を下回っていますが、75日移動平均線(93.65円)と200日移動平均線(92.78円)は上回っています。短期的な下落トレンドにあるものの、中期・長期でのサポートラインは維持されている可能性があります。

【市場比較】

過去1年間の株価リターンは+38.24%とプラスですが、日経平均(+47.73%)およびTOPIX(+47.79%)と比較すると、それぞれ9.50ポイント、9.55ポイント下回っており、市場全体を下回るパフォーマンスとなっています。直近1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月でも同様に市場平均を下回る傾向にあります。

【注意事項】

⚠️ 信用買残が8,191,900株と非常に多く、信用売残が0株であるため、将来的に信用買いの反対売買(売り)が出た際に需給悪化による株価下落圧力が高まる可能性があります。

【定量リスク】

  • ベータ値(5年月次): 0.76。市場全体の変動よりも株価の変動が小さい、比較的安定した銘柄であることを示します。
  • 年間ボラティリティ: 53.05%。株価が年間で大幅に変動するリスクがあることを示します。
  • 最大ドローダウン: -64.42%。過去の投資期間において記録された最大の下落率です。仮に100万円投資した場合、過去の経験に基づくと、年間で±53万円程度の変動、そして最大で64万円以上の資産価値減少が想定される高いリスクを伴う銘柄です。

【事業リスク】

  • 供給チェーン・納期遅延リスク: AIサーバーや業務用エアコンなどの主要商材において納期遅延が発生しており、これが売上計上の遅延や棚卸資産の増加、ひいては業績悪化に影響を及ぼしています。今後の供給安定化が課題です。
  • M&A後のPMI(M&A統合プロセス)リスク: 積極的なM&A戦略を展開していますが、買収後の企業統合の失敗や期待するシナジー効果が生まれない場合、負ののれん発生や業績悪化に繋がる可能性があります。また、有利子負債の増加に伴う財務リスクも高まっています。
  • 地政学・為替リスク: 海外ソリューション事業の比率が高く、中国やASEANなどでの事業展開が広いため、国際情勢の変動(政治リスク、貿易摩擦など)や急激な為替変動が業績に与える影響が大きくなる可能性があります。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況: 信用買残が約819万株と多量に積み上がっているのに対し、信用売残は0株です。この状況は、将来的に信用買い持ちの解消売りが出た場合に、株価に強い下落圧力がかかる可能性を示唆しており、需給バランスは非常に脆弱と言えます。
  • 主要株主構成: 代表者である伊藤秀博氏が筆頭株主(6.13%)であり、楽天証券、SBI証券、松井証券、野村證券といった証券会社が上位に名を連ねています。自社(自己株口)も2.35%保有しています。特定の大株主や機関投資家の影響は限定的で、個人投資家の動向に株価が左右されやすい可能性があります。

8. 株主還元

  • 配当利回り(会社予想): 1.28%(1株配当1.20円)。東証プライム上場企業の平均配当利回りよりも低い水準です。
  • 配当性向(会社予想): 30.4%。利益の約3割を配当に回す計画であり、安定的な配当を志向していると言えます。
  • 自社株買い: データなし。

レカムは、2026年9月期において年間1.20円の配当を予定しており、配当性向は30.4%を見込んでいます。直近の業績は赤字ですが、通期では黒字を計画しており、その利益から株主還元を行う姿勢です。

SWOT分析

強み

  • 幅広い情報通信・DXソリューションの提供と積極的な海外展開。
  • AIエージェント事業立ち上げやM&Aを核とした中長期成長戦略。

弱み

  • 低水準の収益性(ROE、営業利益率)と直近四半期の減収・赤字。
  • 納期遅延による売上認識の遅れと棚卸資産の増加、フリーキャッシュフローのマイナス。

機会

  • 中小企業のDX化ニーズの高まりとAI活用の新技術市場への参入。
  • ASEAN地域を中心とした海外市場での事業拡大余地とM&Aによる成長加速。

脅威

  • 主要商材の供給チェーンにおける安定供給不確実性。
  • 積極的なM&Aに伴うPMIリスクと有利子負債増加による財務負担。

この銘柄が向いている投資家

  • 中長期的な成長に期待する投資家: AIエージェント事業や積極的なM&A戦略による将来的な企業価値向上を見込む投資家。
  • 高リスク・高リターンを許容できる投資家: 高いボラティリティと最大ドローダウンのリスクを理解し、潜在的な成長期待に賭けられる投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 直近の赤字決算からの回復状況と、通期計画が達成できるか否かを継続して確認する必要があります。
  • 有利子負債の増加とフリーキャッシュフローの状況を注視し、財務健全性の維持・改善が進むかを評価することが重要です。
  • 信用買残の多さが将来の売り圧力となる可能性があり、需給面でのリスクも考慮に入れる必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 四半期ごとの売上高および営業利益の回復状況: 特に第2四半期以降の黒字転換と通期目標達成への進捗率。
  • 棚卸資産の推移とフリーキャッシュフロー: 納期遅延の解消による在庫圧縮と、投資を賄えるだけのキャッシュ創出力改善。
  • 有利子負債水準と自己資本比率: M&Aに伴う借入増加が財務健全性を損ねないか。

10. 企業スコア

  • 成長性: A
    • 2026年9月期の通期予想売上高は前年比約13.08%増とされており、M&AやAIエージェント事業を背景に積極的な成長計画を立てています。第1四半期は減収となりましたが、受注残高は堅調であり、中長期的な成長への期待は高いと言えます。
  • 収益性: D
    • 過去12ヶ月のROEは3.91%、営業利益率が-2.37%と、ベンチマーク(ROE10%以上かつ営業利益率10%以上がA、ROE5%未満かつ営業利益率3%未満がD)を大きく下回っています。直近の第1四半期決算も営業赤字となっており、収益性の改善が喫緊の課題です。
  • 財務健全性: B
    • 自己資本比率は39.8%とベンチマークの40%に迫る水準であり、D/Eレシオも0.98と1.0を下回っています。Piotroski F-Scoreも5点と良好な評価ですが、流動比率が1.49とやや低く、有利子負債が継続的に増加している点に一部改善余地が見られます。
  • バリュエーション: D
    • PERは23.74倍、PBRは1.41倍であり、それぞれ業界平均(PER10.1倍、PBR0.7倍)と比較して大幅に割高な水準にあります。現在の株価は、今後の成長期待が織り込まれている可能性が高いと判断されます。

企業情報

銘柄コード 3323
企業名 レカム
URL http://www.recomm.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 94円
EPS(1株利益) 3.96円
年間配当 1.28円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 24.9倍 99円 2.3%
標準 0.0% 21.7倍 86円 -0.4%
悲観 1.0% 18.4倍 77円 -2.4%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 94円

目標年率 理論株価 判定
15% 46円 △ 105%割高
10% 57円 △ 64%割高
5% 72円 △ 30%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
エフティグループ 2763 1,283 389 8.10 1.13 16.0 3.89
フォーバル 8275 1,116 309 22.09 1.66 7.9 2.77
スターティアホールディングス 3393 2,912 298 14.91 3.57 26.3 4.29

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.26)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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