企業の一言説明
ゼビオホールディングスは、「スーパースポーツゼビオ」や「ヴィクトリア」といった主要ブランドを中心に、スポーツ用品・アパレルの専門店を東日本で展開する業界大手の企業です。多角的な店舗運営に加え、ゴルフ、アウトドア、健康関連事業、アリーナ運営なども手掛けています。
投資判断のための3つのキーポイント
- 低PBRと高配当利回りだが、収益性悪化と減配リスク: PBRは0.35倍と業界平均と比較して大幅に割安な水準にありますが、直近12ヶ月のROEは-1.81%、純利益は赤字となっており、収益性の著しい悪化が指摘されます。予想配当利回りは3.44%と高水準ですが、配当性向が約637%と極めて高く、現行配当の持続性には大きな懸念があります。
- 市場環境の変化と競争激化による業績低迷: 新型コロナウイルス感染症拡大後のスポーツ・アウトドア需要の落ち着き、物価上昇による消費者の購買意欲減退、ECサイトや競合他社との競争激化が、同社の収益を圧迫しています。2026年3月期第3四半期決算では、営業利益が前年同期比58.9%減となるなど、厳しい状況が続いています。
- 堅実な財務健全性も今後の事業再構築が急務: 自己資本比率は59.5%、流動比率は1.73倍と、財務基盤は比較的健全性を保っています。Piotroski F-Scoreも「良好」評価(5/9点)を得ています。しかし、本業の収益力が低下している中で、店舗の出退店を繰り返しながらも売上高は横ばい圏で推移しており、抜本的な事業構造改革や高収益化への転換が急務となっています。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | D | 停滞・後退 |
| 収益性 | D | 業績悪化 |
| 財務健全性 | A | 良好 |
| バリュエーション | D | 割高(PER基準) |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1,016.0円 | – |
| PER | 178.25倍 | 業界平均21.3倍 |
| PBR | 0.35倍 | 業界平均1.8倍 |
| 配当利回り | 3.44% | – |
| ROE | -1.81% | – |
1. 企業概要
ゼビオホールディングス(東証プライム上場、証券コード:8281)は、全国でスポーツ用品・アパレルの専門店を展開する企業です。主力の「スーパースポーツゼビオ」や「ヴィクトリア」のほか、「ゴルフパートナー」「L-Breath」などの専門ブランドを多角的に展開しています。物販事業を核としつつ、アイスホッケークラブ運営、アリーナ運営、デジタルプラットフォーム開発、人材サービス、クレジットカード事業など、スポーツ関連の幅広い事業を手掛けることで収益モデルを多角化しています。
2. 業界ポジション
同社は、スポーツ用品小売業界において、東日本を中心に広範な店舗ネットワークと多様なブランドポートフォリオを持つ大手の一角を占めています。特定の用品に特化しない「ゼビオ」や「ヴィクトリア」のメガショップ展開に加え、ゴルフやアウトドアといった専門分野でブランドを確立し、競合に対する差別化を図っています。しかし、業界全体としてはEC化の進展や異業種からの参入、国内市場の飽和という課題に直面しています。同社のPERは178.25倍と業界平均の21.3倍を大きく上回る極めて高い水準にあり、直近の収益性の悪化と業績予想の低さが影響しています。一方、PBRは0.35倍と業界平均の1.8倍を大幅に下回っており、純資産価値に比べて株価が低く評価されている状態です。
3. 経営戦略
ゼビオホールディングスは、スポーツ用品小売事業を主軸に、複合的なスポーツ関連事業の展開を進めています。中期経営計画の詳細は提供データにありませんが、決算短信からは出店と閉店を積極的に行うことで、店舗網の最適化と売場面積の拡大を進めていることが伺えます。2026年3月期第3四半期末時点で894店舗を展開し、売場面積を前期末比で+2,520坪増加させました。しかしながら、直近の決算では売上高の前年同期比微増に対し、営業利益が大幅な減益となっており、単なる店舗数や売場面積の拡大だけではなく、既存店の収益性向上や商品構成の見直し、効率的な運営体制の構築が急務と考えられます。特にウィンタースポーツやゴルフ、アパレル部門のマイナス成長を鑑みると、市場トレンドに合わせた商品戦略や、付加価値の高いサービス提供による顧客体験向上への重点的な投資が求められます。
今後のイベントとしては、2026年3月30日に期末配当の権利落ち日(Ex-Dividend Date)が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 5/9 | A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり) |
| 収益性 | 1/3 | 純利益がマイナスだが、ROAはプラス水準。 |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率やD/Eレシオ、株式希薄化の面で高い健全性を維持。 |
| 効率性 | 1/3 | 営業利益率とROEが低水準であり、資本効率に課題が存在。 |
Piotroski F-Scoreは5/9点と「良好」な判定です。これは、同社の財務健全性スコアが3/3点と満点であることに支えられています。高い流動比率と低いD/Eレシオ、株式希薄化の抑制が評価されています。一方で、収益性スコアは1/3点、効率性スコアも1/3点と低評価であり、特に直近12ヶ月の純利益はマイナス、営業利益率とROEも低迷している点が課題です。これは、収益獲得能力および資本を効率的に活用して利益を生み出す能力に改善の余地があることを示唆しています。
【収益性】営業利益率、ROE、ROA
ゼビオホールディングスの収益性は直視が必要です。過去12ヶ月(直近決算期)の営業利益率は0.68%と非常に低く、ベンチマークである5%を大きく下回っています。ROE(株主資本利益率)は-1.81%とマイナスであり、株主が出資した資本を効率的に活用できていない状況にあります。一般的な目安とされる10%には遠く及ばず、収益性悪化の深刻さを示しています。ROA(総資産利益率)も1.01%と、ベンチマークの5%を下回っており、企業が保有する資産全体を活用して利益を上げる力も弱いと言わざるを得ません。この収益力の低迷がPERの異常な高さとPBRの低さの要因となっています。
【財務健全性】自己資本比率、流動比率
財務健全性については、比較的良好な水準を保っています。自己資本比率は59.5%と、経営の安定性を示す目安である40%を大きく上回っており、負債依存度の低い堅実な財務体質です。流動比率は1.73倍(173%)であり、短期的な支払い能力の健全性を示す目安である150%を上回っています。これは、短期的な債務返済に十分な流動資産を保有していることを意味し、急な資金需要にも対応できる体力があることを示しています。
【キャッシュフロー】営業CF、FCFの状況
同社のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフロー(営業CF)がプラスを維持しているものの、フリーキャッシュフロー(FCF)は年によって変動が見られます。過去3年間の営業CFは、2023年3月期が7,020百万円、2024年3月期が4,274百万円、2025年3月期が12,057百万円と推移しており、本業によるキャッシュ創出能力は安定しています。しかし、投資活動によるキャッシュフローが2023年3月期-5,477百万円、2024年3月期-8,041百万円、2025年3月期-9,598百万円と大規模な投資が続いているため、FCFは2024年3月期に-3,767百万円とマイナスに転じました。2025年3月期は2,459百万円とプラスを確保していますが、投資活動が継続する中で、安定的なFCFの創出が重要となります。
【利益の質】営業CF/純利益比率
営業CF/純利益比率は、企業が稼ぎ出した利益が現金として手元に残っている度合いを示します。この比率が1.0以上であれば、利益の質が高い(現金を伴う利益)と判断されます。
ゼビオホールディングスの直近12ヶ月の純利益は-879百万円とマイナスであるため、この比率を算出することはできません。純利益がマイナスであった期間において、営業CFは4,874百万円とプラスを維持しており、一時的な損失は計上しつつも、事業活動自体からは現金を創出できていたことを示唆しています。ただし、利益の質が健全であると判断するためには、安定的に純利益がプラスであり、かつ比率が1.0を上回っている必要があります。
【四半期進捗】通期予想に対する進捗率、直近3四半期の売上高・営業利益の推移
2026年3月期 第3四半期決算短信によると、通期予想に対する進捗率は以下の通りです。
- 売上高進捗率: 通期予想253,534百万円に対し、188,803百万円(74.5%)
- 営業利益進捗率: 通期予想4,017百万円に対し、2,494百万円(62.1%)
- 経常利益進捗率: 通期予想5,082百万円に対し、4,078百万円(80.3%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益進捗率: 通期予想236百万円に対し、866百万円(366.9%)
特に注目すべきは、親会社株主に帰属する四半期純利益進捗率が366.9%と通期予想を大幅に上回っている点です。これは、通期純利益予想が極めて保守的に設定されているか、期の最終四半期に大規模な特別損失計上を見込んでいる可能性を示唆します。
直近3四半期の状況を見ると、売上高は前年同期比+0.3%と横ばいで推移している一方で、営業利益は前年同期比△58.9%と大幅な減益となっています。これは、特別損失(固定資産処分損2,366百万円、賃貸借契約解約損171百万円を含む2,711百万円)の計上に加え、売上原価や販管費の増加が収益を圧迫していることを示唆しており、単価上昇やコスト抑制を上回る収益改善が実現できていない状況です。
【バリュエーション】PER/PBR
ゼビオホールディングスの株価バリュエーションは、指標によって大きく異なる評価となります。
- PER(株価収益率): 会社予想EPSの5.70円に基づくと、現在の株価1,016.0円に対し178.25倍となります。これは小売業の業界平均PER21.3倍と比較して極めて割高な水準です。過剰なPERは、現在の利益水準が非常に低いか、将来の収益成長に対する過度な期待が織り込まれていることを示しますが、現状は前者、すなわち利益が極端に低いことに起因するものです。
- PBR(株価純資産倍率): 直近実績のBPS2,894.78円に対し、0.35倍となります。これは小売業の業界平均PBR1.8倍を大幅に下回っており、理論上は著しく割安と評価できます。PBRが1倍未満であることは、会社の解散価値である純資産を下回って株価が評価されている状態であり、市場が現在の事業または将来性に対して悲観的な見方をしている可能性を示唆します。これは、収益性の低迷と成長性の停滞が主要因と考えられます。
現状のPERとPBRの乖離は、収益性の悪化によってPERが異常値になっている一方で、企業の持つ純資産価値には一定の評価がされているものの、その純資産を活かしきれていない状態を表していると言えます。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -16.09 / シグナル値: -9.88 | 短期的な売買シグナルは発生していないが、MACD値がシグナル値を下回っており下降トレンドを示唆。 |
| RSI | 中立 | 32.3% | 売られすぎ水準(30%以下)に近いが、現状は過熱感のない中立的な状態。 |
| 5日線乖離率 | – | -1.95% | 株価は5日移動平均線を下回って推移しており、短期的な下落モメンタムが働いている。 |
| 25日線乖離率 | – | -6.27% | 株価は25日移動平均線を下回っており、短期的な下降トレンドが継続。 |
| 75日線乖離率 | – | -5.20% | 株価は75日移動平均線を下回っており、中期的な下降トレンドが継続。 |
| 200日線乖離率 | – | -7.96% | 株価は200日移動平均線を下回っており、長期的な下降トレンドが継続。 |
【テクニカル】52週高値・安値との位置、移動平均線との関係
ゼビオホールディングスの現在の株価1,016.0円は、年初来安値1,015.00円とほぼ同水準にあり、52週レンジ内位置はわずか0.3%と非常に低い位置にあります。これは、過去1年間で株価が最も低迷している水準であることを示唆しています。
移動平均線との関係を見ると、現在の株価は5日、25日、75日、200日の全ての主要移動平均線を下回って推移しており、強い下降トレンドにあることが確認できます。特に、より長期の移動平均線である200日移動平均線(1,102.44円)を大きく下回っていることは、株価の長期的な低迷を示唆する重要なシグナルです。これは、投資家心理がネガティブに傾いており、短期的な反発の兆しも見えにくい状況と言えます。
【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス
ゼビオホールディングスの株価は、主要市場指数である日経平均株価およびTOPIXに対して、著しく劣後するパフォーマンスを示しています。
- 日経平均比:
- 1ヶ月: 株式-9.04% vs 日経-5.65% → 3.40%ポイント下回る
- 1年: 株式-19.30% vs 日経+44.69% → 63.99%ポイント下回る
- TOPIX比:
- 1ヶ月: 株式-9.04% vs TOPIX-4.05% → 5.00%ポイント下回る
- 1年: 株式-19.30% vs TOPIX+19.95% → 39.25%ポイント下回る
特に1年間のパフォーマンスでは、日経平均が+44.69%と大きく上昇する中で、同社株価は-19.30%と大幅に下落しており、市場全体の成長の恩恵を全く受けられていない状況です。これは、同社固有の業績悪化や成長鈍化が投資家の評価に強く反映されていることを示しており、市場からの投資魅力が低下していることを物語っています。
【注意事項】
⚠️ 低PBR(0.35倍)ながらも直近12ヶ月で赤字を計上し、さらに通期予想でも低水準の利益を見込んでいるため、バリュートラップの可能性がある点に注意が必要です。財務は健全ですが、収益回復が見込めなければ割安感が解消されにくい状況と言えます。信用倍率は0.66倍であり、売り残が買い残を上回っている状況です。これは将来の買い戻しを促す可能性も秘めていますが、株価の低迷状況を鑑みると、現時点では大きな買い圧力には繋がっていません。
【定量リスク】ベータ値、ボラティリティ、最大ドローダウン
- ベータ値: 0.16 (5年月次)。ベータ値が1未満であることは、市場全体(S&P 500)の変動に対して株価変動が小さいことを意味します。ゼビオホールディングスの場合、非常に低いベータ値であり、市場全体の動きに比較的連動しにくい、ディフェンシブな特性を持つと言えます。
- 年間ボラティリティ: 22.32%。この数値は、過去1年間における株価の変動の激しさを示します。年間ボラティリティ22.32%は中程度の変動性であり、投資期間中に株価が上下に大きく動く可能性があります。仮に100万円投資した場合、年間で±22.32万円程度の変動が想定されることを意味します。
- シャープレシオ: -0.08。シャープレシオは、リスク1単位あたりどれだけのリターンが得られたかを示す指標です。マイナスであることは、無リスク資産(例えば短期国債)のリターンを下回っていることを意味し、リスクを取ったことによる超過リターンが得られていない状況を示唆しています。
- 最大ドローダウン: -29.51%。これは、過去の一定期間で株価が最高値から最大で約3割下落した経験があることを示します。投資家は、同様の下落が将来も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。
【事業リスク】
- 市場環境の変化と競争激化: スポーツ用品小売市場は、ECサイトの普及や異業種からの参入により競争が激化しています。また、健康志向の高まりで需要は一定数ありますが、消費者の嗜好やライフスタイルの変化への対応が遅れると、市場シェアを失うリスクがあります。特に価格競争の激化は利益率を圧迫する要因となります。
- 収益性の低迷と在庫増加: 近年の決算では、売上高が横ばいにもかかわらず利益が大幅に減少する傾向にあります。これは、売上原価や販管費の増加、あるいは商品単価の下落が影響している可能性を示します。また、商品在庫が+10.7%増と増加傾向にあることから、不良在庫化による評価損発生やキャッシュフロー悪化のリスクも懸念されます。
- 減配リスクと株主還元策の不確実性: 直近の配当利回りは高水準ですが、配当性向が約637%と極端に高く、本業で稼いだ利益では配当を賄えていない状況です。これは、内部留保の取り崩しや借入によって配当を維持している可能性を示唆しており、将来的な業績低迷が続く場合には減配されるリスクが非常に高いと言えます。
7. 市場センチメント
市場センチメントは、直近のニュース動向と株価パフォーマンスから見てネガティブな傾向にあります。特に第3四半期の経常利益が41%減益で着地したニュースは、業績下振れへの懸念を強めています。
- 信用取引状況:
- 信用買残: 170,400株
- 信用売残: 259,400株
- 信用倍率: 0.66倍
信用倍率が1倍未満で、売り残が買い残を上回る状況です。これは、株価が上昇した場合に売り方の買い戻し(ショートカバー)の動きが出て、株価を押し上げる要因となる可能性を秘めています。しかし、信用買残と信用売残の絶対数が出来高と比較して極端に多いわけではなく、現状では大きな株価変動要因として機能しているとは言い難いです。
- 主要株主構成:
上位株主には、創業者一族関連の(有)サンビックや公益財団法人諸橋近代美術館、(有)ティー・ティー・シーなどが名を連ね、全体の4割以上を占めています。また、自社(自己株口)も13.63%保有しており、安定株主が比較的多い構造です。機関投資家(日本マスタートラスト信託銀行など)も一部保有していますが、創業家による高い支配力が特徴的です。
8. 株主還元
ゼビオホールディングスの株主還元策は、高水準の配当を維持している点が特徴です。
- 配当利回り: 会社予想年間配当35.00円に基づくと、現在の株価1,016.0円で3.44%となります。これは、プライム市場平均と比較しても魅力的な水準です。
- 配当性向: 2026年3月期の会社予想EPS5.70円に対し、年間配当35.00円とすると、配当性向は驚異の約614%(短信記載の1株利益5.49円を元にすると約637%)となります。これは、当期純利益を大きく上回る配当を実施していることを示しており、実質的には利益以上の資金を株主に還元している状態です。非常に高い配当性向は、持続可能性の観点から大きな懸念材料となります。
- 自社株買いの状況: 直近のデータでは、大規模な自社株買いの実施は確認できませんでした。
現状の配当水準は、企業の収益力に対して過大な負担となっており、今後の業績回復が見られない場合、減配のリスクが非常に高いと判断されます。
SWOT分析
強み
- 広範な店舗ネットワークと多様なブランドポートフォリオ: 「ゼビオ」「ヴィクトリア」「ゴルフパートナー」「L-Breath」など、総合型から専門型まで幅広いブランドと約900店舗のネットワークにより、多様な顧客層とニーズに対応。
- 比較的堅実な財務体質: 自己資本比率59.5%、流動比率1.73倍と安定した財務基盤を保持しており、緊急時への対応力や事業再編への余力を持つ。
弱み
- 収益性の著しい悪化と低迷: 直近12ヶ月の純利益は赤字、ROEは-1.81%、営業利益率0.68%と、本業の収益力が極めて低い水準にあり、資本効率も悪い。
- 高すぎる配当性向と減配リスク: 予想配当性向は600%を超え、持続不可能な水準にあるため、将来的な減配リスクが高く、投資家の信頼を損なう可能性。
機会
- 健康志向の継続とスポーツ需要の多様化: 国民の健康意識の高まりや、レジャーとしての多様なスポーツ・アウトドア活動への需要は今後も継続する可能性があり、これに合わせた商品・サービス展開で市場を獲得する機会。
- デジタル化・ECビジネスの強化: AIやデータ分析を活用した顧客体験の向上、パーソナライズされた提案、ECサイトとの連携強化によるオムニチャネル戦略の推進を通じて、新たな収益源を確立する機会。
脅威
- EC専業企業や異業種からの参入による競争激化: オンラインでの購入が一般化し、AmazonなどのEC大手やアパレル企業のスポーツ分野への参入により、価格競争やサービス競争が激化し、収益を圧迫する脅威。
- 消費者の購買意欲減退とインフレコスト圧迫: 物価上昇や景気後退懸念による消費者の節約志向は、小売業にとって逆風。また、輸入コスト増や人件費上昇も利益率を圧迫する脅威。
この銘柄が向いている投資家
- 財務の安定性を重視し、ターンアラウンド(業績回復)の可能性に期待する投資家: 自己資本比率が高く財務は健全であるため、将来的な事業構造改革や収益改善に成功すれば、現在の低PBRが再評価される可能性に賭ける投資家。
- 低ベータ値による市場変動への耐性を重視する投資家: ベータ値が0.16と非常に低く、市場全体の大きな下落局面においては比較的株価が安定する傾向があるため、そうした特性を好む投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 収益性改善への具体的な道筋: 現在の収益性は極めて低く、赤字傾向にあります。事業リストラやコスト削減、高付加価値戦略など、具体的な収益改善策とその進捗を慎重に見極める必要があります。
- 高配当性向の持続可能性: 非常に高い配当性向は、現在の利益水準では維持困難です。配当政策の変更(減配)リスクが高いことを十分に理解し、その影響を考慮する必要があります。
今後ウォッチすべき指標
- 営業利益率の推移: 最低でも3%、目標としては業界平均に近い5%以上への回復を目指せるか。
- EPS(1株当たり利益)と当期純利益の黒字化および安定化: 継続的な赤字を脱却し、安定的に利益を創出できる体制が確立されるか。特に通期予想に対する第4四半期の着地を確認。
- 商品回転率と在庫水準: 在庫が増加傾向にあるため、効率的な在庫管理と商品回転率の改善が進むか。過剰な在庫は評価損につながるため、その動向を注視。
- 出店/閉店戦略による既存店売上高の改善: 売場面積の拡大だけでなく、既存店舗の売上高と収益性が向上しているかを注視する。
成長性: D (停滞・後退)
根拠: 直近12ヶ月の純利益は-879百万円と赤字であり、EPSも-19.51円とマイナスです。2026年3月期の通期予想も純利益236百万円、予想EPS5.70円と大幅な減益を見込んでおり、過去の利益水準と比較しても持続的な成長が見られません。売上高は微増傾向にあるものの、利益を伴わない成長であり、企業としての成長性は停滞・後退していると評価されます。直近の四半期利益成長率も-63.30%と大幅に減少しており、この評価は妥当です。
収益性: D (業績悪化)
根拠: 過去12ヶ月のROEは-1.81%、営業利益率は0.68%と、いずれもベンチマーク(ROE 10%、営業利益率 5%)を大幅に下回る低水準です。利益率が極めて低く、株主資本および総資産を効率的に活用して利益を生み出す能力が著しく低いと判断されます。収益指標が全て基準を大きく下回り、業績が悪化している状況です。
財務健全性: A (良好)
根拠: 自己資本比率は59.5%と非常に高く、流動比率も1.73倍(173%)と短期的な支払い能力に問題はありません。Piotroski F-Scoreも5/9点で「良好」評価を得ており、特に財務健全性に関する項目では満点の3/3点を獲得しています。負債依存度が低く、安定した財務基盤を保持している点で優れています。
株価バリュエーション: D (割高(PER基準))
根拠: PERは会社予想EPS5.70円に対して178.25倍と、業界平均の21.3倍を大きく上回る極めて割高な水準です。これは利益が非常に低いため異常値となっています。PBRは0.35倍と業界平均の1.8倍を大幅に下回り割安ですが、現在の収益性の悪化を鑑みると、この低PBRはバリュートラップの可能性を強く示唆しています。純資産に対して株価が低く評価されているものの、収益性の回復が見込めない現状では、総合的に見てバリュエーションはDと判断されます。
企業情報
| 銘柄コード | 8281 |
| 企業名 | ゼビオホールディングス |
| URL | http://www.xebio.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,016円 |
| EPS(1株利益) | 5.70円 |
| 年間配当 | 3.44円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 46.0倍 | 262円 | -22.8% |
| 標準 | 0.0% | 40.0倍 | 228円 | -24.7% |
| 悲観 | 1.0% | 34.0倍 | 204円 | -26.3% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,016円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 122円 | △ 733%割高 |
| 10% | 152円 | △ 567%割高 |
| 5% | 192円 | △ 429%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アルペン | 3028 | 2,040 | 793 | 14.68 | 0.63 | 4.4 | 2.45 |
| ヒマラヤ | 7514 | 844 | 103 | 37.18 | 0.65 | 1.7 | 3.08 |
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.32)」によって自動生成されました。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。