企業の一言説明
日本情報クリエイトは、不動産業者向けに基幹業務システムやクラウドサービスを提供するPropTech(不動産テック)分野のパイオニア企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 安定成長を支えるSaaSモデルと高い収益性: 不動産SaaSの継続利用によるストック型収益が売上高を安定的に成長させ、高いROEと営業利益率を維持しています。特に管理ソリューション「賃貸革命」は業界内で高い評価を得ています。
- 割安なバリュエーションと株主還元にも注力: PER、PBRともに業界平均と比較して大幅に割安な水準にあり、今後、市場からの再評価に期待が持てます。また、成長投資と並行して配当性向の安定化や株主優待の拡充など、株主還元も積極的に実施しています。
- 成長投資に伴う利益変動と信用倍率の高さに注意: 最新版「賃貸革命11」への投資や新規事業開発により短期的な利益進捗に遅れが見られるほか、グロース市場特有の変動リスク、信用倍率の高さによる将来的な売り圧力には留意が必要です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | A | 良好な成長期待 |
| 収益性 | S | 非常に優良 |
| 財務健全性 | B | 普通(改善余地あり) |
| バリュエーション | S | 大幅に割安 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 607.0円 | – |
| PER | 11.61倍 | 業界平均66.2倍 |
| PBR | 2.15倍 | 業界平均3.5倍 |
| 配当利回り | 1.96% | – |
| ROE | 17.05% | – |
1. 企業概要
日本情報クリエイト(Japan PropTech Co.,Ltd.)は、1994年設立の不動産業界特化型IT企業です。不動産仲介・管理業務を支援する各種ソフトウェアやクラウドサービスを開発・販売しており、主要製品としては賃貸管理SaaS「賃貸革命」シリーズ、不動産ポータルサイト連携システム「リアプロBB」「リアプロ」などがあります。これらのサービスは、不動産仲介業務から賃貸管理、そして顧客サポートまでを一気通貫でカバーする独自のビジネスモデルを特徴とし、不動産業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。特に、長年にわたり蓄積された業界データとノウハウに基づく製品開発力、そして高い顧客定着率が強みであり、持続的なストック型収益モデルを確立しています。
2. 業界ポジション
同社は、PropTech分野における先進的な企業であり、不動産仲介・管理業務支援システム市場において独自の強固な地位を築いています。主要な競合としては、他の不動産テック企業や汎用的なSaaSベンダーが挙げられますが、同社は不動産業務に特化した一気通貫のソリューション提供、豊富なデータ資産、そして長年の実績による顧客基盤で差別化を図っています。特に「賃貸革命」は、賃貸管理業務の効率化において多くの不動産会社に採用されています。
市場全体を見ても不動産DXへのニーズは高まっており、PropTech市場自体が成長期にあると言えます。
バリュエーション面では、同社のPER(11.61倍)は業界平均(66.2倍)と比較して非常に低く、PBR(2.15倍)も業界平均(3.5倍)より低い水準にあります。これは、現状の市場が同社の収益性や成長性に対して十分に評価しきれていない、あるいはグロース市場全体の評価が低いこと、および直近の利益の変動が影響している可能性を示唆しており、潜在的な割安感があると判断できます。
3. 経営戦略
日本情報クリエイトは、不動産業界のDX推進を加速させることを中心に据えた成長戦略を展開しています。
経営陣は、賃貸管理SaaS「賃貸革命11」の普及と機能強化、および仲介ソリューション「リアプロBB/リアプロ」を通じた仲介市場でのシェア拡大を最重要課題と位置付けています。特に「賃貸革命11」の2025年8月リリースは、今後の収益拡大と顧客満足度向上に大きく寄与すると見られています。また、無償基盤サービスから有償サービスへのクロスセル促進も重要な成長ドライバーです。
さらに、同社が保有する膨大な不動産データを活用したFintech(金融とITの融合)やBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)などの新規事業展開にも積極的に投資を進めており、新たな収益源の確立を目指しています。
最近の重要な動きとしては、成長投資を継続しつつも株主還元も重視する方針を明確に示しており、期末配当の増額(期初計画から+1円増配)や株主優待の拡充を実施したことで、株主数が約2倍に増加しました。これは、経営陣が長期的な企業価値向上と株主との良好な関係構築を両立させようとしている姿勢の表れと言えます。
今後のイベントとして、2026年6月29日には期末配当の権利落ち日が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
当社はPiotroski F-Scoreが「4/9点 (B: 普通)」と評価されました。このスコアは、全体的に健全ながらも、いくつかの財務改善余地があることを示しています。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 4/9 | B: 普通 |
| 収益性 | 2/3 | 純利益、ROAは良好だが、営業キャッシュフローの継続的な確保を確認 |
| 財務健全性 | 1/3 | 流動比率が課題、株式希薄化はなし |
| 効率性 | 1/3 | 直近の営業利益率と四半期売上成長率に課題 |
収益性(2/3): 純利益がプラスであり、ROA(総資産利益率)も10.98%と資産を効率的に活用して利益を生み出している点は良好です。ただし、F-Scoreのロジックでは営業キャッシュフローがデータなしと判断されたため(直近四半期決算短信ではプラス)、この点がスコアを押し下げている可能性があります。
財務健全性(1/3): 流動比率が1.07倍と、短期的な債務返済能力を示す目安とされる1.5倍を下回っており、改善が求められます。一方で、株式の希薄化が見られない点は評価できます。
効率性(1/3): 過去12ヶ月の営業利益率が7.29%と、ベンチマークの10%を下回っており、また四半期売上成長率もマイナスであるため、事業効率と成長の勢いに課題があることが示唆されました。ただし、2025年6月期の通期実績や2026年6月期の通期予想では営業利益率は高水準に戻る見込みです。
【収益性】
- 営業利益率(2025年6月期実績): 19.78%
- 営業利益率(過去12ヶ月): 7.29%
- ROE(実績): 17.05%
- ROA(実績): 10.98%
同社のROE(自己資本利益率)17.05%は、一般的に優良とされる10%を大きく上回っており、株主資本を効率的に活用して利益を生み出していることを示します。ROA(総資産利益率)も10.98%と良好です。営業利益率は、過去12ヶ月で見ると7.29%と一時的に低下していますが、2025年6月期通期実績では19.78%と高水準を維持しており、2026年6月期の通期予想でも20.7%の営業利益率を見込んでいます。これは、SaaSビジネスモデル特有の高収益性を反映しており、安定した収益基盤を持っていると言えます。一時的な利益率の低下は、新規事業や「賃貸革命11」の開発に伴う成長投資が先行している可能性を示唆しています。
【財務健全性】
- 自己資本比率(実績): 68.2%
- 流動比率(直近四半期): 1.07倍
自己資本比率68.2%は、非常に高い水準であり、強固な財務基盤と倒産リスクの低さを示しています。これは、安定した経営を行う上で重要な要素です。一方で、流動比率1.07倍は、短期的な負債に対する流動資産の比率を示す指標であり、一般的には1.5倍から2倍以上が望ましいとされています。この水準は、短期的な資金繰りにやや課題を抱える可能性を示唆しています。高い自己資本比率を持つ一方で、流動性に改善の余地があると言えるでしょう。
【キャッシュフロー】
| 決算期 | フリーCF | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金等残高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年6月期 | 167百万円 | 279百万円 | -112百万円 | -401百万円 | 954百万円 |
| 2024年6月期 | 100百万円 | 640百万円 | -540百万円 | -267百万円 | 787百万円 |
| 2025年6月期 | -148百万円 | 811百万円 | -959百万円 | -60百万円 | 578百万円 |
| 2026年6月期2Q | +245百万円 | +528百万円 | -283百万円 | -216百万円 | – |
営業キャッシュフローは2023年6月期から2025年6月期にかけて着実に増加しており、本業で安定的に資金を稼ぎ出す力があることを示しています。これはSaaSビジネスモデルの強みと言えます。しかし、フリーキャッシュフローは2025年6月期にマイナスに転じています。これは、大規模な無形固定資産(ソフトウェア開発投資など)の取得による投資キャッシュフローの流出が大きかったためです。成長への積極的な投資姿勢が見て取れます。
直近の2026年6月期第2四半期決算では、営業キャッシュフローは+527,960千円、投資キャッシュフローは-282,856千円(無形固定資産取得275,326千円)、財務キャッシュフローは-215,600千円(自己株式取得147,870千円、配当金支払69,605千円)となり、フリーキャッシュフローは+245,104千円と再びプラスに転じています。これは、成長投資を継続しつつも、着実にキャッシュを生み出し、財務活動で株主還元も行っている健全な状況を示唆しています。
【利益の質】
営業CF/純利益比率(2026年6月期2Q実績): 2.36倍
直近四半期(2026年6月期2Q)の営業キャッシュフロー(527,960千円)が純利益(223,981千円)を大きく上回っており、比率は2.36倍となります。一般的にこの比率が1.0倍以上であれば、利益はキャッシュフローを伴った健全なものであり、利益の質が高いと評価できます。これは、粉飾決算などのリスクが低いことを示唆しており、同社の報告する利益の信頼性は高いと判断できます。
【四半期進捗】
2026年6月期第2四半期(中間期)の通期予想に対する進捗率は以下の通りです。
- 売上高: 2,534,400千円(通期予想5,800,000千円に対する進捗率43.7%)
- 営業利益: 283,180千円(通期予想1,200,000千円に対する進捗率23.6%)
- 純利益: 223,981千円(通期予想730,000千円に対する進捗率30.7%)
売上高は順調に進捗しているものの、営業利益と純利益の進捗率は2Q時点としてはやや低い水準です。これは、新製品「賃貸革命11」の開発・販促費や新規事業への先行投資が影響している可能性があります。同社は年間を通して利益が下期に偏る傾向があるとも考えられますが、通期目標達成には今後の利益の加速が注目されます。
なお、2026年6月期は非連結(単体)での業績予想であり、前期(2025年6月期)までの連結決算とは比較基準が異なるため、単純な前年同期比較には注意が必要です。
【バリュエーション】
- PER(会社予想): 11.61倍
- PBR(実績): 2.15倍
- 業界平均PER: 66.2倍
- 業界平均PBR: 3.5倍
同社のPER(株価収益率)11.61倍は、業界平均(66.2倍)と比較して非常に低く、PBR(株価純資産倍率)2.15倍も業界平均(3.5倍)を下回っています。このバリュエーション指標を見る限り、同社株は業界全体と比較して大幅に割安であると判断されます。PERは株価が1株当たり利益の何倍かを示し、PBRは株価が1株当たり純資産の何倍かを示します。業界平均との大きな乖離は、市場が同社の成長性や収益性を十分に評価できていない可能性があり、潜在的な株価上昇の余地があると考えられます。
バリュエーション分析に基づく参考目標株価は、業種平均PER基準で2,255円、業種平均PBR基準で976円となります。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -18.38 / シグナルライン: -20.59 | 短期的な売買シグナルは発生していませんが、MACD値がシグナルラインを上回っている点は注目されます。 |
| RSI | 中立 | 37.7% | RCIは30%台後半に位置しており、売られすぎの水準からはやや回復しつつありますが、買い優勢のトレンドには至っていません。 |
| 5日線乖離率 | – | +0.66% | 株価が短期的な移動平均線をわずかに上回っており、直近では小幅な上昇モメンタムが見られます。 |
| 25日線乖離率 | – | -2.05% | 短期トレンドと比較して株価はやや下方に乖離しており、短期的な下落傾向を示唆する可能性があります。 |
| 75日線乖離率 | – | -10.86% | 中期的なトレンドからは株価が大きく下方に乖離しており、中期的な調整局面にあることを示唆しています。 |
| 200日線乖離率 | – | -18.19% | 長期的なトレンドからも株価が大きく下回っており、長期的な目線では下落トレンドの継続を示唆しています。 |
【テクニカル】
現在の株価607.0円は、52週高値1,200円、52週安値583円のレンジにおいて、安値に近い3.9%の位置にあります。これは過去1年間で株価が大きく下落したことを意味します。
移動平均線との関係を見ると、株価は5日移動平均線(603.00円)をわずかに上回っていますが、25日移動平均線(619.68円)、75日移動平均線(680.79円)、200日移動平均線(744.36円)の全てを下回っています。これは、短期的な回復の兆しが見られるものの、中期および長期的な下落トレンドが継続している状況を示唆しています。長期的な下落トレンドの中で、現在は安値圏での推移となっていると見ることができます。
【市場比較】
日経平均株価およびTOPIXとの相対パフォーマンスを見ると、同社株は過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年全ての期間においてこれらの主要市場指数を大幅に下回っています。
- 過去1年間: 日本情報クリエイトは-47.35%のリターンに対し、日経平均は+50.35%、TOPIXは+27.35%(データに誤りがあるようです。S&P 500 52-Week Change 3: 15.48%などもあるため、ここでは日経平均とTOPIXのデータはユーザー提供データの「市場指数との相対パフォーマンス」のものを引用します)。
- 日経平均比(1年): 株式-47.35% vs 日経+50.35% → 97.71%ポイント下回る
- TOPIX比(1年): 株式-47.35% vs TOPIX+50.35% → こちらはTOPIXの値が記載がない為、S&P500と比較すると15.48% (データ元がS&P500となっていたため修正) → 62.83%ポイント下回る
特に過去1年間では、市場全体が力強く上昇する中で同社株は大きく下落しており、市場からの評価が厳しい状況が継続していることを示しています。これは、グロース市場特有の変動性や、前述の利益進捗の遅れ、成長投資に伴う利益の変動などが投資家の警戒感につながっている可能性があります。
【注意事項】
⚠️ 信用倍率が11.44倍と高水準にあります。この高い信用倍率は、将来的に信用買い残の決済に伴う売り圧力が発生する可能性を示唆しており、株価の需給バランスに影響を与える可能性があります。
【定量リスク】
- ベータ値(5Y Monthly): 0.71
- ベータ値0.71は、市場全体(日経平均やTOPIX)の動きに対して相対的に株価の変動が小さいことを意味します。市場が1%変動する際、同社株は平均して0.71%変動する傾向があることを示します。
- 年間ボラティリティ: 53.11%
- 年間ボラティリティ53.11%は、過去の株価データに基づくと、年間で株価が大きく変動するリスクがあることを示しています。仮に100万円投資した場合、年間で±53.1万円程度の変動が想定されることに注意が必要です。
- 最大ドローダウン: -64.36%
- 最大ドローダウン-64.36%は、過去の市場下落局面において、最大で投資資産の64.36%が減少した経験があることを示します。このような大幅な下落が将来的に再び発生する可能性も考慮しておく必要があります。
- シャープレシオ: 0.43
- シャープレシオ0.43は、リスクに見合ったリターンが十分に得られているかを示す指標で、一般的に1.0以上が良好とされます。この数値は、同社株のリターンがリスクに見合っていない可能性があることを示唆しています。
【事業リスク】
- 不動産市況およびIT投資サイクルの変動リスク: 不動産業界の景況感は、同社の主要顧客である不動産業者のIT投資意欲に直結します。景気後退や不動産価格の変動は、新規契約の減少や既存顧客の解約率上昇につながる可能性があります。また、不動産会社のIT投資サイクルが想定以上に長期化または短期化した場合、同社の売上・利益計画に影響を及ぼす可能性があります。
- 競争環境の激化: PropTech市場は成長分野であり、多くの新規参入企業や競合他社が存在します。新たな技術やサービスの登場、価格競争の激化は、同社の市場シェアや収益性を圧迫する可能性があります。同社は一気通貫プロダクトとデータ量での差別化を図っていますが、常に競争優位性を維持する努力が求められます。
- 成長投資に伴う収益性への影響: 新製品「賃貸革命11」の開発や新規事業(Fintech/BPO)への投資は、将来の成長のための重要な先行投資ですが、償却費や開発費用が先行して発生するため、短期的な利益を圧迫する可能性があります。想定以上の投資負担や、投資効果が計画通りに現れない場合、業績に下振れリスクが生じます。
7. 市場センチメント
信用買残が224,300株に対して信用売残が19,600株であり、信用倍率は11.44倍と高水準です。これは、株価上昇を期待して信用取引で株を購入している投資家が多く、将来的にこれらの買い残の反対売買(売り)が株価の重しとなる可能性があることを示唆しています。特に、現在の株価が安値圏で推移しているにもかかわらず信用倍率が高い点は注意が必要です。
主要株主構成を見ると、(株)NJC(39.65%)と米津健一氏(20.33%)が筆頭株主・第二位株主として合わせて約6割を保有しており、創業家による安定的な経営体制が維持されていることが伺えます。また、自社(自己株口)も4.51%を保有しており、経営陣が自社の株価と企業価値を重視している姿勢が見られます。機関投資家の保有比率は相対的に低いものの、株主優待拡充により個人株主が増加していることから、個人投資家からの注目度が高まっています。
8. 株主還元
日本情報クリエイトの配当利回り(会社予想)は1.96%であり、1株配当は年間12.00円を計画しています。この年間配当は、期初計画から期末配当を1円増額した結果であり、継続的な増配意欲を示しています。配当性向は会社予想ベースで11.1%(実績ベースでは22.9%)と比較的低い水準にあり、利益成長に伴う更なる増配の余地があると考えられます。また、同社は配当だけでなく株主優待の拡充も行っており、これにより株主数が約2倍に増加しました。これは、成長投資と並行して株主への利益還元も重視する経営方針の表れであり、長期的な株主との関係構築を目指していると言えます。直近では自己株式取得も実施しており、資本効率の改善にも努めています。
SWOT分析
強み
- 不動産SaaSによる安定したストック型収益モデルと高い収益性(ROE、営業利益率)。
- 賃貸革命、リアプロBBなど、不動産業界に特化した一気通貫プロダクトと豊富なデータ量。
- 高い自己資本比率に裏打ちされた強固な財務基盤と創業家による安定した経営体制。
- 不動産DX化という成長市場における長年の実績と専門性。
弱み
- 流動比率が低いなど、一部財務面での改善余地があること。
- 新製品開発や新規事業投資に伴う先行投資が、短期的な利益進捗に影響を与える傾向。
- 直近の株価パフォーマンスが市場全体と比較して大きくアンダーパフォームしている点。
- グロース市場特有の株価変動性と、信用倍率の高さによる需給リスク。
機会
- 不動産業界におけるDX化の加速とPropTech市場の規模拡大。
- データ活用を軸としたFintech/BPOなど新規事業領域への展開による収益源の多角化。
- SaaS製品のバージョンアップ(賃貸革命11)による顧客単価の向上と顧客基盤の強化。
- 割安なバリュエーションによる市場からの再評価の可能性。
脅威
- 不動産市況の変動やマクロ経済の悪化が、顧客企業のIT投資抑制につながるリスク。
- 激化する競争環境において、他社からの追随や新たな技術トレンドへの対応の必要性。
- 大規模なシステム開発や新規事業投資が計画通りに進まない場合のリスク。
- 法規制の変更がサービス提供や事業モデルに影響を与える可能性。
この銘柄が向いている投資家
- PropTech分野の成長性を長期的に見込む投資家: 不動産業界のDX化という構造的変化に乗る銘柄として、長期的な視点で投資できる方に適しています。
- 割安なグロース株を探す投資家: 高い成長性と収益性を持つにもかかわらず、PER・PBRが業界平均と比較して大幅に割安なため、市場からの再評価に期待する投資家に向いています。
- 成長と株主還元の両方を重視する投資家: 成長投資と並行して配当増額や株主優待を実施しており、株主還元への意識が高い企業を好む投資家にも魅力的です。
この銘柄を検討する際の注意点
- 成長投資に伴う短期的な利益変動: 新製品開発や新規事業への投資が先行することで、一時的に利益成長が鈍化したり、大きく変動したりする可能性があります。四半期ごとの業績進捗を注視する必要があります。
- 市場の評価と株価トレンド: 現在の株価は長期的な下落トレンドにあり、市場全体に比べて大きくアンダーパフォームしています。グロース市場特有の変動リスクや、信用倍率の高さによる需給悪化リスクを十分に理解し、株価の本格的な回復には時間を要する可能性も考慮しましょう。
今後ウォッチすべき指標
- 賃貸革命11の普及状況とMRR(月次経常収益)の成長率: 新製品への投資効果を測る上で最も重要な指標です。
- 営業利益の通期進捗率: 第3四半期以降、通期目標に対する利益進捗が計画通りに加速するかどうか。
- 新規事業(Fintech/BPO等)の具体的な進捗と収益貢献: 新たな成長ドライバーとなる事業の進捗状況。
- 解約率: SaaSビジネスの安定性を示す重要な指標であり、経営環境の変化による影響がないか。
成長性: A (良好な成長期待)
根拠: 2026年6月期の通期予想では、売上高+14.3%、営業利益+19.5%と高い成長を見込んでおり、特にSaaSビジネスの根幹であるストック売上とMRR(月次経常収益)が前年同期比でそれぞれ+9.4%、+8.4%と堅調に伸びています。PropTech市場全体の成長期待も高く、長期的な成長ドライバーは豊富です。ただし、直近の第2四半期決算では営業利益の通期予想に対する進捗率が23.6%とやや低く、通期目標達成には今後の加速が必須であり、この点がS評価を避けた理由です。
収益性: S (非常に優良)
根拠: 2025年6月期の連結実績において、ROE(自己資本利益率)は17.05%、営業利益率は19.78%と、いずれも非常に高い水準を達成しています。これは、株主資本を効率的に活用し、本業で高い利益を継続的に生み出す力を示しています。2026年6月期の通期予想でも20%を超える高い営業利益率を見込んでおり、同社のSaaSビジネスモデル特有の高収益性が際立っています。
財務健全性: B (普通(改善余地あり))
根拠: 自己資本比率は68.2%と非常に高く、資金調達の安定性や倒産リスクの低さという点で優れています。しかし、直近の流動比率が1.07倍と、短期的な支払い能力を示す目安とされる1.5倍を下回っており、一時的な資金繰り面での懸念が残ります。また、Piotroski F-Scoreも4/9と「普通」評価であり、一部改善すべき点があるため、SやA評価には至りませんでした。
バリュエーション: S (大幅に割安)
根拠: PER(会社予想)が11.61倍、PBR(実績)が2.15倍であり、これらがそれぞれ業界平均の66.2倍、3.5倍と比較して大幅に低い水準にあります。この数値は、市場が同社の収益性や将来の成長性を十分に評価しきれていない可能性を示しており、潜在的なアップサイド(株価上昇余地)が大きいと判断できます。特にPERの乖離は顕著であり、強い割安感があります。
企業情報
| 銘柄コード | 4054 |
| 企業名 | 日本情報クリエイト |
| URL | https://www.n-create.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 607円 |
| EPS(1株利益) | 52.80円 |
| 年間配当 | 1.96円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 19.4% | 13.4倍 | 1,714円 | 23.3% |
| 標準 | 15.0% | 11.6倍 | 1,231円 | 15.5% |
| 悲観 | 9.0% | 9.9倍 | 801円 | 6.0% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 607円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 619円 | ○ 2%割安 |
| 10% | 774円 | ○ 22%割安 |
| 5% | 976円 | ○ 38%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GA technologies | 3491 | 1,675 | 687 | 12.59 | 2.22 | 17.7 | 0.77 |
| プロパティデータバンク | 4389 | 804 | 95 | 12.72 | 2.24 | 19.4 | 1.49 |
| いい生活 | 3796 | 530 | 38 | 33.54 | 1.91 | 6.1 | 1.13 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.26)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。