企業の一言説明
SBIホールディングスは、オンライン証券を主軸に、銀行、保険、資産運用、PE投資、暗号資産、次世代事業(医薬品、Web3、再生エネルギー)を展開する総合金融コングロマリットの企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 多角的な事業ポートフォリオと高い成長性: 金融サービスに加え、PE投資、暗号資産、次世代事業といった複数の高成長領域へ積極的に投資を展開しています。直近の四半期決算では全事業セグメントで増収増益を達成し、高い売上高・利益成長率を誇る点が注目されます。特に、次世代事業での大幅な売上増は将来の成長ドライバーとしての期待を高めます。
- 優れた利益の質とキャッシュ創出力: 過去12ヶ月間の営業キャッシュフローは純利益を大幅に上回っており、安定した事業基盤と極めて高いキャッシュ創出力を持つことを示唆しています。これは、企業の事業活動から本質的に十分な資金が生み出されている証拠であり、財務の健全性を示す重要な指標です。
- 魅力的なバリュエーション: PER(株価収益率)が業界平均と比較して大幅に割安な水準にあります。高い成長性や健全なキャッシュフロー創出力を持つ企業が、市場平均よりも低い評価を受けている現状は、株価に上昇余地がある可能性を示唆しており、長期的な視点での投資妙味があると考えられます。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | S | 極めて優良 |
| 収益性 | S | 極めて優良 |
| 財務健全性 | D | 懸念(注釈参照) |
| バリュエーション | S | 極めて割安 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
※財務健全性D判定の注釈: 金融業は業種特性として自己資本比率を低く保つことが一般的です。本スコアは一般的な製造業などの基準に基づいているため、業種特性を考慮した評価が必要です。
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 3,003.0円 | – |
| PER | 6.97倍 | 業界平均13.3倍(約52%) |
| PBR | 1.13倍 | 業界平均1.0倍(約113%) |
| 配当利回り | 3.16% | – |
| ROE | 12.85% | – |
1. 企業概要
SBIホールディングスは、1999年に設立された日本の大手総合金融コングロマリットです。中心となる金融サービス事業では、オンライン証券(SBI証券)を核に、銀行(SBI新生銀行)、保険サービス(SBIいきいき少額短期保険など)を幅広く展開し、顧客基盤の拡大と利便性の向上を図っています。加えて、資産運用、プライベートエクイティ(PE)投資、暗号資産(SBI VCトレードなど)、そしてWeb3や再生エネルギー、医薬品開発(5-ALA関連)といった次世代事業への戦略的投資も積極的に行い、多角的な収益源を確立しています。従業員数は18,622人、平均年収は9,760千円と高水準で、総合金融サービスと先端技術分野の融合を目指す企業として、その技術的独自性と金融ノウハウが参入障壁となっています。
2. 業界ポジション
SBIホールディングスは、オンライン証券業界において国内最大級の顧客基盤を持つリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。証券事業を主軸としつつ、銀行、保険、資産運用、暗号資産、PE投資、次世代技術分野に至るまで、幅広い金融関連サービスと非金融事業を融合させた「総合金融プラットフォーム」を強みとしています。これにより、競争が激化する金融業界において、サービス間のシナジーを創出し、顧客への総合的な価値提供を図っています。競合他社と比較して、積極的なM&A戦略(特にSBI新生銀行の連結子会社化)や、ベンチャー投資を通じた新たな収益機会の創出において際立った特徴を持ちます。バリュエーション面では、PERが6.97倍と業界平均の13.3倍を大きく下回っており、割安感があります。一方でPBRは1.13倍で業界平均の1.0倍をやや上回っています。
3. 経営戦略
SBIホールディングスは、「顧客中心主義」を経営理念に掲げ、オンラインを主軸とした革新的な金融サービスの提供を通じて、個人投資家の資産形成を支援しています。また、次世代を見据えた成長戦略として、フィンテック、ブロックチェーン、Web3、バイオテクノロジー、再生エネルギーといった先端技術分野への積極的な投資・育成を図り、新たな収益柱の確立を目指しています。
直近の2026年3月期第3四半期決算短信によると、売上高は前年同期比で47.0%増、親会社に帰属する四半期利益は同245.1%増と、全セグメントが収益を大きく伸ばし、特にPE投資事業と次世代事業の成長が顕著です。PE投資事業の売上高は前年同期比160.7%増、次世代事業も同124.5%増を記録し、これまでの投資戦略が着実に実を結びつつあることが伺えます。また、円建てステーブルコイン「JPYSC」のローンチなど、暗号資産事業を含むWeb3領域への取り組みも積極的であり、新たな技術革新を事業成長に繋げる方針を持っています。通期業績予想は未開示ですが、現在の好調な四半期業績の進捗は、今後の業績への期待を高めます。
今後のイベントとしては、2026年5月1日にSBI Holdings, Inc. Earnings Dateが予定されており、次回の決算発表が注目されます。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
SBIホールディングスのPiotroski F-Scoreは8/9点と非常に高く、財務品質が優良であることを示しています。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 8/9 | S: 優良(収益性・健全性・効率性すべて良好) |
| 収益性 | 3/3 | 良好 |
| 財務健全性 | 2/3 | 良好(金融業特性を考慮) |
| 効率性 | 3/3 | 非常に良好 |
- 収益性(3/3点): 過去12ヶ月の純利益は黒字であり、営業キャッシュフローも大幅な黒字を計上しています。さらに、ROAがプラスであることから、企業が資産を効率的に活用して収益を上げていることが示されています。
- 財務健全性(2/3点): 流動比率は19.83倍と高い水準を維持し、短期的な支払い能力に優れています。しかし、D/Eレシオ(負債資本倍率)は2.75倍であり、一般的な企業の健全性基準である1.0倍を下回っていません。これは、金融業特有のビジネスモデル(預金や借入で資金を調達し、貸付や投資を行う)に基づき、高いレバレッジを伴う財務構造であるため、単純な基準で評価することは困難ですが、その特性を理解した上で評価する必要があります。株式の希薄化は見られませんでした。
- 効率性(3/3点): 過去12ヶ月の営業利益率は53.91%と極めて高く、効率的な事業運営を示しています。ROEも12.85%と良好な水準であり、株主資本を有効に活用して利益を創出しています。また、直近四半期の売上成長率が前年比74.0%増と大幅な成長を達成しており、事業の拡大が継続していることが伺えます。
【収益性】営業利益率、ROE、ROA
SBIホールディングスの収益性は、非常に高い水準で推移しています。
- 営業利益率: 過去12ヶ月で53.91%と、非常に高い水準を維持しています。これは、主にオンライン証券事業の規模拡大と効率的な運営、及び多様な収益源確保によるものです。この高い利益率は、企業の競争力とコスト管理の優位性を示しています。
- ROE(自己資本利益率): 実績は12.85%と、一般的な目安とされる10%を上回る良好な水準です。これは、株主から預かった資本を効率的に使って利益を上げていることを示し、株主価値の向上に貢献しています。
- ROA(総資産利益率): 計算値は0.76%と、金融業の特性上、総資産規模が大きいため一般的な事業会社と比較すると低い数値ですが、F-ScoreのPiotroski基準では「0.5% > 0」を満たしており、収益性があることを示しています。
【財務健全性】自己資本比率、流動比率
SBIホールディングスの財務健全性については、金融業特有のバランスシート構造を理解することが不可欠です。
- 自己資本比率: 実績は連結で3.9%と、一見すると低い水準に見えます。しかし、銀行や証券会社などの金融機関は顧客からの預かり金や借入によって多額の資産を運用するため、製造業などとは異なり、自己資本比率が低いことが一般的です。規制当局による自己資本規制(BIS規制など)を満たしていることが重要であり、単純な比率だけで健全性を判断すべきではありません。直近の決算短信では、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率に相当)が前年末の3.9%から4.7%へと改善している点も注目されます。
- 流動比率: 直近四半期で19.83倍と極めて高い水準を誇ります。流動比率とは、短期的な支払い能力を示す指標で、一般的に200%(2倍)以上であれば安全とされます。SBIホールディングスはこれよりはるかに高い水準を維持しており、短期的な資金繰りには十分な余裕があることを示しています。
【キャッシュフロー】営業CF、FCFの状況
SBIホールディングスは、過去12ヶ月で2兆3,300億円もの潤沢な営業キャッシュフロー(営業CF)を創出しています。これは、本業での稼ぐ力が非常に強いことを示しています。
また、直近の第3四半期連結累計期間におけるフリーキャッシュフローは約1兆2,359億円と巨額であり、事業活動で得た現金から投資に必要な費用を賄った後も、自由に使える資金が大幅に残っている状態です。この強力なフリーキャッシュフローは、将来の成長投資、M&A、株主還元(配当や自社株買い)などの財源となり、企業の成長性と安定性を支える重要な要素となります。
【利益の質】営業CF/純利益比率
過去12ヶ月の営業キャッシュフロー(2兆3,300億円)と純利益(4,101億円)から算出した営業CF/純利益比率は5.68倍です。この比率が1.0倍を大きく上回る場合、報告されている純利益が実態のキャッシュフローに裏打ちされていることを示し、「利益の質」が非常に高いと評価されます。SBIホールディングスの場合、この比率が極めて高いため、会計上の利益が水増しされているリスクが低く、利益の信頼性が高いと判断できます。
【四半期進捗】通期予想に対する進捗率、直近3四半期の売上高・営業利益の推移
SBIホールディングスは通期業績予想を開示していませんが、2026年3月期第3四半期連結累計(2025年4月1日~2025年12月31日)の業績は極めて好調に推移しています。
- 売上高: 1兆4,896億58百万円(前年同期比+47.0%)
- 税引前利益: 4,333億15百万円(前年同期比+141.6%)
- 親会社に帰属する四半期利益(当期純利益): 3,491億36百万円(前年同期比+245.1%)
特に、売上高、税引前利益、純利益のいずれも前年同期を大幅に上回っており、主要な金融サービス事業はもちろんのこと、PE投資事業や次世代事業がそれぞれ160.7%増、124.5%増と大きく貢献しています。この勢いが維持されれば、年間を通して過去最高水準の業績が期待されます。
【バリュエーション】PER/PBR
SBIホールディングスの現在の株価は3,003.0円です。
- PER(株価収益率): 足元の実績(過去12ヶ月のDiluted EPS 430.93円をもとに計算)は6.97倍です。業界平均PERが13.3倍であることを考慮すると、SBIホールディングスのPERは業界平均の約52%と大幅に割安な水準にあり、企業が生み出す利益に対して株価が低く評価されている可能性を示しています。
- PBR(株価純資産倍率): (連)実績は1.13倍です。業界平均PBRが1.0倍であるため、業界平均よりもわずかに割高ですが、解散価値を示す1倍を少し上回る水準であり、特別に割高とは評価されません。
総合的に見ると、PERの割安感が非常に強く、現在の株価は企業の持つ成長性や収益力に対して過小評価されている可能性があります。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -87.73 / シグナルライン: -96.14 / ヒストグラム: 8.41 | MACDがシグナルラインを上回っている(ヒストグラムがプラス)ものの、MACD本体は0ラインを下回っており、短期的なモメンタムは強まっているものの、まだ中長期的なトレンド転換とまでは言えない中立的な状況です。 |
| RSI | 中立 | 46.6% | RSIが46.6%と中立域にあり、買われすぎでも売られすぎでもない状態を示しています。 |
| 5日線乖離率 | – | +2.28% | 直近5日間の株価が短期移動平均線よりわずかに上にあり、短期的な上昇モメンタムがあることを示唆しています。 |
| 25日線乖離率 | – | -0.86% | 株価が短期トレンドを示す25日移動平均線とほぼ同水準にあり、短期的な方向性模索の状況を示唆しています。 |
| 75日線乖離率 | – | -9.79% | 株価が中期トレンドを示す75日移動平均線から約10%下方に乖離しており、中期的な下降トレンド、または調整局面にある可能性を示しています。 |
| 200日線乖離率 | – | -5.28% | 株価が長期トレンドを示す200日移動平均線から約5%下方に乖離しており、長期的な方向性として下向きとなっている可能性があります。 |
【テクニカル】52週高値・安値との位置、移動平均線との関係
現在の株価3,003.0円は、52週高値4,393.00円と52週安値1,542.00円の中間(52週レンジ内位置: 51.2%)に位置しています。年初来高値3,866円、年初来安値2,789円と比較しても、高値圏からは調整が入っている状況です。
移動平均線との関係を見ると、現在の株価は5日移動平均線(2,961.70円)を上回っていますが、25日移動平均線(3,041.86円)、75日移動平均線(3,335.71円)、200日移動平均線(3,157.04円)はいずれも下回っています。これは、短期的な上向きの動きが見られるものの、中期~長期的なトレンドはまだ下降傾向にあるか、少なくとも調整局面から脱し切れていないことを示唆しています。特に、75日線および200日線からの乖離率が大きいことは、本格的な上昇トレンドへの転換には時間を要する可能性を示しています。
【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス
SBIホールディングスの過去1年間の株価パフォーマンスは、日本の主要株価指数である日経平均株価やTOPIXと比較して大きく下回る結果となっています。
- 日経平均比:
- 1ヶ月: SBIホールディングス-10.36% vs 日経平均-7.44% → 2.92%ポイント下回る
- 3ヶ月: SBIホールディングス-12.14% vs 日経平均+6.74% → 18.89%ポイント下回る
- 6ヶ月: SBIホールディングス-6.98% vs 日経平均+18.13% → 25.11%ポイント下回る
- 1年: SBIホールディングス-26.90% vs 日経平均+42.35% → 69.25%ポイント下回る
- TOPIX比:
- 1ヶ月: SBIホールディングス-10.36% vs TOPIX-5.84% → 4.52%ポイント下回る
- 3ヶ月: SBIホールディングス-12.14% vs TOPIX+7.73% → 19.87%ポイント下回る
このように、長期にわたって市場全体の勢いに乗り切れていない状況が見られます。ここ数ヶ月の市場全体の活況と比較すると、SBIホールディングスの株価は相対的に低調に推移しており、出遅れ感があるとも言えます。
【定量リスク】ベータ値、ボラティリティ、最大ドローダウン
SBIホールディングスの定量的な投資リスク指標は以下の通りです。
- 年間ボラティリティ: 79.11%。これは、株式市場全体と比較して株価の変動幅が大きいことを示しており、投資家のリスク許容度によっては注意が必要です。仮に、SBIホールディングスに100万円を投資した場合、年間で±79.11万円程度の変動が想定される可能性があることを意味します。
- シャープレシオ: 0.31。これはリスク(ボラティリティ)に見合うリターンが十分に得られていないことを示唆します。一般的に1.0以上が良好とされますが、0.31という数値は平均的な水準と比較して魅力度が低い可能性があります。
- 最大ドローダウン: -58.95%。これは過去の一定期間で発生した最大の下落率を示します。この程度の大きな下落は今後も起こりうるリスクがあるため、投資ポートフォリオを組む際には、このような変動リスクを考慮に入れておく必要があります。
- ベータ値: 0.29。ベータ値が1より著しく低いことは、市場全体が変動する際の株価の連動性が低いことを示します。市場が大きく変動しても、比較的穏やかな値動きをする傾向があることを意味し、市場全体の変動リスクを嫌う投資家にとってはメリットとなる可能性もあります。ただし、非常に低いベータ値は、市場の上昇局面でも追随しにくい可能性を孕んでいます。
【事業リスク】
SBIホールディングスは多角的な事業を展開しているため、複数のリスク要因を抱えています。
- 市場環境変動リスク: 金融サービス事業、PE投資事業、暗号資産事業は、国内外の景気動向、金利、為替、株式市場、不動産市場、暗号資産市場などの変動に直接的に影響を受けます。市場の低迷は、収益機会の減少や保有資産の評価損に繋がり、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
- M&A・投資事業のリスク: 積極的なM&Aやベンチャー投資は成長戦略の要ですが、投資先企業の業績不振、シナジー効果の不発、想定外の減損処理などにより、多額の損失を計上するリスクがあります。特にPE投資事業は成長著しい反面、投資先の評価変動が大きいため、業績のボラティリティを高める要因となります。
- 規制・テクノロジー変化リスク: 金融業界は、金融規制の強化やテクノロジーの急速な進化(フィンテック、Web3など)に常に晒されています。新たな規制導入や競争環境の変化への対応が遅れた場合、事業機会の逸失や既存ビジネスモデルの陳腐化リスクがあります。また、暗号資産事業は特に規制強化や価格変動リスクに大きく影響されます。
7. 市場センチメント
SBIホールディングスの信用倍率は3.55倍です。これは信用買い残が信用売り残の約3.55倍であることを示します。一般的に信用倍率が高い場合は、将来の売り圧力となる可能性を指摘されることがありますが、3.55倍という数値は極端に高いとは言えず、今後の需給状況を継続して観察する必要があるでしょう。信用買残は前週比で減少、信用売残は増加しており、これらの動きは需給改善に寄与する可能性があります。
主要株主構成を見ると、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が13.21%で筆頭株主、次いで三井住友フィナンシャルグループ、NTTがそれぞれ8.17%を保有しています。機関投資家(日本カストディ銀行、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、ステート・ストリート・バンク&トラストなど)の保有割合も高く、安定的な株主構成と言えます。代表者である北尾吉孝氏も1.31%を保有しており、経営陣のコミットメントも確認できます。
8. 株主還元
SBIホールディングスは、株主還元にも積極的に取り組んでいます。
- 配当利回り: 足元の実績では3.16%(Forward Annual Dividend Yield)と、比較的高い水準を維持しています。これは、安定的なインカムゲインを求める投資家にとって魅力的な水準と言えるでしょう。
- 配当性向: 直近の予想では31.7%です。これは、利益の約3割を配当に回していることを意味し、一般的に健全とされる30~50%の範囲内に収まっています。企業の成長投資とのバランスが取れていると評価できます。
過去の配当履歴を見ると、2025年3月期には中間配当30.00円、期末配当140.00円で年間合計170.00円(分割後換算)を支払っており、2026年3月期は中間配当40.00円(分割後換算)が予定され、年間配当は95円(会社予想)となっています。配当性向も2020年3月期の61.3%から2025年3月期には31.7%へと安定化しており、企業の成長と連動した配当政策が見られます。
なお、提供されたデータからは、直近の自社株買いの状況は確認できませんでした。
SWOT分析
強み
- 多角的な事業ポートフォリオとシナジー効果: オンライン証券を核に、銀行、保険、資産運用、PE投資、暗号資産、次世代事業を幅広く展開し、グループ内でのシナジー創出により安定した収益基盤と高い成長性を実現しています。
- 高いキャッシュ創出力と利益の質: 営業キャッシュフローが純利益を大幅に上回る5.68倍の比率を示し、本業で稼ぐ力が非常に強く、将来の成長投資や株主還元を支える豊富な資金力を持っています。
弱み
- 金融業特有の財務レバレッジ: 自己資本比率が一般企業と比較して低い(3.9%)ため、市場環境の急変時には財務への影響が大きくなる可能性があります。金融業特性の理解が不可欠です。
- 市場変動と投資事業のボラティリティ: 主力金融事業だけでなく、PE投資や暗号資産事業など、市場変動の影響を受けやすい事業が多く、業績のボラティリティが高まる要因となります。
機会
- フィンテック・Web3分野での先行者優位性: 円建てステーブルコイン「JPYSC」のローンチなど、ブロックチェーンやWeb3といった最新技術への積極的な投資と事業展開は、将来の成長エンジンとなる大きな機会を秘めています。
- 個人投資家の資産形成ニーズの高まり: 日本における貯蓄から投資への流れが加速する中で、オンライン証券や資産運用サービスへのニーズは一層高まることが予想され、SBIホールディングスの顧客基盤拡大と収益成長の機会となります。
脅威
- 金融規制の強化と競争激化: 金融業界は常に規制強化のリスクに晒されており、特に暗号資産分野では国際的な規制動向が事業に影響を及ぼす可能性があります。また、オンライン金融サービスの競争激化も脅威となり得ます。
- 主要投資先の業績不振や回収リスク: PE投資事業において、投資先の業績悪化や景気後退により、投資成果が期待を下回る、あるいは減損損失が発生するリスクがあります。
この銘柄が向いている投資家
- 多角経営による安定成長と高収益性を期待する投資家: オンライン証券を核としつつ、金融以外の成長分野(Web3、バイオ、再生エネルギーなど)にも積極投資するSBIホールディングスの事業戦略を評価する投資家。
- 金融業界の特性を理解し、割安なバリュエーションに魅力を感じる長期投資家: 金融業特有の財務構造を理解し、PERが業界平均と比較して大幅に割安である点を評価し、長期的な株価上昇を期待する投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 金融業の財務特性の理解: 自己資本比率の低さは金融業では一般的ですが、市場の急変時には影響が大きいため、一般的な財務健全性評価とは異なる視点から企業リスクを評価する必要があります。
- グローバル市場の動向と規制変化への注視: SBIホールディングスは多角的な事業を展開しており、株式市場、暗号資産市場、金利、為替など広範な市場リスクに加え、国内外の金融規制の変化が業績に与える影響を常にウォッチする必要があります。
今後ウォッチすべき指標
- 各事業セグメントの収益貢献度: 特に、PE投資事業や次世代事業といった成長戦略セグメントが今後の全体収益にどれだけ貢献していくか。四半期ごとのセグメント別売上高・利益成長率は重要です。
- ROEおよび営業利益率の維持・向上: 高い収益性を維持できているか。ROE15%超え、営業利益率50%超えを継続できるか。
- 新生銀行グループとのシナジー進捗: 傘下に収めたSBI新生銀行との統合効果や顧客基盤の拡大、クロスセル戦略の進捗状況が、中長期的な企業価値向上に寄与するか。
成長性
S:極めて優良
根拠
直近四半期の売上高成長率が前年比で74.00%と、非常に高い成長を示しています。特にPE投資事業や次世代事業の大幅な伸びが牽引しており、全セグメントで増収増益を達成していることから、企業の高い成長性が確認できます。
収益性
S:極めて優良
根拠
過去12ヶ月の営業利益率は53.91%と非常に高く、効率的な事業運営と高い競争優位性を示しています。ROEも12.85%と良好な水準であり、株主資本を効率的に活用して利益を生み出していると評価できます。
財務健全性
D:懸念(業種特性を考慮)
根拠
自己資本比率が3.9%と、一般的な製造業などの基準では低水準ですが、これは金融コングロマリットとしての特性(預金等による外部資金調達比率が高い)を反映したものです。一方で、財務品質スコア(F-Score)が8点と優良であり、流動比率も19.83倍と極めて高いことから、短期的な資金繰りに問題はありません。しかし、評価基準に厳密に従えば自己資本比率が20%未満であるため「D」判定となりますが、実態は金融業としての健全性を保っていると言えます。
バリュエーション
S:極めて割安
根拠
PERが6.97倍と業界平均PER13.3倍を大幅に下回っており、約52%の水準です。これは、企業の持つ収益力に対して株価が著しく割安に評価されている可能性を示しています。PBRは1.13倍と業界平均をやや上回りますが、PERの割安感が非常に強いため、総合的に「S」と評価します。
企業情報
| 銘柄コード | 8473 |
| 企業名 | SBIホールディングス |
| URL | http://www.sbigroup.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 3,003円 |
| EPS(1株利益) | 430.93円 |
| 年間配当 | 95.00円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 29.2% | 15.3倍 | 23,774円 | 52.6% |
| 標準 | 22.5% | 13.3倍 | 15,810円 | 41.0% |
| 悲観 | 13.5% | 11.3倍 | 9,176円 | 26.9% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 3,003円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 8,313円 | ○ 64%割安 |
| 10% | 10,382円 | ○ 71%割安 |
| 5% | 13,100円 | ○ 77%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 野村ホールディングス | 8604 | 1,285 | 39,688 | 11.34 | 1.03 | 10.0 | 3.65 |
| 大和証券グループ本社 | 8601 | 1,526 | 23,956 | 14.96 | 1.23 | 9.7 | 3.79 |
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.33)」によって自動生成されました。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。