企業の一言説明
SANKYOは、パチンコ・パチスロ機の大手メーカーであり、業界を牽引する革新的な製品開発力と高い市場シェアを持つ企業です。遊技機事業を主軸に、周辺機器、不動産事業なども展開しています。
投資判断のための3つのキーポイント
- 高い収益性と強固な財務基盤: ROE20.25%、営業利益率36.95%、自己資本比率84.2%と、極めて高い収益性と盤石な財務健全性を誇ります。これは新機種のヒットによる利益創出力の高さと、効率的な事業運営を示します。
- 革新的な製品開発と市場投入力: 「フィーバー」台の開発で業界をリードしてきた実績があり、直近の第3四半期もパチンコ機が好調を維持しています。LT3.0プラスなどの新規規制品への積極的な対応は、将来の市場変化への適応力と競争優位性を示唆します。
- 市場の規制・環境変化と成長鈍化リスク: パチンコ・パチスロ業界は、型式試験適合率の変動、新規則への対応、市場縮小傾向など、外部環境リスクが常に存在します。直近の業績予想が減収減益である点や、アナリストによる目標株価引き下げ傾向は、今後の成長鈍化への懸念を示しています。信用倍率が高いことも、将来的な売り圧力となる可能性があります。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | C | やや不安 |
| 収益性 | S | 優良 |
| 財務健全性 | A | 良好 |
| バリュエーション | A | 良好 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 2,123.0円 | – |
| PER | 10.03倍 | 業界平均16.60倍 |
| PBR | 1.70倍 | 業界平均1.40倍 |
| 配当利回り | 4.24% | – |
| ROE | 20.25% | – |
1. 企業概要
SANKYOは、パチンコ機・パチスロ機の製造・販売を主軸とする遊技機メーカーです。主力製品として「フィーバー」シリーズなどのパチンコ機やパチスロ機を手がけ、高いブランド知名度を誇ります。収益モデルは、新機種の販売とその後の部品供給、さらにパチンコホール向けの補給機器関連事業、グループ内の不動産事業など多角的に展開しています。技術的独自性は、革新的な遊技システムの開発力にあり、業界のトレンドを創出する製品を投入し続けることで高い参入障壁を築いています。
2. 業界ポジション
SANKYOは、日本のパチンコ・パチスロ業界において大手メーカーの一つとして確固たる地位を築いています。特にパチンコ機市場では、革新的な「フィーバー」シリーズなどにより常に市場をリードし、高いシェアを維持しています。競合他社に対する強みは、長年の経験に裏打ちされた開発力とブランド力にあり、新規制への対応力や多様なユーザーニーズに応える製品ラインナップが特徴です。一方、業界全体が成熟期にあり、規制強化や若年層の遊技離れといった課題に直面している点は弱みと言えます。財務指標では、PERが10.03倍と業界平均16.60倍を下回る一方、PBRは1.70倍と業界平均1.40倍を上回っており、PERからは割安感があるものの、PBRではやや割高感も見て取れます。
3. 経営戦略
SANKYOは、主力機ラインナップの継続投入と、市場のニーズに合わせた新規規制品の積極的な導入を成長戦略の要としています。直近の第3四半期決算では、パチンコ機事業が前年同期比約4割増と好調に推移し、通期計画に対しても売上高進捗率87.5%、営業利益進捗率98.0%と順調です。しかし、第4四半期に投入予定だったパチスロ3タイトルを次期以降に先送りするなど、型式試験の適合状況によって新機種の市場投入計画が変動するリスクも抱えています。新たな取り組みとして、パチンコ機の新価格方針「SANKYO YELLプライス」(本体販売価格499,000円、税抜/予定)の導入や、低価格レンタルサービス「KUGITAMA」(月額20,000円、2026年秋頃導入予定)を計画しており、多様なホールのニーズに応えることで市場を活性化し、シェア拡大を図る方針です。今後の重要なイベントとして、2026年3月30日に配当落ち日、2026年5月11日に決算発表日が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 6/9 | A: 良好 |
| 収益性 | 2/3 | |
| 財務健全性 | 2/3 | |
| 効率性 | 2/3 |
解説:
SANKYOのPiotroski F-Scoreは総合で9点満点中6点であり、「A: 良好」な財務品質を示しています。
- 収益性(2/3): 純利益はプラスを維持しており、ROA(総資産利益率)も16.04%と高い水準にあることから、企業が資産を効率的に活用して収益を上げていることが評価されます。ただし、営業キャッシュフローのデータが提供されていないため、満点には至りませんでした。
- 財務健全性(2/3): 流動比率(短期支払能力を示す指標)は6.54倍と非常に高く、短期的な資金繰りに全く問題がない状態です。また、株式の希薄化も発生しておらず、株主価値の維持に努めています。D/Eレシオ(負債資本倍率)のデータは提供されませんでしたが、自己資本比率の高さから見て、健全性は高いと推測されます。
- 効率性(2/3): 営業利益率は36.95%、ROE(自己資本利益率)は20.25%といずれも高水準であり、効率的な経営を実現しています。しかし、直近の四半期売上成長率がマイナス3.66%であったため、売上高の成長面で改善の余地があることを示唆しています。
提供されたF-Scoreは、SANKYOが全体的に安定した財務体質を持つ優良企業であることを示していますが、特定の情報不足や一部の成長指標で改善の余地があることを指摘しています。これらを総合的に判断すると、財務健全性については十分な評価が得られると考えられます。
【収益性】営業利益率、ROE、ROA
| 指標 | 値 | ベンチマーク | 評価 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 36.95% | – | 優良 |
| ROE(実績) | 20.25% | 10% | 優良 |
| ROA(実績) | 16.04% | 5% | 優良 |
SANKYOの収益性は非常に高い水準にあります。営業利益率36.95%は、売上高に対して非常に効率的に利益を生み出していることを示します。ROE(自己資本利益率)20.25%は、株主から預かった資本をどの程度効率的に活用して利益を上げているかを示す指標で、一般的な目安とされる10%を大きく上回っており、株主価値創造能力が極めて高いことを示唆します。ROA(総資産利益率)16.04%も目安の5%を大幅に超えており、会社全体の資産を効率的に活用していると評価できます。これらの指標は、SANKYOが安定した収益基盤と高い収益創出力を持っていることを明確に示しています。
【財務健全性】自己資本比率、流動比率
| 指標 | 値 | 評価 |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | 84.2% | 優良 |
| 流動比率 | 654% | 優良 |
SANKYOの財務健全性はきわめて強固です。自己資本比率84.2%は、総資産に占める自己資本の割合が非常に高く、返済する必要のない資金で多くの事業活動をまかなっていることを示します。これにより、外部環境の変化や不測の事態に対しても非常に強い耐性を持っています。流動比率も654%と、短期的な負債(流動負債)を流動資産でどれだけカバーできるかを示す指標として非常に高い水準であり、短期的な支払い能力に全く問題がないことを意味します。負債が少ない盤石な財務基盤は、長期的な安定性や成長投資余力につながります。
【キャッシュフロー】営業CF、FCFの状況
| 指標 | 2023.03 | 2024.03 | 2025.03 | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 営業CF(百万円) | 35,103 | 47,589 | 58,036 | 好調 |
| 投資CF(百万円) | 6,655 | 15,118 | -3,580 | – |
| 財務CF(百万円) | -7,163 | -109,875 | -19,846 | – |
| フリーCF(百万円) | 41,758 | 62,707 | 54,456 | 安定 |
| 現金等残高(百万円) | 252,609 | 205,440 | 240,050 | 潤沢 |
SANKYOのキャッシュフローは安定しており、特に営業活動によるキャッシュフローは増加傾向にあります。2025年3月期には58,036百万円と堅調に増加しており、本業で十分に現金を創出していることを示します。フリーキャッシュフロー(営業CF – 投資CF)も2025年3月期に54,456百万円と潤沢であり、事業で稼いだお金を自由に使える余裕がある状態です。投資キャッシュフローは、2025年3月期にマイナスに転じましたが、これは本社ビルの取得など積極的な設備投資を行ったことによるもので、将来への投資として評価できます。財務キャッシュフローは株主還元(配当、自社株買い)や借入金返済等に充当されていると考えられ、総じてキャッシュフローは非常に健全な状態です。
なお、現金及び預金は直近で109,483百万円(決算短信)から1,694億6,000万(企業財務指標参照)とデータに差が見られますが、いずれにせよ潤沢な現金残高を保有していることは確かです。決算短信の現金及び預金109,483百万円は第3四半期時点のものです。
【利益の質】営業CF/純利益比率
営業CF/純利益比率を計算すると、2025年3月期は 58,036百万円 (営業CF) ÷ 53,992百万円 (純利益) = 約1.07倍となります。この比率が1.0以上であるため、SANKYOの利益の質は非常に健全であると評価できます。これは、計上された利益が現金としてしっかりと裏付けられていることを意味し、会計上の操作や非現金項目に依存した利益ではない、実体を伴った収益力があることを示します。
【四半期進捗】通期予想に対する進捗率、直近3四半期の売上高・営業利益の推移
SANKYOの2026年3月期第3四半期決算は、通期予想に対して売上高87.5%、営業利益98.0%、親会社株主に帰属する四半期純利益103.3%と、極めて順調な進捗を見せています。特に純利益は第3四半期時点で既に通期予想を上回っており、業績の下振れリスクは低いと考えられます。
直近3四半期の売上高・営業利益推移(2026年3月期):
- 売上高: 161,810百万円(前年同期比 +5.3%)
- 営業利益: 61,724百万円(前年同期比 △1.2%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益: 45,398百万円(前年同期比 △0.2%)
売上高は前年同期比で増加していますが、営業利益と純利益は微減しています。これは、パチンコ機関連事業の売上・利益が大きく伸びた一方で、パチスロ機関連事業と補給機器関連事業が前年比で減収減益となったことが影響しています。特にパチスロ機は、販売台数が減少したことで売上高が35.2%減、利益が50.3%減となりました。通期予想は据え置かれているため、例年第4四半期での販売・稼働が業績を大きく左右する傾向があることから、今後の新機種の投入状況と市場の反応が最終的な着地を決定する鍵となります。
【バリュエーション】PER/PBR
SANKYOの現在の株価に基づくバリュエーション指標は以下の通りです。
| 指標 | 値 | 業界平均 | 判定 |
|---|---|---|---|
| PER(会社予想) | 10.03倍 | 16.60倍 | 割安(業界平均の60.4%) |
| PBR(実績) | 1.70倍 | 1.40倍 | やや割高(業界平均の121.4%) |
PER(株価収益率)は10.03倍と、業界平均の16.60倍と比較してかなり割安な水準にあります。これは、株価が企業が稼ぐ利益に対して低い評価を受けていることを示唆し、潜在的な上昇余地がある、あるいは市場が将来の利益成長に慎重な見方をしている可能性を示します。
一方、PBR(株価純資産倍率)は1.70倍と、業界平均の1.40倍をやや上回っています。これは、株価が企業の解散価値とされる純資産に対して少し高めの評価であることを意味します。
PER基準で算出した目標株価は4,294円と現在の株価より大幅に高く、PBR基準で算出した目標株価は1,763円と現在の株価より低い水準です。この乖離は、収益性に対する評価と純資産に対する評価で市場の見方が分かれる可能性を示します。収益性・財務健全性が非常に高いことを考慮すると、PERの割安感は特に注目に値しますが、PBRが業界平均より高い点も考慮すべきでしょう。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | デッドクロス | MACD値: -77.94 / シグナル値: -76.94 | 短期的な下落トレンドの可能性を示す |
| RSI | 売られすぎ | 28.1% | 30%以下は一般的に売られすぎと判断される水準 |
| 5日線乖離率 | – | -2.08% | 短期モメンタムが弱い |
| 25日線乖離率 | – | -7.19% | 短期トレンドからの乖離が大きい |
| 75日線乖離率 | – | -14.27% | 中期トレンドからの下落傾向 |
| 200日線乖離率 | – | -18.94% | 長期トレンドからの下落傾向 |
MACDデッドクロスは短期的な下落トレンドの可能性を示唆しています。RSIが28.1%と「売られすぎ」の水準にあることは、短期的には反発の期待もできる一方で、強い売り圧力が続いている状況を表します。すべての移動平均線から株価が下回り、乖離率も大きくなっていることから、現状は明確な下降トレンドにあり、株価は年初来安値に近い水準に位置しています。
【テクニカル】52週高値・安値との位置、移動平均線との関係
現在の株価2,123.0円は、52週高値3,059.0円(年初来高値に相当)から約30.6%低い水準にあり、52週安値1,840.5円(年初来安値に相当)からは約15.3%高い位置にあります。52週レンジ内での位置は23.2%であり、比較的安値圏に留まっていることを示唆します。
移動平均線との関係を見ると、現在の株価は5日移動平均線(2,168.10円)、25日移動平均線(2,287.46円)、75日移動平均線(2,476.26円)、200日移動平均線(2,624.79円)の全てを下回っています。これは、短期から長期にわたる下降トレンドが継続していることを明確に示しており、株価は年初来安値に近づいている状況です。また、すべての移動平均線が株価より上にある状態は、売りのシグナルとして捉えられることが多く、短期的な株価反転には、これらの移動平均線を上抜ける強い買い材料が必要となるでしょう。
【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス
SANKYOの株価は、ここ1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年といった全ての期間において、日経平均株価およびTOPIXといった主要市場指数を下回るパフォーマンスを示しています。
- 日経平均比:
- 1ヶ月: 株式-11.74% vs 日経+8.81% → 20.55%ポイント下回る
- 3ヶ月: 株式-20.17% vs 日経+19.31% → 39.49%ポイント下回る
- 6ヶ月: 株式-29.01% vs 日経+36.25% → 65.26%ポイント下回る
- 1年: 株式-0.09% vs 日経+48.20% → 48.30%ポイント下回る
- TOPIX比:
- 1ヶ月: 株式-11.74% vs TOPIX+10.27% → 22.01%ポイント下回る
特に1年間のパフォーマンスでは、日経平均が約48%上昇しているのに対し、SANKYOの株価はほぼ横ばい(-0.09%)であり、市場全体と比較して非常に劣後している状況です。これは、遊技機業界特有の規制強化や市場縮小懸念、新機種投入計画の遅延といった個別要因が、市場全体の好調な流れに乗れていないことを示唆していると考えられます。投資家からの注目度が相対的に低い、あるいは将来の成長期待が市場平均を下回っていると解釈できるでしょう。
【注意事項】
⚠️ 信用倍率8.09倍と高水準であり、将来の売り圧力に注意が必要です。信用買い残が多い銘柄は、株価上昇時に利益確定売りが出やすくなる傾向があります。
【定量リスク】ベータ値、ボラティリティ、最大ドローダウン
- 年間ボラティリティ: 31.78%
- シャープレシオ: -0.27
- 最大ドローダウン: -55.01%
- 年間平均リターン: -8.08%
SANKYOの年間ボラティリティは31.78%と高く、株価が大きく変動する可能性があることを示唆しています。仮に100万円投資した場合、年間で±31.78万円程度の株価変動が想定されるため、中〜高リスクの銘柄と言えます。過去の最大ドローダウンは-55.01%であり、過去には投資元本が半分以下になるような大幅な下落を経験しています。このような下落は今後も起こりうるリスクとして認識すべきです。シャープレシオが-0.27とマイナスであることは、SANKYOの投資リターンがリスクに見合っておらず、無リスク資産への投資よりもパフォーマンスが劣っていた期間があることを意味します。年間平均リターンも-8.08%とマイナスであり、過去の実績から見てもリスクが高い割にリターンが得にくい環境であったことを示唆しています。
【事業リスク】
- 規制・法制度の変更と型式試験適合率の変動: パチンコ・パチスロ業界は、国の規制や法制度の変更に大きく左右されます。新規則への対応や型式試験の適合率の低迷は、新機種の投入時期や販売台数に直接影響を与え、業績の不確実性を高める最大の要因です。直近でもパチスロ機の投入延期が発生しており、このリスクは顕在化しています。
- 市場縮小とホール需要の変化: 若年層の遊技離れやホールの減少など、パチンコ・パチスロ市場は全体的に縮小傾向にあります。ホール側の費用負担増大や集客力低下も、新機種導入への慎重姿勢につながり、SANKYOの売上高に影響を及ぼす可能性があります。市場の構造変化に合わせた新たなビジネスモデルの構築が求められます。
- 新機種の市場受容性: 遊技機のヒットは、消費者の好みに大きく左右されます。SANKYOの業績は、主力機の開発力と市場投入された機種がヒットするかどうかに大きく依存します。ユーザーの期待に応えられなかった場合、販売不振に陥るリスクがあります。
7. 市場センチメント
SANKYOの信用取引状況は、信用買残が484,800株に対し、信用売残が59,900株であり、信用倍率は8.09倍と高水準です。これは、将来的に利益確定売りや投げ売りが発生する可能性があり、株価にとっての潜在的な売り圧力となるリスクがあります。市場のセンチメントとしては、直近のニュース動向が総合的に「ネガティブ」に傾いており、アナリストによる目標株価の引き下げや、26年3月期経常予想の下降修正といった報道が続いています。これはSANKYOの株価に対する市場の評価が慎重になっていることを示唆しています。
主要株主構成を見ると、自社(自己株口)が21.42%を保有しており、安定株主となっています。次いで日本マスタートラスト信託銀行(信託口)12.28%、日本カストディ銀行(信託口)5.00%と、金融機関が上位に名を連ねています。創業者一族である毒島氏関連の保有も合計で約6.29%あり、経営陣による安定した経営基盤が伺えます。機関投資家の保有比率が33.04%と一定数存在しており、市場からの評価が今後の株価に影響を与える可能性があります。
8. 株主還元
SANKYOは株主還元に積極的な企業姿勢を示しています。
会社予想による配当利回りは4.24%と高く、投資家にとって魅力的な水準です。これは、銀行預金金利や多くの債券利回りと比較して非常に高いため、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。
配当性向(会社予想)は40.7%であり、企業が稼いだ利益の約4割を配当として株主に還元する方針です。これは一般的な企業と比較して健全な水準であり、持続可能な配当政策であると考えられます。過去の配当性向履歴を見ると、2020年3月期以前は100%を超える年もあったものの、近年は利益成長に伴い安定して40%前後の水準で配当を維持しています。
直近の配当予想は中間配当45円、期末配当45円で年間合計90円です。
自社株買いについては、データによれば発行済株式総数260,000,000株に対し、期末自己株式が62,486,271株と、かなり多くの自己株式を保有しており、これらが市場への供給を抑制し、EPSの希薄化を防ぐ効果を持っています。また、30,000,000株の消却予定もあり、株主価値向上への強い意思が見られます。
SWOT分析
強み (Strengths)
- 高い収益性と盤石な財務健全性(ROE20%超、自己資本比率84%超)
- 革新的な製品開発力とブランド力(「フィーバー」など業界を牽引する実績)
弱み (Weaknesses)
- 遊技機業界特有の規制リスクと型式試験適合率の不確実性
- 市場縮小傾向と若年層の遊技離れによる中長期的な成長の鈍化
機会 (Opportunities)
- 新規制品(LT3.0プラス等)の積極投入による市場活性化とシェア拡大機会
- 新価格方針「SANKYO YELLプライス」やレンタルサービス「KUGITAMA」による多様な顧客ニーズへの対応と収益機会の創出
脅威 (Threats)
- アナリストによる目標株価引き下げ傾向やメディアのネガティブなセンチメント
- 信用倍率の高さが示す将来的な売り圧力
この銘柄が向いている投資家
- 安定配当を求めるインカムゲイン投資家: 4%超の高い配当利回りと堅実な株主還元方針は魅力的です。
- 高収益・高財務健全性銘柄を重視する投資家: 非常に高いROEと自己資本比率は、企業の高い実力を示します。
- 遊技機業界の規制変化に対応できる企業を評価する投資家: 新レギュレーションへの対応を戦略に盛り込んでいる点を重視する投資家にとって、一定の魅力があるでしょう。
この銘柄を検討する際の注意点
- 株価の下降トレンドと市場センチメント: 直近の株価は下降トレンドにあり、市場からの評価もネガティブに傾いています。買付を検討する際は、底値を確認するか、反発の兆候があるまで慎重な姿勢が必要です。
- 業界特有の変動リスク: 遊技機業界は規制や新機種のヒットに業績が左右されやすく、予測が難しい側面があります。投資判断には、常に業界動向と企業の製品開発状況を注視する必要があります。
今後ウォッチすべき指標
- 四半期決算における新機種の販売状況と利益貢献度: 特に第4四半期の販売台数と稼働状況が重要です。
- 型式試験適合率および新機種の投入スケジュール: 計画通りの新機種投入が可能かどうかは、今後の業績に直結します。
- 信用倍率の推移: 高い信用倍率が解消され、売り圧力が低減されるかを注目します。
- 「SANKYO YELLプライス」と「KUGITAMA」の市場反響: 新たな価格戦略やレンタルモデルがホールの導入を促進するかどうかを確認します。
10. 企業スコア
成長性: C (やや不安)
直近の第3四半期は売上高前年同期比増加も、通期予想は前期比で減収減益を見込んでおり、特にパチスロ機事業の不振が響いています。四半期売上成長率もマイナスとなっており、全体として成長の勢いに陰りが見られます。
収益性: S (優良)
ROE20.25%、ROA16.04%は目安を大幅に上回る極めて高い水準であり、営業利益率も36.95%と非常に高収益体質です。自己資本を効率的に活用し、本業で高い利益を創出できていると評価できます。
財務健全性: A (良好)
自己資本比率84.2%と流動比率654%は、いずれも非常に高い水準で、極めて盤石な財務基盤を誇ります。Piotroski F-Scoreも6/9点と良好な評価であり、短期・長期ともに財務的な安定性は優れています。
バリュエーション: A (良好)
PER10.03倍は業界平均16.60倍と比較して約6割と大幅に割安であり、足元の高収益性を評価すれば買い安心感があると判断できます。一方でPBRは業界平均をやや上回っており、純資産価値から見ると適正水準に近いですが、PERの際立った割安感を考慮し総合的に「A: 良好」と評価します。
企業情報
| 銘柄コード | 6417 |
| 企業名 | SANKYO |
| URL | http://www.sankyo-fever.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 2,123円 |
| EPS(1株利益) | 211.60円 |
| 年間配当 | 4.24円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 11.8% | 11.5倍 | 4,264円 | 15.1% |
| 標準 | 9.1% | 10.0倍 | 3,278円 | 9.3% |
| 悲観 | 5.4% | 8.5倍 | 2,352円 | 2.3% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 2,123円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,643円 | △ 29%割高 |
| 10% | 2,052円 | △ 3%割高 |
| 5% | 2,590円 | ○ 18%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| セガサミーホールディングス | 6460 | 2,571 | 5,687 | – | 1.50 | -3.5 | 2.13 |
| 平和 | 6412 | 1,977 | 1,973 | 24.96 | 0.76 | 3.2 | 4.04 |
| ユニバーサルエンターテインメント | 6425 | 711 | 570 | 28.55 | 0.42 | 1.5 | 0.00 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.28)」によって自動生成されました。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。