企業の一言説明

日本モーゲージサービスは、工務店向けに住宅金融(「フラット35」が主力)住宅瑕疵保険、および経営支援サービスを展開する住宅関連金融サービスの企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 安定成長と高配当利回り: 住宅金融市場におけるニッチなポジションを確立し、安定した収益基盤を持つ。2026年3月期の年間配当予想は30.00円で、配当利回りは4.57%と高水準。
  • 堅実な財務体質と高ROE: Piotroski F-Scoreは8/9点のS評価(優良)であり、特に財務健全性と効率性の評価が高い。ROEは11.65%(実績)と資本効率も良好。
  • マクロ経済リスクと信用倍率: 住宅ローン金利の上昇や新築住宅着工数の減少といったマクロ経済環境の変化が事業に影響を及ぼすリスクがある。また、信用倍率が53.28倍と非常に高く、将来的な売り圧力には注意が必要。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 A 良好な成長トレンド
収益性 A 高い資本効率を維持
財務健全性 S 非常に良好な財務
バリュエーション A 業界平均比で割安

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 656.0円
PER 8.77倍 業界平均14.1倍
PBR 1.04倍 業界平均1.0倍
配当利回り 4.57%
ROE 11.65%

1. 企業概要

日本モーゲージサービスは、主に工務店を顧客として、住宅金融サービス(「フラット35」が主力)、住宅瑕疵(かし)保険の提供、および経営支援サービスを展開しています。収益は住宅ローンの仲介手数料や住宅瑕疵保険の引受手数料、関連コンサルティングフィーが中心です。独自の工務店ネットワークと住宅関連サービスを一貫して提供するビジネスモデルが特徴で、これにより特定の顧客層への参入障壁を築いています。

2. 業界ポジション

同社は住宅ローン、特に「フラット35」に強みを持つ独立系金融サービス企業として、工務店向けのニッチな市場で存在感を示しています。住宅市場において、住宅供給側の事業者を支援する独自の立場を確立している点が強みです。PER(8.77倍)は業界平均の14.1倍を下回っており、PBR(1.04倍)は業界平均の1.0倍とほぼ同水準です。これは、現時点での利益水準に対しては割安感があり、純資産価値から見れば概ね適正な評価を受けていると言えます。

3. 経営戦略

日本モーゲージサービスの経営戦略は、「オンリーワン戦略」の推進と「未来への種まき」に注力しています。具体的な成長戦略としては、auじぶん銀行との住宅ローン提携による商品ラインナップの拡充と、建築確認申請事業への参入が挙げられます。建築確認申請事業は、建築基準法改正に伴うボトルネック解消を目指すもので、新たな収益源となる可能性があります。また、IR強化の一環として公式noteを開設し、積極的な情報発信にも取り組んでいます。2026年3月30日には配当落ち日が控えています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 8/9 S: 優良(収益性・健全性・効率性すべて良好)
収益性 2/3 純利益がプラス、ROAがプラス。営業キャッシュフローのデータは今回は不明。
財務健全性 3/3 流動比率が高く、D/Eレシオが低く、株式希薄化もない。
効率性 3/3 営業利益率とROEが高く、四半期売上成長率もプラス。

解説: 日本モーゲージサービスのPiotroski F-Scoreは8点/9点と非常に高く、S評価(優良)です。これは、収益性、財務健全性、効率性のいずれの面から見ても、堅実な企業活動が行われていることを示しています。特に、流動比率やD/Eレシオの改善、高い営業利益率とROE、そして堅調な売上成長が評価されています。

【収益性】

  • 営業利益率: 過去12か月の実績で22.45%と、非常に高い水準を維持しています。本業で効率的に稼ぐ力が優れていることを示しています。
  • ROE(Return on Equity): 過去12か月の実績で12.30%です。一般的な目安である10%を上回っており、株主資本を効率的に活用して利益を上げていると評価できます。
  • ROA(Return on Assets): 過去12か月の実績で4.66%です。ベンチマークである5%にはわずかに届かないものの、全資産を考慮した上での利益創出力も良好な水準にあります。

【財務健全性】

  • 自己資本比率: 直近の実績で39.7%です。50%以上が理想とされる中で、金融業としては許容範囲内であり、徐々に改善傾向にあります(2021年3月期の29.24%から上昇)。
  • 流動比率: 直近四半期で1.70倍です。一般的な目安とされる1.5倍を上回っており、短期的な支払い能力に問題がないことを示唆しています。

【キャッシュフロー】

決算期 フリーCF(千円) 営業CF(千円) 投資CF(千円) 財務CF(千円) 現金等残高(千円)
2023.03 728,000 912,000 -184,000 -1,332,000 4,418,000
2024.03 1,558,000 1,596,000 -38,000 -1,302,000 4,674,000
2025.03 1,594,000 1,819,000 -225,000 -1,088,000 5,180,000

営業キャッシュフローは堅調に推移しており、本業で安定してキャッシュを生み出していることがわかります。投資キャッシュフローはマイナスで推移していますが、これは将来の成長に向けた投資が行われていることを示唆しています。フリーキャッシュフローも継続的にプラスであり、企業の事業活動から十分な現金を創出できています。現金等残高も増加傾向にあり、潤沢な手元資金を確保しています。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: 過去12か月の営業キャッシュフロー1,819,000千円に対し、純利益は1,054,296千円であるため、比率は約1.72倍となります。比率が1.0倍を大きく上回っていることから、会計上の利益だけでなく、実際に手元に入るキャッシュも十分に確保されている、質の高い利益であると評価できます。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期累計の進捗率は以下の通りです。

  • 売上高(営業収益): 通期予想7,900百万円に対し、73.8%
  • 営業利益: 通期予想1,600百万円に対し、76.0%
  • 当期純利益: 通期予想1,100百万円に対し、76.3%

これらの進捗率は、通期予想に対して概ね順調ですが、残りの四半期で若干の加速が必要な水準です。特に売上高は前年比+4.7%、営業利益は前年比+15.7%と、増収増益を達成しており、利益面での成長が顕著です。

【バリュエーション】

  • PER(会社予想): 8.77倍。業界平均の14.1倍と比較して大幅に割安です。利益水準から見て、株価は過小評価されている可能性があります。
  • PBR(実績): 1.04倍。業界平均の1.0倍とはほぼ同水準であり、純資産価値に比べて概ね適正な評価と言えます。
  • 目標株価:
    • 業種平均PER基準: 1,011円
    • 業種平均PBR基準: 632円
      PER基準では現在の株価に対して大幅な上値余地があり、PBR基準ではほぼ適正水準です。これは、現在の市場が同社の利益成長性を十分に織り込んでいない可能性を示唆しています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 2.28 / シグナル値: 10.24 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 49.2% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +1.20% 直近のモメンタム
25日線乖離率 -3.91% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +12.14% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +32.52% 長期トレンドからの乖離

解説: MACDは中立、RSIも49.2%と過熱感も売られすぎ感もなく中立的な状態を示しています。しかし、株価は5日移動平均線は上回っているものの、25日移動平均線は下回っており、短期的な上値が重い展開となる可能性も指摘できます。一方で、75日移動平均線と200日移動平均線を大きく上回っており、中期から長期では依然として上昇トレンドが継続していると見られます。

【テクニカル】

現在の株価656.0円は、52週高値738円に対して約77.5%の位置にあり、52週安値374円からは大きく上昇しています。特に200日移動平均線490.64円、75日移動平均線585.00円を大きく上回っており、長期的な上昇基調は継続していると判断できます。直近は52週高値からの調整局面に入っている可能性があります。

【市場比較】

  • 日経平均比: 1ヶ月では日経平均を2.21ポイント上回り、3ヶ月では24.18ポイント、6ヶ月では27.27ポイント、1年では1.41ポイントそれぞれ上回っています。特に中期的に日経平均を大きくアウトパフォームしており、強いモメンタムを示してきました。
  • TOPIX比: 1ヶ月ではTOPIXを1.65ポイント下回っていますが、3ヶ月では24.13ポイント上回っています。短期ではTOPIXに劣後していますが、中期的にはやはり強いパフォーマンスを発揮しています。

【注意事項】

⚠️ 信用倍率が53.28倍と高水準です。これは、将来的な信用買い残の解消に伴う売り圧力に注意が必要であることを示唆しています。

【定量リスク】

  • ベータ値(5年月次): 0.56。これは、市場全体の動きに対して日本モーゲージサービスの株価が相対的に穏やかに変動することを示しています(市場の変動の約半分程度)。
  • 年間ボラティリティ: 24.70%。過去から予測される株価の変動の激しさを示します。
  • 最大ドローダウン: -49.25%。過去の特定の期間において、ピークから最大でこれだけ株価が下落した経験があることを示します。仮に100万円投資した場合、年間で±24.7万円程度の変動が想定され、過去には最大で約49万円程度の損失を経験した時期があることを意味します。この程度の下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。
  • シャープレシオ: -0.29。リスクに見合うリターンが得られていない状況を示しており、過去1年間のパフォーマンスではリスクに対してリターンが十分ではなかったことを意味します。

【事業リスク】

  • 住宅市場の変動リスク: 主力事業が住宅金融および住宅瑕疵保険であるため、住宅ローン金利の動向、新築住宅着工数の減少、中古住宅流通市場の変化といったマクロ経済環境、特に国内住宅市場の動向から大きな影響を受けます。
  • 法規制・制度変更リスク: 「フラット35」や住宅瑕疵保険など、国の政策や法規制に密接に関連する事業であるため、制度変更や規制強化が収益モデルに影響を与える可能性があります。
  • 競争激化リスク: 住宅ローン事業では大手金融機関との競争、住宅瑕疵保険事業では他の保険会社との競争が存在します。新たなサービスや提携による差別化が継続的に求められるでしょう。

7. 市場センチメント

信用買残が463,500株、信用売残が8,700株となっており、信用倍率は53.28倍と非常に高い水準です。これは、信用買いが信用売りを大幅に上回っている状態であり、将来的に信用取引の期日到来や相場下落局面で大量の売りが出やすい状況にある点には注意が必要です。
主要株主は、上位からビルダーズシステム研究所(25.43%)日本レジデンシャルファンド(6.53%)ベル投資事業有限責任組合1(5.94%)となっており、特定の事業会社や投資組合が大株主として存在します。浮動株比率は約53%(100%-47.07%)であり、流動性は一定程度確保されていますが、上位株主の影響は小さくありません。

8. 株主還元

同社は安定した配当を継続する方針を掲げており、2026年3月期の年間配当は30.00円を予想しています。これにより、現在の株価に対する配当利回りは4.57%と高水準です。配当性向は会社予想ベースで40.1%、データ上のPayout Ratioは27.89%と、利益の約3~4割を配当に回しており、比較的健全な水準にあります。自社株買いについては、提供されたデータからは現状実施状況は確認できません。

SWOT分析

強み

  • 住宅金融、住宅瑕疵保険、経営支援の一貫サービス提供による独自の事業モデル。
  • 堅実な財務体質と高い収益性、安定したキャッシュフロー創出力。

弱み

  • マクロ経済(住宅市場、金利動向)への事業依存度が高い。
  • 信用倍率が高く、将来的な株式需給悪化のリスクを抱えている。

機会

  • auじぶん銀行との提携による商品ラインナップ拡充と顧客基盤拡大。
  • 建築確認申請事業への参入など、新規事業による成長機会。

脅威

  • 住宅ローン金利上昇や住宅着工数減少による市場縮小リスク。
  • 法規制の変更や競合他社の新規参入による競争激化。

この銘柄が向いている投資家

  • 安定配当を重視する長期投資家: 高い配当利回り(4.57%)と安定した業績、堅実な株主還元方針は魅力的です。
  • バリュー投資家: PERが業界平均と比較して割安であり、配当性向も無理のない範囲で継続的な利益成長が期待できるため、割安に放置されている銘柄を探す投資家に向いています。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 信用倍率の高さ: 信用倍率が53.28倍と過熱感があり、将来的な需給悪化による株価下落リスクには特に注意が必要です。
  • 住宅市場の動向: 住宅ローン金利の変動や、新築住宅着工数の減少傾向など、住宅市場の動向が直接業績に影響を与えるため、マクロ経済環境の変化を注視する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 住宅ローン実行額・新規取扱件数: 住宅金融事業の成長を示す直接的な指標。
  • 建築確認申請事業の進捗と収益貢献度: 新規事業の成否が今後の成長を左右するため、その動向を注視すべきです。
  • 営業利益率: 高い収益性を維持できるかが重要。目標として20%以上を維持できるか。

成長性: A (良好な成長トレンド)

売上高の前年比成長率(過去12カ月で+4.9%、第3四半期で+4.7%)と営業利益の前年比成長率(第3四半期で+15.7%)を考慮すると、堅実な成長を維持していると評価できます。通期予想も増収増益を見込んでおり、今後も成長が期待されます。

収益性: A (高い資本効率を維持)

ROEは実績で11.65%、営業利益率は過去12カ月で22.45%と、いずれもベンチマーク(ROE 10%以上、営業利益率10-15%)を上回る高い水準にあります。株主資本と本業から効率的に利益を生み出す力が優れていると評価できます。

財務健全性: S (非常に良好な財務)

自己資本比率が39.7%、流動比率が1.70倍と財務基盤は健全です。Piotroski F-Scoreも8/9点のS評価であり、特にD/Eレシオが0.8578倍と低く、堅実な財務運営がなされています。

バリュエーション: A (業界平均比で割安)

PER(8.77倍)は業界平均(14.1倍)に対して大幅に割安であり、株価が企業価値に比べて過小評価されている可能性があります。PBR(1.04倍)は業界平均(1.0倍)とほぼ同水準であり、現状の資産価値から見て妥当な評価です。総合的に見ると、利益面での割安感が強く、良好なバリュエーションと判断されます。


企業情報

銘柄コード 7192
企業名 日本モーゲージサービス
URL http://www.m-s-j.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 金融(除く銀行) – その他金融業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 656円
EPS(1株利益) 74.82円
年間配当 4.57円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 2.0% 10.1倍 835円 5.5%
標準 1.6% 8.8倍 709円 2.3%
悲観 1.0% 7.5倍 586円 -1.5%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 656円

目標年率 理論株価 判定
15% 365円 △ 80%割高
10% 455円 △ 44%割高
5% 574円 △ 14%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
全国保証 7164 3,208 4,418 13.80 1.84 13.4 3.74
SBIアルヒ 7198 862 385 20.82 0.91 4.4 4.64
ジェイリース 7187 1,278 230 9.76 3.35 39.8 3.91

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.32)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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