企業の一言説明

アサンテは、主に住宅向け白アリ防除サービスを展開する、JA等との提携を強みとする住宅管理・メンテナンス業界のリーディングカンパニーの一つです。

総合判定

構造改革の過渡期にある高配当銘柄

投資判断のための3つのキーポイント

  • 高水準の配当利回り: 足元の業績は低調ですが、高水準の配当利回り(4.09%)を維持する方針であり、配当を重視する投資家にとって魅力的な水準です。
  • JA提携による安定した営業基盤: JAなどの提携先拡充を通じて、広範な顧客基盤と安定した受注チャネルを確保しており、中長期的な事業安定性が期待されます。
  • 業績下方修正と成長投資負担: 直近で通期業績予想の下方修正を発表し、成長投資(広告宣伝費、DX、採用等)の先行負担が重く、短期的な収益性の回復には時間を要する可能性があります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C 横ばい傾向
収益性 B 回復途上
財務健全性 S 極めて優良
バリュエーション D 割高感強い

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,515.0円
PER 61.66倍 業界平均17.0倍
PBR 1.53倍 業界平均1.8倍
配当利回り 4.09%
ROE 9.53%

1. 企業概要

アサンテは、1970年創業、1973年設立の住宅向け害虫(特に白アリ)防除のトップ企業です。湿気・地震対策の施工、太陽光発電システムなども手掛け、住宅の快適性・安全性を総合的に提供しています。JA(農業協同組合)との強固な提携を通じた営業モデルが特徴で、独自の顧客基盤を構築しています。

2. 業界ポジション

国内の住宅メンテナンス・リフォーム市場に位置し、特に白アリ防除分野では高い知名度と実績を持つリーディングカンパニーです。JAとの提携網や全国的なサービスネットワークにより、広範な顧客層を確保していますが、少子高齢化による住宅市場の縮小、および他社との競争激化は避けられない環境にあります。

3. 経営戦略

アサンテは、JA等の提携先拡充を主要チャネルとし、広告宣伝高度化、DX(電子地図・データ分析・AI)活用、人員増強・教育強化に注力しています。害虫・害獣・高断熱等のサービス拡充(M&A含むロールアップ)も計画し、中期的な収益性改善(ROE10%以上)にコミットしています。直近では成長投資に伴う利益減少を許容しており、この投資が将来の成長につながるか注目されます。
今後のイベントとして、2026年3月30日に配当落ち日が予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 6/9 A: 良好(全体的に健全だが一部改善余地あり)
収益性 2/3 純利益が黒字であり、ROAもプラスで評価
財務健全性 3/3 流動比率やD/Eレシオ、株式希薄化の面で極めて健全
効率性 1/3 営業利益率とROEは基準未達も、売上成長率はプラスを維持

Piotroski F-Score解説:

アサンテのF-Scoreは6/9点と高い水準であり、財務の総合評価は「A: 良好」と判断されます。収益性では純利益が黒字であり、ROAがプラスであることから2点を獲得しています。財務健全性は、流動比率が高く、D/Eレシオが低いことに加え、株式の希薄化が見られないことから満点の3点を獲得しており、極めて安定した財務基盤を有しています。効率性については、営業利益率やROEが評価基準を満たしていないものの、四半期売上成長率がプラスを維持しているため1点を得ています。

【収益性】

  • 営業利益率: 損益計算書に基づく過去12ヶ月の営業利益率は約6.26%(営業利益8.8億円 ÷ 売上高141.1億円)で、業界平均と比較してやや控えめな水準にあります。
  • ROE: 直近12ヶ月のROEは9.53%と、一般的な目安とされる10%に肉薄する水準で、株主資本の活用効率は良好な部類に入ります。
  • ROA: 直近12ヶ月のROAは6.62%と、事業に投下された総資産に対する利益創出力はベンチマークの5%を上回っており、経営効率は良好と評価できます。

【財務健全性】

  • 自己資本比率: 実績で67.8%と非常に高く、財務基盤は強固であり、外部環境の変化や事業リスクへの耐性が高いと言えます。
  • 流動比率: 直近四半期で4.48倍と、短期的な支払い能力を示す流動比率は極めて高く、資金繰り上の懸念はほとんどありません。

【キャッシュフロー】

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) フリーCF(百万円) 現金等残高(百万円)
連2023.03 1,204 -449 755 6,657
連2024.03 448 384 832 8,718
連2025.03 1,120 -61 1,059 7,106

アサンテのフリーキャッシュフローは過去3年間にわたり継続してプラスを維持しており、自社事業で安定的にキャッシュを生み出す力を持っています。特に2025年3月期は1,059百万円のフリーCFを創出しており、事業投資や株主還元を行う余力があることを示しています。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: 2025年3月期の純利益687百万円に対し営業CFは1,120百万円であり、比率は約1.63倍です。純利益を大きく上回る営業キャッシュフローを創出しているため、利益の質は非常に健全であると評価できます。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期累計の売上高進捗率は74.7%(11,126百万円/14,900百万円)、営業利益進捗率は58.1%(767百万円/1,320百万円)、純利益進捗率は59.8%(490百万円/820百万円)となっています。会社は通期予想を修正していませんでしたが、ニュース動向によると、既に下方修正が発表されており、通期目標達成には厳しい状況です。

【バリュエーション】

アサンテのPERは61.66倍であり、業界平均の17.0倍と比べると著しく割高な水準にあります。PBRは1.53倍で、業界平均の1.8倍を下回る適正からやや割安な水準にありますが、PERの割高感が目立ちます。現在の利益水準から考えると、株価は市場の期待を過度に織り込んでいる可能性があり、バリュエーションには強い割高感が否めません。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 -16.78 / -11.34 短期トレンド方向を示す
RSI 売られすぎ 28.6 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 -1.21% 直近のモメンタム
25日線乖離率 -3.67% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -4.82% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 -6.48% 長期トレンドからの乖離

RSIが28.6%と「売られすぎ」の水準を示しており、短期的に株価が反発する可能性も示唆しています。

【テクニカル】

現在の株価1,515.0円は、52週安値1,463.00円に近く、年初来安値と同水準にあります。移動平均線は、5日線から200日線まですべて現在の株価を上回っており、株価が短期、中期、長期のいずれの移動平均線も下回っていることから、下降トレンドにあることが示唆されます。

【市場比較】

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 -4.48% -2.07% -2.41%pt
3ヶ月 -4.05% +4.68% -8.73%pt
6ヶ月 -10.67% +16.10% -26.78%pt
1年 -8.40% +41.25% -49.66%pt

アサンテの株価パフォーマンスは、あらゆる期間で日経平均を大幅に下回っており、市場全体の上昇トレンドに乗り切れていない状況です。

【注意事項】

⚠️ 信用倍率0.12倍と、信用売り残が信用買い残を大きく上回る状況であり、短期的な踏み上げの可能性はあるものの、市場のセンチメントは軟調である点に注意が必要です。
⚠️ PERが大幅に割高である一方で、業績は下方修正され、現在の利益水準では株価を説明しにくい点から、さらなる株価調整リスクに留意が必要です。

【定量リスク】

アサンテの年間ボラティリティは13.94%、最大ドローダウンは-12.96%です。これは、仮に100万円投資した場合、年間で±13.94万円程度の変動が想定され、過去には最大で12.96万円程度下落した経験があることを意味します。この程度の株価変動は今後も起こりうるリスクとして認識しておく必要があります。

【事業リスク】

  • 天候・季節性、労務費上昇: 住宅メンテナンス事業は天候や季節性に左右されやすく、また人件費の上昇が収益を圧迫する可能性があります。
  • 広告投下ROIの悪化、提携先離脱: 成長戦略として広告投資を強化していますが、その費用対効果が悪化したり、JAなどの重要な提携先が離脱したりするリスクがあります。
  • 採用・育成の想定未達、規制強化: サービス品質維持のための人材確保・育成が計画通りに進まない場合、事業運営に支障が生じる可能性があります。また、関連法規制の強化もリスク要因となります。

7. 市場センチメント

信用買残が33,500株に対し、信用売残は271,400株と極めて売りの方が多い状態(信用倍率0.12倍)です。これは一般的に株価の先行きに悲観的な見方が多いことを示唆しますが、一方で将来的な買い戻し圧力(踏み上げ)の可能性も秘めています。

株主名 保有割合 保有株式数
自社(自己株口) 20.86% 2,575,500
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.23% 893,400
宗政ヨシ 5.99% 739,463

主要株主を見ると、自己株式の比率が高く、機関投資家や個人大株主も一定数を占めています。

8. 株主還元

配当利回りは高水準の4.09%(会社予想)で、配当を重視する投資家にとって魅力的です。一方、配当性向は93.9%と非常に高く、収益の大部分を配当に充てている状況です。
⚠️ 配当性向が高く、今後の業績変動によっては減配リスクに注意が必要です。利益を上回る配当ではないものの、現在の利益水準でこの配当水準を維持することは、将来的な成長投資や内部留保に影響を与える可能性があります。自社株買いについては、直近のデータでは明確な実施状況は示されていません。

SWOT分析

強み

  • JAとの強固な提携ネットワークによる安定した顧客基盤と営業チャネル。
  • 住宅向け白アリ防除における業界トップクラスのブランド力と技術力。

弱み

  • 成長投資の先行負担により、短期的な収益性が圧迫され、業績が下振れする傾向。
  • 高い配当性向が内部留保や将来の事業投資の柔軟性を制約する可能性。

機会

  • 住宅の高断熱化や耐震化ニーズの高まりに伴う、関連リフォーム事業の拡大余地。
  • DX推進による営業効率化や新規サービス開発を通じた競争優位性の強化。

脅威

  • 国内の住宅市場縮小や競争激化による新規顧客獲得コストの増加。
  • 労務費や資材コストの上昇、予期せぬ外部環境の変化(自然災害など)による収益圧迫。

この銘柄が向いている投資家

  • 高配当インカムゲインを重視する長期投資家: 高い配当利回りを安定的に享受したい投資家。
  • 安定した財務基盤を持つ企業を好む投資家: 極めて良好な財務健全性を重視し、リスクを抑えたい投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 業績下方修正の発表や成長投資負担による短期的な収益力の低下に注意が必要です。今後の利益成長の具体的な道筋を慎重に見極める必要があります。
  • 相対的にPERが高く、市場の期待値が先行している可能性があり、業績回復が期待通りに進まない場合は、さらなるバリュエーション調整のリスクを考慮する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 営業利益率の改善: 成長投資の効果が表れ、営業利益率が8%以上に安定的に回復するか。
  • 新規サービス/提携先拡大による売上成長率: 新規事業や提携チャネルが既存事業の売上を補い、全体の売上成長率が5%以上に加速するか。
  • 配当性向の推移: 利益成長に伴い配当性向が80%以下に健全化し、持続可能な株主還元が維持されるか。

10. 企業スコア

アサンテの企業スコアは以下の通りです。

成長性: C (横ばい傾向)

直近の四半期売上成長率が1.9%と低く、年間売上高も過去数年にわたり横ばい傾向にあります。現在の成長投資が将来の売上・利益成長に結びつくかが今後の焦点となります。

収益性: B (回復途上)

ROEは9.53%と一般的な目安の10%に迫る水準であり、ROAも6.62%と良好です。しかし、営業利益率は約6.26%と、過去数年で一桁台後半から中盤で推移しており、大幅な改善には至っていません。成長投資期ゆえの収益性低下も見られ、回復途上と評価できます。

財務健全性: S (極めて優良)

自己資本比率が67.8%、流動比率が4.48倍と非常に高く、Piotroski F-Scoreも6/9点と堅調です。これは、強固な財務基盤と高い流動性を示しており、外部環境の変化に対する耐性が極めて強いと評価できます。

バリュエーション: D (割高感強い)

PERは61.66倍と業界平均の17.0倍を大幅に上回っており、現在の利益水準に対して株価は非常に割高であると判断されます。PBRは業界平均と同等水準ですが、PERの割高感が強く、全体としては投資妙味に欠けると評価できます。
以上。


企業情報

銘柄コード 6073
企業名 アサンテ
URL http://www.asante.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,515円
EPS(1株利益) 24.57円
年間配当 4.09円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 45.2倍 1,111円 -5.7%
標準 0.0% 39.3倍 966円 -8.2%
悲観 1.0% 33.4倍 863円 -10.2%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,515円

目標年率 理論株価 判定
15% 491円 △ 209%割高
10% 613円 △ 147%割高
5% 773円 △ 96%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
サニックスホールディングス 4651 225 110 13.39 1.08 8.0 0.88

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.35)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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