企業の一言説明
シーユーシー(9158)は、医療機関支援、ホスピス運営、居宅訪問看護、メディカルケアレジデンスなど、多岐にわたるヘルスケアサービスを展開するエムスリー子会社の成長志向企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 高成長を牽引するホスピス・メディカルケアレジデンス事業: 高齢化社会の進展に伴いニーズが高まる在宅医療・終末期医療分野で高成長を継続。特にメディカルケアレジデンス事業は前年同期比で+218.8%と飛躍的な伸びを示し、セグメント売上拡大を牽引しています。
- 大手エムスリーの子会社としての事業基盤: 医療情報サイトを運営するエムスリーの強力なバックアップ体制は、事業拡大における資本面・ノウハウ面での大きな強みとなります。米国の医療市場への本格参入など、グローバル展開を加速させる上でもシナジーが期待されます。
- 利益面の課題と先行投資リスク: ホスピス新規施設の初期赤字、メディカルケアレジデンス連結化に伴う買収・立上げ費用、そして米国事業への積極的な先行投資により、直近では高成長の割に利益の伸びが鈍化しています。通期予想達成には資産流動化などの施策が不可欠であり、その実行確実性や診療報酬改定の影響に注意が必要です。また、信用倍率が41.37倍と極めて高く、短期的な需給悪化リスクも存在します。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | S | 非常に優良 |
| 収益性 | A | 良好 |
| 財務健全性 | A | 良好 |
| バリュエーション | S | 非常に割安 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 905.0円 | – |
| PER | 9.14倍 | 業界平均25.7倍 (大幅に割安) |
| PBR | 0.83倍 | 業界平均2.5倍 (大幅に割安) |
| 配当利回り | 0.00% | – (無配) |
| ROE (実績) | 10.99% | – (良好) |
1. 企業概要
シーユーシー(CUC Inc.)は、2014年に設立された医療・ヘルスケア分野のサービス企業です。主要事業は、病院やクリニック運営の戦略的・実務的支援、在宅ホスピス、居宅訪問看護、メディカルケアレジデンスの運営など多岐にわたります。特に、高齢化社会において需要が高まる在宅医療や終末期医療に注力しており、自社ブランド「ReHOPE」でのホスピス運営や居宅訪問看護事業を展開しています。エムスリーの子会社であり、同社のネットワークを活用した事業展開が強みです。
2. 業界ポジション
シーユーシーは、医療機関支援から在宅医療、終末期医療まで幅広いヘルスケアサービスを展開しており、国内の高齢化進行および地域包括ケアシステムの推進を背景に、高い成長が期待される市場セグメントに位置しています。医療機関支援ではエムスリーの強固な顧客基盤とノウハウを活用し、ホスピスや訪問看護では専門性と質の高いサービス提供で差別化を図っています。競合他社と比較して、PERは9.14倍と業界平均の25.7倍を大きく下回り、PBRも0.83倍と業界平均の2.5倍を下回っており、これらの指標だけ見れば割安感があります。しかしながら、利益実績や成長性への期待、そしてリスク要因が現在のバリュエーションに影響を与えている可能性も考慮すべきでしょう。
3. 経営戦略
シーユーシーは、医療・ヘルスケア領域における「社会のひつよう」創造をビジョンに掲げ、国内における在宅ホスピスやメディカルケアレジデンス事業の拡大に加え、米国事業への積極的な展開を成長戦略の核としています。
直近の2026年3月期第3四半期決算説明資料によると、売上収益はホスピス事業とメディカルケアレジデンス事業の拡大により堅調に推移していますが、新規ホスピスの立ち上げ費用や過去の先行投資が利益面を圧迫し、計画を下回る状況にあります。これに対し経営陣は、通期計画達成のために資産流動化を含む各種施策を堅持する方針を示しています。
具体的な事業戦略としては、以下の点が挙げられます。
- ホスピス事業の戦略転換: これまでの新規開設中心から「多機能併設モデル」への投資方針を転換し、既存施設のリノベーションに注力することで、収益効率の改善を目指します。
- 米国事業の加速: 低侵襲カテーテル治療を提供する奥野医師との業務提携を通じて、米国におけるロールアップM&A(中小企業を多数買収し統合する戦略)やOBL(Office-Based Lab、クリニック内でカテーテル治療などを行う施設)展開を加速し、収益源の多様化とグローバル展開を推進する計画です。
- 新規事業の創出: 直近ではBMSと遠隔読影支援サービス事業を展開する新会社を設立しており、エムスリーグループとのシナジーを活かした新たな収益柱の育成にも積極的です。
通期予想は据え置かれていますが、第3四半期時点での進捗率から見ても計画達成には強いドライブが必要です。診療報酬改定や資金調達、建築コスト・人件費高騰、為替変動といったリスク要因に加えて、Q&Aセッションでは次期業績の数値目標や配当方針に関する言及がなかった点にも注目が必要です。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 6/9 | A: 良好 |
| 収益性 | 2/3 | 純利益とROAがプラスだが、営業キャッシュフローの項目で評価外または減点。 |
| 財務健全性 | 2/3 | 流動比率と株式希薄化の面で健全性を示すが、負債比率の面で改善余地あり。 |
| 効率性 | 2/3 | 営業利益率と四半期売上成長率は良好だが、ROEの面で改善が必要。 |
シーユーシーのPiotroski F-Scoreは6/9点と「良好 (A)」と評価されます。これは、企業の財務体質が比較的健全であり、収益性、財務健全性、効率性の各側面において一定の評価を得ていることを示します。
- 収益性スコア: 2/3点。純利益およびROA(総資産利益率)がプラスである点は評価されますが、営業キャッシュフローの項目で満点に至っていません。これは、システムが直近12ヶ月の明確な営業キャッシュフローデータを取得できなかったためか、あるいは特定の基準を満たさなかったためと考えられます。
- 財務健全性スコア: 2/3点。流動比率が2.09倍と基準値(1.5倍)を上回っており、短期的な支払い能力は良好です。また、株式の希薄化が見られない点もプラス評価です。しかし、D/Eレシオ(負債資本倍率)が1.65倍と高いため、負債の面で改善の余地があることを示しています。
- 効率性スコア: 2/3点。過去12か月の営業利益率が10.59%と10%を超え、四半期売上成長率も7.2%と堅調に伸びている点は評価されます。一方で、ROE(自己資本利益率)が5.51%と、投資家が期待する水準(一般的に10%以上が目安)を下回っているため、資本を効率的に活用して利益を生み出す能力にはさらなる改善が必要とされています。
【収益性】
- 営業利益率: 過去12か月で10.59%。これは、本業での稼ぐ力が比較的良好であることを示します。2025年3月期予想の営業利益率(5,343百万円 / 47,043百万円 = 11.36%)と比較しても同水準を維持しています。
- ROE(自己資本利益率): 実績では10.99%(2025年3月期)、過去12か月では5.51%です。ROEは株主のお金でどれだけ効率的に利益を上げたかを示す指標で、一般的に10%以上が良好とされます。2025年3月期の実績はベンチマークをクリアしていますが、直近12か月では低下しており、利益面での課題が浮き彫りになっています。
- ROA(総資産利益率): 過去12か月で2.70%。ROAは会社の総資産を使ってどれだけ効率的に利益を上げたかを示す指標で、一般的に5%以上が良好とされます。シーユーシーはベンチマークを下回っており、総資産に対する利益創出能力には改善の余地があります。これは、ホスピス新規開設やメディカルケアレジデンスの買収といった先行投資が資産を増加させ、一時的にROAを押し下げている可能性も考えられます。
【財務健全性】
- 自己資本比率: 実績で34.8%(2025年3月期)。自己資本比率は企業の財務安全性を測る指標で、30%以上が目安とされます。同社の比率は良好な水準にあり、企業がお金返しなくてもよい資産をどれだけ持っているかを示します。ただし、2024年3月期の43.47%から低下している点に注意が必要です。
- 流動比率: 直近四半期で2.09倍。流動比率は短期的な支払い能力を示す指標で、200%(2倍)以上が目安とされます。シーユーシーの流動比率は2.09倍と非常に高く、短期的な資金繰りに問題がないことを示しています。これは、急な出費や負債の返済に対応できる余裕があることを意味します。
【キャッシュフロー】
- 営業CF(営業キャッシュフロー): 2025年3月期実績で2,503百万円。過去の推移を見ると、2023年3月期が2,357百万円、2024年3月期が4,156百万円と変動があります。本業で稼ぐキャッシュフローは確保されていますが、安定した成長にはさらなる増加が望ましいです。
- 投資CF(投資キャッシュフロー): 2025年3月期実績で4,450百万円の収入です。これは、前期(-14,746百万円)から大きく変化しており、資産の売却などによる収入があったことを示唆します。これは、決算説明資料で言及されていた「資産流動化」が実行された結果である可能性があります。
- フリーCF(フリーキャッシュフロー): 2025年3月期実績で6,953百万円(営業CF 2,503百万円 + 投資CF 4,450百万円)。企業が自由に使えるキャッシュのことで、プラスであることが望ましいです。前期はマイナスでしたが、今期は大きくプラス転換しており、経営の柔軟性が向上したことを示しています。
- 財務CF(財務キャッシュフロー): 2025年3月期実績で-7,599百万円。これは、借入金の返済や配当金の支払いなどが行われたことを示唆します。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率: 2025年3月期実績で、営業CFが2,503百万円、純利益が3,131百万円であるため、比率は約0.80倍となります。この比率が1.0倍以上であることが健全とされます。1.0倍未満の場合、会計上の利益よりも実際のキャッシュフローが少ないことを示しており、利益の質に注意が必要な可能性があります。これは、売掛金の増加や売上債権の回収遅延などにより、会計上の利益が先行している可能性を示唆しています。今後の四半期で改善が見られるか注目すべき点です。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期決算短信によると、通期予想に対する進捗率は以下の通りです。
- 売上収益: 40,170百万円(通期予想 58,250百万円に対し 69.0%)
- 営業利益: 3,181百万円(通期予想 5,500百万円に対し 57.8%)
- 親会社帰属当期利益: 1,433百万円(通期予想 2,880百万円に対し 49.8%)
売上収益はまずまずの進捗ですが、営業利益と親会社帰属当期利益は通期予想に対して遅れが見られます。これは、新規ホスピス施設の初期赤字やメディカルケアレジデンスの買収・立ち上げ費用、そして米国子会社への貸付回収に関する為替差益の剥落といった特別損益(非経常的な利益減少要因)が影響していることが決算説明資料で示されています。会社は通期予想を据え置いていますが、残りの第4四半期で大幅な巻き返しが求められます。
直近3四半期の売上高・営業利益の推移は以下の通りです(厳密な四半期ごとのデータは提供されていないため、年度ごとの推移と、過去12ヶ月の合計値から傾向を読み取ります)。
損益計算書(年度別比較)より:
- 売上高:
- 2023年3月期: 35,210百万円
- 2024年3月期: 33,025百万円
- 2025年3月期: 47,043百万円
- 過去12か月: 51,723百万円(直近の四半期を含む売上高は前年度実績から大幅に増加傾向)
- 営業利益:
- 2023年3月期: 3,683百万円
- 2024年3月期: 3,736百万円
- 2025年3月期: 5,343百万円
- 過去12か月: 4,005百万円(2025年3月期から減少しており、直近の利益が圧迫されていることが示唆されます。これは上述の特別損益等が影響している可能性が高いです)
【バリュエーション】
- PER(株価収益率): 会社予想ベースで9.14倍。これは株価が1株当たり利益の何年分に相当するかを示す指標です。業界平均の25.7倍と比較すると、シーユーシーのPERは大幅に割安と判断できます。
- PBR(株価純資産倍率): 実績ベースで0.83倍。これは株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標です。PBRは1倍を下回ると、企業の解散価値よりも株価が低い「割安」と判断されることが多く、業界平均の2.5倍と比較しても大幅に割安な水準にあります。
提供されているバリュエーション分析の目標株価も参照すると、業種平均PER基準で1,521円、業種平均PBR基準で2,694円となっており、現在の株価905.0円からすると、理論上の上値余地は大きいと評価できます。ただし、PER・PBRが低い背景には、先行投資による利益圧迫や将来の不確実性などのリスク要因が市場に織り込まれている可能性も考慮が必要です。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: 0.02 / シグナルライン: 10.57 | 短期トレンドの方向性を示すMACDは、現状では明確なトレンド転換シグナルを示していません。MACD値がシグナルラインを大きく下回る状態は下落基調を示唆しますが、現在は中立的な解釈が適切です。 |
| RSI | 中立 | 41.7% | 買われすぎ(70%以上)でも売られすぎ(30%以下)でもない中立的な水準です。 |
| 5日線乖離率 | +1.69% | 直近の株価は短期的な移動平均線よりやや上に位置しており、短期的な買い圧力が若干強いモメンタムを示唆します。 | |
| 25日線乖離率 | -1.87% | 短期トレンドからやや下方に乖離しており、短期的な調整局面にある可能性があります。 | |
| 75日線乖離率 | -0.02% | 株価は中期的な移動平均線とほぼ同水準であり、中期的なトレンドは横ばい圏にあることを示唆します。 | |
| 200日線乖離率 | -12.98% | 株価は長期的な移動平均線から大きく下方に乖離しており、長期的な下落トレンドの中にいることを示唆します。 |
【テクニカル】
現在の株価は905.0円です。
- 52週高値・安値との位置: 年初来高値1,807円、年初来安値811円に対し、現在の株価は52週レンジの13.4%(0%が安値、100%が高値)の位置にあり、年間を通じて下落基調にある中で、安値圏にとどまっている状況です。
- 移動平均線との関係: 現在株価は、5日移動平均線(890.00円)を上回っていますが、25日移動平均線(922.20円)、75日移動平均線(905.15円)、そして200日移動平均線(1,037.64円)を全て下回っています。特に200日移動平均線からの乖離率が-12.98%と大きいため、長期的な下落トレンドが継続していると考えられます。短期的な回復の兆しは見られますが、本格的なトレンド転換には時間がかかる可能性があります。
【市場比較】
シーユーシーの株価は、過去1年間で日本の主要株価指数である日経平均株価やTOPIXに対して大幅に劣後しています。
- 日経平均比:
- 1ヶ月: 株式-0.98% vs 日経-2.88% → 1.90%ポイント上回る (直近1ヶ月はやや優位)
- 3ヶ月: 株式-2.48% vs 日経+6.95% → 9.43%ポイント下回る
- 6ヶ月: 株式-22.52% vs 日経+23.12% → 45.63%ポイント下回る
- 1年: 株式-38.56% vs 日経+37.90% → 76.46%ポイント下回る
- TOPIX比:
- 1ヶ月: 株式-0.98% vs TOPIX-2.18% → 1.20%ポイント上回る (直近1ヶ月はやや優位)
- 3ヶ月: 株式-2.48% vs TOPIX+7.03% → 9.50%ポイント下回る
特に過去3ヶ月、6ヶ月、1年といった中期から長期にかけて、市場全体の成長ペースに追いつけておらず、シーユーシー独自の要因(利益面の不振、先行投資の評価など)が株価に影響を与えていることが伺えます。
【注意事項】
- ⚠️ 信用倍率が41.37倍と高水準。信用買残が多い状況は、将来的に株価下落局面での売り圧力となる可能性があり、注意が必要です。
【定量リスク】
- ベータ値(5Y Monthly): -0.07。ベータ値がマイナスということは、市場全体(S&P 500、今回は日本株市場では日経平均やTOPIX)が上昇する際に株価が下落し、市場が下落する際に株価が上昇するなど、市場と逆の動きをする傾向があることを示唆します。ただし、絶対値がゼロに近いことから、市場全体の動きに対する感応度が非常に低い、あるいは相関関係が弱い銘柄であると解釈できます。
- 年間ボラティリティ: 64.06%。これは株価の年間の変動幅が大きいことを示し、投資におけるリスク(価格変動の不確実性)が高い銘柄です。
- シャープレシオ: 1.21。シャープレシオはリスクに見合うリターンが得られているかを示す指標で、1.0以上が良好とされます。シーユーシーは過去の高い年間平均リターンによって良い数値を出していますが、ボラティリティが高い中で、効率的にリターンを得てきたことを示唆します。しかし、過去1年リターンが-38.56%であることから、このシャープレシオは過去のパフォーマンス全体に基づくものであり、直近のリターンとは異なる点に留意が必要です。
- 最大ドローダウン: -38.69%。これは過去の一定期間で発生した最も大きな下落率を示します。仮に100万円を投資した場合、市場環境や企業固有の要因によっては、年間で±64万円程度(ボラティリティに基づく簡略的な想定変動幅)の株価変動が想定されます。また、この最大ドローダウンから、約39万円の元本割れが発生する可能性も考慮に入れるべきです。
【事業リスク】
- 診療報酬改定の影響: 2026年6月に診療報酬改定が予定されており、本体報酬は+3.09%のプラス改定が決定していますが、具体的な診療項目ごとの影響は未公表です。シーユーシーの主な収益源である医療機関支援やホスピス、訪問看護事業にとって、診療報酬の変動は業績に直接的な影響を与えるため、改定内容の詳細とその影響は重要なリスク要因となります。
- 建築コスト・人件費高騰: 医療・介護業界では、施設の新規開設や増床に伴う建築コスト、さらに人手不足を背景とした人件費の高騰が進行しています。シーユーシーが注力するホスピスやメディカルケアレジデンスの拡大戦略において、これらのコスト増は新規事業の採算性や既存事業の収益性を圧迫する可能性があります。
- 先行投資に伴う利益圧迫と資金調達リスク: 米国事業への積極的な投資や新規施設の立ち上げ費用が先行することで、短期的に利益を圧迫しています。また、今後の成長戦略を支えるための資金調達や、決算説明資料で言及された資産流動化(オフバランス化)の実行確実性は不確実な要因であり、計画通りに進まない場合には、資金繰りの悪化や財務レバレッジの増加リスクがあります。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況: 信用買残が682,600株に対して、信用売残は16,500株と極めて少ない状態です。結果として信用倍率は41.37倍と非常に高い水準にあります。これは、将来的に買方の反対売買(売り)が発生した場合、株価にとって大きな売り圧力となる可能性があることを示唆します。
- 主要株主構成:
- エムスリー: 62.02%
- ナショナル・フィナンシャル・サービシィズ: 6.07%
- 日本カストディ銀行(信託口): 4.31%
エムスリーが筆頭株主として過半数以上の株式を保有しており、経営への影響力が非常に大きいことが特徴です。これは経営の安定性をもたらす一方で、浮動株比率が低くなる要因にもなります。
- ニュース動向分析: 総合センチメントは「ポジティブ」と評価されており、特にBMSとの新会社設立による遠隔読影支援サービス事業の展開など、新規事業拡大による成長期待が市場で注目されています。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想): 0.00%
- 1株配当(会社予想): 0.00円
- 配当性向: 0.00% (配当実績なし)
シーユーシーは現在、配当を実施していません。これは、事業拡大や成長戦略のための投資を優先しているためと考えられます。創業から間もないグロース市場上場企業として、持続的な成長を実現するための内部留保と再投資を重視する経営方針であると解釈できます。株主還元の観点からは、配当を重視する投資家には不向きな銘柄と言えるでしょう。自社株買いに関するデータは提供されていません。
SWOT分析
強み
- 成長市場での事業展開: 高齢化に伴う在宅医療や終末期医療のニーズ増により、ホスピスやメディカルケアレジデンス事業は高い成長性を有しています。
- エムスリーの子会社シナジー: 親会社であるエムスリーの強力な経営基盤と医療業界における圧倒的なネットワークは、事業拡大や新規サービス展開における大きな強みです。
弱み
- 短期的な利益成長の鈍化: 先行投資や新規施設立ち上げに伴う初期費用、為替差益の剥落などが原因で、売上高の伸びに対し利益が計画を下回っており、収益性改善が喫緊の課題です。
- 財務リスクと資金調達の必要性: D/Eレシオが高く、米国事業拡大や新規投資のための資金調達、資産流動化の確実性など、財務面での不確実性が存在します。
機会
- 米国医療市場への進出: 低侵襲カテーテル治療など、日本で培ったノウハウを海外、特に成長性の高い米国市場に展開することで、新たな収益基盤を確立する大きな機会があります。
- 新規医療サービスの創出: BMSとの遠隔読影支援サービスなど、デジタル技術を活用した医療プラットフォームと連携し、新たな医療ニーズに応えるサービスを展開する余地があります。
脅威
- 診療報酬改定の不確実性: 医療サービスの価格を国が定める診療報酬改定は、企業の収益に直接的な影響を与えるため、今後の改定内容によっては業績に大きな下方リスクをもたらす可能性があります。
- 競争激化とコスト高騰: ヘルスケア業界は新規参入も多く、激しい競争環境にあります。また、建築コストや人件費の高騰は、事業展開におけるコスト圧力を増大させる要因となります。
この銘柄が向いている投資家
- 長期的な視点で成長を重視する投資家: 高齢化社会・医療需要増という構造的な追い風を受け、先行投資によって将来の成長が期待できる企業を長期で応援したい投資家には魅力的です。
- グローバル展開に期待する投資家: 米国市場への本格参入など、国内市場に留まらない成長戦略に魅力を感じる投資家には注目できるでしょう。
- PSR(株価売上高倍率)など売上成長を評価する投資家: 現状のPBR/PERの割安感は、利益面での課題を反映しているものの、売上高成長自体は高い水準を維持しているため、将来的な利益化への期待を持って投資できる可能性があります。
この銘柄を検討する際の注意点
- 利益改善の進捗と通期予想の達成状況: 足元の利益が計画を下回っているため、第4四半期での巻き返しや、次期以降の利益改善策・成果を注視する必要があります。特に資産流動化の実行有無とその効果は重要です。
- 診療報酬改定の内容と影響: 今後公表される診療報酬改定の詳細が、本業の収益性にどのような影響を与えるかを慎重に見極める必要があります。
- 信用倍率の高さ: 信用買い残が多い状況は、株価上昇時の重しとなったり、下落要因となりやすいため、短期的な需給動向には注意が必要です。
今後ウォッチすべき指標
- 四半期ごとの営業利益率・ROEの推移: 先行投資の効果が収益に反映され、利益率やROEが改善していくか。
- 米国事業の具体的な進捗と成果: 業務提携やM&Aによる売上・利益への貢献度。
- ホスピス多機能併設モデルへの転換の成果: 施設の効率化と収益性改善が進むか。
- 通期業績予想に対する進捗率の更新情報: 特に利益面の計画達成に向けた具体的な進捗。
成長性: S
評価基準: S(15%以上) / A(10-15%) / B(5-10%) / C(0-5%) / D(マイナス)
シーユーシーは、2025年3月期から2026年3月期の売上高通期予想で23.8%増(47,043百万円から58,250百万円)と非常に高い成長率を見込んでいます。直近の四半期売上成長率も前年比+7.2%と堅調であり、ホスピスやメディカルケアレジデンス事業が成長を牽引していることから、成長性は極めて優良と評価します。
収益性: A
評価基準: S(ROE15%以上かつ営業利益率15%以上) / A(ROE10-15%または営業利益率10-15%) / B(ROE8-10%または営業利益率5-10%) / C(ROE5-8%または営業利益率3-5%) / D(ROE5%未満かつ営業利益率3%未満)
実績ROEは10.99%(2025年3月期)、過去12か月の営業利益率は10.59%であり、両指標ともに10%台と良好な水準にあります。ただし、直近12か月のROEは5.51%と低下傾向にあるため、「S」評価には届かないものの、本業の稼ぐ力は良好と判断し「A」と評価します。
財務健全性: A
評価基準: S(自己資本比率60%以上・流動比率200%以上・F-Score7点以上) / A(自己資本比率40-60%・流動比率150%以上・F-Score5-6点) / B(自己資本比率30-40%・F-Score3-4点) / C(自己資本比率20-30%・F-Score1-2点) / D(自己資本比率20%未満・F-Score0点)
自己資本比率は34.8%であり、基準Bの範囲内ですが、流動比率が209%と非常に高く、短期的な支払い能力は優れています。Piotroski F-Scoreも6/9点と「良好 (A)」であることから、総合的に見て財務健全性は良好と判断し「A」と評価します。ただし、D/Eレシオが1.65倍と高めである点は中長期的な改善が望まれます。
バリュエーション: S
評価基準: S(PER/PBR業界平均の70%以下) / A(80-90%) / B(90-110%) / C(110-130%) / D(130%以上)
会社予想PERは9.14倍(業界平均25.7倍の約35%)、実績PBRは0.83倍(業界平均2.5倍の約33%)であり、いずれも業界平均を大幅に下回っています。現在の株価水準は、利益面での短期的な課題や先行投資リスクを織り込んだ結果と考えられますが、将来の成長性を考慮すると、割安感は非常に高いと判断し「S」と評価します。
企業情報
| 銘柄コード | 9158 |
| 企業名 | シーユーシー |
| URL | https://www.cuc-jpn.com/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 905円 |
| EPS(1株利益) | 98.24円 |
| 年間配当 | 0.00円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 10.5倍 | 1,033円 | 2.7% |
| 標準 | 0.0% | 9.1倍 | 898円 | -0.2% |
| 悲観 | 1.0% | 7.8倍 | 802円 | -2.4% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 905円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 446円 | △ 103%割高 |
| 10% | 558円 | △ 62%割高 |
| 5% | 704円 | △ 29%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アンビスホールディングス | 7071 | 513 | 503 | 23.97 | 1.35 | 5.8 | 0.77 |
| サンウェルズ | 9229 | 256 | 90 | – | 1.27 | -19.3 | 0.00 |
| 日本ホスピスホールディングス | 7061 | 828 | 69 | 11.62 | 1.89 | 16.3 | 3.01 |
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