企業の一言説明

イーサポートリンクは、青果業界に特化した物流システムを提供するクラウドサービス事業者で、イオングループ向けの受託業務を主力としつつ、農業支援事業も展開するニッチトップの企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 青果物流におけるニッチ市場での優位性: 青果物の特性に合わせた独自のサプライチェーンマネジメントシステムを提供しており、特定の市場でのノウハウと顧客基盤(特にイオングループ)を強みとする。
  • 高い財務健全性: 自己資本比率60.7%、流動比率2.38倍と非常に安定した財務基盤を有し、Piotroski F-Scoreも「良好」判定であるため、倒産リスクは低い。
  • 低い収益性と継続的な営業キャッシュフローの課題: ROEが4.04%、営業利益率が2.18%と低水準にあり、さらに営業キャッシュフローが継続してマイナスである点が、現状の収益力とキャッシュ創出能力に大きな懸念を残す。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C やや不透明
収益性 D 懸念
財務健全性 A 良好
バリュエーション D 割高

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,010.0円
PER 31.03倍 業界平均15.0倍
PBR 1.21倍 業界平均1.2倍
配当利回り 0.50%
ROE 4.04%

1. 企業概要

イーサポートリンク(E-SUPPORTLINK, Ltd.)は1998年設立の東京証券取引所スタンダード市場上場企業です。主に青果業界に特化した情報通信・サービスを展開しており、サプライチェーン全体をオンラインで管理するシステム提供を主力事業としています。代表的な製品には、流通情報管理システム「e Support link system」や生鮮品受発注クラウドサービス「Fresh MD system」があります。さらに、農業者向けITソリューション「farm story」や農薬検索システム、生鮮品流通における業務代行サービス、売り場支援、地場野菜調達支援など、青果に関する幅広いソリューションを提供しており、生産者から小売店まで多岐にわたる顧客基盤を有しています。特にイオングループ向けの受託業務が多く、安定した顧客基盤を持つ一方、特定の顧客への依存度も高い構造です。独自性の高いシステムと長年のノ知見が、業界内での参入障壁となっています。従業員数は178名で、平均年齢42.5歳、平均年収6,280千円です。

2. 業界ポジション

イーサポートリンクは、国内の青果物流・農業支援というニッチな市場において、専門性の高いITソリューションを提供する独自のポジションを確立しています。汎用的な物流システムやERP(統合基幹業務システム)が主流のIT業界において、青果物特有の鮮度管理や需給調整、トレーサビリティといった複雑な要件に対応できるシステムを強みとしています。特にイオングループとの長年にわたる取引実績は、大きな競争優位性となっています。競合としては、大手ITベンダーの食品流通向けソリューションや、特定の領域に特化したSaaSプロバイダーが挙げられますが、青果業界全体のサプライチェーンを網羅するサービスは限定的です。
財務指標を見ると、PERは31.03倍と業界平均の15.0倍を大きく上回っており、市場からは将来的な成長への期待が価格に織り込まれているか、あるいは相対的に割高に評価されている可能性があります。一方、PBRは1.21倍と業界平均の1.2倍とほぼ同水準であり、純資産価値に対する評価は概ね市場平均並みと言えます。

3. 経営戦略

イーサポートリンクは、青果業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を主軸に、事業領域の拡大と収益性改善を目指しています。中期経営計画の要点としては、主力である青果物流・オペレーション支援事業のシステム利用拡大と、農業支援事業への戦略的投資が挙げられます。特に、農業支援事業は現在セグメント損失を計上していますが、将来的な成長ドライバーとして育成に注力しており、株式会社シェアガーデン、株式会社農業支援、オーガニックファームつくばの風有限会社など新規連結子会社の追加はその一環です。これにより、生産から消費までの青果サプライチェーン全体における付加価値向上を図る方針です。2026年11月期通期予想では、売上高7,033百万円(前期比8.7%増)、営業利益221百万円(前期比56.2%増)と大幅な増益を見込んでおり、特に農業支援事業の改善が期待されます。今後のイベントとしては、2026年11月27日に配当落ち日が予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好
収益性 2/3 純利益とROAは良好も、営業CFはマイナス
財務健全性 3/3 短期・長期的な支払能力は非常に良好
効率性 1/3 売上成長は良好も、利益率とROEは低水準

Piotroski F-Scoreは、企業の財務状況を9つの基準で評価するもので、高いほど財務品質が良いとされます。イーサポートリンクの総合スコアは6/9と「良好」と判定されました。
詳細を見ると、収益性では直近12か月の純利益とROA(総資産利益率)がプラスである点は評価できますが、営業キャッシュフローがマイナスである点が課題です。これは、本業の営業活動で十分な現金を生み出せていない状態を示唆しており、収益の質に懸念があります。一方で、財務健全性においては、流動比率が十分に高く、D/Eレシオ(負債資本倍率)も低く、さらに株式の希薄化も発生していないことから、満点評価を得ています。これは短期的および長期的な支払能力に不安がない、非常に安定した財務基盤を持っていることを示します。効率性については、四半期売上成長率がプラスである点は評価できますが、営業利益率とROE(自己資本利益率)が低いため、資本を効率的に活用して利益を生み出す能力には改善の余地があると言えます。

【収益性】

イーサポートリンクの収益性は、業界平均や一般的な優良企業の基準と比較して課題を抱えています。

  • 営業利益率(過去12か月): 5.21% (2025年11月期実績: 2.18%)
    • 一般的な目安とされる10%には届いておらず、売上高に対して営業活動で稼ぎ出す利益が少ないことを示しています。特に2025年11月期の決算では2.18%と低水準にあり、収益性には改善の余地が大きいと言えます。
  • ROE(自己資本利益率、実績): 4.04%
    • ROEは株主資本を使ってどれだけの利益を生み出したかを示す指標で、一般的に10%以上が優良企業の目安とされます。イーサポートリンクのROEはベンチマークを大幅に下回っており、資本効率が低い状態です。
  • ROA(総資産利益率、過去12か月): 1.54%
    • ROAは企業が持つ総資産をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているかを示す指標で、一般的に5%以上が目安とされます。イーサポートリンクのROAもベンチマークを下回っており、総資産の活用効率においても改善が必要な状況です。

【財務健全性】

イーサポートリンクの財務健全性は非常に高い水準にあります。

  • 自己資本比率(実績): 60.7%
    • 自己資本比率が高いほど、借入金が少なく、倒産しにくい安定した経営基盤であることを示します。一般的に40%以上が目安とされますが、60.7%という水準は非常に優良であり、不測の事態にも耐えうる強固な財務体質を持っています。
  • 流動比率(直近四半期): 2.38倍
    • 流動比率は短期的な支払能力を示す指標で、一般的に1.5倍(150%)以上が健全とされます。2.38倍(238%)という水準は非常に高く、短期的な負債の返済能力に全く問題がないことを示しています。

【キャッシュフロー】

キャッシュフローの状況は、企業の資金繰りや成長投資の余力を示します。

  • 営業キャッシュフロー(過去12か月): -225百万円
    • 営業キャッシュフローは、本来であれば本業で稼ぐ現金の流れを示すため、プラスであるべきですが、イーサポートリンクでは過去12か月にわたりマイナスを計上しています。これは、売上は上がっているものの、費用先行や運転資金の増加によって、本業で現金を創出できていないことを示しており、収益の質や持続性に懸念が残ります。2025年11月期決算短信においても営業CFは△225百万円と、前年△219百万円から改善が見られない状況です。
  • フリーキャッシュフロー(過去12か月): -413百万円 (決算短信の計算では +229百万円)
    • (注記)提供データと決算短信でフリーキャッシュフローの計算結果に差異があるため、最新の連結決算短信に基づく計算を優先します。決算短信によると「フリーCF:+229百万円(営業CF − 投資CF)」と記載されています。これは-225百万円(営業CF)から-454百万円(投資CF)を差し引いた結果となります。投資活動による支出を上回るキャッシュフローが営業活動では生み出せていないものの、投資キャッシュフローの絶対値が大きいため、投資先行の段階であると解釈することも可能です。しかし、通常の定義では営業CFがプラスであることがフリーCFがプラスであるための前提条件となるため、営業CFが継続してマイナスである点は引き続き懸念材料です。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: -1.53(2025年11月期決算短信より算出)
    • この比率は、企業の計上した純利益が、実際に営業活動で生み出された現金で裏付けられているかを示す指標です。1.0以上が健全な利益の質を示すとされており、1.0未満、特にマイナスの場合は、会計上の利益と実際の現金の流れが乖離しており、利益の質に懸念があります。イーサポートリンクの比率はマイナスとなっており、利益の質は要注意レベルと判断されます。これは、減損損失や事業譲受にかかる支出などの一時的な要因が影響している可能性もありますが、本業での現金創出能力の改善が喫緊の課題と言えます。

【四半期進捗】

四半期ごとの売上高・営業利益の推移データは提供されていませんが、2025年11月期の通期実績と2026年11月期の通期予想が示されています。

  • 2025年11月期実績:売上高 6,470百万円、営業利益 141百万円
  • 2026年11月期予想:売上高 7,033百万円(前期比+8.7%)、営業利益 221百万円(前期比+56.2%)

営業利益は大幅な回復を見込んでいますが、純利益は前期比で微減の予想となっており、全体としての利益成長のモメンタムには注意が必要です。

【バリュエーション】

バリュエーション指標は、株価が企業価値に対して割安か割高かを判断する目安となります。

  • PER(株価収益率、会社予想): 31.03倍
    • PERは株価が1株当たり利益の何倍かを示す指標で、「株価が利益の何年分か」と解釈できます。業界平均の15.0倍と比較すると、イーサポートリンクのPERは2倍以上と著しく高いため、現在の株価は利益水準から見て割高であると判断されます。これは、市場が将来の成長性を高く評価しているか、あるいは現状の利益水準に対して株価が過熱感を持っている可能性を示唆します。
    • 業種平均PER基準で算出した目標株価は389円となっており、現状の株価1,010円からは大幅な下振れを示唆しています。
  • PBR(株価純資産倍率、実績): 1.21倍
    • PBRは株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標で、「株価が会社の解散価値の何倍か」と解釈できます。業界平均の1.2倍とほぼ同水準であり、純資産価値から見れば、株価は概ね適正な評価を受けていると言えます。PBR1倍未満は解散価値を下回る状態とされ、通常は割安と判断されますが、当社のPBRは1倍をわずかに上回っています。
    • 業種平均PBR基準で算出した目標株価は1,005円となっており、現在の株価1,010円とほぼ同水準です。

収益性指標が低いにもかかわらずPERが高止まりしている点は、注意深く見極める必要があります。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 6.61 / シグナル値: 8.28 MACDラインがシグナルラインを下回っており、短期的な下落トレンドへの転換を示唆する可能性も含む
RSI 中立 65.2% RSIが70%に近づいており、買われすぎの水準に接近しつつあるが、まだ過熱圏ではない
5日線乖離率 +0.22% 直近の株価は5日移動平均線をわずかに上回っており、短期的なモメンタムは安定
25日線乖離率 +0.52% 短期トレンドからの乖離は小さく、短期的な方向感は堅調
75日線乖離率 +4.44% 株価は中期移動平均線からやや上方乖離しており、中期的な上昇トレンドを示唆
200日線乖離率 +6.25% 株価は長期移動平均線から比較的上方乖離しており、長期的な基調は上昇トレンドを示唆

テクニカル指標を見ると、MACDはMACDラインがシグナルラインを下回っており、短期的な下落トレンドへの転換を示唆する可能性も含まれます。RSIは65.2%と、買われすぎの水準(一般的に70%以上)に接近しつつありますが、まだ過熱圏には達していません。移動平均線から見ると、現在の株価1,010.0円は5日、25日、75日、200日移動平均線をすべて上回っており、短期から長期にかけて堅調な上昇トレンドにあることが伺えます。

【テクニカル】

イーサポートリンクの株価は、52週高値1,147円、安値897円に対して、現在の株価1,010円は52週レンジの45.2%の位置にあり、比較的中間水準に位置しています。移動平均線については、現在株価が5日移動平均線(1,007.80円)、25日移動平均線(1,004.76円)、75日移動平均線(967.09円)、200日移動平均線(949.44円)の全てを上回っています。これは、短期から長期にかけて株価が上昇基調にあることを示しており、テクニカル的には比較的良好なシグナルと捉えられます。しかし、直近の出来高は3,900株と少なく、流動性は低い状態です。

【市場比較】

イーサポートリンクの株価パフォーマンスを市場全体と比較すると、以下の通りです。

  • 日経平均比:
    • 1ヶ月: 株式+0.70% vs 日経平均+8.80% → 8.10%ポイント下回る
    • 3ヶ月: 株式+8.49% vs 日経平均+20.70% → 12.21%ポイント下回る
    • 6ヶ月: 株式+9.19% vs 日経平均+34.01% → 24.82%ポイント下回る
    • 1年: 株式+2.96% vs 日経平均+50.35% → 47.40%ポイント下回る
  • TOPIX比:
    • 1ヶ月: 株式+0.70% vs TOPIX+5.88% → 5.18%ポイント下回る

これらのデータから、イーサポートリンクの株価は、短期から長期にかけて日経平均およびTOPIXといった主要市場指数に比べて大幅にアンダーパフォームしていることが明らかです。市場全体の上昇トレンドに乗り切れていない状況であり、この銘柄単独での成長要因や魅力が、市場全体のモメンタムに打ち勝つほどではない可能性を示唆しています。これは、投資家の注目が、より大型で収益性の高い銘柄に集まっていることや、当社が抱える収益性やキャッシュフローの課題が意識されているためかもしれません。

【注意事項】

⚠️ 信用倍率 信用買残が86,100株に対して信用売残が0株であるため、信用倍率は極めて高い状態です(データ上は0.00倍と表示されるが、これは分母がゼロのため)。将来的な買い方の手仕舞い売りによる需給悪化を引き起こし、株価下落圧力となる可能性に注意が必要です。

【定量リスク】

定量的なリスク指標は以下の通りです。

  • ベータ値(5年マンスリー): 0.05
    • ベータ値は市場全体の動きに対する個別銘柄の感応度を示します。一般的に1.0が市場と同じ動き、1.0より小さいと市場の変動に連動しにくいことを意味します。イーサポートリンクのベータ値は0.05と非常に低く、市場全体の株価変動の影響をほとんど受けにくい「非シクリカル(景気変動に左右されにくい)」な特性を持つ銘柄と言えます。これは、市場全体が大きく下落する局面でも、比較的株価が安定しやすい可能性があることを示唆します。
  • 年間ボラティリティ: 20.53%
    • ボラティリティは株価の変動の激しさを示す指標です。年間20.53%の変動が想定されるということは、仮に100万円投資した場合、年間で±20.53万円程度の株価変動が想定されることを意味します。これは、急激な価格変動リスクは比較的小さいことを示唆しますが、全く変動しないわけではありません。
  • シャープレシオ: -0.11
    • シャープレシオは、リスク1単位あたりどれだけの超過リターンが得られたかを示す指標です。プラスであるほどリスクに見合ったリターンが得られているとされますが、イーサポートリンクのシャープレシオはマイナスであり、リスクに見合うリターンが得られていない状況を示しています。
  • 最大ドローダウン: -25.63% (52週)
    • 最大ドローダウンは、過去のある期間において、投資資金が最大でどの程度減少したかを示す指標です。過去1年間で最大25.63%の下落があったことを示しており、今後も同様の、あるいはそれ以上の下落が起こる可能性を考慮しておく必要があります。

【事業リスク】

イーサポートリンクが直面する主要な事業リスクは以下の3点です。

  • 特定顧客への依存と市場規模の制約:
    • イオングループ向けの受託業務が多く、特定の主要顧客への売上依存度が高い構造は、当該顧客との関係性悪化や業績変動が直接的にイーサポートリンクの業績へ影響を及ぼすリスクがあります。また、青果業界に特化しているため、市場規模が限定的であり、大幅な事業拡大には新たな市場開拓や事業領域の多角化が不可欠です。
  • 農業支援事業の投資先行と赤字継続:
    • 将来の成長ドライバーとして農業支援事業に注力し、新規連結子会社の買収など積極的な投資を行っています。しかし、この事業セグメントは現在損失を計上しており、先行投資が計画通り収益に結びつかない場合、あるいは黒字化までの期間が想定以上に長期化する場合、企業全体の収益性を圧迫するリスクがあります。
  • 競争激化と技術革新への対応:
    • 青果物流DXのニーズが高まる中で、既存のITベンダーによる参入や、AI・IoTといった新技術を駆使したスタートアップ企業との競争が激化する可能性があります。独自のソリューションを持つものの、常に技術革新に対応し、サービス優位性を維持するための継続的な研究開発投資が求められます。

7. 市場センチメント

イーサポートリンクの市場センチメントは、信用取引状況に見られるように、個人投資家からの短期的な需給動向に注意が必要です。

  • 信用取引状況:
    • 信用買残は86,100株と比較的多く積み上がっていますが、信用売残は0株となっています。この結果、信用倍率はデータ上「0.00倍」と表示されますが、これは売残がないため計算できない状態を指し、実質的には信用買いのみが溜まっている非常に高い状態です。これは、将来的にこれらの信用買いが決済される際に売り圧力となり、株価を押し下げる要因となる可能性を秘めています。出来高が少ない銘柄であるため、信用残高の動向は株価に大きな影響を与える可能性があります。
  • 主要株主構成:
    • 上位株主としては、青果物卸最大手の「(株)ファーマインド」(10.08%)が筆頭株主であり、事業連携の強さを示唆しています。その他、「FRACORA」(7.02%)、「フォーカスシステムズ」(2.31%)、「ピー・エス・アセット・ホールディングス(株)」(2.17%)、「住友商事」(2.09%)などが名を連ねています。インサイダー(内部関係者)による保有比率は25.69%と比較的高い水準にあり、経営陣が株式を多く保有していることで、株主と経営陣の利害が一致しやすい構造と言えます。一方で、機関投資家による保有比率は0.95%と低く、大手機関投資家からの注目度はまだ限定的であることが示唆されます。

8. 株主還元

イーサポートリンクの株主還元策は以下の通りです。

  • 配当利回り: 0.50%
    • 現在の株価ベースでの配当利回りは0.50%と、一般的な水準と比較して低い水準にとどまっています。市場全体で高配当株が注目される中、インカムゲインを主目的とする投資家にとっては魅力に欠ける可能性があります。
  • 1株配当(会社予想): 5.00円
  • 配当性向: 15.1%
    • 配当性向は、企業が稼いだ利益のうち何%を配当として株主に還元しているかを示す指標です。イーサポートリンクの配当性向は15.1%と低い水準であり、利益に占める配当額の割合が小さいことを意味します。一般的に30~50%が標準とされる中、この水準は残りの利益を内部留保や成長投資に回していることを示唆します。今後の事業成長や収益性改善に伴い、将来的な増配の余地はあるものの、現状では成長投資を優先している姿勢が伺えます。
  • 自社株買いの状況:
    • 直近のデータでは、自社株買いに関する情報はありません。

SWOT分析

強み (Strengths)

  • 青果物業界に特化した深い専門性と独自のITソリューション:生鮮品特有の複雑な流通プロセスに対応するノウハウとシステムは、他社が容易に追随できない強みです。
  • 高い財務健全性:自己資本比率60%超、流動比率200%超という強固な財務体質は、安定経営の基盤となります。

弱み (Weaknesses)

  • 低い収益性とキャッシュフローの課題:ROE 4.04%、営業利益率2.18%と収益性は低く、営業キャッシュフローが継続してマイナスである点は、企業価値向上の大きなボトルネックです。
  • 特定の顧客(イオングループ)への依存:主要顧客の業績や戦略変更が、直接的にイーサポートリンクの業績に影響を及ぼすリスクがあります。

機会 (Opportunities)

  • 青果業界全体のDX需要の拡大:食品ロス削減、サプライチェーン効率化への意識の高まりは、主力事業の拡大とサービス需要増加に繋がります。
  • 農業支援事業の成長ポテンシャル:農業分野でのIT活用が進む中、当社のソリューションが新たな柱となる可能性があります。

脅威 (Threats)

  • 競合他社の参入と価格競争:大手ITベンダーや新たなSaaS提供者の参入により、サービス競争が激化し、収益性が圧迫される可能性があります。
  • 投資回収の遅延と経済環境の変化:農業支援事業への先行投資が計画通りに回収できないリスクや、消費者の購買力低下が青果物流通全体に影響を及ぼす可能性があります。

この銘柄が向いている投資家

  • 特定のニッチ市場のDX化に期待する長期投資家: 青果業界という専門性の高い分野におけるDXの潜在的成長性を信じ、企業の長期的な戦略的投資を見守れる投資家。
  • 安定した財務基盤を重視する投資家: 高い自己資本比率と流動比率による財務的な安心感を重視し、不確実性の低い銘柄を好む投資家。企業の持続性に関心がある場合。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 収益性の改善状況: 現在の低いROEや営業利益率が、今後の戦略的な投資や事業拡大によってどれだけ改善されるか、具体的な計画とその進捗を注視する必要があります。利益の質向上も重要です。
  • 農業支援事業の損益分岐点と成長可能性: 現在赤字のこの事業が、いつ、どのようにして黒字化し、企業全体の利益に貢献するのかを詳細に把握する必要があります。単なる投資先行で終わらないかどうかの見極めが重要です。

今後ウォッチすべき指標

  • 営業利益率とROEの推移: 目標値: 営業利益率 5%以上、ROE 8%以上。これらが改善傾向にあるかを確認します。
  • 営業キャッシュフローのプラス転換: 本業で安定的に現金を創出できる体質になったかどうかを確認することが重要です。
  • 農業支援事業のセグメント損益: 赤字幅の縮小、最終的な黒字化に向けて着実に進捗しているか。

成長性:C

売上高は前年度比で+19.7%と成長していますが、営業利益は前期比で△13.6%と不安定です。2026年11月期には売上高+8.7%、営業利益+56.2%と大幅な利益回復を見込んでいますが、過去の業績推移を見ると利益成長の安定性に課題があるため、現時点での評価は「やや不透明」なCとしました。

収益性:D

直近のROEは4.04%、ROAは1.54%、営業利益率は2.18%(2025年11月期実績)と、いずれも一般的な優良企業のベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%、営業利益率 10%)を大幅に下回っています。これらを総合すると、資本や資産を効率的に活用して利益を生み出す能力が低いと判断され、「懸念」されるD評価となります。

財務健全性:A

自己資本比率60.7%、流動比率2.38倍といずれも非常に高く、一般的な目安を大きく上回る健全な財務状況です。Piotroski F-Scoreも6/9点と「良好」判定であり、短期・長期の支払能力に懸念はありません。ただし、営業キャッシュフローが継続してマイナスである点は、財務の安定性にやや影を落とす要因ではあります。全体としては非常に良好なため、A評価としました。

バリュエーション:D

PER(会社予想)31.03倍は業界平均15.0倍の2倍以上であり、利益水準から見ると明らかに割高です。PBR(実績)1.21倍は業界平均1.2倍と同水準ですが、低い収益性を考慮すると、割安とは判断できません。現在の株価は、企業の収益力と比較して「割高」と判断せざるを得ないため、D評価としました。


企業情報

銘柄コード 2493
企業名 イーサポートリンク
URL http://www.e-supportlink.com/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,010円
EPS(1株利益) 32.55円
年間配当 0.50円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 2.8% 30.2倍 1,125円 2.2%
標準 2.1% 26.2倍 948円 -1.2%
悲観 1.3% 22.3倍 773円 -5.1%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,010円

目標年率 理論株価 判定
15% 473円 △ 114%割高
10% 591円 △ 71%割高
5% 745円 △ 36%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
インフォマート 2492 359 931 37.39 6.69 25.5 1.83
eBASE 3835 423 199 21.69 2.65 12.5 3.59
サイバーリンクス 3683 1,201 137 10.71 1.47 14.4 2.49

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.26)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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