企業の一言説明
ダイセキ(9793)は、産業廃棄物処理と資源リサイクルを主軸に展開する、環境関連サービス業界の大手企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 強固な財務体質と安定した収益性: 自己資本比率74.2%と非常に高く、Piotroski F-Scoreも7/9点(優良)と評価される強固な財務基盤を誇ります。営業利益率も20%超と高く、安定した収益力を有しています。
- 環境規制強化とリサイクル需要の追い風: 循環型社会への移行や環境負荷低減の要請が高まる中、専門性の高い産業廃棄物処理・リサイクル事業は継続的な需要が見込まれ、中長期的な成長機会を有しています。
- 高水準のバリュエーションと市場の過熱感への注意: 業界平均と比較してPER、PBRともに高水準にあり、割高感があります。また、直近の株価上昇に伴いRSIが買われすぎ水準を示しており、短期的な調整リスクには注意が必要です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | B | 緩やかな成長 |
| 収益性 | A | 利益率良好 |
| 財務健全性 | S | 極めて優良 |
| バリュエーション | C | やや割高 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 3,955.0円 | – |
| PER | 18.97倍 | 業界平均17.0倍 |
| PBR | 2.35倍 | 業界平均1.8倍 |
| 配当利回り | 1.92% | – |
| ROE | 11.29% | – |
1. 企業概要
株式会社ダイセキ(9793)は、1945年創業、1958年設立の愛知県名古屋市に本社を置く産業廃棄物処理・資源リサイクル事業の大手企業です。廃油や汚泥処理を主力とし、廃プラスチック、廃石膏ボード、使用済みバッテリーのリサイクルなど、多岐にわたる廃棄物の収集・中間処理・最終処分を一貫して手掛けています。さらに、高度な技術を要する土壌汚染調査・処理や、災害・事故時の緊急対応なども提供しており、環境保全に貢献する総合的なサービスモデルを確立しています。その中でも、廃油のリサイクルによる燃料製品化や、汚泥からの燃料・肥料化といった資源循環型ビジネスモデルは技術的独自性を持ち、参入障壁の高い専門分野で安定的な収益基盤を構築しています。
2. 業界ポジション
ダイセキは、「Waste Management」セクターに属する産業廃棄物処理業界において、国内トップクラスの実績を持つ大手企業の一つです。特に、全国規模のネットワークと、廃油、汚泥、廃液といった処理が難しい廃棄物に対する高度な処理・リサイクル技術において強みを持っています。同業他社と比較して、幅広い種類の廃棄物に対応できる処理能力と、自社で一貫した処理・リサイクル体制を構築している点が優位性として挙げられます。市場シェアは具体的なデータはありませんが、その事業規模と処理能力から、業界内で非常に強い存在感を示しています。
バリュエーション指標を見ると、ダイセキのPER(会社予想)は18.97倍、PBR(実績)は2.35倍であり、業界平均PER17.0倍、PBR1.8倍と比較すると、割高な水準にあります。これは、同社の安定した収益性、強固な財務基盤、そして環境関連事業への市場の期待が反映されていると解釈できます。
3. 経営戦略
ダイセキは、資源循環型社会の実現を経営の根幹に据え、環境関連事業の拡大と技術開発を推進する中期経営戦略を展開しています。具体的な成長戦略としては、AIやIoTといった先端技術を活用した処理効率の向上、新たなリサイクル技術の研究開発、そしてM&Aを通じた事業領域の拡大が挙げられます。直近の重要な動きとしては、2026年2月期第3四半期において、子会社である株式会社ダイセキ環境ソリューションの公開買付けによる追加取得(所有割合95.70%に増加)を実施しています。これは、同社の得意とする土壌汚染対策事業の強化とグループ全体の経営効率向上を目的とした戦略的行動であり、事業ポートフォリオの最適化を進める姿勢が伺えます。
今後のイベントとしては、2026年4月7日に次期決算発表が予定されており、これに向けて投資家の注目が集まると考えられます。この決算発表では、通期業績の進捗確認に加え、今後の具体的な事業展開や株主還元方針について、経営陣からの詳細な説明が期待されます。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
Piotroski F-Scoreは、企業の財務健全性、収益性、効率性を9つの視点から評価する指標です。スコアが高いほど財務品質が優良とされます。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 7/9 | S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好) |
| 収益性 | 2/3 | 純利益がプラスであり、総資産利益率(ROA)もプラスである点は評価できますが、営業キャッシュフローの項目が不明点で満点には至りませんでした。 |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率が高く短期的な支払い能力が十分であること、自己資本に対して有利子負債が少ないこと、そして新株発行による希薄化がないことから、極めて健全な財務状況にあると言えます。 |
| 効率性 | 2/3 | 営業利益率と株主資本利益率(ROE)がいずれも高い水準を維持しており、効率的な事業運営がなされています。ただし、四半期売上成長率がマイナスである点が一点減点となっています。 |
重要: 提供されたF-Scoreの数値はシステムが算出した値であり、そのまま使用しています。独自の再計算や再評価は行わず、提供データの解釈と補足説明に集中しています。
【収益性】営業利益率、ROE、ROA
ダイセキの収益性は非常に良好です。
- 営業利益率(過去12か月): 21.01%
- これは同業他社と比較しても非常に高い水準であり、本業で高い収益力を稼ぎ出す効率的な事業構造を示しています。廃棄物処理という社会的に不可欠なサービスを提供しつつ、その中で付加価値の高いリサイクル技術や専門的な処理ノウハウを有していることが、この高収益性に繋がっていると考えられます。
- ROE(実績): 11.29%
- ROE(Return On Equity:株主資本利益率)は、株主から預かった資本をどれだけ効率的に使って利益を生み出したかを示す指標です。一般的な目安とされる10%を上回っており、株主の期待に応える良好な資本効率を実現していると言えます。
- ROA(実績): 8.19%
- ROA(Return On Assets:総資産利益率)は、会社が保有する全ての資産をどれだけ効率的に使って利益を生み出したかを示す指標です。ROEと同様に資本効率を示す指標であり、8%を超える水準は、資産を効果的に活用し、効率的に収益を上げていることを示唆しています。
【財務健全性】自己資本比率、流動比率
ダイセキの財務健全性は極めて優良です。
- 自己資本比率(実績): 74.2%
- 自己資本比率は、総資産に占める自己資本の割合を示し、企業の安定性を測る上で非常に重要な指標です。74.2%という水準は、一般的に優良とされる50%を大きく上回っており、財務基盤が非常に強固であることを示しています。将来的な景気変動や予期せぬ事態に対しても、十分な耐性を持っていると言えるでしょう。
- 流動比率(直近四半期): 2.31倍
- 流動比率は、短期的な支払い能力を示す指標で、流動資産を流動負債で割って算出されます。200%(2倍)以上が安全圏とされる中で、2.31倍という水準は、短期的な債務の支払い能力に全く問題がなく、キャッシュポジションが良好であることを表しています。
【キャッシュフロー】営業CF、FCFの状況
ダイセキは安定したキャッシュフローを生み出しています。
- 営業キャッシュフロー(2025年2月期実績): 13,825百万円
- 営業キャッシュフローは、本業でどれだけ現金を稼いだかを示す指標です。年間を通して安定して多額の営業キャッシュフローを創出しており、本業による収益性が高いことを裏付けています。
- フリーキャッシュフロー(2025年2月期実績): 6,545百万円
- フリーキャッシュフローは、営業キャッシュフローから設備投資などの投資キャッシュフローを差し引いたもので、企業が自由に使えるお金を示します。2025年2月期には6,545百万円のプラスとなっており、これにより企業は借入金の返済、配当、自社株買い、新規事業投資などに現金を充てることが可能であり、財務の柔軟性が高いことが分かります。近年も安定的にプラスのフリーキャッシュフローを維持しており、キャッシュ創出力の高さが伺えます。
【利益の質】営業CF/純利益比率
営業キャッシュフローと純利益の比率は、企業の利益の質を測る指標の一つです。一般的に1.0倍以上であれば、利益が実際に現金として会社に入ってきているため、利益の質が高いとされます。
- 営業CF/純利益比率(2025年2月期): 1.48倍(13,825百万円 ÷ 9,307百万円)
- この比率が1.0倍を大きく上回っていることから、ダイセキの利益は極めて質の高いものであると言えます。会計上の利益だけでなく、それを裏付ける十分な現金流があることを示唆しており、粉飾決算などのリスクが低いと評価できます。
【四半期進捗】通期予想に対する進捗率、直近3四半期の売上高・営業利益の推移
2026年2月期第3四半期累計(2025年3月1日~2025年11月30日)の業績進捗は以下の通りです。
- 売上高進捗率: 77.8%(通期予想70,000百万円に対し54,474百万円)
- 営業利益進捗率: 72.0%(通期予想15,700百万円に対し11,307百万円)
- 純利益進捗率: 71.3%(通期予想9,900百万円に対し7,062百万円)
第3四半期時点での進捗率は、売上高・利益ともに概ね順調と言える水準です。特に営業利益と純利益の進捗率が70%を超えていることから、期末に向けて目標達成の可能性は高いと判断されます。前年同期比では、売上高が+8.8%と成長していますが、営業利益は+1.6%、親会社株主に帰属する四半期純利益は△3.1%と、利益の伸びはやや鈍化しています。これは子会社取得に伴う一時的な特別損失や費用の増加が影響している可能性があります。直近3四半期単独の売上高・営業利益の推移については、個別四半期のデータが提供されていません。
【バリュエーション】PER/PBR
バリュエーション指標は、株価が企業の利益や資産価値に対して割安か割高かを判断する上で重要です。
- PER(会社予想): 18.97倍
- PER(Price Earnings Ratio:株価収益率)は、株価が1株当たり利益(EPS)の何倍になっているかを示します。業界平均PER17.0倍と比較すると、ダイセキのPERは111.5%とやや高めに評価されています。これは、将来の成長への期待や、安定した事業基盤と財務体質に対するプレミアムが乗っていることを示唆しています。
- PBR(実績): 2.35倍
- PBR(Price Book-value Ratio:株価純資産倍率)は、株価が1株当たり純資産(BPS)の何倍になっているかを示します。PBRは業界平均1.8倍と比較すると130.5%と、こちらも割高な水準にあります。PBR1倍未満は企業の解散価値を下回るとされるため、2.35倍は企業の純資産価値よりも市場価値が高いと評価されており、株主資本を効率的に活用していると捉えられます。
これらの指標から見ると、ダイセキの株価は業界平均に対して「やや割高」と判断されます。提供されているバリュエーション分析の目標株価(業種平均PER基準で3,248円、業種平均PBR基準で3,035円)と比較しても、現在の株価3,955円はこれらを上回っており、市場が同社に対して高い期待を抱いていることを示唆しています。
【テクニカルシグナル】
直近の株価動向を示すテクニカルシグナルは以下の通りです。
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: 97.87 / シグナルライン: 77.94 / ヒストグラム: 19.93 | MACDがシグナルラインを上回っている(ヒストグラムがプラス)状況であり、短期的な勢いは買い転換方向にあるものの、ゴールデンクロスとまで断定できる強いシグナルには至っていない中立状態と言えます。 |
| RSI | 買われすぎ | 75.4% | RSI(Relative Strength Index:相対力指数)は、買われすぎか売られすぎかを示すオシレーターです。70%を超えると買われすぎ、30%を下回ると売られすぎと判断されます。現在の75.4%は、直近の株価上昇により市場がやや過熱感を示している状態であり、短期的な調整の可能性を示唆しています。 |
| 5日線乖離率 | – | +3.64% | 株価が5日移動平均線を上回っており、直近のモメンタムは強い上昇傾向にあることを示します。 |
| 25日線乖離率 | – | +8.97% | 株価が25日移動平均線を大きく上回っており、短期的な上昇トレンドの勢いが継続していることを示します。 |
| 75日線乖離率 | – | +13.92% | 株価が75日移動平均線を大きく上回っており、中期的な上昇トレンドが明確であることを示唆しています。 |
| 200日線乖離率 | – | +13.48% | 株価が200日移動平均線を大きく上回っており、長期的なトレンドも上昇傾向にあることを示しています。 |
RSIの買われすぎ水準は短期的な調整のリスクを示唆する一方、MACDがプラス圏であり、各移動平均線から株価が大きく上方に乖離している状況は、強い上昇モメンタムが継続していることを示唆しています。
【テクニカル】52週高値・安値との位置、移動平均線との関係
ダイセキの現在の株価3,955円は、年初来安値3,070円から大きく上昇し、年初来高値4,015円に迫る水準にあります。52週レンジ内での位置は93.7%であり、ほぼ高値圏で推移している状況です。
移動平均線との関係を見ると、現在の株価は5日移動平均線 (3,777.00円)、25日移動平均線 (3,610.80円)、75日移動平均線 (3,463.40円)、200日移動平均線 (3,484.97円) の全てを明確に上回っています。これは、全ての期間の移動平均線が上向きであり、株価もそれらを上回って推移していることから、短期・中期・長期のいずれのトレンドにおいても強い上昇基調にあることを示しています。特に、全ての移動平均線が上から順に並ぶ「パーフェクトオーダー」に近い状態であり、買い優勢の相場状況が継続していると判断できます。
【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス
ダイセキの株価は、直近1ヶ月では日経平均株価およびTOPIXを上回るパフォーマンスを示していますが、中長期では両指数を下回っています。
- 1ヶ月リターン: 株式+14.97% vs 日経+10.34% (4.63ポイント上回る)、vs TOPIX+10.53% (4.45ポイント上回る)
- 直近1ヶ月では、市場全体を上回る上昇を見せており、その勢いの強さを示しています。
- 3ヶ月リターン: 株式+17.36% vs 日経+21.03% (3.67ポイント下回る)、vs TOPIX+10.53% (6.83ポイント上回る)
- 3ヶ月で見ると、日経平均は下回るものの、TOPIXは上回っており、特に日経平均の上昇相場と比較すると、やや見劣りする結果です。
- 6ヶ月リターン: 株式+6.46% vs 日経+37.22% (30.76ポイント下回る)、vs TOPIX+26.11% (19.65ポイント下回る)
- 1年リターン: 株式+2.20% vs 日経+50.32% (48.13ポイント下回る)、vs TOPIX+35.61% (33.41ポイント下回る)
- 6ヶ月および1年の長期スパンでは、市場全体(特に日経平均)が大きく上昇した中で、ダイセキの株価上昇は比較的緩やかであり、これら主要指数を大きく下回るパフォーマンスとなっています。この背景には、同社の事業が景気敏感株というよりは安定成長株と認識されていること、また市場全体を牽引した半導体関連株などの急騰の影響を直接受けにくいことが考えられます。
【注意事項】
⚠️ 信用倍率4.04倍、将来の売り圧力に注意。
【定量リスク】ベータ値、ボラティリティ、最大ドローダウン
- ベータ値 (5Y Monthly): 0.17
- ベータ値は市場全体の動きに対する個別銘柄の感応度を示す指標です。1.0より小さい場合、市場全体の変動に比べて株価の変動が小さいとされます。0.17という極めて低いベータ値は、ダイセキの株価が市場全体の動きから独立性が高く、非常に安定していることを示しており、市場リスクの影響を受けにくい銘柄であると判断できます。
- 年間ボラティリティ: 26.55%
- 年間ボラティリティは、株価の年間変動率の目安となる指標です。26.55%という数値は、過去の株価データに基づくと、仮に100万円投資した場合、年間で±26.55万円程度の変動幅が想定されることを意味します。ベータ値が低い割には中程度のボラティリティを有しており、市場全体が安定していても、個別要因による株価変動は一定程度あることに留意が必要です。
- シャープレシオ: -0.03
- シャープレシオは、リスク(ボラティリティ)に見合うリターンが得られているかを示す指標です。1.0以上が良好とされる中で-0.03という値は、過去の年間平均リターンがマイナスであることも含め、リスクに見合う十分なリターンが得られていない期間があったことを示します。投資を検討する際は、過去の平均リターンだけでなく、今後の企業成長によるリターンを評価することが重要です。
- 最大ドローダウン: -18.87%
- 最大ドローダウンは、過去のある期間において、株価がピークからどれだけ下落したかの最大値を指します。-18.87%は、この程度の水準の下落が今後も起こりうる可能性があることを投資家は認識しておくべきです。
【事業リスク】
- 環境規制・法改正リスク: ダイセキの事業は環境関連法規に大きく依存しており、法改正や規制強化は事業戦略や費用構造に直接的な影響を与える可能性があります。予期せぬ規制変更は、新たな設備投資の必要性や処理コストの増加を招き、収益性を圧迫する恐れがあります。
- 廃棄物排出量の変動: 主要取引先である製造業などの生産活動に伴う産業廃棄物の排出量は、景気変動や産業構造の変化に影響されます。景気後退や排出量の減少は、ダイセキの受託量と売上高に直接的な悪影響を及ぼす可能性があります。
- 競争激化と技術革新への対応: 産業廃棄物処理・リサイクル業界は、環境意識の高まりとともに新規参入や既存企業間の競争が激化する可能性があります。また、より効率的で環境負荷の低い新たな処理・リサイクル技術が開発された場合、既存の技術への大規模な投資が無駄になるリスクや、費用負担が生じる可能性があります。
7. 市場センチメント
ダイセキに対する市場センチメントは、金融アナリストのレーティング修正により、全体的に「ポジティブ」な傾向にあります。一部の証券会社が目標株価を引き上げ、特に日系中堅証券による「強気」継続と大幅な目標株価4,300円への引き上げは、投資家の期待感を高める要因となっています。一方で、26年2月期経常予想の対前週0.7%下降というニュースは、業績の微減に対する注意喚起となりますが、全体のポジティブな流れを大きく変えるものではないようです。
信用取引状況:
- 信用買残: 32,300株
- 信用売残: 8,000株
- 信用倍率: 4.04倍
信用倍率が4.04倍と1倍を上回っており、信用買いが信用売りを大幅に上回っています。これは、将来的に信用取引による買い玉の解消(利食い売りや損切り売り)が生じた場合に、株価の頭を押さえる要因となる可能性があるため、注意が必要です。直近で信用買残が前週比+1,000株増加しており、個人の買いが増加傾向にあることが窺えます。
主要株主構成:
- 日本マスタートラスト信託銀行: 16.24%
- 日本カストディ銀行: 8.86%
- 自社(自己株口): 7.28%
主要株主には機関投資家が上位を占めており、安定した大株主構成であると言えます。自社(自己株口)が7.28%を保有していることは、株主還元への意識や、株価の安定化への取り組みを示唆する可能性があります。
8. 株主還元
ダイセキは、安定配当を重視しつつも、企業の成長と連動した株主還元を目指しています。
- 配当利回り(会社予想): 1.92%
- 現在の株価では約2%弱の配当利回りであり、市場全体と比較しても平均的な水準です。
- 1株配当(会社予想): 76.00円
- 2026年2月期の年間配当は76円が予想されており、前年度の72円から増配の見込みです。過去10年間の配当性向・EPS履歴を見ても、EPSの成長に合わせて着実に配当を増やしており、安定的な配当成長が期待できます。
- 配当性向(会社予想ベース): 36.4%
- 配当性向は、企業が稼いだ利益のうち、どれだけの割合を配当として株主に還元しているかを示す指標です。会社の予想配当性向である36.4%は、一般的な目安とされる30~50%の範囲内にあり、企業の成長投資と株主還元のバランスが取れている健全な水準と言えます。
- 自社株買いの状況:
- 2026年2月期第3四半期決算短信において、自己株式の取得(普通株式800,000株)および自己株式3,000,000株の消却を実施したことが記載されています。これは、発行済み株式数の減少を通じて1株当たりの価値を高め、資本効率を向上させる株主還元策であり、株主還元への積極的な姿勢を示しています。
SWOT分析
強み
- 産業廃棄物処理業界における大手としてのブランド力と広範な事業ネットワーク。
- 廃油・汚泥処理、土壌汚染対策など、専門性と技術力を要する高付加価値リサイクル事業。
弱み
- 国内市場への依存度が高く、グローバル展開による成長機会が限定的であること。
- 景気変動や製造業の生産活動に廃棄物排出量が左右されること。
機会
- 循環型社会への移行や環境規制の強化に伴う、廃棄物処理・リサイクル需要の拡大。
- IoTやAI技術の導入による処理効率の向上、新たなリサイクル技術開発による事業領域の拡大。
脅威
- 競合他社の参入や価格競争の激化による収益性の圧迫。
- 環境関連法規の予期せぬ変更や、新技術への対応が遅れるリスク。
この銘柄が向いている投資家
- 安定配当と優れた財務健全性を重視する長期投資家: 高い自己資本比率と安定した配当実績、キャッシュ創出力は、長期的な資産形成を目指す投資家にとって魅力的です。
- 環境関連事業の成長に関心がある投資家: 環境問題への社会意識の高まりや政策後押しにより、中長期的な事業成長と安定的な需要が見込めるため、ESG投資の観点からも有望な銘柄と言えます。
この銘柄を検討する際の注意点
- バリュエーションの割高感: 業界平均と比較してPER、PBRともに高水準にあるため、現在の株価に割高感がないか、自身の投資基準と照らし合わせて慎重な判断が必要です。株価が織り込んでいる成長性がどこまで実現されるかを見極める必要があります。
- 市場の過熱感と短期的な調整リスク: 直近の株価は年初来高値圏にあり、RSIが買われすぎ水準を示しています。短期的な上昇モメンタムは強いものの、一時的な調整や反落のリスクも考慮に入れるべきでしょう。
今後ウォッチすべき指標
- 営業利益率の推移: 高い収益性を維持できているか、コスト上昇や競争激化による悪化がないか。目標値としては、現状の20%台を維持できるか注目します。
- M&A戦略の進捗と成果: 子会社追加取得後のグループ内のシナジー効果や、今後のM&Aによる事業領域拡大が売上高と利益にどのように貢献していくか。
- キャッシュフローの推移: 安定的な営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローを維持し、適切な投資と株主還元を両立できるか。
10. 企業スコア
以下の4観点で S, A, B, C, D の5段階評価を行い、根拠を1-2文で説明します。
- 成長性: B (緩やかな成長)
- 根拠: 過去5年間の売上高成長率は平均7.9%と、着実な成長を見せていますが、S評価基準の15%以上には届かず、A評価基準の10-15%にも満たないため、B評価としました。直近のLTM売上高は前年比6.6%増、2026年2月期の会社予想では4.0%増を見込んでおり、安定はしているものの、急成長というよりは緩やかな成長を継続していると評価できます。
- 収益性: A (利益率良好)
- 根拠: ROE(実績11.29%)はA評価基準の10-15%の範囲にあり、営業利益率(過去12か月21.01%)はS評価基準の15%以上を大きく上回る非常に高い水準です。両指標を総合的に判断し、S評価にはわずかに届かないものの、良好な収益性を維持していることからA評価としました。
- 財務健全性: S (極めて優良)
- 根拠: 自己資本比率74.2%はS評価基準の60%以上をクリアし、流動比率2.31倍もS評価基準の200%以上をクリアしています。さらに、Piotroski F-Scoreも7/9点と健全性が非常に高いことを示しており、全ての評価基準を満たしているためS評価としました。
- バリュエーション: C (やや割高)
- 根拠: PER(18.97倍)は業界平均17.0倍の約111.5%でありC評価基準(110-130%)に入ります。PBR(2.35倍)は業界平均1.8倍の約130.5%でありD評価基準(130%以上)に該当します。両指標が業界平均を上回っており、特にPBRが大きく乖離しているため、総合的に判断してC評価としました。投資家の期待をすでに織り込んでいる水準と見られます。
企業情報
| 銘柄コード | 9793 |
| 企業名 | ダイセキ |
| URL | http://www.daiseki.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 3,955円 |
| EPS(1株利益) | 208.53円 |
| 年間配当 | 1.92円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 5.1% | 21.5倍 | 5,731円 | 7.7% |
| 標準 | 3.9% | 18.7倍 | 4,713円 | 3.6% |
| 悲観 | 2.3% | 15.9倍 | 3,715円 | -1.2% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 3,955円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 2,349円 | △ 68%割高 |
| 10% | 2,933円 | △ 35%割高 |
| 5% | 3,701円 | △ 7%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| TREホールディングス | 9247 | 1,797 | 945 | 7.27 | 1.05 | 17.7 | 2.78 |
| アミタホールディングス | 2195 | 350 | 61 | 17.07 | 2.08 | 12.2 | 1.42 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.26)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。