企業の一言説明

メニコンは、コンタクトレンズの開発、製造、販売を一貫して手掛ける、業界大手の一角を占める企業です。特に定額制・会員制ビジネスモデルに強みを持ち、グローバルに事業を展開しています。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 成長戦略とグローバル展開: 主力である1DAYコンタクトレンズの拡販と、マレーシア新工場の稼働による生産体制強化を通じて、国内外での成長を加速させる戦略を掲げています。特にアジア地域を中心とした海外市場での拡大余地は大きく、ヘルスケア・ライフケア分野での新規事業創出にも注力し、持続的な成長を目指しています。
  • 独自の定額制ビジネスモデル: 「メルスプラン」に代表される定額制・会員制サービスは、顧客の囲い込みと安定的な収益基盤を形成しており、競合との差別化要因となっています。これにより、継続的な顧客からのキャッシュフローが期待でき、業績の安定に寄与しています。
  • 短期的な利益圧迫リスクとバリュエーション: 直近の決算では好調な進捗を見せているものの、経営陣は2026年3月期第4四半期にマレーシア工場の稼働に伴う原価計上や販管費投入、一過性費用を想定しており、短期的な利益圧迫要因となる可能性があります。また、バリュエーション指標の一部は業界平均をやや上回る水準であり、現状の株価に一定の成長期待が織り込まれている可能性も考慮が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 B 堅実な成長
収益性 B 改善余地あり
財務健全性 A 良好な水準
バリュエーション B 適正水準

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,782.0円
PER 23.04倍 業界平均21.1倍(やや高め)
PBR 1.42倍 業界平均1.8倍(やや低め)
配当利回り 1.57%
ROE 7.53%

1. 企業概要

メニコン(7780)は、コンタクトレンズおよびそのケア用品の製造・販売を主軸とする企業です。日本国内の病院、眼科クリニック、コンタクトレンズ販売店、眼鏡店、ドラッグストアなど多岐にわたる販路を通じて製品を提供しており、海外市場への輸出も積極的に行っています。主力事業はビジョンケア事業であり、特に「メルスプラン」に代表される定額制・会員制モデルが収益の安定に貢献しています。同社は、1957年の設立以来、コンタクトレンズの開発から製造、販売までを一貫して手掛ける独自の体制を構築しており、高い技術力と品質管理能力、そして顧客を囲い込むビジネスモデルが参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

メニコンは、日本のコンタクトレンズ市場において角膜コンタクトレンズの大手として確固たる地位を築いています。定額制・会員制サービス「メルスプラン」は、顧客の継続利用を促し、安定的な売上と利益の確保に貢献する独自の強みとなっています。競合他社と比較して、開発から製造、販売までを一貫して行う垂直統合型ビジネスモデルにより、製品品質のコントロールとコスト効率の最適化を図っています。
バリュエーション指標を見ると、メニコンのPER(会社予想)は23.04倍であり、精密機器業界の平均PER 21.1倍と比較するとやや高めの水準にあります。一方、PBR(実績)は1.42倍で、業界平均の1.8倍を下回っており、純資産に対しては比較的割安であると評価できます。

3. 経営戦略

メニコンは「Vision2030」およびその中間目標である「マイルストーン2027」を掲げ、持続的な成長の実現を目指しています。具体的な成長戦略としては、主力製品である1DAYシリコーンハイドロゲルレンズの国内外での拡販を最優先課題とし、マレーシア、シンガポール、各務原における生産能力の拡充を進めています。特に、マレーシア新工場の稼働開始は、グローバル供給体制の強化とコスト競争力向上に繋がる重要な施策です。
また、近視矯正治療用レンズであるオルソケラトロジー事業においても、処方医家の育成やソフトウェアの拡販を通じて市場拡大を目指しています。さらに、ヘルスケア・ライフケア分野での新規事業創出を図り、コンタクトレンズ事業に次ぐ「第2の収益柱」を確立することで、事業ポートフォリオの多角化を進めています。
直近の重要イベントとしては、2026年3月30日に「Ex-Dividend Date(配当落ち日)」が、2026年5月13日に「Earnings Date(決算発表日)」が予定されています。決算説明資料では、通期業績予想は据え置かれているものの、第4四半期にはマレーシア工場の稼働に伴う初期原価計上、販管費投入、および一過性の費用発生が見込まれるため、一時的に利益が圧迫される可能性がある点が言及されています。これは、将来の成長に向けた先行投資と位置付けられています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

メニコンのPiotroski F-Scoreは、以下の通りです。

項目 スコア 判定
総合スコア 7/9 S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好)
収益性 2/3 純利益とROAがプラス水準であり良好
財務健全性 3/3 流動比率、負債比率、希薄化の観点から非常に健全
効率性 2/3 営業利益率と四半期売上成長率が良好だが、ROEはやや改善余地あり

Piotroski F-Scoreの総合スコア7/9点は「S: 財務優良」と評価され、メニコンの財務状況が非常に良好であることを示しています。
収益性では、安定した純利益とプラスの総資産利益率(ROA)を確保しており、中核事業がしっかりと利益を生み出していることが分かります。
財務健全性においては、流動比率が高く、債務が適切に管理され、株式の希薄化が見られないことから、安定した経営基盤が確認できます。
効率性については、営業利益率と四半期売上高の成長がプラスであり、事業活動の効率性が高いことを示していますが、株主資本利益率(ROE)にはさらなる改善余地があることが示唆されます。

【収益性】

メニコンの収益性指標は以下の通りです。

  • 営業利益率(過去12か月): 11.81%
    • 売上高に対する営業利益の割合で、本業の収益力を示します。10%を超えており、良好な水準です。
  • ROE(実績、過去12か月): 7.53%
    • 株主資本をいかに効率的に利用して利益を生み出しているかを示す指標です。一般的な目安である10%には届いていませんが、堅実な水準と言えます。
  • ROA(過去12か月): 3.24%
    • 総資産に対する純利益の割合で、資産全体を効率的に活用できているかを示します。一般的な目安である5%には届いていませんが、プラスであり資産が利益に貢献している状況です。

【財務健全性】

財務健全性を示す主要な指標は以下の通りです。

  • 自己資本比率(実績): 45.5% (2025年3月期)
    • 総資産に占める自己資本の割合で、企業の安定性を示します。40%台は一般的に良好な水準とされており、経営の安定性が高いと言えます。
  • 流動比率(直近四半期): 2.71倍
    • 短期的な支払い能力を示す指標です。200%(2倍)以上が望ましいとされる中で、2.71倍という高い水準は、短期債務に対する支払能力に非常に余裕があることを示唆しています。

【キャッシュフロー】

メニコンの過去3年間のキャッシュフローの状況は以下の通りです。

  • 営業キャッシュフロー(営業CF):
    • 2023年3月期: 12,749百万円
    • 2024年3月期: 11,866百万円
    • 2025年3月期: 13,944百万円
    • 本業で安定してキャッシュを創出できており、着実に増加傾向にあります。これは、メイン事業が安定的に利益を生み出している証拠です。
  • 投資キャッシュフロー(投資CF):
    • 2023年3月期: -13,776百万円
    • 2024年3月期: -21,575百万円
    • 2025年3月期: -19,661百万円
    • 継続的に大規模なマイナスとなっており、設備投資や事業拡大に向けた積極的な投資を行っていることが分かります。マレーシア新工場への投資などが主な要因と考えられます。
  • フリーキャッシュフロー(FCF = 営業CF + 投資CF):
    • 2023年3月期: -1,027百万円
    • 2024年3月期: -9,709百万円
    • 2025年3月期: -5,717百万円
    • 過去3年間、フリーキャッシュフローは継続してマイナスとなっています。これは、本業で稼いだ資金を上回る規模の投資を積極的に行っているためです。成長投資フェーズにあり、将来の収益力強化のための先行投資と捉えられますが、継続的なマイナスは一定の注意が必要です。
  • 財務キャッシュフロー(財務CF):
    • 2023年3月期: 8,900百万円
    • 2024年3月期: 14,554百万円
    • 2025年3月期: 714百万円
    • 投資に必要な資金を、借入や増資などで手当てしている状況が窺えます。直近の2025年3月期は大幅に減少しており、投資資金の調達が抑制傾向にあるか、内部留保で賄う割合が増えた可能性も考えられます。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率 (2025年3月期): 13,944百万円 / 5,621百万円 = 2.48倍
    • この比率が1.0以上であることは、本業でしっかりとキャッシュを稼いでおり、会計上の利益が実質的な資金を伴っていることを示し、利益の質が極めて健全であると評価できます。

【四半期進捗】

2026年3月期 第3四半期決算短信によると、通期予想に対する進捗状況は以下の通りです。

  • 売上高: 93,932百万円(前年同期比+2.6%)、通期予想(125,000百万円)に対し75.1%
  • 営業利益: 8,999百万円(前年同期比+5.0%)、通期予想(10,200百万円)に対し88.2%
  • 経常利益: 9,465百万円(前年同期比+15.5%)、通期予想(9,500百万円)に対し99.6%
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益: 6,348百万円(前年同期比+24.1%)、通期予想(5,800百万円)に対し109.4%

売上高は通期予想に対して75%程度の進捗ですが、営業利益、経常利益、純利益は既に高い進捗率を達成しており、特に純利益は通期予想を上回る水準です。これは、為替差益の計上や事業運営の効率化が寄与していると考えられます。ただし、会社側は第4四半期にマレーシア工場の稼働開始に伴うコスト増や販管費投資を想定しているため、最終的な着地は通期予想水準となる見込みです。

【バリュエーション】

メニコンのバリュエーション指標は以下の通りです。

  • PER(会社予想): 23.04倍 (株価1,782.0円 ÷ EPS77.35円)
    • 株価が1株当たり利益の何倍かを示す指標です。業界平均PERが21.1倍であるため、メニコンのPERは業界平均より約9%高く、PER基準ではやや割高に評価されている可能性があります。これは、今後の成長期待が株価に織り込まれていることを示唆しています。
  • PBR(実績): 1.42倍 (株価1,782.0円 ÷ BPS1,258.04円)
    • 株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標です。業界平均PBRが1.8倍であるため、メニコンのPBRは業界平均より約21%低く、PBR基準で見ると相対的に割安感があると言えます。
  • バリュエーション分析による目標株価:
    • 業種平均PER基準(21.1倍):1,410円 (77.35円 × 21.1倍)
    • 業種平均PBR基準(1.8倍):2,281円 (1,258.04円 × 1.8倍)
      PERとPBRで目標株価が大きく異なるのは、業界平均との比較位置がそれぞれ異なるためです。PERは期待値が高めの一方、PBRは割安感があるという状況を示しています。総合的には、適正水準に近いと判断されますが、利益成長が期待されれば、現状のPERも許容範囲になり得ます。

【テクニカルシグナル】

直近のテクニカルシグナル状況は以下の通りです。

指標 状態 数値 解釈
MACD ゴールデンクロス MACD値:-2.01 / シグナル値:-2.39 短期的な上昇トレンド転換の可能性を示唆
RSI 中立 56.2% 買われすぎでも売られすぎでもない
5日線乖離率 +3.27% 直近のモメンタムは強め
25日線乖離率 +0.72% 短期トレンドからの乖離は小さい
75日線乖離率 +6.64% 中期トレンドからはやや上方乖離
200日線乖離率 +29.85% 長期トレンドに対し大きく上方乖離

MACDのゴールデンクロスは、短期的な上昇トレンドへの転換の可能性を示唆する買いシグナルとして捉えられます。RSIは56.2%と中立圏にあり、過熱感や売られすぎ感は現状見られません。
現在の株価は、5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線の全てを上回っており、特に200日移動平均線に対して+29.85%と大幅に上方乖離しています。これは、株価が短期、中期、長期のあらゆるトレンドの上限に位置し、強い上昇モメンタムが働いていることを示唆しています。

【テクニカル】

現在の株価1,782.0円は、52週高値1,929円(52週レンジ内位置: 84.1%)に近く、年初来高値圏で推移しています。一方、52週安値は1,005円であり、現在の株価は年初来安値から大きく上昇した水準にあります。
移動平均線の分析では、株価が全ての主要な移動平均線(5日、25日、75日、200日)を上回っているだけでなく、特に200日移動平均線からの上方乖離率が29.85%と非常に高く、強い上昇トレンドが長期にわたって継続していることを示しています。これは、投資家からの評価が高まり、買いが継続している状況を反映していると考えられます。

【市場比較】

メニコンの株価パフォーマンスを市場指数と比較すると以下の通りです。

  • 日経平均株価との比較:
    • 1ヶ月: メニコン株-5.01% vs 日経平均-8.89% → メニコンは日経平均を3.88%ポイント上回るパフォーマンスです。
    • 3ヶ月: メニコン株+12.86% vs 日経平均+7.81% → メニコンは日経平均を5.05%ポイント上回るパフォーマンスです。
    • 6ヶ月: メニコン株+50.25% vs 日経平均+19.16% → メニコンは日経平均を31.09%ポイントと大きく上回るパフォーマンスです。
    • 1年: メニコン株+37.61% vs 日経平均+44.04% → メニコンは日経平均を6.44%ポイント下回っています。
  • TOPIXとの比較:
    • 1ヶ月: メニコン株-5.01% vs TOPIX-5.04% → メニコンはTOPIXを0.02%ポイント上回る、ほぼ同程度のパフォーマンスです。
    • 3ヶ月: メニコン株+12.86% vs TOPIX+7.86% → メニコンはTOPIXを5.00%ポイント上回るパフォーマンスです。

直近1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の期間において、メニコンは日経平均およびTOPIXといった主要な市場指数を上回るパフォーマンスを示しており、市場全体の動きと比較しても相対的に強い動きを見せています。ただし、1年間のパフォーマンスで日経平均を下回っている点は、過去のある時点で市場の急騰に追いつけなかった可能性も示唆しています。

【定量リスク】

メニコンの定量的なリスク指標は以下の通りです。

  • ベータ値(5年モンスリー): 0.63
    • 市場全体(ここではS&P 500が基準)の動きに対する個別株の感応度を示します。0.63という値は、市場が1%変動した際に、メニコンの株価は0.63%程度しか変動しないことを示しており、市場全体と比べて株価変動が比較的穏やかで、リスクが低い銘柄であると言えます。
  • 年間ボラティリティ: 37.94%
    • 株価の年間における変動の激しさを示す指標です。37.94%という数値は、過去の株価データに基づくと、仮に100万円を投資した場合、年間で約±37.94万円程度の変動が想定されることを意味します。ボラティリティは中程度であり、ある程度の価格変動リスクを伴います。
  • シャープレシオ: 0.42
    • リスク(ボラティリティ)1単位あたりにどれだけのリターンが得られているかを示す指標です。1.0以上が良好とされる中で0.42という値は、リスクに見合うリターンが十分に得られているとは言い難い状況を示しています。
  • 最大ドローダウン: -47.05%
    • 過去の特定の期間において、株価がピークからどれだけ下落したかを示す最悪の損失率です。この-47.05%という数値は、過去に経験した最大の下落幅を示しており、この程度の株価下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。

【事業リスク】

メニコンの事業運営における主要なリスク要因は以下の3点です。

  • 中国市場の景気変動と競争激化: 中国市場はコンタクトレンズの今後の成長が期待される一方で、景気停滞や現地メーカーとの競争激化が、特にオルソケラトロジー関連製品やレンズケア製品の売上・収益にマイナス影響を与える可能性があります。
  • マレーシア工場の立ち上げリスクと費用: 新規稼働するマレーシア工場は将来の成長を支える重要拠点ですが、生産立ち上げの遅延や初期不良、想定外のコスト発生など、工場運営の安定化に至るまでに不測のリスクを抱える可能性があります。また、第4四半期に投入される関連費用が短期的に利益を圧迫する可能性も指摘されています。
  • 為替変動リスク: メニコンはグローバルに事業を展開しているため、為替レートの変動が海外売上高や利益に大きな影響を与える可能性があります。会社が設定する為替前提と実際の市場レートとの乖離が、業績予想に変動をもたらすリスクがあります。

信用取引状況

メニコンの信用取引状況は以下の通りです。

  • 信用買残: 225,700株(前週比-2,900株
  • 信用売残: 303,100株(前週比+7,600株
  • 信用倍率: 0.74倍

信用倍率が0.74倍と1倍を下回っている状況は、信用売り残が信用買い残よりも多いことを示しています。これは、将来的に信用売りの買い戻しが行われることで、株価のサポート材料、あるいは上昇圧力となる可能性があります。市場の売り方のポジションが多く、潜在的な買い需要があることを示唆しており、センチメントとしてはポジティブに捉えられるでしょう。

主要株主構成

メニコンの主要株主(上位3社)は以下の通りです。

  • 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 12.19%
  • トヨトミ: 5.16%
  • 日本カストディ銀行(信託口): 4.30%

上位株主には大手信託銀行の信託口が複数名を連ねており、機関投資家による安定保有が伺えます。全体の26.28%を機関投資家が、22.03%をインサイダー(役員・大株主など)が保有しており、経営陣と機関投資家が一定の株主基盤を形成していることが分かります。

ニュース動向分析

直近のニュース動向分析は「総合センチメント: ポジティブ」であり、「高評価と業績改善で投資家好感度上昇」という傾向が見られます。
注目ニュースとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 「メニコン、26年3月期経常予想。対前週3.5%上昇。」
    • 理由: 業績改善の兆しが投資家心理に良い影響を与え、好感度を高めています。
  • 「メニコン、レーティング強気を継続、目標株価2,350円に引上げ」
    • 理由: 証券アナリストによる高い評価と目標株価の引き上げは、株価への期待感を高め、投資意欲を刺激します。
  • 「メニコン、レーティング強気を継続、目標株価2,400円に引上げ(日系中堅証券)」
    • 理由: 複数の証券会社によるレーティング引き上げは、企業の成長性や収益性に対する信頼を強化し、市場からの評価がさらに上昇していることを示しています。

一方で、ネガティブなニュースとして「メニコン、26年3月期経常予想。対前週0.5%下降。」という報道もありますが、全体的にはポジティブなニュースが優位であり、市場センチメントは良好であると言えます。

8. 株主還元

メニコンの株主還元策は、主に配当によって行われています。

  • 配当利回り(会社予想): 1.57% (1株配当28.00円 / 株価1,782.0円)
    • 現在の株価における配当利回りは1.57%であり、安定したインカムゲインを求める投資家にとって一定の魅力がある水準です。
  • 配当性向(会社予想): 約36.1% (実績ベースP/O Ratio: 41.92%)
    • 純利益のうち、どれくらいの割合を配当に回しているかを示す指標です。約36.1%から41.92%という水準は、企業が利益成長と株主還元をバランス良く行っていることを示しており、健全な範囲内と考えられます。

自社株買いに関する直近の具体的なデータは提供されていませんが、安定した配当を継続することで株主への利益還元を行っています。

SWOT分析

強み (Strengths)

  • 独自の定額制・会員制ビジネスモデル「メルスプラン」による安定収益と顧客囲い込み。
  • 開発・製造・販売の一貫体制による高い製品競争力と品質管理能力。
  • グローバル市場(特にアジア)への積極的な展開と生産体制強化(マレーシア工場)。
  • Piotroski F-ScoreがS評価であり、財務健全性が極めて高い。

弱み (Weaknesses)

  • ROE(7.53%)およびROA(3.24%)が一般的なベンチマーク(10%および5%)を下回っており、資本効率に改善余地。
  • フリーキャッシュフローが直近3期連続でマイナスであり、大規模な投資フェーズが続くと資金繰りへの影響も懸念。
  • 2026年3月期第4四半期に予定されている先行投資や一過性費用が短期的な利益を圧迫する可能性。
  • 特定市場(例:中国)の景気変動や競争激化が即座に業績に影響を及ぼす脆弱性。

機会 (Opportunities)

  • 世界的な高齢化の進展やデジタルデバイス利用増に伴うビジョンケア製品(コンタクトレンズ・老眼鏡など)需要の拡大。
  • 1DAYシリコーンハイドロゲルレンズなど高付加価値製品への需要シフト。
  • オルソケラトロジーやヘルスケア・ライフケア分野での新規事業・製品創出による成長領域の拡大。
  • レーティング引き上げなど、外部からの企業価値評価が高まっている市場センチメント。

脅威 (Threats)

  • 中国市場における競争激化と景気減速、規制変更のリスク。
  • 原材料費の高騰や為替変動がコスト構造や収益性に与える影響(特に生産拠点の国際化に伴うリスク)。
  • 新規参入企業との価格競争激化や技術革新による市場シェアの変動。
  • マレーシア新工場の生産立ち上げR&D費用と立ち上げ遅延、品質問題などのオペレーショナルリスク。

この銘柄が向いている投資家

  • 成長性と安定性を求める長期投資家: 独自の定額制ビジネスモデルによる安定的な収益基盤と、グローバルな事業拡大、新規事業育成による長期的な成長機会に期待する投資家に向いています。
  • 医療・ヘルスケア分野の成長に注目する投資家: コンタクトレンズ市場の安定的な需要に加え、オルソケラトロジーやヘルスケア・ライフケアといった周辺領域への展開に将来性を見出す投資家にとって魅力的な銘柄です。
  • 財務健全性を重視する投資家: Piotroski F-Scoreで高評価を獲得しているように、自己資本比率や流動比率が高く、財務基盤が安定している点を評価する投資家には適しています。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 短期的な業績変動: 2026年3月期第4四半期に予定されているマレーシア工場関連の費用計上や先行投資が、一時的に利益を圧迫する可能性があります。短期的な業績変動に耐えうる視野と、長期的な成長を見据えた投資判断が重要です。
  • グローバルリスクへの対応: 中国市場の動向や為替変動など、グローバル事業に伴うリスクが業績に与える影響を継続的にモニタリングする必要があります。特に、海外展開の進捗とそれに伴うリスクヘッジの状況が注目されます。
  • バリュエーション水準: PERが業界平均よりやや高めであるため、株価が現在の成長期待を織り込んでいる可能性があり、更なる成長が伴わない場合には調整局面を迎えることも考慮する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 1DAYシリコーンハイドロゲルレンズの販売実績と海外売上比率: 主力製品の動向とグローバル展開の進捗は、メニコンの成長力を測る上で最も重要な指標です。
  • マレーシア工場の生産性および利益貢献: 新規工場がどれだけ効率的に生産を行い、収益に貢献していくかを確認することが重要です。
  • フリーキャッシュフローの改善: 積極的な投資が続く中でも、投資の成果としてフリーキャッシュフローがプラスに転じ、安定的に創出されるようになるかどうかが、企業価値向上に直結します。
  • ROEおよびROAの向上: 資本効率の改善は株主価値の向上に不可欠であり、これらの指標がベンチマーク水準に近づいていくか注目すべきです。

成長性: B

  • 根拠: 直近の四半期売上成長率は前年比で4.90%、2025年3月期から2026年3月期の通期売上高予想成長率は約2.9%ですが、過去5年間の売上高推移を見ると年率平均で5%~10%程度の堅実な成長を維持しています (2022年3月期から2026年3月期予想までの年平均成長率は約6.25%と算出)。これは、評価基準における「B(5-10%)」に合致する水準であり、新工場稼働や海外展開による今後の成長加速に期待が高まります。

収益性: B

  • 根拠: 株主資本利益率(ROE)は7.53%、営業利益率は11.81%です。ROEは一般的な目安である10%を下回っており、資本効率の面で評価基準「B(ROE8-10%または営業利益率5-10%)」または「C(ROE5-8%)」に該当します。しかし、営業利益率は10%を超えており、本業での収益性は良好です。総合的に判断すると、ROEの改善余地があるため「B」評価が適切です。

財務健全性: A

  • 根拠: 自己資本比率は45.5%と40%台後半であり、流動比率も2.71倍と短期支払能力に非常に余裕があります。さらに、Piotroski F-Scoreは7/9点で「S: 財務優良」と評価されており、財務状況は極めて良好です。これらの指標に基づき、評価基準「A(自己資本比率40-60%・流動比率150%以上・F-Score5-6点)」を上回るS評価のF-Scoreも加味し、「A」と判断します。

バリュエーション: B

  • 根拠: PER(会社予想)は23.04倍で業界平均の21.1倍を約9%上回っており、PER基準ではやや割高(C評価に近い)です。一方、PBR(実績)は1.42倍で業界平均の1.8倍を約21%下回っており、PBR基準では割安(A評価に近い)です。PERは高成長期待を、PBRは純資産に対する割安感を示しているため、両面を総合的に考慮し、株価は「B(適正水準)」と判断します。現状の株価には成長期待が一定程度織り込まれているものの、極端な割高感まではないと見られます。

企業情報

銘柄コード 7780
企業名 メニコン
URL http://www.menicon.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 精密機器

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,782円
EPS(1株利益) 77.35円
年間配当 1.57円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 26.2倍 2,024円 2.7%
標準 0.0% 22.7倍 1,760円 -0.2%
悲観 1.0% 19.3倍 1,572円 -2.4%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,782円

目標年率 理論株価 判定
15% 879円 △ 103%割高
10% 1,097円 △ 62%割高
5% 1,385円 △ 29%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
HOYA 7741 27,280 92,319 36.34 8.97 26.0 1.09
ジンズホールディングス 3046 5,240 1,256 14.19 3.84 27.8 2.19
シード 7743 625 189 17.21 1.01 6.0 2.40

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By ジニー

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