企業の一言説明

オートバックスセブンは、カー用品の販売・サービスを軸に国内外でフランチャイズ展開する国内最大手の企業です。本業であるカー用品事業を基盤としつつ、中古車販売、オンライン販売、EVソリューションなど、新たな市場開拓にも積極的に取り組んでいます。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 国内最大手の強固な事業基盤と多角化戦略: 国内のカー用品市場で圧倒的な地位を確立しており、フランチャイズ(FC)方式による全国展開と、EVソリューションや中古輸入車販売など、自動車を取り巻く環境変化に対応した新規事業への投資が成長ドライバーとなっています。特にコンシューマ事業(オンライン販売、中古車売買)と拡張事業(EVソリューション等)の成長が顕著であり、収益構造の多様化を進めている点は強みです。
  • 高い財務健全性による安定運営: 自己資本比率57.8%、流動比率1.77と、極めて良好な財務体質を維持しており、Piotroski F-Scoreも「良好」と評価されています。これにより、外部環境の変化や投資への対応力を持ち、長期的な事業継続性が期待できます。安定経営を重視する投資家にとって魅力的なポイントです。
  • 自動車市場の構造変化と競争激化のリスク: 自動車産業全体のEVシフトや、人口減少による国内市場の長期的な縮小は、既存のカー用品販売に大きな影響を与える可能性があります。新規事業への投資は進められているものの、それが従来の事業規模を補い、持続的な成長を asegurar (確保)できるかどうかが中長期的な課題となります。PERが業界平均と比べて割高な水準にあることも、これらのリスクを考慮すると注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 A 将来性良好
収益性 C 改善の余地
財務健全性 A 非常に安定
バリュエーション D 割高感あり

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,777.0円
PER 17.01倍 業界平均12.1倍より高め
PBR 1.02倍 業界平均1.0倍と同水準
配当利回り 3.38%
ROE 6.24%

1. 企業概要

オートバックスセブン(9832)は、カー用品の小売・卸売、自動車関連サービスの提供を主軸とする企業です。国内最大のカー用品チェーン「オートバックス」をフランチャイズ(FC)方式で全国展開しているほか、海外事業も手掛けています。主力製品・サービスは、タイヤ、ホイール、カーエレクトロニクスなどのカーアクセサリー販売、取り付け・メンテナンス、車検、車両(新車・中古車)の販売・買取です。近年はオンライン販売、EV分野、ライフスタイルブランドなど、事業領域の多角化を進めており、これらの新規事業が新たな収益モデルとして期待されています。FC方式による安定した収益モデルと、長年培った車に関する専門知識と広範な店舗ネットワークが強みであり、技術的なノウハウとブランド力が参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

オートバックスセブンは、日本のカー用品業界において圧倒的なリーダーポジションを確立しており、国内最大手として高い市場シェアを保持しています。広範な店舗ネットワークと認知度の高いブランドイメージが最大の強みであり、フランチャイズ加盟店への多様な支援体制も競争優位性を生み出しています。競合他社と比較して、サービス提供の総合力と、EVソリューションや中古車関連といった新規事業への先行投資が特徴です。一方で、自動車市場全体の動向に業績が左右されやすいという側面もあります。
現在のバリュエーション指標を見ると、PER(株価収益率)は17.01倍と業界平均12.1倍を上回っており、PBR(株価純資産倍率)は1.02倍と業界平均1.0倍と同水準です。PERが高いことは、市場が同社の成長性や将来性に対して一定の期待を寄せていることを示唆している一方で、業界平均比では割高感があるとも言えます。

3. 経営戦略

オートバックスセブンは、中期経営計画において、本業であるオートバックス事業の深化と、コンシューマ事業、ホールセール事業、拡張事業という新たな収益柱の育成を掲げています。特に、中古車のオンライン販売強化や、EV関連サービス(充電インフラ、メンテナンスなど)への事業展開を加速させています。
直近の「2026年3月期 第3四半期決算短信」によれば、売上高は前年同期比12.6%増、営業利益は25.2%増と好調に推移しており、通期予想に対する純利益進捗率は106.3%と既に上回る状況です。セグメント別では、コンシューマ事業が外部売上92.5%増と大きく成長し、前年のセグメント損失から利益転換を果たしています。また、拡張事業も売上、利益ともに大幅増益となっており、多角化戦略の成果が表れ始めています。
一方で、マレーシアにおけるライセンス店舗事業からは2026年3月末を目途に撤退し、今後は卸売事業に注力するなど、海外事業の構造改革も進めています。これは、収益性の低い事業からの撤退と、成長分野への経営資源集中を意図したものと考えられます。
今後のイベントとしては、2026年3月30日に配当落ち日(Ex-Dividend Date)、2026年5月8日に決算発表日(Earnings Date)が予定されており、これらが株価に影響を与える可能性があります。経営陣は、自動車を取り巻く「CASE」や「MaaS」といった大きな変化に対応するため、既存事業の変革と新規事業の創出に重点を置いた戦略を推進しており、特にEVシフトや中古車市場の拡大を捉える施策に注力しています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

Piotroski F-Scoreは、企業の財務健全性、収益性、効率性を9つの指標で評価するスコアリングシステムです。

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 2/3 純利益及びROAはプラスだが、営業キャッシュフローの項目がデータ不足。
財務健全性 3/3 流動比率、負債比率、株式希薄化のいずれも良好。
効率性 1/3 四半期売上成長率はプラスだが、営業利益率やROEが基準未達。

解説:

オートバックスセブンのPiotroski F-Scoreは6/9点と「良好」な水準です。特に財務健全性においては3/3点満点であり、高い流動性(流動比率1.77)と低い負債(D/Eレシオ0.2934)を保持していることから、非常に安定した財務基盤であることがわかります。収益性に関しては、純利益と総資産利益率(ROA)がプラスであるものの、営業キャッシュフローに関する評価項目がデータ不足とされており、完全な評価には至っていません。効率性では、直近の売上成長は維持されているものの、営業利益率と自己資本利益率(ROE)が改善余地を示しており、今後の収益性向上への取り組みが課題と言えます。

【収益性】

  • 営業利益率(過去12か月): データではOperating Marginが8.86%と示されています。
    • これは業界水準と比較して競争力のある水準にあるものの、ベンチマークである10%にはわずかに届いていません。
  • ROE(Return on Equity:自己資本利益率): (連)6.24%(過去12か月では6.84%)
    • 株主資本をどれだけ効率的に使って利益を上げたかを示す指標です。一般的な目安とされる10%には達しておらず、収益性に関しては改善の余地があると言えます。同業他社比較でも「普通」と評価されています。
  • ROA(Return on Assets:総資産利益率): 3.55%
    • 企業が総資産をどれだけ効率的に使って利益を上げたかを示す指標です。こちらも一般的な目安とされる5%には達しておらず、資産活用効率の向上も求められます。同業他社比較でも「普通」と評価されています。

【財務健全性】

  • 自己資本比率(実績): (連)57.8%
    • 総資産に占める自己資本の割合を示し、企業の安定性を測る重要な指標です。50%を超えているため、非常に高い水準であり、財務基盤が強固であることを示しています。
  • 流動比率(直近四半期): 1.77
    • 流動資産を流動負債で割った比率で、短期的な支払い能力を示します。一般的に1.0(100%)以上であれば健全とされますが、2.0(200%)以上が望ましいとされています。1.77(177%)は良好な水準であり、短期的な債務返済能力には問題がないと判断できます。

【キャッシュフロー】

オートバックスセブンの過去3年間のキャッシュフロー状況は以下の通りです。

決算期 営業CF (百万円) 投資CF (百万円) 財務CF (百万円) フリーCF (百万円)
2023.03 10,687 -7,652 -3,495 3,035
2024.03 14,431 -449 -7,413 13,982
2025.03 3,944 -18,020 13,973 -14,076
  • 営業キャッシュフロー (営業CF): 本業で稼いだ資金を示す営業CFは、2024年3月期に大きく増加しましたが、2025年3月期には減少しています。これは、事業活動による資金創出力に一時的な変動があったことを示唆しています。
  • 投資キャッシュフロー (投資CF): 2025年3月期には投資CFが大幅なマイナス(-18,020百万円)となっています。これは、成長戦略の一環として設備投資や事業投資を積極的に実施した結果と考えられます。特にEVソリューションや中古車関連事業への投資が活発に行われている可能性があります。
  • フリーキャッシュフロー (FCF): 営業CFから投資CFを差し引いたFCFは、2025年3月期にはマイナス14,076百万円となっています。これは、積極的な投資活動により、本業で稼いだ資金だけでは投資を賄いきれなかったことを意味します。成長のための先行投資段階にあると解釈できますが、継続的なマイナスは財務面での負担となる可能性もあるため、今後の推移を注視する必要があります。
  • 財務キャッシュフロー (財務CF): 2025年3月期は大幅なプラス(13,973百万円)となっており、借入金等による資金調達が行われたことを示唆しています。FCFのマイナスを補う形での資金調達と考えられます。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: 2025年3月期の営業CFは3,944百万円、純利益は8,132百万円です。この比率は約0.48倍となります。
    • 一般的に1.0倍以上が健全とされます。1.0倍を下回る場合、純利益に対して本業からの現金流入が少ないことを意味し、利益の質に注意が必要です。これは、売掛金の増加や棚卸資産の積増しなど、運転資本の変化に起因する可能性があり、今後の推移を注意深く見守る必要があります。

【四半期進捗】

2026年3月期 第3四半期決算短信によると、通期予想に対する進捗率は以下の通りです。

項目 通期予想 進捗率
売上高 211,961百万円 276,000百万円 76.7%
営業利益 12,449百万円 13,500百万円 92.2%
純利益 8,716百万円 8,200百万円 106.3%

純利益は既に通期予想を上回っており、売上高と営業利益も順調に進捗しています。特に純利益の進捗率が100%を超えていることから、上方修正の可能性も視野に入れることができます。直近3四半期の具体的な売上高・営業利益の推移データは提供されていませんが、累計での好調な推移は評価できます。

【バリュエーション】

  • PER(株価収益率): (連)17.01倍
    • 株価が1株当たり利益の何倍かを示し、企業の利益水準から見た株価の割安・割高を判断する指標です。自動車関連の卸売業における業界平均PERが12.1倍であるのに対し、オートバックスセブンのPERはこれを大幅に上回っています。これは、市場が同社に対して業界平均以上の成長期待を抱いているか、あるいは割高に評価している可能性を示唆しています。
  • PBR(株価純資産倍率): (連)1.02倍
    • 株価が1株当たり純資産の何倍かを示し、企業の純資産価値から見た株価の割安・割高を判断する指標です。業界平均PBRが1.0倍である一方、オートバックスセブンのPBRは1.02倍と同水準です。これは、株価が企業の解散価値とほぼ同等に評価されていることを意味し、純資産から見れば極端な割安感も割高感もありません。したがって、PERの割高感は、資産面ではなく、将来の利益成長への期待に基づいていると解釈できます。

目標株価(業種平均比較):

  • 業種平均PER基準: 1,544円
  • 業種平均PBR基準: 1,745円

これらの目標株価と比較すると、現在の株価1,777.0円は、PER基準では割高、PBR基準ではほぼ適正な水準と言えます。投資判断においては、現在の収益性や成長戦略を考慮し、PERの割高感を正当化するだけの潜在的価値があるかを慎重に見極める必要があります。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 29.52 / シグナル値: 20.11 MACDがシグナルラインを上回っているものの、乖離が大きくなく、短期的なトレンド方向は明確な上昇とまでは言えない中立状態を示唆します。
RSI 買われすぎ 76.3% 70%以上は買われすぎの水準を示し、短期的な調整が入る可能性に注意が必要です。
5日線乖離率 +1.17% 現在株価が5日移動平均線をわずかに上回っており、短期的な上昇モメンタムが継続していることを示します。
25日線乖離率 +5.63% 現在株価が25日移動平均線を上回っており、短期的な上昇トレンドが持続していることを示します。比較的強い上昇傾向です。
75日線乖離率 +8.46% 現在株価が75日移動平均線を上回っており、中期的な上昇トレンドが継続していることを明確に示します。
200日線乖離率 +14.21% 現在株価が200日移動平均線を大きく上回っており、長期的な上昇トレンドが非常に強いことを示唆しています。

【テクニカル】

現在の株価1,777.0円は、52週高値1,785.0円に極めて近い水準(52週レンジ内位置: 98.1%)にあります。一方で52週安値1,356.0円からは大きく上昇しています。
移動平均線との関係を見ると、現在の株価は、5日、25日、75日、200日の全ての移動平均線を上回っており、短期から長期にわたる強い上昇トレンドが確認できます。特に200日移動平均線からの乖離率が+14.21%と高いことは、長期的な上昇が力強いことを示していますが、RSIが76.3%と「買われすぎ」水準にあることを考慮すると、短期的な過熱感や調整のリスクには留意が必要です。

【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス

オートバックスセブンの株価パフォーマンスは、日本の主要株価指数である日経平均株価およびTOPIXと比較すると、以下の傾向が見られます。

期間 オートバックスセブン 日経平均 相対パフォーマンス
1ヶ月 +7.18% +10.34% 3.17%ポイント下回る
3ヶ月 +11.27% +21.03% 9.76%ポイント下回る
6ヶ月 +15.17% +37.22% 22.05%ポイント下回る
1年 +20.31% +50.32% 30.01%ポイント下回る
期間 オートバックスセブン TOPIX 相対パフォーマンス
:—– ——————— ——- ——————–
1ヶ月 +7.18% +10.53% 3.35%ポイント下回る

上記データから、オートバックスセブンの株価は絶対値では上昇しているものの、日経平均やTOPIXといった主要市場指数と比較すると、中長期的にパフォーマンスが劣後していることが分かります。特に6ヶ月、1年といった長期スパンで市場を大きく下回っている点は注目すべきです。これは、全体の市場が成長する中で、自動車関連事業特有の成長性への懸念や、他業種と比較した魅力度の差が背景にある可能性を示唆しています。ただし、直近1ヶ月では市場との差が縮まっており、今後の巻き返しが期待される部分もあります。

【定量リスク】

  • ベータ値(5Y Monthly): 0.15
    • ベータ値は市場全体(S&P 500またはTOPIXなど)の動きに対する個別株の感応度を示します。0.15という低いベータ値は、市場全体の変動に対してオートバックスセブンの株価が比較的安定している(市場変動にあまり影響されない)ことを意味します。ディフェンシブな特性を持つ銘柄と言えます。
  • 年間ボラティリティ: 16.10%
    • 株価の年間変動率を示します。16.10%というボラティリティは、平均的な水準であり、極端に激しい値動きをする銘柄ではありません。
  • 最大ドローダウン: -21.25%
    • 過去のある期間における最大の下落率を示し、リスクの大きさを測る指標です。この数字は、仮に過去100万円を投資していた場合、最大で約21.25万円(過去最悪期で計算)のリスクを許容する必要があったことを意味します。この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておくべきです。
  • 年間平均リターン: -6.05%
    • 過去のリターンは将来を保証するものではありませんが、この数字は過去一定期間において、平均的に年率-6.05%のリターンであったことを示しています。シャープレシオが-0.41とマイナスであることも、過去のリスクに対して十分なリターンが得られていなかったことを示唆しています。

仮に100万円投資した場合、年間で±16.1万円程度の変動が想定され、過去には最大で21.25万円程度の一時的な損失を経験する可能性があったと理解できます。

【事業リスク】

  • 自動車市場の構造変化と競争激化: EVシフトの加速は、交換部品や消耗品市場に変化をもたらし、従来のカー用品販売の需要を減退させる可能性があります。また、オンライン販売の競争激化や、自動車メーカーによる垂直統合型サービス提供の進展も、同社の事業モデルに影響を与える可能性があります。
  • 消費トレンドの変化と人口減少: 日本国内の人口減少や若年層の車離れは、長期的にカー用品市場の縮小を招く可能性があります。また、カーシェアリングやライドシェアサービスの普及も、個人によるカー用品購入の頻度や規模に影響を与えることが予想されます。
  • 海外事業展開における課題: 海外市場では、地域特有の消費者ニーズや法規制、競合環境に適応する必要があります。マレーシア事業の一部撤退に見られるように、海外での事業展開には、市場の特性を理解し、適切な戦略を実行する上でリスクが伴います。

7. 市場センチメント

市場センチメントは、ポジティブな要素と、一部の指標に見られる留意点が混在している状況です。

  • 信用取引状況: 信用買残が63,700株、信用売残が54,800株であり、信用倍率は1.16倍となっています。信用倍率が1倍台前半は、一般的に「買い」と「売り」が比較的拮抗しており、将来的な大きな売り圧力を示唆するほど高い水準ではありません。
  • 主要株主構成: 上位株主は、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)、スミノホールディングス、公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団など、金融機関や投資会社、創業家関連企業が名を連ねています。機関投資家が一定の割合を保有しており、安定した株主構成と言えます。また、自社(自己株口)が4.29%を保有していることは、株主還元への意識の表れと捉えられます。
  • ニュース動向分析: 総合センチメントは「ポジティブ」と評価されており、特に中古輸入車での初の大型店出店が好意的に受け入れられています。これは、既存事業の強化に加え、新たな市場領域への積極的な進出が評価されていることを示唆しています。

8. 株主還元

オートバックスセブンは、安定的な株主還元を重視する企業です。

  • 配当利回り: 3.38% (会社予想)
    • 執筆時点の株価1,777.0円、年間配当予想60.00円に基づくと、3.38%の配当利回りは、現在の低金利環境下において相対的に魅力的な水準と言えます。
  • 配当性向: 47.06% (過去12か月)
    • 企業が稼いだ利益のうち、どれだけを配当に回しているかを示す指標です。47.06%という水準は、企業の成長投資と株主還元のバランスが取れていると評価できます。これは、安定配当を維持しつつ、事業成長のための内部留保も適切に行われていることを示唆します。過去の配当性向の履歴を見ると、高い水準で推移しており、株主還元への意識の高さが伺えます。
  • 自社株買いの状況: 株主構成において「自社(自己株口)」が4.29%の株式を保有していることから、これまでに自社株買いを実施してきた実績があることが伺えます。自社株買いは、発行済み株式数を減らすことで1株当たりの価値を高め、株主還元の一環として行われます。今後も株価動向や財務状況に応じて、自社株買いを検討する可能性はあります。

SWOT分析

強み (Strengths)

  • 国内最大手のカー用品チェーンとしてのブランド力と広大なフランチャイズネットワーク。
  • 優れた財務健全性(高い自己資本比率、流動比率)と安定した収益基盤。
  • EVソリューションや中古車関連など、自動車市場の変化に対応した多角化戦略。
  • 長年にわたる自動車関連の専門知識とサービス提供能力。

弱み (Weaknesses)

  • 既存事業(カー用品販売)における国内市場の長期的な縮小トレンド。
  • 収益性指標(ROE、ROA、営業利益率)が業界平均やベンチマークを下回る部分があり、資本効率に改善の余地。
  • EVシフトの加速による、従来のカー用品需要減少への対応における不確実性。

機会 (Opportunities)

  • 中古車市場の拡大と、それに伴うメンテナンス・パーツ需要の増加。
  • EV化の進展に伴う新たなサービス(充電インフラ、EV車両整備)市場の創出。
  • デジタル変革(オンライン販売強化、顧客データ活用)によるビジネスモデルの進化。
  • アジアを中心とした海外市場での事業拡大余地。

脅威 (Threats)

  • 自動車産業の構造変革(CASE、MaaS)によるビジネスモデルの変化。
  • オンラインプラットフォームや新規参入企業との競争激化。
  • 原材料価格の高騰や為替変動による仕入れコストの上昇。
  • 規制強化や環境基準の変化への対応コスト。

この銘柄が向いている投資家

  • 安定配当を重視する長期投資家: 強固な財務基盤と安定した配当実績があり、配当利回りも魅力的な水準であるため、インカムゲインを重視する投資家に向いています。
  • バリュー株投資家: PBRが業界平均と同水準であることから、企業の資産価値から見た割安感を求める投資家にとって検討の余地があります。
  • 事業変革に期待する投資家: 既存事業の安定性だけでなく、EV関連事業や中古車事業といった新たな成長領域への投資と変革を評価し、中長期的な企業価値向上に期待する投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • PERの割高感: 業界平均と比較してPERが高い水準にあるため、現在の株価が企業の成長期待を十分に織り込んでいる可能性があり、短期的な株価調整のリスクに注意が必要です。
  • EVシフトへの対応進捗: 自動車市場が急速にEV化する中で、同社のEVソリューション事業が十分にスケールし、既存事業の縮小を補えるかどうかの事業進捗を注視する必要があります。
  • 市場指数との相対的劣後: 過去1年間の市場平均に対する株価パフォーマンスが劣後している点は、市場が同社を成長株として評価しきれていない可能性を示しており、今後反転する材料があるかを慎重に見極める必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • EV関連事業の具体的な進捗と売上高貢献: 今後の成長ドライバーとなるEV関連事業(充電インフラ、EV整備、バッテリーリサイクルなど)の投資状況、提携、実際の売上高への貢献度を注視すべきです。具体的な数値目標と進捗の公表が待たれます。
  • コンシューマ事業(特に中古車関連)の成長率と利益率: 中古輸入車での大型店出店など、コンシューマ事業の拡大は企業戦略の要です。このセグメントの売上高成長率と、それに伴う利益率の改善に注目します。
  • 営業利益率およびROEの改善: 収益性指標が改善の余地を示しているため、コスト削減や高付加価値サービスへの転換を通じて、営業利益率やROEが向上していくかどうかに注目し、ベンチマークであるROE10%超えを目指せるかどうかが重要です。

成長性: A (将来性良好)

2026年3月期の売上高予想成長率が10.61%であり、これは当社の評価基準である10-15%の範囲内に入ります。直近の第3四半期累計売上高も前年同期比12.6%増と好調であり、コンシューマ事業や拡張事業などの新規領域が成長を牽引しています。自動車市場の構造変化に対応した多角化戦略が徐々に成果を上げており、今後の成長期待が持てる状況です。

収益性: C (改善の余地)

ROE(自己資本利益率)は6.84%、ROA(総資産利益率)は3.55%であり、一般的な目安であるROE10%およびROA5%には届いていません。また、過去12か月の営業利益率も8.86%と、目標とされる10%を下回っています。これは、収益性の面でまだ改善の余地があることを示しており、資本を効率的に活用し、より高い利益を生み出すための施策が求められます。

財務健全性: A (非常に安定)

自己資本比率は57.8%、流動比率は1.77(177%)と、いずれも極めて良好な水準を保っています。Piotroski F-Scoreも6/9点と「良好」と評価されており、財務健全性が非常に高いことが確認できます。負債も少なく、短期的な支払い能力も十分であるため、外部環境の変化にも耐えうる強固な財務体質を有しています。この安定性は、将来の成長投資や事業変革を支える強みとなります。

バリュエーション: D (割高感あり)

PER(株価収益率)は17.01倍であり、卸売業の業界平均PER12.1倍を大きく上回っています(約140.5%)。一方、PBR(株価純資産倍率)は1.02倍と、業界平均PBR1.0倍と同水準です。PERが業界平均の130%以上を超えているため、現在の株価は企業の利益水準に比して割高感が強いと判断されます。市場は一定の成長期待を織り込んでいるものの、現在の利益水準から見ると、割高な評価を受けている可能性があります。


企業情報

銘柄コード 9832
企業名 オートバックスセブン
URL http://www.autobacs.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,777円
EPS(1株利益) 104.44円
年間配当 3.38円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 5.1% 18.7倍 2,511円 7.3%
標準 4.0% 16.3倍 2,063円 3.2%
悲観 2.4% 13.8倍 1,624円 -1.6%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,777円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,035円 △ 72%割高
10% 1,293円 △ 37%割高
5% 1,632円 △ 9%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
IDOM 7599 1,532 1,637 12.99 1.80 15.8 2.43
イエローハット 9882 1,759 1,568 12.50 1.22 10.0 3.29
G‐7ホールディングス 7508 1,515 667 11.71 1.89 17.4 4.62

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.26)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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