2026年3月期Q3 決算説明資料

エグゼクティブサマリー

  • 経営陣のメッセージ: ミッション群(M3/M4/M6等)の受注・助成金確保やJAXA/ESAとの連携強化、サウジ拠点設立など中長期の成長基盤は維持。ただし新エンジンの開発遅延等により今期の売上計上が翌期以降へ繰り越されるため、会計上の通期見通しを下方修正(ただし総契約金額=「稼ぐ力」は不変との主張)。改善タスクフォースの設置やJAXA支援拡張で技術課題に対応。
  • 業績ハイライト: Q3累計売上高 2,743 百万円(前年同期比 +37.9%:好材料)。Q3累計当期純損失 △6,246 百万円(前年同期 △7,365 百万円、前期比で縮小:為替差益等が寄与だが依然赤字:注意)。
  • 戦略の方向性: ミッションベースの事業拡大(ペイロード輸送 → データサービスへ拡張)、JAXA・ESA等官需・国際案件を軸に商業化(M3〜M6でスケール化/量産化フェーズへ移行)、サウジアラビアでの現地拠点設立で市場多様化。
  • 注目材料: 2025/10–11に実施した公募増資で現預金確保(払込完了:計182億円)、ESAのMAGPIEで119億円(予算確保)、宇宙戦略基金(M6)で最大200億円採択見込み。逆に「VoidRunner」エンジンの追加試験・設計変更によるスケジュールリスクが大きい。
  • 一言評価: 契約・資金面の基盤は強化されたが、技術(新エンジン・着陸センサ)とそれに伴う売上認識タイミングが短期の不確実性(ネガティブ)を生んでいる。

基本情報

  • 企業概要: ispace(東証グロース: 9348)。主要事業:月面ランダー開発・月面(および月周回)へのペイロード輸送サービス、月面データ収集・データサービス、ローバー等の受託開発。
  • 代表者名: 代表取締役 CEO 袴田 武史
  • 説明会情報: 資料日時 2026.02.10(Q3決算説明資料)。説明会は資料開示+IR予定(個人投資家向け説明会等の告知あり)。形式:資料開示/IRイベント(オンライン・オフライン混在)。参加対象:投資家・アナリスト等。
  • 説明者:
    • 袴田 武史(代表取締役CEO) — 事業戦略、将来ミッション・グローバル拠点化について言及
    • 野﨑(取締役CFO 兼 事業統括エグゼクティブ) — 財務・通期予想修正の説明
    • 日達(開発統括)、新宅(IR担当)等 — 技術・開発進捗、IR対応
  • セグメント: (社内分けは明示が限定的のため要旨)
    • ランダー開発(Series 1〜3 等): 月面着陸機の設計・製造
    • ペイロード輸送サービス: 顧客ペイロードの月周回軌道/月面輸送(想定単価例 $1.5Mn/kg)
    • データサービス: 自社ペイロード/蓄積データの販売(Q1より計上開始)
    • 受託・研究開発(JAXA/ESA/大学・産学連携案件、SBIR等助成金)

業績サマリー

  • 主要指標(Q3累計 / 通期修正予想)
    • 売上高: 2,743 百万円(前年同期比 +37.9%:増加(好材料))/通期修正予想 3,400 百万円(前回予想 6,200 百万円 → △45.2%)
    • 営業利益: △6,948 百万円(前年同期 △6,434 百万円 → 赤字拡大)/通期修正予想 営業損失 △10,000 百万円(前回 △11,500 百万円:改善方向)
    • 営業利益率: –(赤字のため比率算出不可)
    • 経常利益: △6,240 百万円(前年同期 △6,779 百万円)/通期修正予想 △7,200 百万円(前回 △8,300)
    • 当期純利益: △6,246 百万円(前年同期 △7,365 百万円、改善)/通期修正予想 △7,200 百万円(前回 △8,300)
    • 1株当たり利益(EPS): –(非開示)
    • コメント: 為替差益の計上が当期純損失の改善に寄与。一方で開発遅延に伴う売上計上の繰り越しで会計売上を下方修正。
  • 予想との比較:
    • 会社予想に対する達成率: 通期売上進捗率 80.7%(Q3累計 2,743 ÷ 修正通期 3,400:進捗高だが修正は下方)
    • サプライズ: 当期見通しは売上を大幅下方修正(約△45%)した点が主なサプライズ。純損失見通しは開発費の後ろ倒し等で改善。
  • 進捗状況:
    • 通期予想に対する進捗率(売上): 80.7%(高進捗だが通期数値は下方修正済)
    • 営業損益・純利益は通期で赤字見込み。中期計画(量産化フェーズへ移行)のKPI達成度は契約総額や助成金確保で一定の進捗あり(下記参照)。
    • 過去同時期との比較: 売上は前年同期を上回るが、Q3での売上計上遅延(M3/M4の前受金不足)が発生。
  • セグメント別状況(ミッション別中心の公表情報)
    • Mission3(Team Draper / NASA CLPS CP-12等): 契約総額 127 億円(営業進行中)。開発:新エンジン(VoidRunner)試験中。売上貢献は想定より一部遅延(前受金不足)。
    • Mission4(METI SBIR等): 契約総額 58 億円(営業進行中)+SBIR 補助金最大 120 億円(補助金計上は営業外収益として期末一括計上の予定)。PDR進行中。熱構造試験完了、構造モデル製造へ。
    • Mission6(JAXA SSF2 / ESA MAGPIE): 宇宙戦略基金採択(最大 200 億円)+ESA MAGPIE で予算確保 119 億円(契約化見込み)。開発開始予定(2029年打上げ想定)。
    • M1/M2は既済案件(M2は着陸未達だがペイロード返金等は限定的で保険等で対応)。

業績の背景分析

  • 業績概要(ハイライト):
    • 売上減少(通期見通し)は「ミッションの開発進捗遅れによる会計上の売上繰り越し」が主因で、契約喪失による需要減ではないと説明(=総契約金額は維持)。
    • 為替差益がQ3累計では約20億円の寄与で最終損益を補完。
  • 増減要因:
    • 減収の主要因: Mission3/M4での新エンジン性能実現遅延により、顧客入金(前受金)や補助金受領が遅延 → 原価回収基準の下で売上計上が制約。
    • 減益の主要因: 前受金不足で原価を計上しても売上計上ができず粗利がマイナスに。一方、販管費は一部抑制(研究開発費を原価計上にシフトした影響で減少)。
    • ポジティブ要因: 182億円の増資(2025/10–11)により現金・預金を確保。ESA・宇宙戦略基金等で大型資金獲得の見込み。
  • 競争環境:
    • 市場は官民ともに追い風(米国の月面政策、NASA長官の民間重視、各国の宇宙戦略)。
    • 競合優位性: JAXA SLIM等の国内技術継承、国際受注(NASA/ESA)や高い契約獲得実績をアピール。ただし技術的な成熟度(可変推力エンジン、着陸センサ信頼性)で競合との差は不確実。
  • リスク要因:
    • 技術リスク:新エンジン(VoidRunner)開発遅延、着陸用LRF等センサの不具合リスク(M1/M2での課題は異なる要因で再発の可能性あり)。
    • 財務リスク:有利子負債および資金繰り(有利子負債 30,669 百万円、現預金 34,273 百万円 のバランスは注視)。
    • 外部要因:補助金・公的採択の確定性、為替変動、サプライチェーンや打上げベンダーのスケジュール。

戦略と施策

  • 現在の戦略:
    • ミッションを重ねることで開発効率化を図り、M5以降の量産化で開発費逓減と収益性改善を狙う。
    • 官需(JAXA/ESA)と商業(CLPS等)の両輪で受注確保し、国際拠点(サウジ)設立で市場浸透。
    • データサービスの立ち上げによるストック型収益化。
  • 進行中の施策:
    • 新エンジンの共同開発(Agile Space Industries と ispaceUS)→ VoidRunner 試験継続・追加試験。
    • 着陸センサ(LRF含む)の検証計画見直し、第三者を含む改善タスクフォース立上げ、JAXAの技術支援拡張。
    • SBIRや宇宙戦略基金等の採択案件を用いた資金確保と開発着手。
  • セグメント別施策:
    • ミッション3: CDR完了目標で試験を実施中。リレー通信衛星展開計画も含む。
    • ミッション4: 熱構造試験完了→構造モデル製造へ。SBIR補助金を活用(補助金は年度末に一括計上予定)。
    • ミッション6: JAXA SLIM技術を活用し高精度着陸技術を開発(宇宙戦略基金第2期採択)。
  • 新たな取り組み:
    • サウジ拠点の設立による市場拡大(2035年までのKSA市場成長見込み)。
    • JAL、栗田工業、立命館大学、ダイモン等との戦略的提携でペイロード・資源開発分野を強化。

将来予測と見通し

  • 業績予想(修正後、2026年3月期)
    • 売上高: 3,400 百万円(前回 6,200 百万円 → △45.2%)
    • 売上総利益: △1,400 百万円(前回 500 百万円)
    • 販売管理費: 8,600 百万円(前回 12,000 百万円)
    • 営業損益: △10,000 百万円(前回 △11,500)
    • 経常損益 / 当期純損益: △7,200 百万円(前回 △8,300)
  • 予想の前提条件:
    • 前受金等の入金状況(顧客マイルストーン)、SBIR補助金の受取タイミング、為替レートは想定要因として影響。
    • 会社は「総契約金額は不変」であり、売上減少は主に計上時期の繰り延べと説明。
  • 予想修正:
    • 通期予想の修正有無: 有(売上・利益見通しを下方修正)。理由はミッション3・4でのエンジン開発遅延および補助金受領遅延に伴う会計上の売上繰り越し。
    • 主要ドライバー: ミッション別の前受金回復タイミング、新エンジン試験結果、SBIR等補助金の期内受領。
  • 中長期計画とKPI進捗:
    • 契約・助成金ベースでミッション3以降の獲得済/見込み合計は約583億円獲得済、潜在的需要 972億円(資料による当社KPI)。中期目標達成はミッション進捗と量産化で可能性あり。
    • KPI(PDR/CDR達成、総契約金額、ミッション成功率等)が成否分岐点。
  • 予想の信頼性:
    • 同社はミッション成功/マイルストーン達成により売上計上が左右されるため、短期的な予想は不確実性が高い(原則として保守的見積りが必要)。
  • マクロ経済の影響:
    • 為替変動(為替差益/損が大きく影響)、各国の国家予算・宇宙政策、国際協力の流れ(NASA/ESA採択の有無)が業績に直結。

配当と株主還元

  • 配当実績:
    • 中間配当、期末配当、年間配当: –(資料に記載なし)
  • 特別配当: 無し(資料に特記事項なし)。
  • その他株主還元: 2025/10〜11に公募増資(182億円)を実施し払込完了。エクイティ・プログラムに伴う株式貸借の動きあり(代表者持株の一時的変動などは注記あり)。

製品やサービス

  • 製品: ランダー(RESILIENCE, APEX, SERIES 3 LANDER等)、小型ローバー、リレー通信衛星。M3はAPEX 1.0(最大300kgペイロード)、M4はSeries 3 Lander(数百kgクラス)。
  • サービス: ペイロード輸送サービス(顧客の荷物を月周回軌道/月面へ輸送)、データサービス(自社ペイロードによるデータ販売・サブスクリプション化の計画)。データサービスの売上は2026年3月期Q1より開始。
  • 協業・提携: JAXA(技術協業・宇宙戦略基金)、ESA(MAGPIE)、JALグループ、栗田工業、立命館大学、ダイモン等。
  • 成長ドライバー: 大型受注(NASA CLPS、ESA MAGPIE)、公的助成金(SBIR、宇宙戦略基金)、サウジ等新市場の拡大、データサービスの立ち上げ。

Q&Aハイライト

  • Q&A情報は資料中に詳細記載なし(個別IRイベントでの質疑は予定)。要点としては「新エンジンの進捗と売上計上タイミング」「SBIR・ESA予算の契約化」「ミッションスケジュールの変動」「資金計画」に対する問合せが想定される(資料では未提示)。
  • 経営陣の姿勢: 技術課題は認めつつも「改善タスクフォース」「外部支援(JAXA等)」で対応する姿勢。資金面は増資で当面の安心感を示す。
  • 未回答事項: エンジンの最終性能確証時期、具体的なミッションスケジュール(確定日)、SBIR/ESAの契約化スケジュールの詳細は未確定。

経営陣のトーン分析

  • 自信度: 中長期(契約獲得・資金)に自信を示す一方、短期(技術進捗・売上計上)では慎重・現実的なトーン。強気(成長戦略)+中立(目先の不確実性は認識)。
  • 表現の変化: 前回説明会に比べ「技術課題とその対応(改善タスクフォース、外部支援)」に割く説明が増加。売上繰越を繰り返し説明し「会社の稼ぐ力は不変」と主張。
  • 重視している話題: ミッション別の契約金額、助成金確保、資金調達状況、エンジン/着陸センサの技術課題と対策。
  • 回避している話題: 具体的なEPS目標、配当方針、詳細なマイルストーンの確定期日は曖昧にされる傾向。
  • ポジティブ要因:
    • 大型助成金と契約(ESA 119億円、宇宙戦略基金 最大200億円、SBIR 120億円 見込みなど)。
    • 2025/10-11 増資で現預金を確保(現預金 34,273 百万円:短期的な資金不足リスクは低下)。
    • 多国間の官需(NASA/JAXA/ESA)受注実績・提携により市場ポジショニングが向上。
  • ネガティブ要因:
    • 新エンジン(VoidRunner)や着陸センサ(LRF)課題によるスケジュール/会計影響。
    • 売上計上のタイミング依存(原価回収基準のため前受金不足時は粗利赤字が発生)。
    • 有利子負債水準(有利子負債 30,669 百万円)と継続的な開発費負担。
  • 不確実性:
    • エンジン試験の成功可否、SBIR/ESA案件の契約化タイミング、打上げベンダーのスケジュールの遅延等で業績が大きく変動する点。
  • 注目すべきカタリスト:
    • VoidRunner の追加試験結果 / CDRの達成(M3の進捗)→ 売上計上回復のトリガー
    • SBIR補助金の期内受領(M4関連)やESA MAGPIEの契約化タイミング
    • M3/M4 のマイルストーン到達による前受金回復・売上化
    • JAXA/ESAとの追加契約やサウジ拠点での受注

重要な注記

  • 会計方針: ランダー等の売上は原則「原価回収基準(前受金等が上限)」を適用。ミッション2については2025年1月より「履行義務の進捗度に基づき収益を認識する方法」に変更した旨の記載あり(会計処理のビジネス影響を注視)。
  • リスク要因: 資料末尾に将来予想のディスクレーマー(不確実性・リスクの列挙)あり。補助金や契約金額はステージゲート等により変動する可能性あり。
  • その他: 不明な項目(EPS、配当、提出日等)は本資料で非開示につき「–」と表記。

(注)本まとめは資料(2026.02.10 公開のQ3決算説明資料)を基に要点を整理したものであり、投資助言を目的とするものではありません。数字は資料上の表示を引用/集約しています。


上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算説明 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 9348
企業名 ispace
URL https://ispace-inc.com/jpn/
市場区分 グロース市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.1.5)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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