企業の一言説明

理経は、情報機器の輸入商社として、システム・ネットワークソリューション、電子部品及び機器事業を展開する、官公庁や大学向けに強みを持つ専門商社の企業です。特に、IBMやHP Enterpriseのソリューション提供、衛星通信技術に定評があります。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 業績の急回復と成長性: 2025年3月期に売上高、営業利益が大幅に成長し、続く2026年3月期も増収増益予想となっています。特にネットワークソリューション事業は前年比40%超の成長を見せており、今後の企業成長の牽引役となる可能性があります。
  • 堅実な財務体質と高ROE: 自己資本比率48.3%、流動比率193%と財務健全性は良好で、Piotroski F-Scoreも6/9点と高評価です。ROEは13.00%と株主資本を効率的に活用していることを示しており、収益性も高い水準にあります。
  • 割高なバリュエーションと先行きの不透明感: PER14.21倍、PBR1.52倍は、それぞれ業界平均のPER10.1倍、PBR0.7倍を大きく上回っており、株価は理論上割高と判断されます。また、直近の第3四半期決算では、売上高・利益ともに通期予想に対する進捗率が遅れており、通期目標達成には今後の巻き返しが課題です。フリーキャッシュフローが過去3期連続でマイナスとなっている点も注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 B 堅実な成長
収益性 A 良好な水準
財務健全性 A 非常に良好
バリュエーション D 割高感あり

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 545.0円
PER 14.21倍 業界平均10.1倍(1.40倍)
PBR 1.52倍 業界平均0.7倍(2.17倍)
配当利回り 1.28%
ROE 13.00%

1. 企業概要

理経は1957年に設立された情報機器の輸入商社です。主な事業は「システムソリューション」「ネットワークソリューション」「電子部品及び機器」の3つのセグメントで構成されています。特にIBMやHewlett Packard EnterpriseのITインフラ、情報セキュリティ、3D CAD/CAM/CAEソリューションなどを民間企業、大学、官公庁、研究機関に提供しています。また、衛星通信技術に強みを持ち、放送局や通信事業者、地方自治体向けに情報伝送・配信ネットワークソリューションを展開。電子部品や電子材料の輸入販売も事業の柱としています。

2. 業界ポジション

理経は商社・卸売業界に属し、情報機器の輸入販売を主軸とする専門商社として特定の技術分野に強みを持っています。特に官公庁や大学、研究機関向けのITソリューションや衛生通信技術においては、長年の実績とノウハウにより安定した顧客基盤を築いています。従業員数は174名と比較的小規模ながら、専門性の高い領域で事業を展開し、特定のニッチ市場で独自の地位を確立しています。業界平均PER10.1倍に対し理経は14.21倍、PBR0.7倍に対し理経は1.52倍と、相対的に株価指標は割高な水準にあります。これは市場が理経の成長性や技術的優位性を評価している可能性を示唆しますが、同時に過熱感も示しています。

3. 経営戦略

理経の経営戦略の要点は、高付加価値ソリューションの提供と顧客層の深耕にあります。最新の決算短信(2026年3月期第3四半期)によると、売上高は通期予想19,600百万円に対し進捗率67.7%、営業利益は通期予想1,120百万円に対し進捗率39.4%となっています。特にネットワークソリューション部門は前年比40.8%の成長を見せており、今後の収益拡大の鍵となる事業と位置付けられます。一方で、システムソリューション部門と電子部品及び機器部門は売上が前年比で減少しており、事業ポートフォリオのリバランスや新たな成長分野への投資が重要となります。同社は引き続き、AI製品、IoT製品、クラウドソリューションなど先進技術を活用したサービス提供を強化することで、高収益体質への転換を目指していると推察されます。
今後のイベントとしては、2026年3月30日に配当権利落ち日(Ex-Dividend Date)が予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 2/3 純利益とROAがプラスで良好だが、営業キャッシュフローのデータが提供されていないため評価が限定的。
財務健全性 3/3 流動比率、D/Eレシオ、株式希薄化の観点から非常に健全な財務状況を示しています。
効率性 1/3 ROEは目標水準を超えるものの、営業利益率が低く、四半期売上成長率がマイナスである点が効率性における課題として挙げられます。

提供データに基づき、理経の財務は全体的に健全であることがPiotroski F-Scoreから読み取れます。特に流動資産の十分な確保、負債水準の管理、株式の希薄化抑制といった財務健全性の項目で満点を獲得しており、企業の安定性が高いことを示唆しています。一方で、収益の質や効率性の面では改善の余地があると言えます。

【収益性】営業利益率、ROE、ROA

  • 営業利益率: 会社予想5.95% (2025年3月期)、直近12か月実績0.61%。
    • 会社予想では比較的良好な水準ですが、直近12か月の実績は低く、収益性にはブレがあることがわかります。営業利益率は売上高に対して本業でどれだけ利益を生み出せているかを示す指標であり、これが低いと事業の競争力や収益構造に課題がある可能性があります。業界平均との比較がないため絶対的な評価は難しいですが、一般的に5%以上が望ましいとされます。
  • ROE (Return on Equity): 13.00% (過去12か月実績)
    • ベンチマーク: 10%以上が良好。
    • 理経のROEは13.00%と、ベンチマークの10%を上回っており、株主資本を効率的に活用して利益を生み出している良好な水準です。これは、株主にとって魅力的な投資対象であると評価できます。
  • ROA (Return on Assets): 5.42% (過去12か月実績)
    • ベンチマーク: 5%以上が良好。
    • 理経のROAは5.42%と、ベンチマークの5%を上回っており、総資産を効率的に活用して利益を上げていることを示しています。ROEと同様、良好な収益性を裏付ける指標です。

【財務健全性】自己資本比率、流動比率

  • 自己資本比率: 48.3% (実績)
    • 自己資本比率は企業の財務安全性を測る重要な指標で、総資産に占める自己資本の割合を示します。一般的に40%以上が健全とされ、理経の48.3%は資金的に安定しており、返済義務のない自己資本が豊富であることを意味します。これは外部環境の変化や事業リスクへの耐性が高いと評価できます。
  • 流動比率: 1.93 (193%) (直近四半期実績)
    • 流動比率は、企業の短期的な支払い能力を示す指標で、流動資産(1年以内に現金化できる資産)が流動負債(1年以内に返済期限が来る負債)をどれだけ上回っているかを表します。一般的に120%以上が望ましいとされ、200%以上であれば非常に良好と評価されます。理経の193%は非常に高い水準であり、短期的な負債の返済能力に全く問題がないことを示しており、財務健全性が極めて良好と言えます。

【キャッシュフロー】営業CF、FCFの状況

  • 営業キャッシュフロー (営業CF):
    • 2025年3月期: -322百万円
    • 2024年3月期: -983百万円
    • 2023年3月期: -961百万円
    • 理経の営業キャッシュフローは過去3期連続でマイナスであり、本業の営業活動で十分な現金を創出できていない状況を示しています。これは、売上高や利益が増加しているにも関わらず、運転資金の増加や仕入れの増加などで現金流出が続いている可能性があります。持続的な成長のためには、営業活動による現金創出能力の改善が重要な課題です。
  • フリーキャッシュフロー (FCF):
    • 2025年3月期: -392百万円
    • 2024年3月期: -1,016百万円
    • 2023年3月期: -946百万円
    • フリーキャッシュフローも過去3期連続でマイナスです。FCFは企業の自由に使途を決められる現金のことで、一般的にプラスであることが望ましく、これがマイナスだと事業投資や借入金の返済、配当支払いなどを自己資金で賄うことが難しくなります。理経の場合、営業CFのマイナスが直接FCFのマイナスに繋がり、事業活動が外部資金に依存している可能性を示唆しています。この状況が続くと、資金繰りや成長戦略に影響が出る可能性があります。

【利益の質】営業CF/純利益比率

  • 計算に必要な過去12か月の営業キャッシュフローが直接提供されていないため、算出できません。
    • この比率は、企業の計上している純利益がどの程度現金に裏付けられているかを示す指標です。1.0以上であれば、利益が現金としてしっかりと稼げている健全な状態と判断されます。

【四半期進捗】通期予想に対する進捗率、直近3四半期の売上高・営業利益の推移

  • 2026年3月期 第3四半期累計進捗状況:
    • 売上高: 13,271百万円(通期予想19,600百万円に対し進捗率67.7%)
    • 営業利益: 441百万円(通期予想1,120百万円に対し進捗率39.4%)
  • 評価:
    • 売上高の進捗率は通常のペースですが、営業利益の進捗率39.4%は通期予想に対してかなり遅れています。特に第4四半期で大幅な巻き返しが必要となる見込みです。年度末にかけて大型案件の計上や費用の抑制が行われる可能性もありますが、この低い進捗率は通期予想達成に対する不透明感を高める要因となります。投資家は今後の決算でこの進捗状況が大きく改善されるかどうかに注目する必要があります。

【バリュエーション】PER/PBR

  • PER (株価収益率): 14.21倍 (会社予想)
    • 業界平均: 10.1倍
    • PERは株価が1株当たり利益の何年分かを示す指標で、一般的に業界平均と比較して低いほど割安とされます。理経のPER14.21倍は、業界平均10.1倍と比較して約40%割高であり、現在の株価は利益水準に対してやや高評価を受けていると言えます。
  • PBR (株価純資産倍率): 1.52倍 (実績)
    • 業界平均: 0.7倍
    • PBRは株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標で、1倍未満は解散価値を下回る状態とされ、一般的に業界平均と比較して低いほど割安とされます。理経のPBR1.52倍は、業界平均0.7倍と比較して約2.17倍も割高であり、純資産の観点からも株価は割高であると判断されます。これは、同社の持つ技術力や将来の成長期待が株価に織り込まれている可能性を示唆しています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 15.0 / シグナルライン: 16.44 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 54.5% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 -1.94% 直近のモメンタムはやや下向き
25日線乖離率 +1.99% 短期トレンドからやや上方に乖離
75日線乖離率 +11.64% 中期トレンドから上方に乖離
200日線乖離率 +25.32% 長期トレンドから大幅に上方に乖離

現在のMACDは中立状態にあり、明確なトレンド転換シグナルは出ていません。RSIは54.5%と過熱感も売られすぎ感もなく、中立的な水準です。移動平均乖離率を見ると、5日移動平均線を下回っており直近の株価にやや下落圧力がかかっているものの、25日、75日、200日といった中長期の移動平均線を大きく上回って推移しており、長期的な上昇トレンドは継続していることを示唆しています。

【テクニカル】52週高値・安値との位置、移動平均線との関係

現在の株価545.0円は、52週高値623.0円に対して約12.5%低い水準にあり、52週安値267.0円からは104.1%上昇した位置です。52週レンジ内位置は78.1%であり、年初来高値圏で推移していることがわかります。移動平均線を見ると、現在の株価は5日移動平均線(555.80円)を下回っていますが、25日移動平均線(534.36円)、75日移動平均線(488.17円)、200日移動平均線(435.10円)を全て上回っています。これは、短期的には調整局面にあるものの、中長期的な上昇トレンドは依然として継続していることを示唆しています。特に200日移動平均線からの乖離率が+25.32%と大きいことから、長期的な上昇勢いが強いことがわかります。

【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス

理経の株価パフォーマンスは、日経平均株価やTOPIXと比較して良好な傾向にあります。

  • 日経平均比:
    • 1ヶ月リターン: 理経+3.81% vs 日経+6.77% → 2.96%ポイント下回る (短期では弱含み)
    • 3ヶ月リターン: 理経+21.11% vs 日経+17.70% → 3.42%ポイント上回る (中期ではアウトパフォーム)
    • 6ヶ月リターン: 理経+36.93% vs 日経+32.14% → 4.79%ポイント上回る (中期ではアウトパフォーム)
    • 1年リターン: 理経+55.27% vs 日経+47.73% → 7.54%ポイント上回る (長期ではアウトパフォーム)
  • TOPIX比:
    • 1ヶ月リターン: 理経+3.81% vs TOPIX+5.52% → 1.71%ポイント下回る (短期では弱含み)
    • 3ヶ月リターン: 理経+21.11% vs TOPIX+17.70% → 3.42%ポイント上回る (中期ではアウトパフォーム)
    • 6ヶ月リターン: 株式+36.93% vs TOPIX+32.14% → 4.79%ポイント上回る (中期ではアウトパフォーム)
    • 1年リターン: 株式+55.27% vs TOPIX+47.73% → 7.54%ポイント上回る (長期ではアウトパフォーム)

以上のデータから、理経の株価は直近1ヶ月では市場平均にやや劣後していますが、3ヶ月、6ヶ月、1年といった中期から長期のスパンでは日経平均およびTOPIXを継続的にアウトパフォームしており、市場から高い評価を受けていることがわかります。

【定量リスク】ベータ値、ボラティリティ、最大ドローダウン

  • ベータ値 (5Y Monthly): 0.13
    • ベータ値が1より著しく低い0.13であることは、理経の株価が市場全体の動きに対して非常に連動性が低い、または市場の変動に対して安定していることを意味します。市場全体が大きく変動しても、理経の株価は比較的穏やかに推移する傾向があると考えられます。
  • 年間ボラティリティ: 52.75%
    • ボラティリティは株価の変動の激しさを示す指標です。理経の年間ボラティリティ52.75%は、一般的に見て非常に高い水準であり、株価が短期間で大きく変動する可能性があることを示唆しています。
  • 最大ドローダウン: -66.29%
    • 最大ドローダウンは、過去の一定期間で投資した場合の最大損失率です。理経の過去の実績で-66.29%という数値は、仮に100万円投資した場合、最悪の局面で約66万円の損失を被る可能性があったことを意味します。これは投資において許容すべきリスクの大きさを判断する上で重要な情報です。この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。
  • 年間平均リターン: -18.87%
    • 過去のリターンは将来を保証するものではありませんが、年間平均リターンがマイナスであることは、投資期間によっては損失を被ったケースが多いことを示します。

これらの定量リスク指標から、理経の株価は市場全体の変動には鈍感であるものの、個別銘柄としてのボラティリティは高く、短期間での大きな価格変動や下落リスクには注意が必要です。仮に100万円投資した場合、年間で±52.75万円程度の変動が想定され、過去には最大で66万円程度の損失を経験する可能性があったと読み取れます。

【事業リスク】主要なリスク要因

  • 景気変動および公共投資の動向: 理経は官公庁や大学を主要顧客としており、これらの機関におけるIT投資や公共投資の規模は国の財政状況や景気動動向に大きく左右されます。景気後退や政府の緊縮財政は、理経の受注機会や売上高に直接的な影響を及ぼす可能性があります。特に2026年3月期第3四半期の売上高進捗率が計画を下回っている背景には、こうした外部環境の変化も影響している可能性があります。
  • 技術革新と競合激化: 理経が手掛ける情報通信技術や電子部品の分野は、技術革新が非常に速く、国際的な競争も激しいです。新しい技術への対応の遅れや、競合他社の台頭は、同社の競争優位性を失わせ、市場シェアの低下や収益性の悪化を招く可能性があります。特定のメーカーからの輸入商社というビジネスモデル上、最新技術の動向を常に把握し、迅速に製品ラインナップを更新する能力が求められます。
  • 為替変動リスクと仕入れコストの増加: 輸入商社である理経は、海外からの仕入れに大きく依存しており、為替レートの変動は仕入れコストに直接影響を与えます。円安が進行した場合、製品の原価が上昇し、販売価格への転嫁が困難な場合には、粗利率の低下や収益の圧迫に繋がります。また、国際的なサプライチェーンの混乱や原材料価格の高騰も、コスト増加のリスクとなります。

信用取引状況

  • 信用買残: 1,551,700株
  • 信用売残: 0株
  • 信用倍率: 0.00倍

信用買残が150万株以上ある一方で、信用売残は0株であるため、計算上信用倍率は0.00倍となっています。これは信用売りが全くと言っていいほど存在しない特殊な状況を示しています。通常、信用倍率が高い場合は将来の売り圧力になる可能性がありますが、理経の場合は信用買い残高が浮動株(約1,341万株)の約11.6%を占めており、個人投資家による買いが活発であったことを示しています。信用売りの少なさは、短期的な株価下落へのヘッジが少ない状況を意味し、新たな買い材料が出た際には上昇しやすい反面、ネガティブ材料が出た際には売りの支えが薄いとも解釈できます。

主要株主構成

  • 石川大樹: 8.35% (1,296,000株)
  • MSIPクライアントセキュリティーズ: 4.66% (723,000株)
  • 野村信託銀行(投信口): 3.03% (470,000株)

主要株主には個人大株主と複数の機関投資家が含まれています。筆頭株主である石川大樹氏の保有割合が高いことは、安定した株主基盤の一端を示すものと考えられます。機関投資家の保有も一定数あり、市場からの認知と評価を受けていることが伺えます。

配当利回り、配当性向

  • 配当利回り(会社予想): 1.28%
    • 現在の株価545.0円に対し、会社予想の年間配当金7.00円で計算すると1.28%となります。これは一般的な水準の配当利回りと言えます。
  • 配当性向: 18.3% (2026年3月期予想に基づくYahoo Japanデータでは13.5%)
    • 会社予想EPS38.36円に対し年間配当7.00円とすると配当性向は18.3%となります。Yahoo Japanデータでは、2025年3月期予想EPS43.74円に対し年間配当7.00円として配当性向13.5%とされています。いずれにしても配当性向は低めに設定されており、利益の多くを内部留保し、事業成長のために再投資している姿勢がうかがえます。これにより、将来的な事業拡大や財務基盤の強化を目指していると解釈できます。

また、2026年3月30日がEx-Dividend Date(配当権利落ち日)として予定されています。

自社株買いの状況

提供されたデータには自社株買いに関する直接的な情報は含まれていません。ただし、主要株主構成に「自社(自己株口)」として2.55%(395,300株)の記載があり、過去に自社株買いを実施した実績があることを示唆しています。自社株買いは、発行済み株式数を減らすことで1株当たり利益(EPS)を高め、株主還元策の一つとして機能します。

SWOT分析

強み

  • 専門性の高い技術と顧客基盤: 衛星通信技術やIBM、HP Enterpriseソリューションなどニッチかつ高付加価値な技術領域に強みを持ち、官公庁、大学、研究機関といった安定した顧客基盤を確立しています。
  • 堅実な財務体質と高ROE: 自己資本比率が高く流動比率も優良で、財務健全性は非常に良好です。また、ROE13.00%と株主資本の効率的な活用が示されており、収益創出力も評価できます。

弱み

  • キャッシュフローの課題: 営業キャッシュフローおよびフリーキャッシュフローが過去3期連続でマイナスであり、利益が現金に結びつきにくい構造が課題です。これは運転資本の増加や仕入れ増大などによるものと推測され、資金繰りの観点から注視が必要です。
  • 収益の安定性と利益率の低さ: 直近12か月の営業利益率が0.61%と低く、また第3四半期までの利益進捗率が通期目標に対し大きく遅れており、収益性の安定稼働に課題があることを示唆しています。

機会

  • デジタルトランスフォーメーション (DX) 推進とIT投資の拡大: 官公庁や教育機関、民間企業におけるデジタル化推進は今後も加速すると見られ、ITインフラ、情報セキュリティ、AI/IoTソリューションといった理経の得意分野への需要増加が期待されます。
  • 新たな技術分野への展開: クラウド、AI、IoTといった先端技術を活用したソリューションへの取り組みを強化することで、既存顧客への深耕だけでなく、新たな市場開拓の機会を捉えることができます。特にネットワークソリューションの成長は、この分野での事業拡大の可能性を示唆しています。

脅威

  • 激しい市場競争と価格競争: 情報機器・ソリューション市場は国内外のプレーヤーが多く、価格競争や技術革新競争が激しい業界です。これにより、製品・サービスのコモディティ化が進み、収益性が圧迫される可能性があります。
  • 為替変動とサプライチェーンの不安定性: 輸入商社であるため、円安による仕入れコスト増は直接的な脅威となります。また、国際情勢や地政学的リスクによるサプライチェーンの混乱は、製品の調達遅延やコスト増加に繋がり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

この銘柄が向いている投資家

  • 中長期的な視点で成長を期待する投資家: 短期的なキャッシュフローの課題やバリュエーションの割高感はあるものの、IT投資拡大の恩恵を受ける成長性や堅実な財務基盤を評価し、時間をかけて企業価値の向上を待てる投資家。
  • 特定の技術分野に強みを持つ企業を好む投資家: 官公庁向けや衛星通信技術など、ニッチながらも専門性の高い領域で安定したビジネスを展開する企業に魅力を感じる投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • バリュエーションの割高感: PER、PBRともに業界平均を大きく上回っており、株価にはすでに一定の成長期待が織り込まれています。そのため、期待通りの業績推移や新たな成長材料がなければ、株価が調整する可能性も考慮する必要があります。
  • キャッシュフローの状況と利益の質: 営業キャッシュフローが継続してマイナスである点は、利益と現金の間の乖離を示唆しており、事業活動の持続性や拡張性に影響を及ぼす可能性があります。今後の決算でキャッシュフローの改善が見られるかどうかが重要な判断材料となります。

今後ウォッチすべき指標

  • 四半期ごとの営業利益進捗率: 2026年3月期第3四半期時点での営業利益進捗率が39.4%と低いため、第4四半期でどれだけ巻き返せるか、また次期以降も安定した進捗が見られるかが重要です。目標値として、通期予想に対する年度末の達成率100%以上。
  • 営業キャッシュフローの継続的な改善: 過去3期連続マイナスの営業CFが、今後プラスに転じるかどうか。プラスへの転換と、成長と並行してキャッシュ創出能力が向上しているかを監視する必要があります。目標値は営業CFが継続的にプラスであること。

成長性: B

評価基準: B(5-10%)
2025年3月期は売上高が約54%増、営業利益が約96%増と大幅な成長を達成しましたが、2026年3月期は売上高で約4.7%増、営業利益で約0.5%増と予想されており、成長率が鈍化する見込みです。また、直近の第3四半期決算では、通期予想に対する営業利益の進捗率が39.4%と大きく遅れており、通期目標達成への不透明感があります。したがって、短期的な急成長はあったものの、中長期的な安定成長には課題もあるため、堅実な成長を示す「B」と評価します。

収益性: A

評価基準: A(ROE10-15%または営業利益率10-15%)
過去12ヶ月のROEは13.00%であり、これは評価基準Aの「ROE10-15%」に該当し、株主資本を効率的に活用して収益を上げていることを示しています。一方で、同じく過去12ヶ月の営業利益率は0.61%と低く、会社予想の5.95%(B評価相当)も考慮すると、営業利益率の安定性には課題が見られます。しかし、ROEが良好な水準にあるため、総合的には「A」と評価します。

財務健全性: A

評価基準: A(自己資本比率40-60%・流動比率150%以上・F-Score5-6点)
自己資本比率は48.3%であり、基準の40-60%に合致しています。流動比率は193%と150%を大きく上回り、短期的な財務安全性が非常に高いことを示します。Piotroski F-Scoreは6/9点であり、これも評価基準Aの「F-Score5-6点」に該当します。これらの指標から、理経の財務体質は非常に堅実で健全であると判断し、「A」と評価します。

バリュエーション: D

評価基準: D(PER/PBR業界平均の130%以上)
理経のPERは14.21倍であり、業界平均PER10.1倍の約140%に相当します。PBRは1.52倍であり、業界平均PBR0.7倍の約217%に相当します。PER、PBRともに業界平均を大きく上回っており、現在の株価は利益や純資産に対して理論上割高であると判断されます。市場が理経の成長期待を高く織り込んでいる可能性はありますが、数値上では割高感が強いため「D」と評価します。


企業情報

銘柄コード 8226
企業名 理経
URL http://www.rikei.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 545円
EPS(1株利益) 38.36円
年間配当 1.28円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 20.0% 16.3倍 1,559円 23.6%
標準 15.4% 14.2倍 1,114円 15.6%
悲観 9.2% 12.1倍 720円 6.0%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 545円

目標年率 理論株価 判定
15% 559円 ○ 3%割安
10% 698円 ○ 22%割安
5% 881円 ○ 38%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
扶桑電通 7505 2,003 278 13.80 1.43 13.1 3.44

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証券会社


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By ジニー

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